平屋住宅のメリットとデメリットをプロの建築士がご紹介します

こんにちは、O型建築士です。

最近では家を建てるとなると2階建ての住宅にする事が多いですが、昔からある平屋住宅も根強い人気があります。

2階建ての住宅が主流になる中、平屋の住宅はなぜ人気なんでしょうか?

そして平屋を建てるのは費用の面では割安?それとも割高なんでしょうか?

さらには、平屋の間取りを作るのには何を気をつければいいのでしょうか?

 

今回はそんな平屋に関する疑問について見ていきたいと思います。

平屋に少しでも興味がある方はぜひご覧ください。

平屋とは?

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「平屋」という言葉をあらためて説明する必要もないかもしれませんが、1階だけで2階の無い家の事を「平屋」と呼びます。

「平屋」は人気のある住宅なので、「できることなら平屋の家にしたいけども、日当りや土地、家の大きさを考えるとどうしても2階建てになってしまう」という方も多いのではないでしょうか?

そうなんです。「平屋」を建てるにはまず何と言っても敷地の広さが影響してくるんですね。

 

私の担当させてもらったお客さんも多くの方が2階建ての家を建てられましたが、土地が広ければ平屋を建てたいという思いを持っていた方もかなりいらっしゃいました。

それだけ、平屋住宅は私たち日本人になじみの深い家の建て方ですもあります。

では平屋には実際にはどういったメリットがあるのでしょうか?

まずは平屋のメリットについて見てみましょう。

平屋が人気の理由

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Photo:http://blogs.yahoo.co.jp/searchitests/41655515.html

それではなぜ平屋はこれだけ多くの方に好かれるのでしょうか?

平屋のメリットとしては、

  • 平屋はワンフロアなので動線が短く移動が楽
  • 階段が無いので生活が上下に分断されず、階段スペースを有効活用できる
  • 平屋は平面的な広がりが出るので、家が広く感じられる。
  • 1階で生活を完結できるので老後が安心
  • 平屋は構造的に強い

この辺りが平屋の代表的なメリットとなります。

 

平屋の一番のメリットは、やはり移動が楽なワンフロアの構造にあります。

平屋は全てが同じフロアにあるので生活の動線が短く済み、階段がないので家が上下に分断される事がありません。

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また、例えば30坪の家であれば、そのうち1.5坪ほどは階段のスペースとなりますが、平屋の場合は階段が必要ないのでその分LDKや部屋を充実させることができるのも平屋のメリットと言えます。

 

その他、平屋はワンフロアのため視線の抜けや奥行き感を出しやすく、その結果、家を広く感じられるようになるんですね。

さらには平屋の場合だと老後に階段を上がって2階の寝室に行くという事がなく、平屋なのでずっと1階で必要な事を完結することができます。

ワンフロアで全てを完結できるというのは将来のことを考えると安心ですし、平屋はバリアフリーにもしやすいので終の住処として老後も安心することができます。

 

このような事を総合して「平屋は暮らしやすい」、「平屋は将来も安心して暮らせる」というイメージを持つ人が多くなり、平屋が人気となっているんですね。

ちなみに設計の観点からいうと、平屋は家の高さが抑えられて重心が低くなるので、構造的にも強いというのも平屋の魅力です。

平屋のデメリット

ここまで平屋のメリットについて見てきましたが、その一方で平屋にもデメリットはあります。

平屋のデメリットを挙げるとすると

  • 平屋は敷地や周辺環境の影響を受けやすい
  • 2階建ての家と比べると、同じ大きさなら平屋の方が坪単価が高くなる
  • 平屋の中心部は暗くなりやすく、間取りの難易度は高い

この辺りが平屋の代表的なデメリットとなります。

それでは平屋のデメリットを詳しく見ていきましょう。

 

平屋の場合、1階しか無いために敷地や周辺環境の影響を受けやすいという特徴があります。

特に「平屋だと周りの2階建ての家から丸見えで視線が気になる」とか「日当りがあまり良くない」という話はよく耳にします。

これらは、都市部や住宅街で平屋にしてしまうとよく起こってしまいがちな失敗例です。

そのため、都市部で平屋を建てる場合は日当りや回りの視線はどうなるか、あらかじめ考えた設計にするのがまずは重要になります。

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また、同じ30坪の家でも、2階建てと平屋を比べると平屋のほうが建築費が多くかかります。

