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廊下のない間取りにするための5つのポイント

2020年6月12日

「廊下のない間取りにしたいんですが、なかなか上手くいきません。廊下のない間取りにするためのアドバイスをもらえないでしょうか?」

読者さんよりこのような質問をもらいました。

確かに廊下が多い間取りだと、ムダなスペースが多くてもったいない感じがしますよね。

限られた家の面積の中で廊下が占める割合が多いとその分他の部屋の広さにしわ寄せがいってしまい、個室やLDKといった部屋の広さを思うように取れなくなってしまう原因にもなります。

 

そこで今回は、ムダな部分となる廊下が少ない間取りにするためのポイントをご紹介したいと思います。

これから間取りの打合せに入るという方はもちろん、すでに間取りがある方は、ぜひ間取りを見ながら廊下が長くなる間取りになっていないかどうか確認してみてくださいね。

廊下のない間取りのメリット

廊下の無い家

まず、廊下がない間取りの1番のメリットって何でしょうか?

それは家の中を最大限活用できるということです。

 

廊下になるスペースを無くした分だけ他の部屋を広くできますし、部屋も廊下のせいで細切れに区切られることがないので家の中の視界も広く感じられるようになります。

特に面積があまり大きくないコンパクトな家の場合、廊下があるか無いかで家の使い勝手や家の広さが驚くほど変わってきます。

たとえば具体的な例を見てみましょう。

ダメな間取り

上の画像は、以前書いた「ツッコミどころ満載の住宅チラシが入っていたので、ツッコミを入れます。」という記事に出てくる間取りになります。

この家は30坪ほどの家になりますが、間取りを見てみると妙に廊下が長い間取りになっているのが分かりますね。

その分、LDKなど本当に必要なスペースが圧迫されて、何とも住みづらい家になってしまっています。

(LDKの中に家具を置いてどのように生活するかイメージしてみると、どれだけ使いにくいLDKになっているかがより分かります)

 

このように、廊下次第で部屋の広さや家の住み心地は変わってきますし、できるだけ無駄なスペースは家を建てるならできる限り無くしたい物です。

では、どうすれば廊下のない家にできるのでしょうか?

それでは次に、廊下をつくらない間取りにするためのポイントを見ていきましょう。

LDKを有効活用する

リビングの動線図面

廊下のない間取りにするために一番効果的な方法は、LDKなど部屋の中を移動スペースとして兼ねることです。

LDKを動線の一部にしてしまうという訳ですね。

(動線とは人が主に移動する場所のことを言います)

その間取りは動線が考えられていますか?家の間取りと動線について

 

たとえばLDKと動線を兼ねることができれば廊下は必要なくなりますし、その分より広いLDKにすることも可能になります。

もちろん、ただ廊下を無くしてLDKに入れてしまえば良いという訳ではなく、LDKの中に動線を作る場合はキッチンで作業している人やリビングでくつろいでいる人の邪魔をしない場所に動線をつくるのが重要です。

TVを見ている人の前をしょっちゅう誰かが横切るなんて間取りは、ケンカの火種をあえて家の中に作った間取りと言っても過言ではありませんよね。

リビングのTVってどこに置きますか?

 

廊下をLDKの中に取り込みつつ、LDKでくつろぐ人の邪魔にならない動線計画にする。

廊下を無くす家にするなら、LDKと動線をうまく組み合わせた間取りにするのが第1のポイントになってきます。

玄関〜LDKまでの動線を短くする

LDKを有効活用することで廊下を少なくすることができるようになりますが、その肝心のLDKから玄関までの距離も廊下が増えるかどうかに影響してきます。

玄関からLDKまでの動線ができるだけ短い方がムダな廊下スペースを少なくできるんですね。

 

この部分を意識していない間取りは意外と多くあり、何となくムダなスペースが多くてしっくりこないという時は、大概LDKと玄関の距離感が上手くいっていないことが多いです。

そのため間取りが出てきたら、玄関〜LDKまではどのくらいの距離があるのか再確認してみるのも効果的ですよ。

 

また玄関とLDKが離れている場合、廊下の面積は少ないけどもLDKの中に通路にしか使えないスペースが多い間取りというのも存在します。

たとえば20帖のLDKというように記載されていても、実際には通路としてしか使い道がないスペースが含まれていることもあり、数字と本当に使える広さが違ってくる場合があるので、数字だけを鵜呑みにするのではなく実際にLDKに家具を置いて不自由なく過ごせるかの確認も必要です。

