こんにちは、O型建築士です。
先日知人から、「地盤改良がいらなそうな土地のよい見つけ方はないか?」という相談を受けました。
確かに、地盤改良があるか無いかで家の総額は100万円くらい変わってきます。
また、地盤が強固な土地の方が地震の際の揺れも少なく感じることも多いので、どうせなら地盤の良い土地に家を建てたいですよね。
友人には地盤改良が必要ない良い地盤の見分け方を一通り伝えたのですが、読者の皆さんの役にも立ちそうだと思い記事にしました。
今回のテーマは「地盤改良の費用がいらない、地盤の良い土地の見分け方」です。
それではどうぞご覧ください。
土地の情報を見てるんです。どれも良さそうなんで迷っちゃって。
・・・、地盤が弱そうね。地盤改良費がかなり必要になりそうな土地ね。
例えば、せっかく構造に強い良い家を建てたとしても、家の下の地盤が弱いと意味がないと思わない?家が傾いて沈んでいくわよ。
そうならないように地盤が弱い土地は、土地を人工的に補強するの。それが地盤改良ね。
じゃあ地盤改良費っていうのは、地盤改良に必要なお金ってことですか?
そういう事ね。地盤の弱さにもよるけど、地盤改良したら30坪の家で80〜100万円くらいが目安ね。地盤が弱ければ弱い程、地盤改良費は高くなるわ。
そんなに必要なんですか!下手したら軽自動車くらい買えちゃうじゃないですか!
そうね。でも、そもそも地盤が強ければ地盤改良なんて必要ないのよ。その方がいいと思わない?
土地を決めるなら、地盤改良が必要なさそうな土地を選んだ方がお得って訳ね。
ボクに地盤改良が必要ない土地の見分け方教えてください!
地盤が強そうな土地
まず、土地は簡単に言うと標高が高いところの方が強く、低いところの方が弱い傾向があるの。
だから、丘になっていたり、周りよりも少し高くなっているところは地盤が強い可能性は高いわね。
反対に、田んぼや川、池が近くて標高が低い場所は地盤が弱い可能性が高いわ。
他には昔からの神社や仏閣がある地域なんかも地盤が強い傾向にあるわ。昔の人が、洪水や地震の被害が少ない場所を選んでつくっているからね。
あとは、地名も参考になるわよ。地名に「山」とか「丘」がついていると地盤が強い地域。「川」とか「田」がついていると弱い地域であることが多いわね。
・・・、さっきボクが見ていた土地、川田って地名でした・・。
最後に一番重要な事を言うわよ。地盤の強さは、土地が住宅地になる前にどんな土地だったかっていうのが一番重要なの。
前に田んぼだったところでも、キレイに造成されたら昔は田んぼだったなんて誰も思わないでしょう?
だから、昔どんな土地だったか知るのが重要という訳ね。
国土地理院の「国土変遷アーカイブ空中写真閲覧」を見れば、昔の航空写真を見る事ができるわ。
他には地盤調査会社の提供している、地盤改良履歴も地図で見れるから参考にするといいわね。
→地盤安心マップ
そうね。ただデータも万能と言う訳ではなくて、隣の家は地盤改良が必要無かったけども自分の家は地盤改良が必要と言うこともあるわ。実際に地盤調査してみないと分からないと言う訳ね。
あとは地元の人が全く買わない住宅地は気をつけた方がいいわね。水はけが悪いのを知っているとか何かしら理由があるはずよ。
いくら元の地盤が良くても、一度土を掘り返してしまうと地盤が弱くなってしまうの。
だから、造成地で擁壁のある土地は、地盤改良が必要な土地って思っていた方がいいわね。
あっ!!ボクがさっき見てた土地、造成地で擁壁がありました。
そうだったんですね!勉強になりました。ありがとうございます。
まとめ
今回は地盤改良の費用がかからない、地盤の強い土地の見極め方を今回はお伝えしました。
地盤調査をしてみなければ、どれだけの強度がある地盤なのかは正確には分かりませんが、地盤の強い土地の特徴を知ることで良い地盤の土地を見つけられる可能性は大きく上がります。
反対に、せっかく購入した土地の地盤が弱いと地盤改良費が必要になってしまう上、同じ地震でも強い地盤と弱い地盤では、1.5倍震度が違うと言われています。
ぜひ、環境面だけでなく地盤も強い土地を手に入れて、より良い家をつくりたいですね。
では。
土地について気になる方はこちらを参考にしてください。
→土地について知りたい人はコチラ
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→GOOD BUILDERS
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→まるで教科書!理想の家をつくる方法【絶対保存版】
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
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→行列ができる間取り診断
建築士が教える今日の問題解決
地盤改良の費用がいらない、地盤の良い土地の見分け方
- 地盤は基本的に高いところの方が低いところより強い
- 昔からの神社仏閣がある場所は、地盤が良いことが多い
- 地名でも地盤の強さを知ることができる。
- 宅地になる前の土地の状態を知るのが重要。
- いくら地盤が強くても、造成してしまえば地盤が弱くなる。