土地の価格交渉はできるもの?価格交渉しやすい土地とその方法

「土地探しから家づくりをしています。気になる土地が出てきたのですが、家のことを考えると予算がオーバーする可能性があるので迷っています。そこで土地の値下げの相談をしたいのですが、土地の価格交渉はできるものなのでしょうか?」

このような質問を読者の方からもらいました。

確かに土地探しから家づくりを始めた場合、土地を購入してから家を建てることになるので土地の価格はできることなら抑えたいですよね。

では、土地の価格交渉というのはできる物なのでしょうか?

今回は土地の価格交渉について見てみたいと思います。

土地の価格交渉はできるもの?

まず、「土地は価格交渉できるものなのですか?」と聞かれた場合、私は「基本的に価格交渉をすることが可能です」と答えます。

土地は価格交渉ができるものなんですね。

ただ、土地の価格交渉と実際に土地の価格を下げてくれるかは別の話になります。

では、どうすれば土地の価格交渉が上手くいくのでしょうか?

それにはまず、どうして土地が売られているのか考えて見ることで答えが見えてくる様になります。

 

このブログを読まれている方は、「家づくりを始める人」や「家づくりをしている人」が多いので、土地と言えば「買う」ことの方が多く、「土地を売る」という方は少ないと思います。

そのため、「土地を売る」という事について考えた事が無い方も多いのではないでしょうか?

でも、ちょっと待ってください。

実は、この「土地を売る人」の事をよく知ることは、土地を購入する上でとても重要な事なんです。

なぜなら「土地を売る人」の事をよく理解していれば土地を買う時に土地価格の交渉ができたり、お得に土地を購入できる可能性が高まるからです。

そして予算をオーバーしているからと諦めている土地が手に入るなんて事があるかも知れません。

土地の購入も相手の事を知るのが重要なんですね。

それでは「土地を売る人」とはどういう人なのか見てみましょう。

土地を売る人は2種類に分けられる

あなたも不動産のチラシやインターネットに掲載されている売地情報を見た事があると思います。

売地情報が載っているという事は、土地を売りたいという人が必ずいます。

当たり前の事を言うなって?

そうです、土地が売られていれば土地の売主がいるのは当たり前の事ですね。

この土地の売主、実は2種類に分けることができます。

それは、「一般の人(地主など)」か「不動産業者」の2つです。

 

「一般の人」というのは、売りたい土地があるので不動産業者に土地の売却を依頼している人のことです。

一方、「不動産業者」というのは、不動産業者が仕入れた土地を何らかの理由で販売しているケースです。

このことを頭に入れた上で、土地を売りたい人の気持ちを考えてみることで、土地の価格を下げられる可能性は大きくなります。

それでは詳しく見てみましょう。

 

土地を売りたい一般の人が思う事

土地を売りたい人が1番不安に思う事は、いつ土地が売れるのかが分からない事です。

土地が売れずに時間が経てば経つほど、「価格設定が高いのではないだろうか」「魅力が少なくて売れないんだろうか」など、不安に思う事が増えていきます。

また、土地を売りに出していると、その土地に興味のある人から不動産業者に問い合わせが入ります。

そこで「土地を買いたい」と言ってくれればいいですが、問い合わせばかりで売れないのも売主にとっては歯がゆいものです。

さらに、土地を買いたい人が現れたとしても、土地を売る人の不安は無くなりません。

多くの人は住宅ローンを組んで土地を購入するので、住宅ローンの審査が通らないと土地を買う事ができないからです。

そのため、住宅ローンが通らずに土地の売却が白紙になるということも普通に起こります。

 

このように、最初は「希望の価格で土地を買って欲しい」という気持ちが強いものですが、時間が経つにつれて「いつ売れるか分からない」という不安が大きくなっていきます。

一方、土地を売るのは別に急いでいないし、売れるのはいつでも良いという人もいます。

この場合は「いつ売れるか分からない不安」を感じることはほとんどありませんが、ずっと売れない場合は土地の売却を依頼されている不動産仲介業者にとってはずっと物件を売り出さないといけないので、ちょっと手間のかかる案件となることがあります。

 

