家の外観

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屋根の形、形状次第で、家の外観はかなり変わるんです。

家を建てるなら「家の外観も良い物にしたい」と思う人も多いのではないでしょうか?

どうせ家を建てるなら、カッコいい家であったりあなたの好みに合った飽きのこない外観にしたいですよね。

そんな家を建てる人なら誰でも気になる家の外観ですが、外観が特に大きく影響する部分としては「家の形」、「家の屋根」、「外壁の素材」、この3つが大きく影響してきます。

 

今回はそんな外観に影響する3つの中でも、屋根の形にスポットライトを当てながら、外観にどういう影響を与えるのかを見ていきたいと思います。

あなたはどんな屋根がお好みですか?

家の外観が気になる方はぜひご覧ください。

屋根の3つの要素

屋根を見るとき注目したいのが

  • 「屋根の形」
  • 「軒の出」
  • 「勾配」

という3つの要素。

大きく分けてこの3つが屋根の見た目を構成しているんですね。

それではまず、「屋根の形」について見てみましょう。

 

切妻屋根(きりづまやね)

屋根の種類(切妻屋根)

上の絵ように2つに折れている屋根のことを「切妻屋根」と言います。

「家のイラストを描いてみて」と言われたら、こんな風に真ん中で2つに折れた切妻屋根の家を描く方も多いのではないでしょうか。

それだけ切妻屋根は一般的になじみが深い屋根なんですね。

切妻屋根はオーソドックスな屋根の形ですし、実際に切妻屋根になっている家はよく見かけます。

 

このように切妻屋根は代表的な屋根の形となりますが、でもこの切妻屋根、実は使いこなすのは結構難しい屋根なんです。

使い方を間違ってしまうと、微妙な外観の家になってしまうんですね。

 

それでは具体的な例を見てみましょう。

下の絵をご覧ください。

かっこ悪い切妻屋根の家

上の絵は、このサイトでも人気の高い「新築の家を建てるなら気をつけたい外観の話」という記事で描いたものですが、お世辞にもカッコいい家とは言いにくいですよね。

どちらかというとカッコ悪い家と言えるかもしれません。

そして屋根の形に注目してください。

 

そうです。切妻屋根ですね。

何も考えずに切妻屋根を使うと、このようにカッコ悪い外観の家ができてしまうことがよくあるんですね。

 

一方、切妻屋根を上手く使っている例としては、たとえば無印良品の「窓の家」が挙げられます。

おしゃれな切妻屋根の家

キレイな切妻屋根の家になっていますね。

同じ切妻屋根の家ですが、先ほどの家とは外観の印象が全然違います。

 

このようにまとまった外観になるにはいくつか要因がありますが、特に窓のバランスと破風と呼ばれる屋根の横の部分をうすく作ることで、切妻屋根の野暮ったさを上手く消しています。

屋根の破風

 

一方、反対に屋根を強調しても切妻屋根は綺麗です。

切妻屋根の家

Photo:https://www.yanase-arc.com/house/fujisakinoie/

屋根に存在感を出しつつ、無駄な物を削ぎ落とす事で切妻屋根が綺麗に見えるようになっているんですね。

 

このように、切妻屋根はシンプルな形の分、屋根のつくり方ひとつで家の雰囲気が大きく変わってくる屋根と言えます。

 

ちなみに、当サイトのロゴはこのようなマークを使っています。

屋根の種類(招き屋根)

「招き屋根」と呼ばれることもありますが、これも一種の切妻屋根です。

同じ切妻屋根でも屋根がどこで折れるかで、家の外観は大きく変わってくるんですね。

切妻屋根の家をオシャレにするために知っておきたい3つのこと

寄棟屋根(よせむねやね)

屋根の種類(寄棟屋根)

上の絵のように、屋根が四方向に下がっている屋根のことを「寄棟屋根」といいます。

寄棟屋根は特にハウスメーカーが建てる家で見かけることが多い屋根です。

寄棟屋根の家

屋根が四方向に下がっていることで外壁が無駄に増えることもないので効率的ですし、家がどのような方角に建っていても対応できるのが寄棟屋根の特徴なので採用されることが多い屋根なんですね。

 

