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あなたの間取りは大丈夫?洗濯の家事動線を考えたバルコニー

あなたの間取りは洗濯の家事動線を考えたバルコニーの配置になっていますか?

 

「バルコニーの家事動線が良かったのか悪かったのか、家が完成して住みはじめて分かった」

という声を良く耳にします。

バルコニーは家事動線で結構重要な部分なんですが意外と見落とされていることも多く、実際に住んでみてから初めて分かったということも多いんですね。

その間取りは動線が考えられていますか?家の間取りと動線について

 

そうなってしまっては、後から変更することはむずかしくなってしまいます。

そこで今回は間取りを例に、バルコニーと家事動線の関係についてご紹介していきたいと思います。

それではどうぞご覧ください。

どこかの部屋にしかバルコニーがないケース

バルコニー

上の図はとある家の2階の間取りで、1カ所バルコニーがあるのが分かります。

 

では、このバルコニーに実際に洗濯物を干そうと思ったらどういう手順でバルコニーに行く事になるでしょうか?

 

まず洗濯物を持って2階に上がり、部屋のドアを開けて洗濯物を持ってバルコニーの前まで行き、バルコニーのサッシを開けてバルコニーに出る事になります。

バルコニーに出るまでちょっと遠いですね。

(細かい部分になりますが、ドアの開き勝手も反対側に開くようにした方が移動はスムーズになりそうです)

 

また、図面上は家具など何もありませんが、実際にはベッドや机を避けながらバルコニーまで行く必要があります。

布団を干す場合なんかは各部屋から布団を持って、バルコニーのある部屋まで行き、ドアを開けて、さらにバルコニーまで行くという流れですね。

結構な重労働となってしまいます。

 

さらに、このバルコニーのある部屋が寝室ならまだ良いですが、子供部屋の場合はさらに大変です。

お子さんが小さい時は良いですが、ある程度の年齢になった時に使いづらいバルコニーになる可能性がとても高くなります。

洗濯物を取り入れる時に子供の友達が来ていて、洗濯物を取り入れるのに気を使うなんて声もチラホラと耳にします。

 

反対に部屋を通ってバルコニーに行く場合のメリットをあげると、バルコニーへ行くのに各部屋を通ればよいので2階のホールや廊下の面積を抑える事ができます。

各部屋とトイレに行ければいいので廊下がほとんど必要なく、その分部屋や収納に使えるんですね。

また、子供部屋に強制的に入る事になるので、常に子供部屋の中を見れるようにしておきたいという方にも合っていると言えます。

 

ちなみにこのように部屋を通ってバルコニーに行く間取りのつくり方は、建売住宅やローコスト住宅で多く見られる間取りです。

せめてあらかじめ扉を開けておけるなど部屋の入口を引き戸にしてくれたらもっと扉を開けやすくなるんですが・・。

納得して部屋を通るバルコニーした場合はいいですが、生活してから部屋を通る不便さを初めて知ったというのは避けたいですね。

建売住宅と注文住宅の違いって何?どっちも造った建築士が分かりやすく解説します。

複数の部屋から行けるバルコニー

複数の部屋から出られるバルコニー

上の図面もある家の2階の間取りです。

初めの間取りと比べてみると、部屋からバルコニーに出るのは変わりませんが、複数の部屋からバルコニーに出られる間取りになっています。

この場合、どちらかが寝室になるケースも多く、部屋の中にいる人に気兼ねせずに洗濯物を干しに行けるようになるというメリットがあります。

また、いくつかの部屋につながっているので布団も干しやすいですね。

先ほどと同じで部屋からしか出られないバルコニーであっても、ストレスが少ないバルコニーのつくり方と言えます。

 

他には、コストはかさみますがバルコニーを複数つくり、各部屋にバルコニーがあるという方法もあります。

このように各部屋にバルコニーをつくる方法も気兼ねなくバルコニーを使う事ができます。

(一方、そんなにバルコニーがいるかという問題もあります)