ちなみに不動産仲介業者は土地の売却依頼が合った場合、「レインズ」と呼ばれる不動産情報サイトに登録を行い、土地が売りに出ている事を他の不動産業者が分かるようにします。

それ以外にも、一般の人が土地情報を得られるようにインターネットのポータルサイトに載せたり、チラシに土地の情報を載せて一般家庭に配ったりします。

これで土地が売れればいいのですが、売れない場合が問題です。

チラシを配るのも、ポータルサイトに載せるのも広告費がかかるからなんですね。

最初は不動産業者も広告費をかけますが、しばらくすると広告費が焦げ付きはじめます。

広告費は仲介手数料に含まれるので、広告費にお金をかけすぎると利益が無くなってしまい、かけられる広告費というのはある程度決まってくるからなんですね。

そのため、半年もするとチラシに載る事もほとんど無くなり、さらに売れないようになっていきます。

不動産仲介業者は土地が売れる事で初めて仲介手数料をもらう事ができ、売れない限りは広告費はただの持ち出しとなってしまいます。

そのため、売主が土地を売るのを急ぐ、急がないに関わらず、土地の売却を依頼された不動産会社からすれば「早く売れて欲しい」訳なんですね。

 

土地を売りたい不動産業者が思う事

先ほど見てきたように土地の売主が個人の人以外にも、不動産業者自身が土地の売主になる場合もあります。

この場合、いくつかの理由があげられます。

その中でも不動産業者が土地を売るのに1番多いケースが、「仕入れた土地を売却する」というケースです。

建築条件付きの土地として購入したけども、土地を現金化したいので建築条件を外して売却するという場合や、畑や荒地を分譲地にするために仕入れて造成工事を行い、住宅地として土地を売りに出している場合がそれに当たります。

→建築条件付って書いてある土地を見つけたけど、建築条件って何?

 

そして不動産業者は、売れない土地を在庫として抱えると資金を回転させる事ができないので、売れない土地を抱えたくないと常に思っているのです。

価格交渉をするためのマナー

それでは次に、売主が売りに出している土地を買いたいという人が現れたとします。

その場合、土地の売主からすればどのような人が「土地を買いたい」と言ってくれると一番安心でしょうか?

答えは「土地を確実に買える人」です。

 

「土地を確実に買える人」というと「ん?当たり前の事じゃないのかい?」と思う方もいると思いますが、実は土地を買いたいと言っても誰でも土地を買える訳ではありません。

土地を買う場合、通常は家も建てるので住宅ローンを組むことになります。

ですがこの住宅ローン、お金を借りたい人に好きなだけ貸してくれる訳ではありません。

必ず審査があり、その審査で通った金額しか借りる事ができないんですね。

そのため土地の売主からしてみれば、「この人はホンマに土地を買うだけのお金を持ってるんやろか?」というのがすごく気になります。

それだけ、「土地を買えるかどうか分からない人」と「土地を確実に買える人」とでは、土地の売主にとって安心感が全然違うんですね。

なぜなら、土地の契約書には「住宅ローン特約」というのが付いているのが普通であり、「土地の買主の住宅ローンが通らなければ契約は白紙に戻す」という、土地の売主にとっては時間も無駄になるばかりでなく、売るチャンスも減らすことになってしまうという特約だからです。

 

土地の価格交渉の基本として、土地が買えるかどうか分からないのに、価格の話ばかりしてこられては売主も気分がいいはずはありません。

それはそうですよね。

「値切ってばっかりやけど、ホンマにあんたお金持ってんの?」と思うのが普通です。

そのため土地の価格交渉をするのであれば、「土地を確実に買える人」であることを証明し、アピールするのが最低限の条件であり、マナーとなります。

では、「土地を確実に買える人」であることを証明するにはどのような事をすればいいのでしょうか?

