これで失敗しない!吹き抜けのメリット、デメリットとオシャレな吹き抜けの作り方

「吹き抜けにはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?」

これは読者さんからよく聞かれる質問です。

吹き抜けを作ってみたいと考えているけども、吹き抜けをつくることで実際にどんなメリットやデメリットがあるか知っておきたいという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに、吹き抜けを作るかどうかで家の間取りは大きく変わってきますし、実際に家が完成してからの生活スタイルというのも吹き抜けがあるかどうかで変わってきます。

 

そこで今回は吹き抜けが気になっている方に向けて、吹き抜けのメリットやデメリットといった吹き抜けの基本的な部分から、吹き抜けを作るのに最適な場所や吹き抜けに合わない場所、さらには「吹き抜けは寒いの?」といった疑問まで、実際に家を作っている建築士だからこそ分かる、吹き抜けの実際のところについてまとめました。

吹き抜けが気になる方はぜひご覧ください。

吹き抜けについて

まず始めに、吹き抜けとはどんな物かについて改めて見てみましょう。

吹き抜けとは簡単に言うと、天井が無く、上下階がつながった空間のことを言います。

こんな感じですね。

一方で、吹き抜けを作らない場合の家も見てみましょう。

吹き抜けが無い場合はこんな感じになります。

吹き抜けのある家と普通に天井を作った空間と比べてみると、雰囲気が少し違ってくるのがお分かりになると思います。

 

ただ、吹き抜けのある家と吹き抜けを作らなかった家を見比べただけでは、ザックリとした雰囲気の違いは分かっても実際に吹き抜けを作ることでどういうメリットとデメリットがあるのかは分からないもの。

そこで、まずは吹き抜けを作るとどんなメリットとデメリットがあるのか具体的に見ていきたいと思います。

吹き抜けのメリット

それでは、吹き抜けを作るメリットを考えてみましょう。

吹き抜けの大きなメリットは次の3つになります。

  • 吹き抜けがあることで光が家の奥まで入るので、明るい家になる。
  • 天井が高くなるので開放感がある家になる。
  • 1階、2階につながりのある家になる。

以上の3つです。

 

では、1つずつ具体的に見ていきましょう。

 

明るい家になる

吹き抜けをつくることで、家の中を明るくする。

これは吹き抜けを作る場合の1番の目的と言っても過言ではありません。

 

本来は2階の床になる場所がオープンな空間になるのでお隣までの家の距離が近くて1階の窓にあまり日が入ってこなくても、吹き抜けがあれば2階の高い位置に窓を設けてその光を家の中に入れられるようになります。

簡単に言うと、吹き抜けがあると日の光が家の奥まで入ってきやすくなるんですね。

そのため、「明るい家にしたい」、「自然の光が入ってくる家にしたい」と考えている方にとっては吹き抜けはとても効果的な手法になりますし、吹き抜けを活用することで実際に明るい部屋を作ることができるようになります。

特に、都市部ではお隣までの家の距離が近いために普通に家を建てると光があまり入らない土地というのは数多く有るので、その場合は吹き抜けをつくるか、もしくは2階リビングにするなどの明るさ対策をしっかり取りたいですね。

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吹き抜けで家を明るくする。

これは吹き抜けのメリットであると共に、吹き抜けを成功させるための必須項目とも言えます。

「日の光が入る明るい家にしたい」という要望の優先順位が高い場合、吹き抜けはあなたにとってとても心強い味方となってくれます。

 

開放感がある家になる

その他の吹き抜けのメリットとして、吹き抜けがあると開放感がある家になるということが挙げられます。

吹き抜けをつくると、本来あるはずの天井が丸々1階分無くなって視線が抜けるようになるので家の中に開放感が出るようになるんですね。

また、吹き抜けに窓を設けると、明るさと共に視線が窓の外にも抜けるようになるので、家の中はより広く見えるようになります。

 

そのため、「開放感のある家にしたい」という場合は、吹き抜けはとても効果的な手法と言えます。

 

