家を建てるなら知っておきたい車の駐車方法

「家を建てるなら、家の敷地の中に駐車場をつくりたい」

車を入れられないほどの狭い土地である場合や、将来にも車を持つ予定がないという場合は別ですが、一般的には車を敷地の中に停められるようにしたいと思われる方は多いのではないでしょうか?

家の敷地の中に車を停めることができれば毎月の駐車場代を払う必要がないですし、何より車に乗るためにわざわざ駐車場に行かなくていいのでとても便利なものです。

さらには来客が多かったりご両親さんが車で頻繁に来られる場合なんかは、予備の駐車スペースがあると利便性も大きく向上します。

 

このように、家の敷地に駐車場があるととても便利ですが、何も考えずに駐車場をつくってしまうと「後で車が停められない」というケースや「家の壁にぶつけた」などと、後で悔やんでも悔やみきれない事が起こります。

家が建ってから家を移動させるには「曵屋(ひきや)」という方法もあるにはありますが、家の配置を変更するのはやはり現実的では無く、最初の家の配置で車の停めやすさというのは決まってしまうんですね。

今回は、車に乗っている人も、これから車を購入する人も必見の失敗しない駐車場のつくり方をお送りしたいと思います。

車を置くのに必要な広さって?

駐車場

皆さん、自分の乗っている車の大きさというのを知っていますか?

実は、意外にも自分の車の大きさを正確に知っている方はあまりいません。

また、家づくりの際は自分の車の大きさを把握するのが一番ですが、これから車を買う人や買い替えるという方もいるので、常にサイズを把握しているというのはなかなか難しい事でもあります。

 

そのような場合、将来に渡ってどんな車に乗るかの種類が把握できているのが大切になります。

車の種類とは「軽自動車」、「中型車」、「大型車」の3種類です。

この3種類はナンバープレートでも分かれているので把握しやすく、「軽自動車」は黄色いナンバープレート。「中型車」のナンバーは5ナンバー。「大型車」が3ナンバーという具合に区別しやすくなっています。

そして、家で駐車スペースを考える時も、この3つが基準になります。

 

一般的に軽自動車の場合は「タテ4m、ヨコ2m」。大型車は最低「タテ5m、ヨコ2.5m」といった、扉を開けて車に出入りできるスペースを確保するんですね。

駐車場には後でカーポートを付けるという方もいるので、有効スペースで上記の寸法を確保できているのか。

これが第一のチェックポイントとなります。

(3ナンバーで外車など特に大きなサイズの車に乗る場合は「タテ5m、ヨコ2.5m」でも納まらない場合もあるので、さらに広い駐車スペースが必要になります)

 

ここで雑談を少し。

少し前の不動産の広告では、車の縮尺を小さくして間取り図に入れるなんて広告もチラホラ見かけることがありました。

図面では普通車や大型車が入っていたのに、実際は軽自動車が止められるかどうかという感じです。

特に敷地から道路へ車がはみ出してしまうと車庫証明が取れなくなってしまいますし、近隣とのトラブルや車が傷つきやすくなる原因となるので、図面に車が描かれているからと安心するのではなく、実際の駐車スペースの寸法を把握しておくのが駐車場で失敗しないためのポイントとなるんですね。

その車、敷地に入る?

車

車を止めるのに必要な大きさを挙げましたが、実は車の駐車スペースを確保しただけでは駐車場としてはまだ不十分。

その理由は、車は直角に移動できないからなんですね。

 

車を駐車するためには、道路から駐車場に車を停めるまで、車が問題なく移動できるスペースが必要になります。

そのため、駐車場の出入り口の側に障害物があると、「車の横を擦ってしまった!!」なんて事が起こってしまうことも。(教習所で習った内輪差というやつですね)

一度や二度、狭い駐車場から車を出すだけなら注意をしていればなんとかなりますが、一度家と駐車場をつくってしまっては、もう動かす事ができません。そうなると、

車の出し入れの際に、何十年に渡ってずっとストレスを感じる事になってしまいます。

これは意外と多くなストレスとなり、車で外出するのに心理的な負担となるケースも見受けられます。

 

また、駐車スペースを先ほどご紹介した基準より小さく造ってしまうと、車から出る時にドアを空けられないなんて事もあります。

その場合、車を右か左にギリギリまで寄せて、運転席からではなくて助手席から車を降りるという一手間が必要になってきます。(車を気にしない設計者だと、駐車スペースがすごくギリギリって事もよくあります。)

 

将来購入しそうな一番大きい車を伝える

大きい車

家づくりの際に、今乗っている車や購入予定の車を伝えるのは、実はとても大事なポイントです。

でも、これだけでなく、もう1つ伝えておきたい事があります。

それは、いつか分からないけども、将来大きな車を購入する可能性があるなら、それも合わせて伝えるのがベストという事です。

これを伝えることで、「今乗っている車は入るけど、他の車に乗り換えたら入らない」という事態を避ける事ができるようになるんですね。

 

あともう1点アドバイスとして、車の運転が苦手であれば、その事も伝えた方が良いです。私も車の運転はそんな得意と言えるほどでもないので、上級者向けの狭い駐車場は結構ストレスを感じます。

そのため、私は家の要望をヒアリングする際に旦那さんだけでなく、奥さまにも車の運転が苦手かどうか、どれだけ運転するかを必ず確認しています。

こうする事で、家の要望のバランスを見ながら、駐車場の大きさ、車の入れやすさを調整する事が出来るからなんですね。

この調整は、特に奥さまから車の出し入れにストレスを感じなくなったので、聞いてくれて良かったと喜ばれています。

車の止め方は3パターン

車の駐車方法は、大きく分けて3パターンあります。

道路に対して「直角駐車」、「並列駐車」、そして「縦列駐車」の3種類です。

 

