北側道路の家

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北側道路の土地に家を建てる前に必ず知っておきたい事

土地探しをしていると、「南側道路の土地」や「北側道路の土地」など道路の名前がついた土地の名前をよく耳にするようになります。

土地の南側に道路が面しているので「南側道路」、土地の北側に道路が面しているので「北側道路」というように、道路の位置で土地の呼び名が変わってくるんですね。

そして、道路の位置によって間取りというのはかなり変わってきます。

それだけ道路の位置というのは間取りにも大きな影響があるんですね。

 

今回はそんな土地の中でも間取りの難易度の高い「北側道路」にスポットを当てながら、「北側道路」のメリットやデメリット、間取りを作る時に知っておいた方がいい事について見ていきたいと思います。

北側道路の土地のメリット、デメリット

それではまず、北側道路の土地の特徴と、どんなメリット、デメリットがあるのか見てみましょう。

 

北側道路の土地のメリット

北側道路の家

北側道路のメリットとしては、

  • 土地の価格が安い
  • 落ち着いた庭になる
  • 南面に部屋を設けやすい

この辺りが北側道路の代表的なメリットとなります。

 

たとえば北側道路の一番のメリットは土地を手に入れやすいということ。

土地の価格については同じ広さ、形の南側道路の土地と比べると、北側道路の土地の方が100万円単位で価格が安くなっているケースがよくあります。

日本では「南側道路の土地が良い」という風潮が強いので、北側道路の方がお手頃に土地を手に入れることができるんですね。

そのため、予算を抑えたい場合や家に予算を掛けたい場合では、北側道路は魅力的な選択肢となります。

 

また、家を建てる時は少しでも家の中に光が入るようにするため南側に庭を配置することがほとんどですが、庭が道路と近いと落ち着かない庭になることもあります。

その点、北側道路の土地の場合は道路が北側にあるので人通りを気にしないで良い落ち着いた庭になることが多く、プライバシーを重視する場合は北側道路は魅力的な選択肢となります。

 

その他、北側道路の土地は玄関が北側に来るので南面にLDKや個室を配置しやすいというのも北側道路のメリットと言えます。

 

北側道路の土地のデメリット

では次に北側道路の土地のデメリットについて見てみましょう。

北側道路の代表的なデメリットとしては、

  • 1階の南面が暗くなりやすい
  • 駐車スペースの配置が難しい
  • 間取りの難易度が高い

この3つが北側道路のデメリットとなります。

 

まず北側道路の土地の場合、家の南側に何も建ってない無い場合は問題ありませんが、敷地の近くに家が建っている場合はその家の影になってしまい、陽の光が入りにくくなってしまうというのが一番のデメリットとなってきます。

陽の光が入りにくため家の中も暗くなりやすいので、いかに家の中に光を入れるかが大切となってくるんですね。

また、敷地状況によっては1階にリビングを配置するのではなく2階リビングも選択肢に入れるなど、より柔軟な対応が必要なケースもあります。

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その他、北側道路の場合は少しでも南側の庭スペースを確保したいので、駐車場をいかに無駄なく配置できるかというのもポイントです。

そしてその分だけ、駐車場の広さと車の止め方のバランスというのが重要になってくるんですね。

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それと同時に北側道路の土地の場合は南側道路の土地と違い普通に家を建てるだけでは家の中が暗くなってしまう可能性が高いので、それだけ間取りの難易度というものも高くなります。

設計者の腕次第で明るく快適な家になることもあれば、陽が入らない暗い家にもなる土地なんですね。

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北側道路の土地の場合は、どれだけ土地のデメリットを消せるかどうかで住み心地というのは大きく変わってきます。

そのため、北側道路の土地を検討する場合は、建売住宅や建築条件付きの土地よりも、敷地条件にに合わせてアレンジできる注文住宅の方が合っている土地とも言えます。

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北側道路の間取りのポイント

では次に、住みやすい北側道路の家の作り方について見ていきましょう。

北側道路の間取りを考える時に一番大事なのが「家の配置」。

他の道路付けの土地よりも、間取りの中の「家の配置」のウェートが大きいんですね。

 

特に北側道路の土地は南隣の家の影になりやすいため、家の配置次第で家の明るさが変わってきます。

そのため、家の配置を決めるゾーニングの段階でどれだけ南側のスペースを確保できるかが重要なポイントとなってくるんですね。

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上記の内容を図で表すとこのような感じです。

北側道路の家の配置

南側の家の高さにもよりますが、5m〜6mくらいお隣と離れるのが1つの目安となってきます。

では、以上を踏まえて実際の家の形について見てみましょう。

 

