土地を買って家を建てる場合、土地探しをして土地を見つける必要があります。
でも、土地は高価な上にめったに売買することがないので、失敗せずに土地を手に入れるのは大変。
そこで今回は、土地探しのポイント〜失敗事例まで分かる特集ページを作ってみました。
ぜひあなたの土地探しにお役立てください。
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土地探しのポイント
土地探しをはじめる時に、まずは頭に入れておきたい事があります。
それは次の4点です。
- ロケーション、利便性、安全性を基準に土地探しをする。
- 土地は不動産会社だけでなく、建築会社でも探してくれる。
- 建築会社で家の話をする前に、あせって土地を決めない。
- 予算オーバーした時は、土地を優先するか家を優先するか決めておく。
この4点を知っているかどうかで、土地探しに成功するかどうかが大きく変わってくるからなんですね。
それではこの4点を踏まえた上で、土地探しのポイントについて見ていきましょう。
土地探しの基準を知ろう
土地探しを始めたけども、何をチェックすればいいかは意外と分からないものです。
何となく立地が良さそうで価格も予算内だからという理由だけで土地を決めてしまうと、後で思わぬハプニングに会ってしまうこともあるんですね。
また、土地は一度購入してしまうと簡単に買い替える事が難しいという特徴があります。
「土地を買ったけど失敗した!!」と思って売却しようとしても、土地を買ってくれる人を見つける手間と仲介手数料で数百万円の出費となってしまいます。
相当もったいないですよね。
こうならないためにも、土地探しで必ず押さえておきたいポイントはチェックしておく必要があります。
→土地探しで失敗しないために必ずチェックしておきたい7つのこと
また、土地は季節によっても違う顔をもっています。
特に夏と冬は違いが大きく、特に夏場の土地は日当たりがよく見えますし、反対に冬の場合は葉っぱが落ちているので近隣の植栽が夏場にどれだけ日差しを遮るかというのは分からなくなります。
夏場、冬場にどんな土地になるのか想像力を働かせるのが大切なんですね。
ちなみに私の経験上、土地探しが成功しやすい人の特徴なんかもあります。あなたは当てはまりますか?
土地を買う前に知っておきたい知識
土地を買う前に知っておきたい知識という物もあります。
頭の片隅に入れておくと、土地を買うときの失敗を減らす事ができますよ。
土地の販売図面の見方
土地の情報が詰まりまくっている販売図面の見方を知っていれば、土地探しの成功率はグッと高くなります。
土地情報の見方を覚えて、ぜひ理想の土地を見つけてください。
→土地購入の注意点がたくさん載っている!土地の販売図面の見方を解説します。
建ぺい率と容積率
建ぺい率と容積率は覚えておきたい言葉です。
「土地を買ったはいいけど、実は小さな家しか建てられなかった・・」なんていう失敗を防ぐ事ができます。
→建ぺい率と容積率を知らずに土地を買うのはちょっと待って!家を建てる前に知っておきたい建ぺい率と容積率の話
道路のセットバック
道路のセットバックも覚えておきたいところです。
特に車の止め方に影響があるので、大きな車を止める場合は注意してください。
→あなたの土地が狭くなる?道路のセットバックについて解説します
通路が細長い旗竿地
価格が安めの旗竿地。通称「敷地延長」の土地。略して「敷延」と呼ばれます。
なかなか土地が出てこない地域や、土地の価格を抑えたい場合は旗竿地も選択肢に入ってきます。
旗竿地は良い旗竿地もあれば、悪い旗竿地(買うのを止めた方がいい旗竿地)というのもあります。
旗竿地を検討されている方、旗竿地でも良いかなと思う方はぜひご覧下さい。
その他に土地について知っておきたいポイントはこちらです。
土地を買う前に住宅会社へ相談に行く
土地のことは不動産屋。
家の事は住宅会社や工務店。
こんな感じで不動産屋と住宅会社のイメージを持っているのではないでしょうか?
もちろん正解なのですが、土地探しから家づくりをはじめる場合、住宅会社や工務店でも土地探しをしてくれます。
そして、実は不動産屋へ行くよりも住宅会社や工務店に行く方が土地探しも家づくりも失敗する可能性がかなり減るんです。
不動産屋へ行くより、住宅会社へ行こう
不動産会社で土地を探す前に住宅会社や工務店へ先に行く事で、土地と家のトータルの予算が分かるようになります。
さらに、買う土地にどんな大きさの家が建てられるかも分かるようになります。
「土地を先に買ったけど、希望の家が建てられないなんて事が後で分かった・・」なんて考えただけでも恐ろしいですよね。工務店へ先に行った方がいい理由はこちらも参考にしてください。
→突然ですが問題です。土地と工務店どちらを先に決める方が良い?
→土地探しをしてくれない工務店の場合、土地探しはどうすればいい?
もちろん、住宅会社や工務店は家に関する事が本来の業務なので、中には土地探しを全くしてくれない会社や、土地のことを全く分かっていない営業マンなんかも存在します。そんなのが担当になると、どんな事が起こってしまうのかをコチラの記事に書いています。
怪しい営業マンの場合は、担当を変えてもらうなり会社を変えるなり注意してくださいね。
→こんな住宅営業マンはイヤだ。土地のことを知らない営業マン。
それでは次に、いろんな土地の形状を見て行きましょう。
土地のバリエーション
建築条件付きの土地
土地探しを始めると、一度は必ず建築条件付きという土地が目につくはずです。
建築条件付きの土地って何?という方はこちらをご覧ください。
→建築条件付って書いてある土地を見つけたけど、建築条件って何?
