家づくり中のみなさま、こんにちは。ed-commons(江戸小紋)小林です。
キッチンの構成を考える際によく聞かれるのが「生ゴミやプラスチックなどのゴミ箱をどこに設置したらいいか」という問題。
今日はこの、キッチンのゴミ箱の位置について考えてみたいと思います。
よくあるゴミ箱の位置
キッチンのゴミ箱について聞かれたときは、想定されるゴミの量をまず聞いた上でゴミ箱をまずは「見せるか隠すか」を聞くようにしています。
ゴミ箱をすぐ使える場所に配置させるということはゴミ箱の存在が見えるということにもなりますし、存在を隠したいということであれば、通常は扉やロールスクリーンで隠しておき、使う時にワンタッチまたはツータッチでゴミ箱を必要な時に出したり、ダイニングやリビング側からは見えないけれど、キッチンの中では見える位置に配置するということもあります。
それではまず、代表的なキッチンのゴミ箱の配置例をご紹介したいと思います。
背面収納の下
多くのみなさんがキッチンを選ぶ際はメーカーのシステムキッチンを選択されていることと思いますが、ほとんどのキッチンメーカーはキッチンと同色の背面収納(カップボードといいます)を揃えています。
背面収納は、決まった規格のボックス状のユニットを組み合わせていくのですが、ユニットの下部にゴミ箱を設置させるスペースをもったユニットというのがあります。
ゴミ箱用ユニットの主な形状は、
- ゴミ箱エリアに引き出しや扉がなくオープンタイプ
- ゴミ箱エリアに深い引き出しがついていて、開けると複数のゴミ箱が同時に引き出されるワゴンタイプ
- ゴミ箱エリアに観音開きの扉がついていて、開けるとゴミ箱が見える扉タイプ(ゴミ箱は固定された位置にある)
です。
ちなみに、大手メーカーのシステムキッチンのゴミ箱用ユニットには専用のゴミ箱がオプションで複数購入できるケースがありますが、1つのゴミ箱の容量が約20L程度と小ぶりタイプです。
出典:http://www.lixil.co.jp/
また、ワゴンタイプの引き出しは、「隠したい」「使うときだけ引き出したい」方が選びます。しまっている時にはゴミ箱の姿は見えずにスッキリ見えますが、使う時に複数のゴミ箱が一緒に引き出されるため、なんとなく使いづらいという声も聞くので、ここは好みが分かれる部分になってきます。
一方、オープンタイプの場合、ゴミ箱が常に見えている状態なので、おしゃれなゴミ箱や、足先でペダルを踏んでふたを開閉するゴミ箱や、メーカーのゴミ箱よりも少し大きめなタイプのゴミ箱を別途購入して使い勝手重視とする人が多いです。
「隠したい」「できるだけ容量の大きいゴミ箱を使いたい」方に人気なんですね。
ただ、ワゴンタイプと違ってゴミ箱が引き出されるわけではないため、ゴミ箱に車がついているタイプで出し入れを楽にする方もいます。
いずれにしても、どのくらいのサイズのゴミ箱が入るのか必ずショールームで空き寸法を測るか聞くようにしてくださいね。
扉は、縦に開く物よりも、横に開く物の方が、高さに余裕が出ますよ。
出典:https://www.muji.net/
シンクの下
フレームのステンレスキッチンや造作キッチンなどで「シンク下に大きめのゴミ箱を収納したい」という声もよくあります。
この場合のメリットとして、シンクで食材を洗った後に下のゴミ箱にポイできるという手軽さや比較的大きなサイズのゴミ箱を収納できるという便利さは群を抜きますが、シンク下の収納をゴミ箱スペースにすることに抵抗のある方や、ゴミ箱から垂れこぼした汚れなどが床に付着してしみにならないかということを心配される方もいます。
また、フレームステンレスを選択して、収納物が丸見えになるのが嫌だという方もいらっしゃいます。
このキッチンを選択される方は、本当にフレームステンレスキッチンが好きで機能重視であったり、シンプルに効率よくキッチンを使いたいという方が多いです。
キッチンパントリーの中やキッチン周辺の勝手口
システムキッチンのユニットのゴミ箱スペースでは小さすぎるし、かといってシンク下のスペースは調理器具の収納スペースとして取っておきたいという方は、キッチンスペースにパントリーを設けてそこにゴミ箱を収納するというケースもあります。
また、収納棚を作って下部の高さを大きめに確保してゴミ箱スペースとする方や、キッチンからすぐ外に出られるスペースを用意して大型のゴミ箱を置き、1日の終わりに小さなゴミ箱から大型ゴミ箱に移動させるという方もいらっしゃいます。