一方、ただ吹き抜けをつくれば家の中の開放感が必ず上がると言う訳ではなく、吹き抜けのつくり方、吹き抜けの広さによって開放感が出るかどうかは大きく変わってきます。

吹き抜けを活かすも殺すも、吹き抜けのつくり方次第という訳なんですね。

詳しくは後で書きますが、あまり意味のない吹き抜けであったり、家ができた時に思ったより開放感を感じない吹き抜けというのもあります。

吹き抜けは「吹き抜けを作る」というのが目的ではなく、「吹き抜けを通して開放感や明るさのある家にする」というのが最終的な目的なので、それが叶っている吹き抜けを目指したいですね。

 

1階と2階につながりができる

吹き抜けがあることで、1階と2階につながりができるようになるのも吹き抜けのメリットと言えます。

1階と2階につながりができることで、家の中の空気が上下に抜けるようになるので家の中の風通しが良くなりますし、窓を上手く設けることでその効果はより高くなります。

また、吹き抜けを通して1階、2階にいる家族との距離感も近くなるので、食事の時に2階にいるお子さんに声をかけるのも簡単になりますし、家族がどこにいるかという気配も伝わりやすくなります。

なにより、お互い顔を合わせる機会が増えるので、家族のちょっとした変化にも気付きやすいといったメリットもあります。

吹き抜けがあると、家族との距離感が近くなりやすいんですね。

1階と2階がつながった吹き抜けというのはリビング階段に近い効果をもたらしてくれます。

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吹き抜けのメリットまとめ

ここまでは吹き抜けの代表的なメリットを見てきました。

明るさや開放感など、吹き抜けをつくるメリットというのは吹き抜け独特のオープンな作りに目が行きがちですが、実は、吹き抜けにはもっと単純なメリットもあります。

それは、家がお洒落に見えるようになるんです。

 

お洒落な家にするポイントは、ムダなものをいかに見せなくするかと、センスのいい家具と小物、そして開放感。

家のデザインにこだわるのであれば、大きく開放感のある吹き抜けは、家の中をより素敵な物にしてくれるんですね。

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吹き抜けのデメリット

吹き抜けのメリットを見ていると、吹き抜けがある方がオシャレで開放感があったり明るい家になったりと良いことばかりのように感じますが、吹き抜けを作ることでデメリットというものも出てきてしまいます。

このデメリットを知らずに吹き抜けを作ってしまい、あとで「こんなはずでは無かった」なんてことになってしまっては、何のための家づくりか分からなくなってしまいますよね。

吹き抜けを作る場合は、吹き抜けのメリットとデメリットをしっかり把握した上で吹き抜けを作るのが、吹き抜け成功の鍵となってきます。

 

それでは改めて吹き抜けのデメリットについて見てみましょう。

吹き抜けの代表的なデメリットは以下の3つです。

  • 冷暖房の効率が下がりやすい。
  • メンテナンスに手間がかかる。
  • 音が2階に聞こえやすい。

この3つです。

それでは、それぞれのデメリットについて見てみましょう。

 

冷暖房の効率が下がる

吹き抜けを作ると部屋の中の体積が増えるので、冷暖房の効率は下がるようになります。

吹き抜けがある部屋は暖まるのに時間が掛かるようになってしまうんですね。

また、暖かい空気は高いところに上がっていくので、吹き抜けの空気をかき混ぜてあげるのも重要です。

そのため、吹き抜けにはシーリングファンを設けたいですね。

(お手軽に扇風機やサーキュレーターを使うのも効果的です)

 

もちろん吹き抜けがあるだけでずっと寒くなるという訳ではなく、基本性能の良い家では体積が多い分冷暖房が効いてくるまで時間がかかりますが、1度冷暖房が効いてくればその効果は持続できるようになります。

吹き抜けをつくって寒いかどうかは、家の性能に左右されるんですね。

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また、吹き抜けに窓を設けた場合は光が入りやすくなる反面、太陽の熱も家の中に入りやすくなってしまいます。