リビングの広さはどれくらい必要?16帖、18帖、20帖で比べて見ました

廊下に通路以外の機能を持たせる

廊下と吹抜け

廊下の基本的な役割は、人が目的の部屋へ行くための通路となることです。

でも、ただ通るためのスペースって何だかもったいないですよね。

どうせなら通路の他にも機能も加えてあげて、ただ通るための廊下ではなく多目的な廊下にしてあげることで、廊下はただ通るためのスペースでは無く、他の意味を持ったスペースに変わってくれます。

 

たとえば、廊下に本棚を設けてライブラリーやギャラリーのようにしてあげてもいいですし、吹抜けがあるなら吹抜けと一体の気持ちいいスペースなんかにしてあげるのもいいですね。

それにプラスして室内干しもできるようにしてあげると一石二鳥です。

部屋干しはどこに干す?部屋干しのオススメの場所と注意点

 

このように同じ通路は通路でも、いろんな機能を持たせてあげることで通路を超えた空間にすることができます。

アイデア次第でいろんな可能性があるので、ぜひ楽しい空間にしたいですね。

 

ただ、廊下を活用する場合、1点だけ注意することがあります。

廊下に他の機能を持たせようとするためにカウンターや机を置いて作業スペースや勉強スペースにするということもありますが、普通の廊下にカウンターを設置しても実際に作業や勉強に使われることはほとんどありません。

 

なぜでしょうか?

理由は、わざわざ廊下で作業しなくても、部屋の中やダイニングテーブルなどもっと快適な場所で作業できるからです。

おまけに冬は寒くなりやすいので、わざわざそんな場所に長居する人はあまりいませんよね。

また、作業するなど長居するような場所を廊下につくる場合、吹抜けに面していて外が家の中や外を眺められるなど、何かしらその場所にいるプラスαの価値をつけてあげて、その場所にいるだけでどれだけワクワクするかどうかが廊下を活用するときのポイントになってきます。

廊下に他の機能を持たせる場合は、本棚やギャラリーなどにする場合は使いやすいかどうか、そこに人が滞在する場合はいかに居心地の良い空間にできるかどうかが大切なんですね。

階段の位置に注意する

螺旋階段

以前に、間取りの善し悪しを見分ける方法という記事を書きました。

内容を簡単に説明すると、間取りの善し悪しを見分けるには、玄関と階段の位置に注目すればよい間取りかどうかが分かるという内容の記事です。

間取りの善し悪しを簡単に見分ける方法

 

そして廊下のない間取りにする場合、実はこの玄関と階段の位置がとても重要になってきます。

 

たとえば、階段が家の端っこにある場合、各部屋に行くのにかなり歩く必要がでてきます。

階段が家の端なので階段から遠く離れた部屋ができてしまい、どうしても廊下が長くなってしまうんですね。

特に玄関と階段の位置が遠く離れると廊下ができやすくなります。

このような感じですね。

 

反対に、階段が家の真ん中付近にあれば、各部屋に行くのにそんなに歩かないで部屋に行けるようになります。

この歩く距離が長ければ長いほど、廊下ができる可能性が高くなりますし、長い廊下にしないと部屋にたどり着くことができなくなってしまいます。

そのため、廊下のない間取りや廊下の少ない間取りにするためには、階段の位置がとても重要になってくるんですね。

 

特に階段は1階、2階、それぞれの間取りに影響してきます。

1階の間取りを重視して階段を家の隅っこに配置した結果、2階の廊下が妙に長くなっている間取りを見かけることもよくあります。

そうならないためにも1、2階のバランスを上手くとれる位置に階段は持ってきたいですね。

階段にはどんな種類がある?知っておきたい階段の4つの形

 

余談ですが、私も建築士の駆け出しの頃は家の隅っこに階段がある間取りを考えることがよくありました。

LDKなど目立つ場所に意識が集中してしまい、階段はとにかく家の隅っこに追いやっていたんですね。

そして何となくまとまった間取りになった気がしていました。

 

でも、そのような間取りを作った時は当時の上司からダメ出しが出て間取りを一からやり直すことに。

たしかに今考えると廊下も長くなるし、あんな間取りで家が完成していたら住みづらいこと間違いなしのというが、今だと当然のように感じます。

階段をいかに上手く間取りの中に馴染ませられるかというのは間取りづくりではとても大切なんですね。

 