部屋を通ってバルコニーに行く場合、このようにいくつかの動線を用意したつくり方をしておきたいですね。

部屋を通らずに行けるバルコニー

部屋を通らずに出られるバルコニー

上の図面もある家の2階の間取りです。

これまでの間取りの違いとしては、各部屋を通らずに2階のホールからバルコニーに出られるようになっています。

このように部屋を通らないでバルコニーに行けることのメリットとしては、個人の部屋を通る事が無いので、誰でもバルコニーに出たい時に気兼ねなくバルコニーに出れるという事です。

そのため、洗濯物を干す時に誰かが寝ている横を洗濯物を抱えながら通る必要もありませんし、洗濯物を取り入れる時も都合の良い時に取り入れる事ができるようになるんですね。

さらにはホールの一部を洗濯物を畳めるスペースにしておくのも効果的です。

 

また、洗濯物を干したり取り入れたりする時の動線も、物があって動きづらい部屋を通らなくていいですし、部屋の扉の開け閉めといった作業も必要ありません。

 

一方、このような造りのバルコニーのデメリットを上げると、2階の廊下やホールなどのスペースが多く必要になってしまう事が挙げられます。

理由は、バルコニーに出るための動線を、ホールや廊下につくらないといけないからです。(間取りにもよります)

そのため、狭小住宅など家の面積が広く取れない場合には向いていないバルコニーのつくり方ですし、少しでも部屋を広くしたいという場合にも向いているとはお世辞にも言えません。

 

また部屋を通らないでバルコニーに行けるようにする場合、吹抜けと組み合わせるなどバルコニーに行くためのスペースや通路が無駄にならないような間取りにするのが重要となります。(このあたりのつくり方次第で、家の見た目は大きく変わってきます)

 

気兼ねなく自由にバルコニーを使いたい場合や広いバルコニーをつくる場合は、このバルコニーのつくり方が合っていますね。

1階洗濯動線

これまで、2階に上がってからバルコニーまでの動線を見てきましたが、洗濯物をバルコニーに干す場合、洗濯機から階段までの距離も重要になってきます。

洗濯機の位置と階段が遠いと、重い洗濯物を持ってクルクル家の中を回らないといけなくなってしまうんですね。

そのため洗濯機と階段の位置は、できるだけ近い方が家事動線は短くすることができます。

特に広い家では移動距離が長くなってすまうので動線の長さは気をつけておきたいですね。

 

一方、洗濯機と階段は近い方が越したことはありませんが、場合によってはある程度離れてしまっても仕方がないケースもあります。

敷地条件や要望の優先順位によっては、階段の位置が必然的に決まってくる場合があるからです。

「こんな家にしたい」という要望だけしか伝えていませんか?

間取りを左右する階段の位置を決めるための3つのポイント

 

ただ、そんな場合でもTVの前を横切ったり、ダイニングテーブルにぶつかったりしないような間取りや家具の配置にするのが重要になってきます。

洗濯物という物を持っての移動なので、できるだけストレスがなくスムーズに移動できるようにしておくと、日々の生活が便利でストレスを感じにくい家にすることができるんですね。

 

その他、家に乾燥機を設けて洗濯物を干す量をできるだけ少なくするという方法や、洗濯機の近くに室内干しをするスペースを設けるという方法もあります。

洗濯物の干し方というのは色んな方法が考えられます。

それぞれの洗濯の仕方のメリット、デメリットを知った上であなたに合った最適な洗濯方法を知る事で、家事の時間というのはかなり短縮することができるようになりますよ。

(個人的には乾燥機を使いだしてから、乾燥機は手放せなくなりましたw)

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まとめ

今回はバルコニーのつくり方と洗濯物を干す時の家事動線についてご紹介しました。

洗濯物を干すというのはほとんど毎日の事ですし、予めできるだけストレスが少なくなるようにしておきたいですね。

特に洗濯物をバルコニーで干す場合はバルコニーをどうつくるか次第で動線はかなり変わってきます。

一度どの形のバルコニーが一番ストレス無く生活できるか考えてみると、より良い間取りが出来上がるようになりますよ。

たかがバルコニー、されどバルコニーです。

では。

 

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そのバルコニーは洗濯の動線が考えられていますか?

  • バルコニーは部屋を通るバルコニーと部屋を通らずに出られるバルコニーがある。
  • バルコニーに出るのにストレスは無いのか考えてみると、どんなバルコニーがあなたに合っているか分かります。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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