パントリーに扉をつけたり、ロールスクリーンをつけたりして上手にゴミ箱の存在を隠したいという人もいますが、ロールスクリーンの場合、お手入れ問題が浮上します。汚れたら洗濯機で洗濯するか数年後に丸ごと交換するかということも考えて生地を選ぶのがポイントになってきます。
キッチンのゴミ箱の位置を決めるためのチェック事項
それでは、自分のキッチン環境でベストなゴミ箱の位置を決めるために、以下の4つのことをチェックしてみましょう。
ゴミの量を知る
まずは何人家族で料理の量を知るのはもちろんですが、調理を頻繁に行うのか、出来合いの惣菜を購入してくることが多いのか、キッチンで想定されるゴミの量について考えてみるのがポイントです。
プラスチックのゴミの量、ペットボトルゴミの量、空き缶の量、野菜くず量・・。
食のゴミは各ご家庭の食事情によって大きく変わります。
我が家はどんなゴミがどのくらいのボリュームで出るのか、考えてくださいね。
お子さんが小さかったり、これからという方は、大人一人当たりどれくらいのゴミの量になるかで換算すると、必要な量が判断しやすいです。
ゴミ出しまでの期間を知る
ゴミの量とともに、お住まい(になる)の「ゴミの日」がいつなのか、何日くらいの周期なのかも知ることが大事です。
マンションのような集合住宅ですと指定の集積所への24時間ゴミだしは可能というところもありますが、新築一軒家ともなると近所の集積所にゴミを出す日が決まってきます。
ご近所迷惑にならないようなゴミ出しをするためにも、またゴミだしまでのキッチンを快適に過ごすためにも、ゴミの日をチェックしておきたいですね。
特にペットボトルや燃えないゴミなどは、週に1回回収に来てくれる自治体もあれば、月に1回という自治体もあるので、ゴミ出しの周期はかなり重要になってきます。
お住まい(になる)地域の分別の仕方を知る
市や県を越境して新居を建てる場合、ゴミの分別の方法が各市町村によって違うということを住み出してから実感されると思います。
「前の地域は燃えるゴミの中にプラスチックゴミも含まれてたんだけど、ここは分別が必要なのね」という事が出てくるということは、用意すべきゴミ箱の数やゴミ袋の種類も変わってくる可能性があります。
キッチンを観に行く前に、是非、お住まいになる地域のゴミの分別について知っておきましょう。(これ、結構大事です!)
家事動線をシミレーションする
キッチンのゴミ箱の位置はどこがベストですか?という質問をよく受けますが、効率重視で行くと基本的にはシンクで出たゴミを0歩でポイ、または1歩振り返ってポイ、の位置を勧めています。
ということは、シンク下かシンク真後ろあたりですね。
水がしたたるゴミを数歩歩いて扉を開けてポイ、は、動線上にゴミからの汚れが拡散する上に、ゴミを捨てるまでの動作が「歩く」「開ける」「ポイ」と効率も悪いということがありますが、見た目重視ということであれば、「水をしっかり切ってから捨てること」「動線上の床はこまめに掃除すること」などアドバイスするようにしています。
いずれにしても、キッチンのショールームに同行したときは、お客様に調理〜ゴミが出た時のシミレーションをしてもらって「シンクからゴミ箱に到達するまで動作がスムーズか」「できるだけ短距離で到達できるか」を歩数や動作手順をチェックします。
ショールームに行かれた際は、ゴミ箱の位置や捨てるまでの動作もシミュレーションしてみてくださいね。
まとめ
キッチンは家づくりの中で女性陣がもっともワクワク期待するパーツの一つです。
デザインや色もさることながら、ゴミ箱などの使い勝手にも着目して、すてきな家づくりを目指してくださいね。
キッチンはこちらも参考にしてくださいね。
→対面キッチンはどれがおすすめ?5つの対面キッチンとメリット、デメリット
→キッチンの床をタイルにした時のメリットとデメリットを解説します
→キッチンのサイズや大きさはどれくらいが使いやすい?キッチンを使いやすくする方法
→おすすめの食器棚やカップボード、4選。あなたはどれがお好みですか?
→キッチンのレイアウトはどれが良い?あなたに合った使いやすいキッチンにする方法
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
家づくりで失敗したくない!そんな方こそ、間取りが重要です。