キッチンは毎日使う場所なので、できる限り快適にしておきたいですよね。
そんなキッチンの快適性を上げるのに役に立ってくれるのが窓。
窓をどう付けるかでキッチンの快適性は変わってくるんですね。
今回は、そんなキッチンの窓について詳しく見ていきたいと思います。
キッチンの窓を付けた時の効果
まずはキッチンの窓にはどのような効果が期待できるのか見てみましょう。
主な効果は下の3つ。
- キッチンの換気
- キッチンを明るくする
- インテリア性が高まる
もちろん、ただ窓を付けただけで全ての効果を発揮する訳では無く、基本的にはキッチンにどの効果が必要か、そして間取りや敷地環境などを踏まえて種類や付ける場所を決めていきます。
キッチンは料理をするという場所柄、ニオイや調理器具など家の他の場所とはまた違った特徴を持つ場所でもあるので、家の中でも窓の選び方が難しい場所なんですね。
それでは実際にキッチンの窓について具体的に見ていきいたいと思います。
換気のためのキッチンの窓
キッチンに窓を付ける場合に1番効果を期待したいのが「換気」について。
魚やお肉をキッチンで焼けば、結構ニオイは出てしまいますよね。
キッチンには換気扇が付いていますが、家庭用の換気扇での排気量には限界があるので中々ニオイが消えないというケースもよく起こります。
そんな時に役立つのがキッチンの窓。
キッチンに窓があると換気しやすくなるだけでなく、LDKの空気の通り道としての効果も期待できます。
特にキッチンはLDKの端に作られることが多いため、空気の出入りがしやすい窓を選べばLDK全体のを換気しやすくなるんですね。
また換気用の窓の場合は敷地条件に左右されないというのも大きな利点になります。
たとえば明かり取り用の窓であればすぐお隣に家が建っていると光を入れるのは難しくなりますが、換気用の窓であればすぐお隣に家が建っていても問題なく空気を入れ替えることができます。
そのため、どんな敷地条件でも効果が期待できるんですね。
その一方、ただ窓を付けただけで風が入ってくる訳ではないという点は注意したい部分です。
窓には風が入りやすい窓、入りにくい窓というものがありますし、風を入れるためには空気の出入口を作ることも大切になります。
入口と出口があることで、空気が入ってくるようになるからなんですね。
そのため換気用にキッチンに窓を付ける場合、基本的には風を取り込みやすい縦すべり窓を付けるというのが基本となります。
(もちろん、縦すべり窓が付けられない場合や、横長の窓にしたいなどこだわりがある場合は他の窓でも問題ありません)
光を入れるためのキッチンの窓
自然な光が入るキッチンというのはやはり気持ちの良いものですよね。
キッチンは毎日使う場所なので気持ちよく使いたいですし、できれば明るいキッチンにしたいという方がほとんどだと思います。
そして光が入る明るいキッチンにするのに1番重要なのがキッチンの窓。
窓からどのように光を入れるかでキッチンの印象はかなり変わってくるんですね。
一方、キッチンに窓を付ければ必ずしも明るいキッチンになる訳ではないという点は意識しておきたい部分です。
たとえばキッチンのすぐ横にお隣の家が建っていれば窓を付けても効果がかなり少なくなりますし、場合によっては明るさがほとんど期待できないことも。
明かりが取れるかどうかは間取りや敷地環境に左右されやすいんですね。
そのため光が期待できない窓の場合、キッチンの窓は換気用の窓という風に割り切り、リビングやダイニングなど他の窓でしっかり明かりを取れるよう大きさや場所を工夫する必要があります。
また、あまりに直射日光が入りすぎる窓というのもキッチンでは考えものです。
たとえば生鮮食品を調理している時に日光に照らされ続けていては鮮度が悪くなりますし、味もどんどん落ちていきます。
これでは何のための窓なのか分からなくなってしまいますね。
そのため、特に西日が強く当たるキッチンの窓はできるだけ避け、日射が入る場合は日射を遮るよう庇をつけるなどの対策を取っておく方が無難です。(西日は家の中まで入りやすく、また調理の時間と被りやすいので、南西側にキッチンを付ける場合は小さい窓にするなど上手く窓を配置したいですね)
キッチンの窓は明るすぎず、程々に。
料理をする場所だからこその配慮も必要なんですね。
インテリア性を高めるキッチンの窓
キッチンのどこにどんな窓をつけるかで、キッチンの雰囲気というのは大きく変わってきます。
たとえば、壁付けキッチンの場合はキッチンの前に窓があると雰囲気がグッと良くなります。
Photo:https://sinkenstyle.co.jp/
いろんなサイズの窓を設置しやすく、インテリアに合わせて窓の形や大きさを調整できるからなんですね。
キッチンが明るくなるだけでなく、窓枠に調味料や小物なども置くことができるので一石二鳥です。
また、キッチンから見えるのが壁なのか、それとも窓を通して外が見えるのかで感じる広さというのは大きく違ってきます。
対面キッチン、壁付けキッチンどちらの場合でも、キッチンから窓を通してどんな景色が見えるか意識してみることで、キッチンに立った時の開放感というのはかなり変わってくるんですね。
その他にキッチンの窓で意外と難しいのがカップボード側に窓を付ける場合です。
Photo:https://www.ws-apple.com/
カップボード部分に窓があると雰囲気を出しやすいのですが、調理用の家電を置くと窓が塞がってしまうというケースも出ててくるからなんですね。
少しだけ被るくらいならまだ良いですが、家電で窓がすっぽり隠れてしまうと窓を付けた意味が無くなるだけでなく、お金を掛けてただ家に穴を開けただけということにもなりかねません。
そのため、カップボード側に窓を付ける場合は家電と窓が被らないかどうか。
この部分をしっかり確認しておくのがポイントなんですね。
今は調理家電も大きな物が多く、意外とすぐにカウンター上が埋まってしまうので、カップボード部分に窓を付ける場合はキッチンとカップボードの幅が同じかそれ以上くらいあると見た目のバランスも良くなります。
勝手口で窓は代用できる?