実は、車の停め方というのは、家の設計する上でとても重要なポイント。

なぜなら私たち設計者は、車をどこに何台駐車するのかを決めてから家の設計に入るからです。(車なんて何台でもどこにでも停められるという敷地は除きます。)

 

まずは「車」の位置を決めてから、残った敷地にどのように「家」と「庭」を配置するかを考える。

もちろん、駐車場がメインではなく良い家を建てるのが目的なので「家」を検討している時に「車」の位置を見直すこともありますが、一般的にはまず「車」の位置の目星を決めて家の設計に入っていきます。

そのため、車をどのように停めたいか、それとも車の停め方にはこだわらないといった要望は、家づくりを大きく左右する要望になるんですね。

では、3パターンの駐車方法を詳しく見ていきましょう。

直角駐車

直角駐車

一番オーソドックスな車の停め方が「直角駐車」です。

道路に対して駐車場が直角なので車が停めやすく、車を2台停める場合は横に広げてあげればより広くて使いやすい駐車場になるので、1番人気が高い駐車方法です。(画像参照)

注意点としては、出入り口付近に障害物があると車の出入りがしづらくなるので、ポストやインターホン、電柱などの位置には注意が必要です。

並列駐車

24坪アイキャッチ

道路に対して平行に駐車する駐車方法です。

駐車場の奥行きをあまり取りたくない場合にこの配置を使用します。メリットとしては、奥行きがあまり必要ないので、北側道路の敷地で南側の庭を確保したい時に特に有効です。(画像参照)

一方、デメリットとしては車2台停めるのは間口がかなり広くないと難しい駐車方法なので、車を2台停める場合は直角駐車と組み合わせて配置する必要があります。

また、間口が狭いと何度もハンドルを切り返さないと車を止められないというケースもあるので、あまり間口がない土地には向いていない駐車方法となります。

縦列駐車

縦列駐車

駐車場の間口があまり取れず2台横並びにできない時に使う駐車方法です。

後ろの車を出す時には前の車が邪魔になるのでこの駐車方法に望んでする人はあまりいませんが、車2台停めるのにこの方法が選択肢にあると家の自由度が高くなるので、「車の停め方はこだわらないので、家をこだわりたい」、「車は2台停められるようにしときたいけど、当分1台しか車を置かない」という方におススメの駐車方法となります。

デメリットとしては、やはり後ろに停めている車に乗るときは前の車を一度出してから後ろの車を出さないといけないので、通常乗る車を道路側に、あんまり乗らない車を奥に停めるというように、車の停め方に工夫が必要となります。

まとめ

車

今回は、家と駐車場について見てきました。

 

駐車スペースはどのように確保するかで車の止めやすさというのが大きく変わってくるので、家の設計段階で「車の車種」もしくは「車の大きさ(軽自動車、大型車など)」を伝えるのが大切なんですね。

それにプラスして、将来購入しそうな一番大きい車を伝えられると完璧です。

また、車の運転が得意か苦手かを伝える事で、車を止める時のストレスをかなり軽減する事ができるので、この事も担当者に忘れず伝えるようにして下さいね。

 

その他、車の停め方は大きく分けて3パターンあります。

車の停め方によってそれぞれメリットとデメリットがあるので、希望の車の停め方があれば家の設計の際に伝えて下さいね。

ここで1つアドバイスをすると、車の停め方を限定すればするほど、家の配置が限られてきます。

絶対に車はこの停め方でないと嫌という場合以外は、「できたらこの停め方がいいけども、家の暮らしやすさを優先する」というようにある程度設計者に任せた方が、良い家になる可能性は高くなりますよ。

 

また、車の停め方は、土地を決めた時点である程度決まってきます。

そのため、希望の駐車方法がある場合や、避けたい駐車方法がある場合といった駐車方法だけではなく、駐車スペースを確保したらどれだけの大きさの家が建てられるのかというのも土地探しをする際に頭に入れておかないと、土地を決めてから後悔する事になってしまいます。

土地だけを見ていればいくらでも車を止められるように見えますが、家が入ると意外と希望の駐車スペースや家の広さを確保するのは難しいもの。

土地探しに不安が有る場合は、一緒に土地を探してくれる工務店と組んで家づくりをするのも大切になるんですね。

土地と工務店、どちらを先に決める方が良い家が建てられるの?

 

車は置いておいても意味はなく、上手く使えてこそ価値が出るもの。

そんな車をストレス無く使える駐車スペースを目指したいですね。

では。

 

家と車についてはこちらも参考にしてください。

車を家の壁にぶつけてしまった!そんな時の対応方法

その車、ほんとに家の敷地に駐車できますか?

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

まるで教科書!理想の家をつくる方法【絶対保存版】

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家づくりで失敗したくない!そんな方こそ、間取りが重要です。

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車の停め方にはどのような方法がある?

  • 車の車種か大きさを必ず伝える。
  • 将来購入しそうな一番大きい車も合わせて伝えるとなお良し。
  • 車の運転が得意かどうかを伝えて、車の入れやすさを調整する。
  • 車は「直角駐車」「並列駐車」「縦列駐車」の3パターン。それぞれメリットとデメリットがあるので注意。
  • 好みの駐車方法があれば、家の設計時に伝える。
  • 駐車方法を限定すればするほど家の配置方法は限られてくるので、設計者と相談すると良いです。