建築条件を外せるかどうかは交渉次第。建築条件を外したい場合の参考にしてください。
定期借地権付きの土地
定期借地権付きという土地があります。
例えば、「50年間あなたに土地の権利を貸しますよ。50年後には更地にして返してくださいね。」
という土地です。
その定期借地権付きの土地に家を建てたらどうなるんでしょうか?気になる方はこちらをご覧下さい。
変形地
土地は正方形や長方形のいわゆる整形地と呼ばれる土地だけではなく、「何やこれ?」と思うような土地も存在します。
そんな変形地に家を建てる場合のメリットとデメリットをご紹介しています。
狭小地や都市部の土地
狭小地や都市部の土地というのは、実は一番需要のある土地でもあります。
そんな狭小地や都市部で土地探しをする場合に起こりやすいトラブルをまとめていますので、都市部で土地探しをする方は参考にご覧下さい。
都市部で家を建てる場合、1階にリビングがあるとずっと日の当たらないリビングになってしまうなんて事もあります。
2階リビングという選択肢も入れておきたいところです。
都市部でよく使われる家の形状という物もあります。都市部の土地ではいろんな方法を駆使して、明るく敷地を有効活用した家を建てたいですね。
土地のロケーション
土地は、好きな場所に好きな建物を建てられるという訳ではありません。
好きな場所に好きな建物が建てられるようになってしまうと、色んなグチャグチャに混在した町並みになってしまいます。
家の隣に工場やラブホテルなんかができると嫌ですよね。
そうならないように、用途地域というもので建てて良い物と建ててはダメな物が地域によって決まっています。
住宅地であれば、工場やラブホテルが建つ事はそうありませんが(大きな道路沿いは建つ可能性があります)、住宅地で気になるのがマンションです。隣にマンションが建ってしまうと治安や日照が悪くなってしまう可能性があるからですね。
ただ、マンションが建つ地域、建てられない地域というのもあります。
マンションや高い家は低層住居専用地域であれば、ほぼ建つ事がありません。
低層住居専用地域が簡単に分かる方法があるので、高い建物が気になる方は目を通してみてくださいね。
また、建築士から見て「買わない方がよい」と感じる土地もあります。
他にも土地で注意したいことがあるので、必ず確認してくださいね。
→土地を買う前に見ておきたい厳選サイト、4選。災害にも役立ちます
→広い道路沿いの土地ってどうなの?知っておきたい5つのポイント
→土地探しで失敗しないために必ずチェックしておきたい7つのこと
→北側斜線制限がある土地で家を建てる時は何を気をつけたらいいの?
道路の位置で間取りは大きく変わる
土地のロケーションを見る場合、道路の位置で間取りは大きく変わってくるというのは頭に入れておきたいところです。
また、土地が縦長なのか、それとも横長なのかでも間取りはかなり変わってきます。
たとえば、南道路の土地は日当たりが良いことが多いので人気ですが、土地の形や間取り次第で道路から家の中がよく見えてしまうといったデメリットもあります。
そういった間取りの特徴というのも知っておく事で、より効果的な土地探し、家づくりができるようになるんですね。
→東道路の間取りは何を注意すればいい?東道路の土地で家を建てる時のポイントを解説します
土地のお金の事
土地を買う場合、安くても数百万。高い場合は数億とかなりの額のお金が必要になります。
でも、場合によってはもっとお金が必要になる事があるんです。
家を建てるために土地を整備するのにお金が必要になるからなんですね。
特に相場より安い土地なんかはそういう傾向があります。
始めから費用がかかる事が分かっていれば、それはそれで予算を組めばいいのですが、後で費用がかかる事が分かった時が大変です。最悪、家を小さく計画し直さないといけないなんて事も・・。
また、家を建てる場合は地盤調査というものを行い、地盤が強いのか弱いのかを判定します。
地盤が強いと何も問題ありませんが、地盤が弱いと地盤改良というものが必要になり、だいたい数十万〜200万くらい必要になります。
結構な出費ですよね。
地盤調査は土地を購入してからしかできないので、地盤が強いか弱いかはある意味ギャンブルと言えます。でも、地盤の強い土地の見分け方というのもあります。ぜひ参考にして地盤の良い土地をみつけてください。
土地の価格交渉
土地情報には「1280万円」とか販売価格が書かれています。
実はこの価格、価格交渉ができるんです。
納得できる価格で土地を手に入れたいですね。
→土地の価格交渉はできるもの?価格交渉しやすい土地とその方法
まとめ
私は建築士ですが、「お前は不動産屋か!?」と勘違いされるほど、当ブログでも土地についてご紹介してきました。
何故かと言うと、土地探しを失敗した人と成功した人では家の設計段階で大きく違いが出てくるからなんです。
簡単に言うと、
「土地探しを失敗した人は、設計の段階で家づくりがマイナススタート。」
「土地探しを成功した人は、設計の段階で家づくりがプラススタート。」
と言う事になるからなんですね。
土地探しを失敗した人は、相場と比べて高い土地を買ったり、お金がかかる土地を買ってしまったり、あまり理解せずに法律の規制が厳しい土地を買ったりと様々ですが、そのために家の予算を削ったり家の設計で土地のデメリットを無くしたりと、マイナスを取り戻すのにかなりのエネルギーを使います。
そして、マイナスを取り戻す事ができても、大きくプラスになる事はありません。ノビシロが少ないんですね。
一方、土地探しを成功した人は、マイナスが無いので理想の家づくりに集中する事ができます。
時間もお金も家に注ぐ事ができるんですね。
土地探し次第で家づくりがこれだけ変わるのを数多く見てきたので、土地探しを失敗するのではなく成功させて理想の家づくりをして欲しいと思い、ついつい土地で伝えたい事が増え続け、今回このようにまとめました。
土地探しで気になる事があった時の振り返りに使ってください。
皆さんも、ぜひ良い土地を見つけて理想の家づくりをしてくださいね。
では。
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家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。