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外観の失敗例から学ぶ、絶対に知っておきたい外壁材5選

家をつくるときに意外と迷うことが多い外壁材。

外壁材しだいで家の外観は大きく違ってきますし、外壁にかかるメンテナンス費用も違ってきます。

外壁材の種類を頭に入れておくと、より効果的に家づくりをすることができるようになるんですね。

 

今回は、外壁材で失敗する例も載せていますので、外観が気になる方やメンテナンスが気になる方はぜひ参考にしてください。

それでは外壁材について見ていきましょう!

外壁材の種類を知っている方がよい理由

外壁の種類

どんな家でも外壁材は必ず必要になりますが、そもそも外壁材はどのようにして皆さん決めているのでしょうか?

一般的な住宅会社や工務店では標準の外壁材が決まっていて、その他の外壁材を選ぶ場合はオプションというケースが多く、だいたいの方は標準の外壁材を使用して、こだわりや好みがあればオプションの外壁材を選ぶという流れになることが多いです。

(もちろん標準で使っている外壁材の方が数が出るので価格を安く提供でき、オプションの外壁材の方が価格が高い傾向があります)

そのため、場合によっては外壁材を選ぶことなく、色味だけ選ぶ何てこともよくあるんですね。

 

どうしてまず始めにこんな話をしたかと言うと、外観で失敗する方には「ある傾向」があるからです。

その「ある傾向」とは「外壁材の打合せをするまで、標準の外壁材が何かを知らない」とか、「どんな外壁材を使えるか知らなかった」というような方は、外観で失敗する可能性が高くなります。

 

どうしてでしょうか?

実は、住宅会社は標準の外壁材を決めているように、外壁材の得意、不得意があるので(価格を含めて)、使いたい外壁材や好みの外観になる外壁材を上手く使えない住宅会社と打合せを進めているという場合もありえます。

そのため、住宅会社選びの段階で外壁材についての最低限の知識と、どんな外壁材が標準なのか確認しておくのことが必須となるんですね。

また、住宅会社によっては今回ご紹介する外壁材のうち、どれかは使えないっていう会社もありますので、好みの外壁材が使えるかどうかも予め確認しておきたいですね。

 

外壁は「仕様決めの段階で始めてどんな外壁材か知った」など意外と後回しになってしまうのですが、外壁は金額も大きいですし、契約のあとで「好みの外壁材を使えない」とか「好みの外観にできない」事が分かると、契約を破棄するしか方法が無くなってしまいます。

外観だけで契約破棄する人はほとんどいないですから(普通は100万円くらい必要になります)、泣く泣く外観についてあきらめるしか無くなってしまうなんてことにもなりかねないんですね。

 

こうならないタメにも、どんな外壁材があるのかあらかじめ知っておくことはとても重要な事です。

家が建ってからムダにメンテナンス費用がかかることを始めて知ったなんてことは必ず避けたいですね。

 

このような外壁材を選ぶ重要性を頭の片隅に置きながら、外壁材について見ていきましょう。

それではまず、一番有名なサイディングからです。

サイディング(窯業系サイディング)

セメントを原料として工場生産された外壁材を窯業系サイディングと言います。

サイディングはこんな感じですね。

gaiheki02Photo:http://www.kmew.co.jp/jirei/jirei_shosai.jsp?id=1056&pageNo=1

今では多くの家でサイディングを使っているので、見たことが有る方も多いと思います。

 

サイディングの特徴としては、外壁の種類と色の多さが一番の特色です。

サイディング

Photo:http://www.kmew.co.jp/

これは数あるサイディングの中の一部ですが、色も形もいろんな種類があります。

サイディングのカタログはこんなページが何十ページも続くので、デザインの種類の多さは他の外壁材に比べてサイディングが群を抜いています。

 

また、サイディングには14ミリとか16ミリといった何種類かの厚みがあり、厚みがあるサイディングの方が表面の凹凸が多くて高級感があるものが多いです。(もちろん、厚いほうが金額も高くなります。)

 