吹き抜けの窓は開放感があるからと言ってカーテンなどを設けないでいると、冷房の効率がとても悪くなってしまうんですね。

そのため、吹き抜けの窓には軒を出して夏は日が入りにくく冬は日が入りやすいようにするなどの日射対策を取っておくことも大切になります。

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メンテナンスに手間がかかる

吹き抜けを作った場合、床がないオープンな空間だからこそ、メンテナンスに手間がかかるようになってしまいます。

例えば、吹き抜けの窓や吹き抜けに付けたシーリングファンを掃除する場合、普通では手が届かないのでホームセンターで売っている高所用の掃除用具を買ったり、建てた工務店のアフターサービスにお願いするなど普通の掃除に比べて手間がかかります。

 

また、照明器具の電球が切れた場合なんかも意外とたいへん。

吹き抜けの電球を交換する場合は脚立が必要になりますし、高さがかなり高い場合はかなり危険です。

(吹き抜けの天井まで届く脚立ということは、屋根まで届く脚立と言っても大差ないので、そんな長い脚立を持っていることの方がレアかもしれません)

 

そのため、吹き抜けの電球交換は建てた工務店にお願いするほうが無難と言えます。

(吹き抜けを作る場合、電球交換などのアフターメンテナンスの対応をしてくれるのか、またその場合の費用をあらかじめ確認しておくと安心です)

また、照明器具等は、できるだけ交換が少なくなるLEDの物を使いたいですね。

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その他、壁紙の一部を汚してしまい張り替えとなった場合も、経年変化で色合いの違いが出てきているのでその部分だけ張り替えはできず、壁1面張り替えることになります。

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吹き抜けを作る場合、こういったメンテナンスの手間がどうしても必要になってしまうことは頭に入れておきたいですね。

 

音が2階に聞こえやすい

吹き抜けのメリットとして、1階と2階のつながりができる反面、つながるからこそのデメリットも出てきます。

そう、音ですね。

 

1階と2階がつながっている場合、1階の音は2階までそのまま響くようになるので、夜寝る時に1階のTVの音が2階の寝室まで聞こえてうるさいという事はもちろん、1階、2階の生活音がそれぞれ聞こえやすくなってしまうので、家族お互いが音に対して配慮しあう必要が出てきます。

もちろん、吹き抜けはなくても上下階の音は聞こえることはありますし、時間帯に応じた音の配慮というのは家族と言えども同じ家に住むので配慮が必要ですが、吹き抜けがある方がより音が響きやすくなるのは確かです。

そのため、物音がすると眠れないなど音に敏感な方が家族にいる場合は、吹き抜けから離れた場所に寝室を設けるか、吹き抜けを本当に作ってストレスにならないかどうかは1度確認しておきたいですね。

特に2世帯住宅など、お互いの生活時間帯が違うケースでは音は非常にデリケートな問題になってくるので、そのような場合は吹き抜けは避けた方が無難です。

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また、吹き抜けがあると音と同じようにニオイも2階まで伝わりやすくなります。

特にキッチンの料理の匂いは2階まで上がりやすいので、換気扇は換気力が強い物を、また、キッチンの上は吹き抜けにしないなどの配慮や、1、2階とも風が抜けやすいようにして、少しでも匂いが残りにくいようにしておくのがポイントとなります。

 

その他、吹き抜けに面した2階のホールは光が入りやすいので、ついつい室内干しのスペースにしてしまいがちですが、吹き抜けを通してLDKから洗濯物が丸見えになってしまってはせっかくの吹き抜けが台無しになんてことも。