また、寄棟屋根は雨が降っても四方に雨が流れて分散していくため、最近多いゲリラ豪雨なんかでも雨樋が水で溢れることはあまりないので、雨の多い地域でも寄棟屋根は効果的です。

その一方、雨を地面に落とすための雨樋も多くなるので、外観を気にするなら雨樋の色と場所には気をつけておきたいですね。

雨樋が変なところに出てきたり、外壁と合わない色を使ってしまうと、家の外観は一気に残念な感じになりやすいので注意が必要です。

家の外観が気になるなら知っておきたい「雨樋」の話

 

その他、寄棟屋根は家の高さも抑えやすいので、家の外観で落ち着いた雰囲気を出す時にもよく使われます。

片流れ屋根(かたながれやね)

屋根の種類(片流れ屋根)

一方向へ屋根が流れているので片流れ(かたながれ)屋根。

片流れ屋根の家は昔から根強い人気がありましたが、太陽光発電が普及するにつれてより見かけるようになりました。

片流れ屋根は太陽光パネルを日当たりの良い向きにたくさん並べることができるからなんですね。

片流れ屋根は見た目もシャープな印象になるのでモダンな住宅によく合う屋根です。

小屋裏の高さも確保しやすいので、ロフトや小屋裏収納も作りやすいという特徴もあります。

ロフトのある家って実際どうなの?100棟以上見てきた正解がコチラです。

小屋裏収納って必要?失敗しない小屋裏収納の作り方

 

ちなみに、片流れ屋根にする場合は屋根の勾配次第で見た目がかなり変わるので、家の外観を見ながらバランスの良い勾配にするのが外観を整えるためのポイントです。

片流れ屋根の家

Photo:https://www.nagasakizaimokuten.co.jp/ga_mu/大きな片流れ屋根の家/

 

そんな人気の方流れ屋根ですが、実は注意点も。

それは、片流れ屋根の高い部分はかなりの高さになるので、周りの家の日当たりに大きな影響を与えてしまう可能性があるということです。

そのため、お隣の家がすぐ側にある場合なんかは何かしら配慮が必要なケースもあります。

特に家の北側が高くなる場合は、お隣の家の南側の日当たりにモロに影響が出てくる可能性が高いので、近隣トラブルにならないような配慮をするのが結構重要となってくるんですね。

太陽光発電を家に載せるなら知っておきたい問題点と対策方法

 

また、片流れ屋根はその名のとおり大きな屋根が1枚のため、雨水がすべて同じ方向に流れていくので雨樋が水で溢れてしまう事もあります。

そのため雨樋にゴミが溜まりにくいようにしたり、雨樋が点検しやすいようにするのも重要です。

片流れ屋根の外観はどうすればオシャレにできる?片流れ屋根の特徴と効果的な使い方を建築士が解説します

陸屋根(りくやね・ろくやね)

屋根の種類(陸屋根)

屋根らしい屋根をつけるのではなく、バルコニーのように仕上げた平らな屋根のことを陸屋根といいます。(「りくやね」もしくは「ろくやね」と言います)

陸屋根は見た目が四角い家にしたい場合や、屋上をつくる場合なんかに重宝する屋根です。

どちらかというと、こだわりの屋根という感じですね。

四角い屋根の家

Photo:https://www.riotadesign.com/works/12_donut/#wttl

 

一方、陸屋根は排水溝に葉っぱなどが詰まってしまうと屋根に水が溜まってプールのようになってしまい、雨漏れのリスクが高くなってしまいます。

そのため、陸屋根にする場合は他の屋根と比べてマメなメンテナンスが必要になってきます。

できれば、たまに排水管が詰まっていないか簡単に見れる間取りにできるとベストですね。

また、バルコニーのように屋根を作るので、他の屋根をつくるよりも費用が掛かるのも陸屋根の特徴と言えます。

 

このように、陸屋根はモダンな雰囲気を出すのに効果的な屋根ですが、他の屋根に比べてデメリットも大きくなりやすいんですね。

そのため、そういったデメリットを減らすために下の絵のような屋根にして四角く見せるという方法もあります。

四角い家の屋根

また、屋根全部を陸屋根にするのだけでなく、玄関の庇や屋根の一部を陸屋根にするという方法もあるので、家の外観に合わせて上手く使いこなしたい屋根と言えます。

プロが教える、使いやすく雰囲気の良い玄関ポーチのつくり方

四角い家の外観はどうすればオシャレに見える?四角い家を作る時の5つのポイント

軒の出もチェック

ここまで屋根の形状について見てきましたが、屋根の形状以外にも、軒をどれだけ出すかで家の外観や雰囲気はかなり違ってきます。

たとえば、軒を出さないとモダンな雰囲気の家に。

軒の出ていない家

四角さが強調されるので、モダンな印象になりやすいんですね。

 