一方、サイディングの注意点としては、工事現場で工場生産されたサイディングを繋ぎ合わせるので、外壁にサイディングを使うと必ず継ぎ目(目地といいます)ができてしまいます。

もう一度先ほどの画像をよく見てみると、継ぎ目(目地)があるのが分かるのではないでしょうか。

gaiheki02Photo:http://www.kmew.co.jp/jirei/jirei_shosai.jsp?id=1056&pageNo=1

この目地がどれだけ目立たないものを選ぶかが、サイディングを使う時のポイントになってきます(継ぎはぎだらけに見えるのは、あまりカッコいいものではないですよね)

特に、家の角には必ず目地ができてしまうので、凸凹が多い家でサイディングを使う場合は注意が必要です。

 

また、サイディングは時間が経てば経つほど劣化して色あせていきます。

そのため、時間が経つほど見た目と性能の劣化が激しくなり、継ぎ目の補修やサイディングの再塗装などのメンテナンスが必要となります。

 

最近では、汚れや色あせを防ぐ効果があるサイディングが増えているので、メンテナンスが気になるならこういったサイディングを使用するのもいいですね。(もちろん、金額も高くなります。)

 

このようなことから、外観が気になる人がサイディングを選ぶ場合、サイディングの継ぎ目が気になるかどうかは必ず確認したいポイントと言えます。

また、サイディングは安ければ安いほど家の外観も安っぽくなり、サイディングが高いほど継ぎ目も目立たないし高級感が出やすいです。(高いサイディングのほうが凹凸があり、外観に陰影がつくので)

そのため、外壁にどれだけ予算を掛けるかで家の見た目が大きく違ってくるのもサイディングの特徴と言えます。

ガルバリウム鋼板(金属系サイディング)

ガルバリウム鋼板とは鉄の表面にメッキ塗装がされた金属の事を言います。

鉄のまま外壁に使うと雨で錆てしまいますが、表面にメッキ塗装する事で高い耐久性を実現しているんですね。

 

ガルバリウム鋼板を外壁に使った時の特徴として、ガルバリウム鋼板を使った家はモダンな雰囲気になります。

Photo:http://www.igkogyo.co.jp

特に黒い外壁にする場合は、ガルバリウム鋼板を使うと家が引き締まって見えます。(他の外壁材よりも黒が強調されるので)

また、耐久性も高いのでメンテナンスは比較的少なめの外壁材と言えます。

 

一方、ガルバリウム鋼板を使う時の注意点としては、ガルバリウム鋼板もサイディングと同じように継ぎ目があり(見た目にはあまり分かりません)、ガルバリウム鋼板自体は耐久性が高くても継ぎ目は劣化してしまうので、定期的なメンテナンスはやはり必要になります。

また、ガルバリウム鋼板の表面の塗装に傷がついてしまうとそこから錆が発生する事があるので、定期的にチェックをした方が無難です。

さらには金属で簡単に凹むので、ぶつけた部分は車と同じように目立ちやすいです。

 

ガルバリウム鋼板もサイディングと同じようにメーカーから耐久性が高い物が出ているので、メンテナンスが気になる方は耐久性が高いもを選ぶのも良いですね。

 

その他のガルバリウム鋼板の記事はこちらをご覧下さい

車を家の壁にぶつけてしまった!そんな時の対応方法

木材(木質系サイディング、羽目板)

木材は家の中だけでなく、外壁にも使う事ができます。

木製サイディング

Photo:http://www.channel-o.co.jp/

この画像はガルバリウム鋼板のモダンな外壁と、木を使った柔らかい外壁という、2つの外壁を使った家の画像です。

無機質な金属と木の質感、色合いが良いバランスになっていますね。

外壁に木を使う場合、このようにアクセントとして使う場合が多く、雰囲気の良い趣のある家になります。

(木を使う場合、幅広の物は避けた方が無難です。山小屋みたいな見た目になってしまいやすいです)

 

外壁に木を使う場合の注意点としては、建築基準法上、家の外壁に木をどこでも自由に使える訳ではなく、場所によっては木が使えなかったり認定を取っている木製サイディング(天然木のサイディング)でないとダメな地域があるので注意が必要です。