吹き抜けで1階と2階につながりが出る分、それぞれの階の見え方についても考えておきたいですね。

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吹き抜けのデメリットまとめ

吹き抜けには開放感があるというメリットがある反面、開放感があるからこそのデメリットも起こりえます。

特に吹き抜けは、本来であれば2階の部屋や収納にできたスペースをわざわざ削って作るものです。

このようなデメリットも踏まえながら、吹き抜けのメリットである明るさや開放感、上下階のつながりといった吹き抜けのメリットにどれだけ価値を感じるか。

まずは、これまで見てきたことを頭に入れた上で吹き抜けを検討するのが、あなたに合った家になるかどうかの鍵となります。

 

では、これまでの吹き抜けのメリット、デメリットを踏まえた上で、吹き抜けを作る時のポイントについて見ていきましょう。

吹き抜けを作るポイント

吹き抜けと一言で言っても、吹き抜けの形や場所というのは色んなケースが考えられます。

効果的でオシャレな吹き抜けがある一方で、吹き抜けを設ける場所を誤ったり、大きさや形次第で残念な吹き抜けとなってしまうこともあります。

「これなら吹き抜けは無くてもよかった・・」というケースも多々見受けられるんですね。

読者の皆さんにはそんな吹き抜けを造ってほしくないので、今回は今まで私が見てきた中で「これは残念」と思う吹き抜けと、効果的な吹き抜けのつくり方をご紹介していきます。

 

周りが壁に囲まれた吹き抜け

吹き抜けを作る場合、吹き抜けのまわりに壁が囲まれた吹き抜けと、吹き抜けの周りがホールなどオープンになった吹き抜けがあります。

イメージがつかみにくいかも知れないので次の吹き抜けを見て下さい。

吹き抜けの周りが壁に囲まれていますね。

吹き抜けの周りが壁に囲まれる事で、吹き抜けの良さである開放感が少なくなってしまっています。

このタイプの吹き抜けは意外とよく見かけますが、開放感が少ないので、せっかく吹き抜けを設けても効果が少なくなってしまうんですね。

 

壁に囲まれた吹き抜けの対策としては、間取りでこのような吹き抜けにならないように工夫するのが一番ですが、どうしても間取りで対応できないときは、一部でもいいので視線の抜けを造って対応したり、できるだけ壁の位置が離れるような広い吹き抜けにしたいですね。

(視線が抜ける方法としては、先ほどの吹き抜けで言えば、窓を大きく等の方法が考えられます。)

 

特に壁に囲まれた吹き抜けは、吹き抜けの大きさが鍵となります。

では、吹き抜けの大きさにはどの辺りに気をつければいいのでしょうか?

次は吹き抜けの大きさについて見てみましょう。

 

大きさが残念な吹き抜け

「吹き抜けの大きさはどれくらいが良いですか?」というのはよく聞かれる項目です。

それだけ吹き抜けの大きさというのは判断が難しいんですね。

 

そんな吹き抜けの大きさの中でも吹き抜けの幅と奥行きの関係はとても重要なポイントです。

具体的に見ていきましょう。

まずは下の吹き抜けをご覧ください。

この吹き抜けは幅が広くて奥行きが少ない吹き抜けになっていますね。

 

先ほど、吹き抜けは壁に囲まれていると効果が少なく残念な吹き抜けになるという話をしました。

けれでも対策として、吹き抜けの奥行きが広くなればなるほど残念な感じは減っていきます。

開放感が出てくるからですね。

 

一方、これ以上奥行きが狭くなると、この吹き抜けはほとんど意味が無くなってきます。

窓から入ってきた光がすぐに壁に当たってしまって、部屋の奥にまで光が届かなくなってしまうからなんですね。

奥行きが狭いなら、せめてまわりは壁ではなくホールにするといった対策が必要になってきます。

 

反対に、奥行きがあって幅が狭い吹抜けというのもバランスが悪くなります。

家の大きさとバランスを見た上で吹き抜けをつくるのが、カッコ良くて実用性のある吹き抜けになるポイントなんですね。

 

また、吹き抜けを作る場合は、吹き抜けの形もできるだけシンプルにするのも大切です。

吹抜けに凸凹した部分が多いと、無理に吹き抜けを作った感じがでてしまい、ゴチャゴチャした空間になってしまいます。

いかにキレイな形の吹き抜けになっているか。

吹き抜けを作るならこの部分もしっかりチェックしておきたいですね。

 

位置が中途半端な吹抜け

上の画像は吹き抜けのある家の断面図です。

実は上の画像のような吹き抜けは、残念な吹き抜けの1つです。

では、どの部分が残念なんでしょうか?