方法は2つです。

現金で土地を購入するか、住宅ローンの事前審査を行い、住宅ローンの事前審査が通っていればOKです。

詳しく見ていきましょう。

 

現金で土地を買う

現金で土地を購入できるのであれば、これほど土地の売主に安心感を与える事はありません。

ローンの審査などいらないですし、契約の時期もローンが通るのを待つ必要も無く、同意が取れればすぐに契約することができるようになります。

土地を買ってくれるのにこれほど良い人はいないので、土地の売主も価格交渉に前向きになります。

また、全額は現金で払えないけれども、現金の割合が高い場合も有効に働きます。

ローンの金額が少なくなるのでローンが通らないリスクが少なくなりますし、それだけ土地の売主に土地を購入する意思を示している事になるからなんですね。

 

住宅ローンの事前審査を通しておく

住宅ローンには事前審査というものがあり、金融期間で審査を受ける事ができます。

事前審査とは、簡単に言えば住宅ローンが通るのかどうか、ローンを正式に申し込む前に金融機関が審査するものです。

この事前審査は、住宅会社や不動産会社を通して事前審査をすることが多いですが、自分で金融機関に行って審査してもらう事もできます。

住宅会社や不動産会社を通した場合、源泉徴収など必要な物を用意すれば、住宅会社や不動産会社が図面など必要なものを揃えて銀行に渡してくれます。

さらには住宅会社と提携した金融機関だと審査が通りやすいという事もあります。

 

一方、住宅会社を通した際のデメリットとして、気乗りのしない住宅会社で事前審査を出した場合、「事前審査までしたんやからウチで建てるやろ」と住宅会社は思い営業攻勢をかけられますので、「ここで建てる」もしくは「建てていいかな」と思う住宅会社以外では依頼しない方が無難です。

このよう点が気になる場合は自分で事前審査を申し込むこともでき、自分でやれば住宅会社に縛られることはありません。

一方で、自分でやるなら必要な書類は全て自分で用意して自分で金融機関に審査依頼をする必要が出ててきます。

自分でやる場合の一番のネックは図面や見積もりなので、金融機関にどのような図面が必要なのか必ず確認するようにしてくださいね。(図面以外はそんなに難しいことはありません)

結果は金融機関にもよりますが、1週間ほどで結果が出てきます。そして無事に事前審査が通ればOKです。

売れる土地と売れない土地

市場にはすぐに「売れる土地」といつまでたっても「売れない土地」というのが存在します。

それではこの2つの土地は何が違うのでしょうか?

 

「売れる土地」と言っても理由は様々です。

なかなか土地が出てこない地域で土地が売りに出されれば、売れる可能性はかなり高いと言えるでしょう。

希少性が付加価値として付くからなんですね。

一方、人気のない地域で買い手があまりいない場合でも、すぐに売れる土地にする方法はあります。

方法は簡単です。

価格を劇的に下げてしまえば「すぐに売れる土地」に早変わりします。

反対に、先ほどの希少性が高い土地でも相場よりはるかに価格を上げれば「売れない土地」へと姿を変えてしまいます。

このように、土地自体の価値で「売れる土地」「売れない土地」というものは決定する事は無く、「その土地が持つ特性や価値に対していくらの金額をつけるか」で、「売れる土地」か「売れない土地」というのが決まってくるんですね。

価格交渉がしやすい土地

それでは次に、実際に価格交渉がしやすい土地について見てみましょう。

 

販売開始から半年以上経った土地

販売開始から半年以上経った土地というのは、広告の予算がそろそろ焦げ付き始める頃です。

そして、広告の予算が少なくなるという事は、物件の問い合わせの反響もより少なくなっていきます。

土地を仲介している不動産会社も打つ手がなくなってくるんですね。

そして「売れるチャンスがあれば売ってしまいたい」と考えるようになります。

そのため、販売開始から時間が経って売れ残っている物件は価格交渉がしやすい物件といえます。

 

分譲地の売れ残っている物件

分譲地をつくる場合、まずは荒地や林などそのままでは家を建てられない安い土地を仕入れ、その後に造成工事を行い、土地をならし、道路や上下水道など家を建てられるのに必要なインフラを引き込み、最終的に家を建てられる住宅地として販売を開始します。

販売が始まると、先着順で買い手が付いていき、残りの区画はどんどん減っていきます。

そして、最終的に全部売り切れる分譲地もあれば、数区画だけずっと売れ残る分譲地というのも出てきます。

分譲地の場合、事業計画にもよりますが、ある程度販売できれば十分な利益を得られるとうな仕組みになっていて、最後の区画は値引きをしても大きな影響は無くなるようになり、逆にずっと売れ残っていることの方がリスクが大きいとも言えます。