その理由は、平屋は2階建てと比べて基礎の面積や屋根の面積が増えてしまうので、その分費用が多くかかり、結果として家の価格も高くなりがちなんですね。(平屋の場合はトイレを1つにするなどして、差を少し埋める事はできます)

そのため坪単価も平屋の方が2階建てよりも高くなる傾向があります

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その他、家の明るさは窓から取ることになりますが、平屋は大きくなればなる程、家の真ん中付近には窓を設けることが難しくなり廊下などが暗くなってしまうケースもよく見受けられます。

平屋は間取りの難易度が結構高いんですね。

そのため平屋は設計力が重要となります。(詳しくは後述します)

 

ここまで平屋のデメリットを見てきましたが、平屋を都市部や住宅地で建てるとデメリットが目立ちやすい事が分かります。

やはり平屋はある程度の広さがある土地や、隣との家にある程度余裕がある場所で建てないと、その良さが活かしきれなくなりやすいんですね。

土地自体が平屋に合った土地なのか、またはあまり平屋に合った土地でないけども設計手法で快適な空間にできるかどうか。

住み心地の良い平屋を建てるには、このどちらかを満たす必要が出てきます。

平屋はおしゃれ?

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平屋は、どちらかというと少し歳をとった方や男性に人気があります。

「大きな家で無くていいから生活しやすいように」「田舎の平屋が好きだから」といった理由や、足腰が弱くなった時のことを考えて1階ですべて完結できるというのが主な理由です。

平屋を別に好きという訳ではないけども、平屋が嫌いという人もあまり見かけません。

 

一方、女性の場合は「若いのに平屋はちょっとなぁ」という方は意外と多くいらっしゃいます。

やはり平屋と言うと、落ち着いた雰囲気が出る一方、年配の方が住むというイメージも強く出てしまうからなんですね。(実際に家のパンフレットなんかでも、平屋は落ち着いたイメージの物が多いですよね。だからそういうイメージがより強くなります)

ただ、内装やインテリアに力をいれれば、おしゃれな平屋をつくることはもちろん可能です。

平屋とか2階建てという事では無く、どれだけ内装に力を入れたかで部屋の印象は大きく変わってくるからなんですね。

そのためインテリアさえしっかり意識しておけば、おしゃれな平屋も十分可能です。

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ちなみに、平屋にロフトをつける家もここ10年くらい増えてきました。部屋の天井が高くなって開放感が出る上に、収納としてや趣味部屋、誰か泊まりに来た時の客間として使えるのが大きな理由です。

平屋で無理に部屋を増やして家を大きくするのではなく、たまにしか使わない部屋はロフトで代用するのも1つの方法なんですね。

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一方、平屋にロフトを設ける場合の注意点として、それは本当にロフトで良いのかという点。

ロフトだと天井高さは1m40㎝までしか確保できないからです。

大人が建って歩くのには厳しい高さで、ロフトの中を移動するにはかがんで移動する必要がでてくるんですね。

 

ロフトの天井高をしっかり取ったとしても、平屋から2階建てに変わるだけ。

それならロフトではなく、しっかりと天井高をとって普通に使える部屋にしてしまうのも1つの方法と言えます。

(2階建ての家が3階建て扱いになると法規の面で大幅に規制が強くなりますが、平屋から2階建てになっても特段規制は変わらないので)

 

私がこれまで家を建ててきた方を振り返ると、平屋という言葉にこだわるのではなく、平屋は快適な生活を送るための1つの方法くらいのスタンスでいる方のほうが満足いく生活をされている傾向があります。

平屋の間取りの注意点

私は間取り診断で多くの間取りを見させていただいていますが、例えば10件の間取り診断の依頼があれば2、3件くらいは平屋の住宅の方が依頼されています。

それだけ需要がある平屋ですが、良い平屋の間取りなのか、それともあまり良くない平屋の間取りかは大体一目見ると分かります。

その理由は、平屋は平面的な広さがあるために、家のどこに何を配置するかというゾーニングの善し悪しがより間取りに影響されるからなんですね。

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例えば、3つの個室に和室とLDK、水まわりがある平屋の間取りを作るとします。

普通の2階建ての家では個室は2階に配置することがほとんどになりますが、平屋の場合は1階に各個室を配置する必要が出てきます。

そうなると、上手くゾーニングを考えて各部屋を配置しない限り各個室へ行くために廊下がどんどん長くなってしまったり、廊下がクネクネ曲がって迷路のようになってしまったりと、せっかく1階で完結できて動線が短くなるという平屋の利点がどんどん無くなってきてしまうんですね。