このように階段を間取りの味方につけるかどうかで、廊下の長さへの影響が大きく変わります。

逆を言えば、今の間取りがシックリ来ていない場合は階段の位置を変えてみると、他の間取りの可能性が見えてくる事もあります。

どうしても廊下が長くなってしまう場合は階段の位置を再検討するのも効果的ですよ。

間取りが上手く行かないのはゾーニングが原因かもしれません

廊下の無い家はトイレの場所もチェック

廊下の無い家はメリットが多いのですが、その分だけ間取りの難易度も高くなってきます。

特にトイレをどこに配置するかというのは悩ましいところです。

昔の家は廊下があるのが普通だったので、トイレを廊下に配置すればLDKからある程度離れた落ち着いた場所にトイレを作る事ができましたが、廊下が少ないとそれだけLDKに近い位置にトイレを配置する可能性も高くなります。

たとえばLDKから丸見えのトイレというのはちょっと嫌ですよね。

そのためLDKから程よい距離感のあるトイレになっているかどうかは確認しておきたいポイントとなってきます。

廊下が少ない家と言うのは、その分、設計者の腕に影響されやすい家とも言えるんですね。

玄関の側にトイレってどうなの?トイレで間取りの善し悪しが分かります。

外部を効果的に使う

5427539214_ec4c612fc1_b廊下を減らすため、時には外部空間を上手く使うのも有効な方法と言えます。

例えば先ほどお伝えしたように、玄関が家の端の方に有る場合は各部屋に行くために廊下をつくる必要が出てくる可能性が高くなります。

 

では、反対に玄関を家の真ん中のあたりに配置することができればどうなるでしょうか?

家の中心付近に玄関があるので、各部屋に行く距離は必然的に短くなりますよね。

その分、廊下が必要になるスペースというのも削減して各部屋を大きくしたり有効活用する事ができるようになります。

一例をあげると、下の絵のように外部空間をうまく使って玄関を配置することで廊下のない家にすることもできます。

 

このように、敷地条件も考慮しながら外部も上手く使ってあげると、より廊下が少なくて無駄の無い家にすることも可能になるんですね。

玄関ポーチをおしゃれで使いやすい玄関ポーチにする3つの方法

家の間取りをつくる時の考え方を、狭小地を例にご紹介します

それでも廊下ができる場合に

ここまで廊下のない間取りにする方法について見てきました。

ただ、ワンフロアにいくつもの部屋がある平屋など、家が平面的に広くなればなる程廊下も長くなる可能性も高くなるなど、どうしても廊下ができてしまう場合もあります。

また、広い家の場合はあえて廊下をつくることで空間にメリハリをつけるというケースなんかもあります。

そんな時に重要なのが「光が入る明るい廊下になっているか」ということです。

 

暗い廊下というのは思った以上に重たい雰囲気になりますし、毎日通る場所であるなら気持ちよく通りたいものですよね。

そのため、廊下を作る、もしくは廊下ができてしまう場合は光が入る廊下なのか、またどのような雰囲気の廊下になるのか。

この部分は必ず押さえておきたいポイントとなります。

廊下があるのであれば少なくとも明るいスペースになるよう心がけておきたいですね。

あとで後悔しない!家で暗くなりがちな場所3選

まとめ

今回は廊下のない家のつくりかたについてご紹介しました。

廊下があるということが必ずしも悪いわけではありませんが、家の中をできるだけ有効活用するなら廊下がない間取りであったり、廊下が極力少ない間取りの方が家は広く見えますし空間をより有効活用できるようになります。

コンパクトな家の場合はなおさらです。

 

廊下が増えるかは今回ご紹介した方法を意識するとかなり変わってきます。

ぜひあなたの家もスペースを有効活用した使い勝手の良い家を建ててくださいね。

では。

 

間取りについてはこちらも参考にしてください。

一軒家の間取りで失敗しないために気をつけたい7つチェックポイント

リビングの間取りを見る前に知っておきたい!代表的なリビングの間取り5選

家の内装が気になる方はこちらも参考にしてください。

新築の内装はどうすればオシャレに見える?内装を決める時の6つのポイント

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家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

まるで教科書!理想の家をつくる方法【絶対保存版】

土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】

家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】

注文住宅を建てる前に必ず知っておきたい!注文住宅のメリットとデメリット

建築士が教える今日の問題解決

廊下のない間取りにするためのポイントって何?

  • LDKを動線として使い有効活用する。
  • 廊下に通路以外の機能を持たせる。
  • 階段を家の端にもっていかないよう注意する。
  • 玄関とLDKを近くに配置する。
  • 外部空間も動線として上手く使う。
  • それでも廊下ができる場合は、少しでも明るい雰囲気の廊下にする。

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