北側道路の家の形

北側道路の家の間取り

上の間取りは北側道路の間取りの一例です。

真四角の間取りは価格も抑えることができますし、構造的にも安定した家となるので、一般的にはよく建てられる家の形です。

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その一方で、南側の家の高さと距離によっては真四角の家にするとリビングまであまり光が届かないというケースもあります。

そのような場合は吹き抜けを設けてLDKの中にまでしっかり陽の光が入るようにするなど、あらかじめ間取りで対策を取っておきたいですね。

北側道路の家の間取り2

 

その他に考えられる家の形としては、下の図のようなL字型の家にするという方法もあります。

北側道路の家の配置2

家をL字型にすることで南側に広いスペースを確保し日当たりを良くすることができるようになるんですね。

L字型にすることで庭の見え方も変化がつくようになるというメリットもあります。

また、L型にするだけでなくカギ型にしたり、一部を斜めにしたりする方法も考えられます。

 

そしてこのように家をL字型にする場合、周りの家の配置にもよりますが、基本的には東側からの朝日を入れ、西日はカットするのがセオリーとなります。

その一方、デメリットとしては午後になって日が傾くにつれ光は入りにくくなるので、その点がどれだけ気になるかどうか。

この辺りがL字型の家にする時のポイントとなってきます。

 

北側道路の駐車場の配置

北側道路の敷地の駐車位置

北側道路で駐車場を配置する場合、車はできる限り北側に寄せて、南側の庭を確保するというのがまずは大前提となります。

そのため、上の図面のように道路に平行に車を止めることができると、南側のスペースをかなり広く確保できます。

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一方、間口が狭い場合や車を複数台止める場合、道路に平行に止めるのは難しくなってきます。

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そんな場合避けたいのが、家を四角く作るということ。

北側道路の家の配置3

家を四角くすることで北側に余剰スペースができやすく、その分だけ南の庭が狭くなってしまうんですね。

そうならないためには、例えば家の形を道路側にL型にするなど、駐車スペースを確保しつつ北側の余剰スペースをできるだけ作らないようにするのがポイントとなってきます。

北側道路の家の配置4

また、道路側がL字型になることで家の外観もノッペリした外観から凹凸の付いたメリハリのある外観になるというメリットもあります。

 

このように北側道路の土地の場合、家の形というのは他の道路付けの土地よりも重要度が高くなり、間取りの良し悪しは家の配置や形を見ることでも判断できるようになります。

北側道路の場合は南側の庭がしっかり確保できているか、また駐車場付近に無駄なスペースができていないかはしっかり確認してみてくださいね。

北側道路の家の外観

玄関の位置

それでは最後に、北側道路の土地に家を建てる時の家の外観についても見ておきましょう。

北側道路の土地で1番目立つのは「家の北側」です。

そして家の省エネ性能の事を考えると、北側の窓は小さく少なめにするのがセオリーとなってきます。

窓は家の断熱性能の一番の弱点なので、冬場の太陽の熱が入ってくる南側は大きく、その他の窓は適材適所に配置しつつ無駄な窓は減らすというのがベストだからなんですね。

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ちなみに、家の外観で影響が大きいのが「窓」「家の形」「素材」の3つの要素。

そして北側の窓は少なくするのが基本なので、少ない窓を綺麗に並べるというのが鉄則になります。

また、窓の数が少なく分だけ外観がシンプルになるので、家の形は真四角よりも少しアレンジした方がバランスは整いやすくなります。

あとは北側だと直射日光が当たることはほとんどないので、外壁の色味も少し落ち着いて見えます。

そのためワントーン明るめの色を選ぶのもいいですね。

外壁のサンプルを見るときも、外に出てサンプルを北側に向けながら確認すると、よりリアルな色味を見ることができますよ。

 

このように、北側道路は家の外観の面でも他の道路付けの土地と違った特性があるんですね。

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まとめ

今回は北側道路の土地について詳しくみてきました。

北側道路の土地は価格が安いなどのメリットもありますが、家の設計の難易度は他の土地よりも高くなります。

言い換えると、北側道路のデメリットをそれだけ消すことができるかは間取り次第という訳ですね。

それだけ北側道路の土地は設計力が必要な土地となり、どちらかと言うと旗竿地に近い土地と言えます。

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ただ、北側道路の土地での間取りの考え方を知っていれば北側道路の土地で失敗したということは避けることができるようになりますし、満足いく家を建てることもできるようになります。

北側道路の土地を検討されている方や、北側道路の土地で間取りの打ち合わせ中という方は、今回の内容をぜひ参考にしてみてくださいね。

では。

 

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北側道路の土地に家を建てる場合は何に気をつければいい?

  • 北側道路の土地は暗くなりがちなので、どれだけ陽の光を入れられるかが重要となる。
  • 家の形を工夫することで、南側のスペースを広く取ることができる。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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