平屋の間取りを見る場合、まずは家の中が迷路のようになっていないかどうか。

これが第1のチェックポイントとなります。

 

また、平屋の廊下は個室やLDKに囲まれることが多く、光が一切入ってこない真っ暗な廊下になってしまっているケースもよく見かけます。

せっかくの新居なのに真っ暗な廊下があったりすると、新しい家で新生活という明るい気持ちがドヨーンとしてしまいますよね。

何より、昼までも電気を付けないと廊下が薄暗いと言うのは実際に生活するなかでも気持ち良いものではありません。

トップライトを付ける事で改善できる部分もありますが、できるだけ間取りのつくり方で明るさ対策をしておきたいところですね。

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その他、暗くなりがちな部分を補うという点では中庭も平屋とは相性が良いですし、勾配天井にして家の奥まで明るくすると言う手法も有効です。

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平屋は平面的な広がりはありますが、外壁に面している部分が少なくて窓が取りにくい分、いかに明るさを取り込んであげるかもとても大切なんですね。

平屋を建てる場合はその部分を意識しながら、いろんな建築手法を織り交ぜながら間取りを作っていくことで間取りが劇的に変わるようになります。

 

言い換えると、平屋の場合は最初のゾーニングを如何に上手く作れるかで間取りの善し悪しはほとんど決まってしまい、それにプラスして如何に明るい家に出来るか設計者の腕が特に問われやすいと言えます。

一般的によく建てられる30坪から40坪くらいの家で見た場合、2階建ての家よりも平屋の家の方が間取りの難易度は高くなるんですね。

例えばよくある失敗例として、パッと見で迷路のように見えてしまう間取りはそこから直そうと思ってもさらに迷路が複雑になってしまう可能性が高く、その状態で平屋を建てると後悔してしまうのは一目瞭然です。

その場合は一度スタート地点に戻って、改めて間取りを考えて見るのも効果的です。

間取りが上手く行かないのはゾーニングが原因かもしれません

 

その他に平屋の間取りをつくる時の注意点を挙げておくと、平屋は敷地の影響を強く受けます。

平屋の場合は敷地目一杯に家を建ててしまうと、道路や近隣からの視線の逃げ場が無くなったり光が入ってこない原因ともなりやすい傾向があり、良い平屋が建つかどうかは敷地環境にかなり左右されます。

何より、家ができた時に平屋の持つ独特の「ゆとり感」も、敷地一杯に家を建てると無くなってしまうのはとてももったいないですね。

 

そのような場合、平屋を建てるという事を目的とするのではなく、一部屋でも二部屋でも良いので2階部分を作ることも柔軟に頭に入れる事で、結果的に家全体に余裕があり暮らしているのが楽しい家にすることを目指してみる。

満足いく平屋の間取りができない時は、このように何で家を建てるかという目的を明確にしてみるのも効果的です。

まとめ

平屋住宅

今回は平屋について見てきました。

平屋はワンフロアで完結できるので移動が楽に済む上に、年をとっても体に無理なく過ごせるので平屋は暮らしやすいですし長く住むことのできる家と言えます。

 

その一方で、平屋を建てるためには広い敷地が必要となるなど土地が大きく影響してくるのと、建築費が2階建ての家よりも多く必要にもなってきます。

何より平屋はいかに明るい間取りにするかなど間取りの質がより問われやすいので、間取りを見る目と言うのも意外と重要になってきます。

(プロが見ればすぐに分かるのですが、一般の方からすると中々判断が付きづらいのが悩ましい点です)

 

このように平屋住宅にもメリットとデメリットがありますが、平屋を建てる場合は1度平屋の間取りを作ってみて、実際にその土地に平屋が馴染むかどうかを見てみると、より快適な家にできる可能性が高くなります。

平屋の家を建てようと思う時、「平屋」を建てることを目的にするのではなく、平屋をベースにどれだけ快適な家にできるかどうかも頭の片隅に入れておくと、より住み心地が良くてあなたに合った家を建てることができるようになりますよ。

 

では。

 

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平屋の特徴って何?

  • 平屋は移動が楽で家が広く見える。何より暮らしやすい。
  • 段差が少ないので年をとってからも安心。
  • 平屋は土地の広さや周辺環境の影響を受けやすい。
  • 建築費は2階建てよりも高くなる。
  • ロフトをつけるなど生活スタイルにアレンジすると、より暮らしやすくなる。
  • 平屋の間取りは家の中をどれだけ明るくできるかがポイントになる。