キッチンでは窓ではなく勝手口をつけるというケースも出てきます。
ゴミ出し用であったり、キッチンの横が庭の場合は勝手口から庭に直接出れるなど、上手く使える勝手口があると、とても便利です。
では、勝手口は窓の代用にできるのでしょうか?
たとえば勝手口の場合、通風勝手口と言ってガラスが上下に開く勝手口がほとんどなので、換気用として窓の代わりにすることは可能となりますし、勝手口は窓よりもサイズが大きいので、光を入れることも可能です。
そのため、勝手口は窓の代わりとして十分使えるんですね。
ただ、勝手口はあくまで勝手口だという点は注意しておきたい部分です。
たとえば換気用に勝手口を使う場合、ドアの一部が上下に開くだけなので風を取り込むよう計算した窓よりも換気という点では弱くなります。
また、勝手口なのでどうしても窓枠部分は太くなりますし、デザイン面では意外と存在感が出ます。
面格子を付けるとさらに存在感が強くなるなど、キッチン横の勝手口は結構目立つんですね。
そのため、キッチンの見た目もこだわりつつ勝手口を付ける場合はあまり目立たない場所へ設置するか、テラス用のドアを使うとキッチン全体が綺麗に見えるようになります。
また勝手口を検討する場合は、本当に勝手口が必要な生活なのか一度考えてみるというのも重要です。
今では昔と違い独立したキッチンが減ってLDKのように一体感のあるキッチンが主流となり、勝手口以外から外に出ることもできる間取りがほとんどです。
そのため勝手口の必要性というのは減っているんですね。
また、勝手口ではなく窓にした方が価格も落とすことができますし、家の断熱性能面を見ても窓の方に軍配が上がります。
このような部分も踏まえた上で、窓と勝手口、ベストな方を選びたいですね。
まとめ
今回はキッチンの窓について詳しく見てきました。
キッチンの窓を選ぶ場合は、まずは窓の役割をハッキリさせることで、どんな窓を選べばいいかが決まってくるんですね。
基本的には、キッチンの窓は風が取り込みやすい窓に、そして光を入れるか入れないかでサイズ感、場所を決めるとスムーズです。
また、道路側など目立つ位置の場合は外観のバランスに合わせてサイズを決めるというのもいいですね。
キッチンの窓で失敗しないためには、どういう意図でキッチンの窓が付いているのか。
この部分をしっかり確認することで、納得いく窓を選ぶことができます。
今回の内容を参考に、ぜひ快適なキッチンにしてくださいね。
では。
キッチンについてはこちらも参考にしてください。
→対面キッチンはどれがおすすめ?対面キッチンのメリット、デメリットと後悔しない選び方
→キッチンのレイアウトはどれが良い?あなたに合った使いやすいキッチンにする方法
→キッチンに吊り戸棚は必要?吊り戸棚が合うキッチンと使いやすい吊り戸棚にする方法
→キッチンのサイズや大きさはどれくらいが使いやすい?キッチンを使いやすくする方法
→キッチンの床をタイルにした時のメリットとデメリットを解説します
→おすすめの食器棚やカップボード、4選。あなたはどれがお好みですか?
→キッチンのゴミ箱の位置を決めるためにチェックしておきたい4つのこと
→木製キッチンってどうなの?あなたに合った木製キッチンを選ぶ方法
家の内装が気になる方はこちらも参考にしてください。
→新築の内装はどうすればオシャレに見える?内装を決める時の6つのポイント
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