答えはコチラです。

吹き抜けの外壁側の壁の位置が中途半端なんですね。

どうして中途半端かと言うと、LDKの一部が吹き抜けになっていて一部が平天井になっているため、吹き抜け部分がポッカリ空いた穴みたいに見え、ゴチャゴチャしているように見えてしまうからです。

吹き抜けはスッキリとした感じを出すのがオシャレに見えるポイントなので、吹き抜けの位置が中途半端だとスッキリ感が出てくれないんですね。

 

また、先ほどの吹き抜けのように中途半端な位置に吹き抜けがある時に注意したいのが、カーテンやブライドなどのウィンドウトリートメントを付ける場合です。

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高い位置にウィンドウトリートメントを付ける場合、一般的にはヒモなどを下に垂らして開閉を行うのですが、先ほどのように中途半端な位置にある吹き抜けの場合、ヒモを垂らすとリビングの真上からヒモが垂れてしまうなんてことも普通に起こってしまいます。

天井からヒモがヒラヒラしているリビングは見た目が何か変ですよね。

歩くたびにヒモにぶつかるのも邪魔になります。

 

そのため、ウィンドウトリートメントは電動にする以外に選択肢は無くなり、あらかじめ電源を用意しておく必要があるんですね。

家が出来てから気付いた時は遅いので、まずは中途半端な位置の吹き抜けにしないこと。

吹き抜けがどうしても中途半端な位置になった場合はカーテンやブラインドなどが問題なく開け閉めできるのかどうか確認するのが重要になってきます。

 

ちなみに、先ほどの家の吹き抜けの位置を整えるとこのようになります。

先ほどの家の場合、外壁に寄せて吹き抜けをつくるのが正解となるんですね。

そうすることで家の中のラインが整ってスッキリ見え、明るく開放感のあるオシャレな吹き抜けになってくれます。

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玄関の上の吹き抜け

これは言葉のとおり、玄関の真上にもうけた吹き抜けのことです。

建売住宅などでたまに見かける吹き抜けですね。

 

悪い事は言いませんので、「ちょっとだけ吹き抜け欲しいから玄関に」とか「玄関を明るくしたいから」、「空いたスペースがあるから吹き抜けに」くらいの理由であれば、玄関の上に吹き抜けを持ってくるのは止めた方が無難です。

玄関に吹き抜けを持ってくるなら、玄関の上に吹く抜けが必要となる特別な理由があるか、面積によほどゆとりのある豪邸と思われるくらいの家でないと残念に感じる可能性はかなり高くなってしまうんですね。

 

その理由としてはまず、玄関に長時間いる人はそういません。

それなら人が長くいる場所に吹き抜けを持ってきた方が、よほど効果的となります。

限られた家の中で、玄関に吹き抜けを設ける意味はあまりないんですね。

 

また玄関の吹き抜けを避けたい1番の理由として、玄関の土間というのは家の中でもかなり断熱性能が落ちる場所です。

土間に床暖房を入れたりして何らかの寒さ対策を取らない限りは、家の中で冷え込みの大きい場所となってしまうんですね。

そのため、吹き抜けで2階のホールなどと繋がっている場合、コールドドラフトが起こる原因ともなってしまいます。

(性能の悪い家の場合は、これは1番避けたいケースです)

 

このようなことから、玄関に吹き抜けをつくる場合は何かしらの理由が有る、または全館空調などで家全体が暖かい場合意外はオススメしません。

「吹き抜けを玄関につくるしっかりした理由がある」または「吹き抜けがあって成り立つ」といった間取り以外、玄関に吹き抜けをつくる時は注意してくださいね。

 