そのため売れ残っている分譲地は、多少原価を割ってでも販売してくれる可能性が高くなり、建築条件が付いている場合でも建築条件を外してくれたりと、何かと交渉に乗ってくれやすい傾向があります。

 

建築条件が外れた土地

先ほどの分譲地の売れ残っている土地と少し似たところがありますが、「建築条件付き」で販売されていた土地だったのに、いつの間にか「建築条件無し」に変わっている土地も価格交渉をしやすい土地と言えます。

なぜかと言うと、「建築条件付き」の土地とは土地の売主と家を建てる会社が同じ土地になり、土地を安価に設定して家の建築費で利益を出すというビジネスモデルになります。。

そのような建築条件を外してまで売却するくらいなので、早く売ってしまいたいと思っている土地と言う事なんですね。

言い換えると、仕入れたのはいいけども自社で家を建てなくてもいいのでで早く現金化したい土地という訳です。

そのため、いつの間にか建築条件が無しになった物件は格安で購入できる可能性があるお得な土地と言えます。

土地の価格交渉は良い事?悪い事?

そもそも、土地には定価というものがありません。

土地の価格とは、路線価という基準価格と近隣の販売事例をもとに不動産屋と買主が決めているだけのものだからなんですね。

さらには、最初は高めの価格に設定して様子見て、反響が少なければ価格を下げていくという様に価格を決めるのが一般的です。

そして、最初の価格ですぐに買いたいという人が現れた場合、もっと高くしておけば良かったと後悔し、反対に全く反響がなく、うんともすんとも言わなければ価格を下げていきます。

このように、みんな手探りで価格を決めています。

それほど土地の価格は曖昧で、タイミング次第で上がりもすれば下がりもします。

不動産とはこのような世界なんですね。

 

そこで言える事はただひとつ。

土地の価格は、これまでの内容を踏まえて自分が買いたいと思える価格を最初は提示すればいいという事です。

「絶対に手に入れたい」と思うなら価格交渉などせずに販売価格で購入すればいいですし、「この土地なら販売価格だと高いけどもこれくらいまでなら出す」と思うならその価格を提示すれば良いんですね。

その価格があなたが土地に付けた価格なのですから。

もちろん、土地の売主が不快に思うような価格を出すのは相手に失礼ですし、価格交渉をするにあたって住宅ローンの事前審査を通しておくなど、自分でできる事をして買う意思を明確にした上で価格交渉をした方がいいのは言うまでもありません。

 

このように少なくとも価格交渉は悪い事などではなく、自分が土地に付けた価値を元に土地を購入するという事は、これからその土地で長く住んで行く中でとても大事な事になってきます。

自分で決めてその土地を手に入れたという「納得感」が得られるからなんですね。

そして、この納得感というのが家づくりでは特に重要になってきます。

家づくりは決める事の連続なので、自分で納得いく決断ができたかどうかで家に住んでからの満足度は違ってくるんですね。

 

もちろん、土地の価格を自分で決めるのは難しいものです。

でもそんな時のために住宅の営業マンがいます。

信頼できる営業マンなら、土地探しからきっと一緒になって力を貸してくれますよ。

土地と工務店、どちらを先に決める方が良い家が建てられるの?

まとめ

今回は土地の価格交渉について見てきました。

家づくりの中で土地選びというのは大きなウェートを占めている部分でもあるので、なかなか迷いやすい部分でもあります。

また、同じ土地というのは2つと無く、土地の個性というのも様々です。

 

でも、土地のデメリットというのは家の設計次第でカバーすることも可能ですし、メリットも間取り次第でより大きくすることもできます。

土地探しはあくまで家づくりの通過点なんですね。

そのため、土地の価格も家づくりトータルで見ることが大切になってきます。

家を建てるには費用はどれくらい必要なの?建築士が教える家の費用のポイント

 

今回の内容を参考にぜひ納得いく価格で土地を手に入れて満足いく家を建ててくださいね。

では。

 

土地についてはこちらも参考にしてください。

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