 

また、木は定期的なメンテナンスが必要な素材です。

何もせずに放っておくと灰色に変わってしまいます。(公園の使われていないベンチみたいな感じです)

特に外で木を使う場合は、できるだけ腐りにくい木を使ったり、水が溜まらないようにしておくのもポイントです。

木の柔らかい雰囲気を取るか、それともメンテナンス性をとるかをしっかり考えた上で、外壁に木を使かどうか決めるのが重要なんですね。

木を外壁に使い、きちんとメンテナンスされた家はとても素敵です。

塗り壁

塗り壁はサイディングのように仕上げ材を張るのではなく、塗って仕上げる外壁材です。

塗り壁には、樹脂製の塗り壁や、漆喰のような天然素材の塗り壁もあります。

漆喰の塗り壁

Photo:http://www.aijyutaku.co.jp/

この画像は外壁に漆喰を使った塗り壁の家です。

漆喰を使っているので白さが強調されていますね。

漆喰は昔から家の蔵に使用されるなど火に強いという特徴があるように、自然素材の塗り壁を使う場合はその特徴を上手く活かすのもいいですね。

 

塗り壁の場合の色味の特徴として、樹脂製の塗り壁は様々な色があり、天然素材の物は色の種類はあまり多くありません。

また、塗り壁の色の特徴として、真っ黒など濃い色はつくるのが難しいという特徴があります。

 

仕上げは塗り壁で模様を付ける事もできますし、金額を安く抑える場合は吹き付けという方法もあるので、予算と見た目に応じて調整する事ができます。

 

また、サイディングのように継ぎ目ができることはないので、外壁の表面が奇麗な面として見えるのも、塗り壁の大きな特徴です。

 

注意点としては、窓の縁の部分など汚れやすい場所は目立ちやすいので、できるだけ汚れが目立たない塗り壁を選ぶのが重要です。

自然素材系では「漆喰」や火山灰でつくった「そとん壁」などは自浄作用がありますし、樹脂系でも光触媒処理がされたものがあるので、汚れが気になる方はこのような外壁材を使うのもいいですね。

タイル

外壁タイル

外壁にタイルを使うという方法もあります。

タイルは汚れが付きにくく、色落ちや劣化もほとんど無いので、メンテナンスがほとんどいらない外壁材です。

また高級感もあるので、非常に優れた外壁材と言えます。

 

一方、タイルを外壁に使った時のデメリットを上げると、タイルは他の外壁材と比べて価格がかなり高い外壁材です。

またタイルは個性が強い物が多いので、外壁全部をタイルにするとちょっと重たい見た目の家になる可能性も高くなります。

そのため、玄関のまわりなど目立つ部分にアクセントで使うというのが一番有効なタイルの使い方と言えます。

まとめ

今回は、代表的な外壁材をご紹介しました。

それぞれの外壁材にはメリット、デメリットがあるので、どの材料を使うか迷ったときは、

「外観の好み」、「金額」、「メンテナンス」

この3つを基準にして選ぶと失敗することが少なくなります。

 

余談ですが、私は200棟近い物件を担当してきましたが、最近はサイディングを使う事がかなり減りました。

(塗り壁がメインで、場合によって金属サイディングと木材を使い分けています)

 

どの家も同じような外観になってしまう事が多いのが理由です。(アクセントで色分けする方法もありますが、あまりオススメはしていません。色分けは時間が経つと飽きるので、色分けするにしても2種類までに抑えると飽きがきにくいです)

外壁材は1種類だけでなく、ベース の外壁材に、アクセントを1〜2種類くらい混ぜるとかなり素敵な家になる確率が上がるので、外観にこだわりたいという方は一度試してみてはいかがでしょうか。

 

皆さん、外観が素敵な家をつくってくださいね。

では。

 

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代表的な外壁材って何?

  • 「サイディング」「ガルバリウム鋼板」「木材」「塗り壁」「タイル」が代表的な外壁材。
  • 外壁を選ぶときは「外観の好み」「金額」「メンテナンス」を基準に選ぶと失敗が少ない。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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