似たようなケースとして、日の当たりにくい場所、例えば北側などに吹き抜けを設けるのも避けた方が無難です。

 

リビング階段と相性が良い

吹き抜けとリビング階段はとても相性が良い組み合わせです。

特にオープンな階段と組み合わせると視覚的に吹き抜けがより広く見えると同時に、開放感も高まります。

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また、吹き抜けに面するホール部分も、手すりをスチールなど軽さがある素材で作ってあげると、吹き抜けの雰囲気はよりオシャレに見えるようになります。

素材の見た目と開放感が上手くマッチしてくれるんですね。

吹き抜けの周りに「軽さ」という統一感を出すことで、吹き抜けの見え方というのは何倍にも変わってきます。

 

窓の高さは揃える

吹き抜けには明るさを取り込むために窓を設けますが、窓の大きさや位置というのも吹き抜けでは重要です。

失敗例としてよく見かけるのが、窓の高さがバラバラになっている吹き抜け。

部屋から見上げた時、位置や大きさがバラバラな窓というのは思ったよりも変に感じるものです。

吹き抜けの窓は明るさを取り込むだけでなく、窓の大きさも吹き抜けのデザインの一部。

窓も統一感のある吹き抜けを目指したいですね。

 

吹き抜けの照明

吹き抜けをつくる時、意外と難しいのが照明計画。

吹き抜けの照明は天井から高く吊り下げるか、吹き抜けの壁を使って照明計画を行うことになります。

 

そんな中、特に難しいのがダイニングの照明計画。

吹き抜けの一部がダイニングと重なっていると、照明の配置がかなり難易度が上がってきます。

ダイニングの照明には複数の照明を使うこともよくあり、ダイニングの一部に吹き抜けがあると照明が付けにくくなってしまうんですね。

そのためダイニングの上に吹き抜けがくる場合は、どのような形でダイニングテーブルを照らすか。

この部分もしっかり考慮した上で吹き抜けの大きさや範囲、ダイニングテーブルの置き方を決めたいですね。

(付けたい照明器具が有る場合は特に注意が必要です)

 

また、同じように吹き抜けの上にキッチンが来る場合も要注意。

特にアイランドキッチンの場合は換気扇を取り付けるための壁が無いので、換気扇をいかにスムーズに見せられるかで印象は大きく変わってきます。

そのため大きな吹き抜けを作る場合もキッチン部分だけは吹き抜けにしないようにするなど、LDK全体のバランスを見ながら吹き抜けの範囲は決めたいですね。

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吹き抜けは寒い?

「吹き抜けを作ったら寒いのでは・・?」

このように思われている方も多いのではないでしょうか?

実際にこのような質問はよく耳にします。

 

では、吹き抜けは本当に寒いのでしょうか?

その答えは「吹き抜けが寒いかどうかは家の性能次第」ということです。

 

今の家は、家の外側をグルッと囲むように断熱するのが主流となっています。

家全体が1つの魔法瓶のようになっているんですね。

 

そのため、家の中で日が当たる、当たらないなど多少の違いはあるとしても、部屋による温度差という物はあまりありません。

家全体で断熱を取っているので広い空間があるからといって寒くなる訳ではないんですね。

吹き抜けのデメリットでお伝えした通り、体積が大きいので部屋全体が暖まるまで時間は掛かりますが、性能がある程度しっかりしている家では1度暖まってしまえば吹き抜けがあるから寒いということは基本的にありません。

寒い場合は単純にその部屋の広さがエアコンの容量を超えているなど熱源が足りないのが原因なので、エアコンの容量を大きくするなど熱源を確保できれば改善することができます。

 

ただ、この場合の例外として玄関土間は断熱性能が低いことが多く、土間までオープンにした場合は寒さを感じる原因となってしまいます。

そのため、土間に床暖房を入れたり全館空調にするなど玄関土間の寒さ対策を取っていない場合は、玄関土間は扉などで区切れるようにしておいた方が無難です。

(同じように、玄関の吹き抜けもオススメではありません)