一方、軒は出すほど落ちついた雰囲気の家になります。

軒の出ている家

Photo:http://www.ytake.net/kurume2.html

軒があることで外観に陰影がついて家に落ち着きと高級感が出てるからなんですね。

このように、軒を出す、出さないで家の見た目というのは大きく変わってきます。

 

また、目指す外観によって軒を調整するという方法もあります。

たとえば、南欧風の家を目指す場合は、軒は出さない方が雰囲気が出ます。

南欧風(プロバンス風)の家の軒の出

Photo:https://feely.jp/4589992/

このように、目指す家によって軒の出を調整するというのも効果的なんですね。

 

ちなみに、軒の有り、無しどちらかを選ぶ場合、できるだけ軒はあった方が家のためにプラスになります。

たとえば軒があると雨や日射による劣化や汚れに強い家になりますし、軒があることで夏は厳しい日射を遮ってくれつつ、冬は太陽の角度が低くなるので軒があっても家の中に光を入れることができます。

屋根の断面図

このように軒のある家は四季のある日本の風土にあっているんですね。

メンテナンスにかかる手間も軒のある家の方が少なく済むので、四角いモダンな家やプロバンス風の外観を目指すなどの理由が無い限りは軒の有る家にするのがオススメです。

屋根の勾配

屋根の勾配とは、屋根の角度のこと。

同じ屋根でも屋根の勾配が違うと、家の外観がかなり変わってきます。

たとえば、同じ片流れ屋根の家でも屋根の勾配を変えるとこんな感じに。

屋根勾配の比較

かなり印象が違いますね。

そのため、家の外観が気になる場合は屋根の勾配を変えてみるのも1つの方法と言えます。

特に片流れ屋根や切妻屋根など、屋根の勾配が外観に影響しやすい屋根の場合は屋根の勾配を変えてみるだけで家の外観はかなり違って見える様になります。

 

また、屋根の勾配は家の金額やメンテナンスにも影響してきます。

あまりに屋根の勾配が急だと、屋根の工事に手間がかかるので金額アップの要因となりますし、屋根の勾配がかなり緩いと雨が上手く流れていかないというデメリットも出てくるので、家のデザインと相談しながら丁度よい屋根の勾配を決めていくのがポイントとなるんですね。

 

その他、屋根材によっても必要な勾配が変わってきます。

瓦屋根だと勾配がある程度ないと使えませんし、金属製の屋根ならかなり緩い勾配の屋根にも使うことができるようになるので、目指す外観に合わせて屋根の素材を選ぶのも効果的ですよ。

屋根材の種類と、コスト、メンテナンス、デザインの違いを解説します

まとめ

今回は屋根の種類と形状についてお伝えしました。

屋根の形は家の外壁材や窓と並んで、家の外観を決定づける大きな要素となるんですね。

 

また屋根は外観だけでなく、雨を防ぎ、日の光を調整する機能も果たす重要な役割を持っています。

それだけ屋根は酷使される場所なので、あまり安い材料を使ってしまうと後々メンテナンスにお金が掛かるなんて事も・・。

そのため、屋根材にはある程度良いものを使っておくのがオススメです。

屋根の形にこだわりつつ機能も併せ持った屋根にしてあげると、外観だけでなく長い目でみてもオススメの家ができあがります。

ぜひ見た目も機能もお気に入りの家をつくってくださいね。

では。

 

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屋根を選ぶときのポイントって何?

  • よく使われる屋根は「切妻屋根」「寄棟屋根」「方流れ屋根」「陸屋根」でそれぞれメリットとデメリットがある。
  • 屋根の形状だけでなく、軒の出や屋根の勾配次第で外観や住み心地は変わってくる。
  • あまり安い屋根材を使うと、あとでメンテナンス費用が高くなるので、ある程度性能の良い物を使うのがおすすめ。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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