 

また、性能の低い家の場合も吹き抜けは止めた方が無難です。

家の性能がよくないため熱が逃げやすく部屋が暖まりにくいので、吹き抜けを作るとより寒さを感じやすくなってしまうんですね。

 

このように、吹き抜けをつくる場合は家の性能がしっかり確保された家であること。

これが何より重要になります。

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それでも寒さが心配な方へ

吹き抜けの寒さがどうしても気になる場合の1番効果的な方法。

それは、「最近その住宅会社や工務店で吹き抜けをつくったOBさんの家を見せてもらい、住んでいる人に吹き抜けの感想を聞く事」です。

できれば、建てる予定の家と近い大きさの家であれば、よりイメージがつきやすいです。

さらには、5年とか10年前に建てた家ではなく、家が完成してここ1年から2年くらいの方の家を見せてもらえるとベストですね。(最近の仕様で、家の性能がより近いので)

 

そこで吹き抜けを造って寒かったかどうかや冷暖房の使用状況(家の性能が分かります)、吹抜けをつくってよかったかどうか(家の大きさが近いと、とても参考になります)といった話をきくことができれば、気持ちの上でも整理が付いて、気持ちよく吹抜けをつくるかどうかの判断ができるようになります。

ここでのポイントは、家を立てる予定の工務店のOBさんであることです。

違う会社で建てた人の話だと、家の性能や仕様も違いますし、設計の方針も違ってきます。違う土俵での話のため、すべて鵜呑みにしてしまうと、「あーじゃない」「こーじゃない」と迷いの渦に飲み込まれ、最終的には中途半端な家になってしまいとてももったいないです。(まわりの友達がみんな家を建てていたら要注意です。皆いろんなアドバイス?をくれます。そして、まわりの意見に振り回されすぎて疲弊する人が年に何人か必ずいます)

 

また、「OBさんの話も聞いたけど、私は冷え性だしまだ寒いかどうか心配」という方。

そんな方には床暖房を入れる事をおススメします。

エアコンで暖房した場合、暖かい空気は上の方にいくので、1階の足元が暖まるのに時間がかかります。

そのため、シーリングファンなどで空気を下に落とすなどの対策を行いますが、床暖房であれば、足元から暖まっていき、暖かい空気が上の方に登っていきます。

エアコンとは反対ですね。

そのため床暖房は、冷え性の方には特に有効です。

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さらに言えば、フローリングは無垢材にして、杉や松などの冷たくなりにくい材料を使えば、より寒さを感じる事が少なくなります。

床暖房対応の無垢フローリングも出ているので、そんなフローリングを使ってみるのもいいですね。

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 まとめ

今回は吹き抜けについて詳しく見てきました。

吹き抜けは家の明るさや開放感を出すにとても効果的な反面、開放的だからこそデメリットも存在します。

また、吹き抜けと一言で言っても大きさや形は様々。

日の光が良く入りとてもオシャレな吹き抜けもあれば、これなら吹き抜けを作らなくても良かった・・という吹き抜けもあります。

人によって吹き抜けを作って良かったかどうかは変わってくるんですね。

 

では、その境目は何なのでしょうか?

それは、吹き抜けを作るのが目的なのか、それとも吹き抜けは1つの手段であって、その先の家が完成してからの生活を見ているのかどうか。

この部分を意識するかどうかで、吹き抜けが成功するかどうか変わってくるんですね。

 

今回は吹き抜けを成功に導く方法や、止めておいた方がいい吹き抜けの例をお伝えしました。

これらの情報を踏まえながら、あなたが新しい家でどんな生活がしたいのか。

そして、そのために吹き抜けは必要なのか、それとも必要無いのかどうか。

この部分をしっかり考えた上で、あなたの理想の家を建ててくださいね。

では。

 

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