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水回りの使い勝手はレイアウトで変わる!水回りの間取りで知っておきたい7つのこと

「家のリフォームを検討しているのですが、水回りのレイアウトで迷っています。水回りの間取りについて記事にしてもらえないでしょうか?」

読者さんからこのようなリクエストをもらいました。

洗面やお風呂などの家の水回りは毎日使う場所なので、やはり使い勝手がよくて簡単に家事ができるようにしたいものですよね。

でも、家の大きさや生活スタイルによって最適な水回りというのは人によって違うので、最適なレイアウトというのも人によって違ってきます。

そこで今回は、そんな水回りのレイアウトにはどんな物があるのか、また、どうすればあなたに合った間取りにできるのかについて詳しく見ていきたいと思います。

新築の家を建てる方やリフォームを検討されている方はぜひご覧ください。

一般的な水回りの間取り

水回りの間取り

それではまず、一番オーソドックスな水回りの間取りについて見てみましょう。

水回りはできるだけ1ヶ所にまとめるというのが基本的な形となり、お風呂と洗面脱衣室が隣同士に、そしてトイレは少し離れた別の場所に配置するというのが一番オーソドックスな水回りの配置となります。

最近では少なくなりましたがお風呂の残り湯も使うこと、またすぐに洗濯物を入れられることを考えて、洗面脱衣室では洗濯機がお風呂側に配置した方が何かと便利です。

 

一方、上記の配置だと洗面脱衣室内に着替えやタオルを収納できるようにする場合、洗濯機の上を使う以外あまり場所が無いのはネックとなります。

そうならないよう、例えば洗面脱衣室の入口の場所を変えるだけでも収納を作ったり棚を置けるスペースを作ることができます。

こんな感じですね。

水回りのレイアウト

このようにオーソドックスな水回りの間取りでも扉の位置次第で使えるスペースは変わってくるので、スペースを有効活用できている配置なのかどうか。

この部分を一度確認してみると効果的ですよ。

洗面室からトイレにアクセスする間取り

トイレと洗面室が同じ間取り

水回りの間取りでは、洗面脱衣室からトイレにアクセスするという間取りもあります。

このような水回りの間取りのメリットとしては、トイレの入口が洗面脱衣室の中にあるのでトイレの入口を家の中から隠せるというのが大きなメリットとなります。

 

たとえばコンパクトな住宅の場合はトイレの入口がLDKからよく見える位置であったり玄関の正面についてしまうようなケースもよくあります。

スペースにあまりゆとりがないので、どうしてもLDKや玄関から見えやすい位置にトイレが配置されることが多いんですね。

そのような場合でも洗面脱衣室からトイレにアクセスするようにすればLDKなどの生活空間からトイレの中は見えなくなりますし、トイレの扉も見えないのでスッキリした印象の部屋にすることができます。

洗面からトイレへ行く間取り

特にLDKから丸見えのトイレや玄関に入って真正面に見えるトイレというのは落ち着かないトイレの代表例となり、やはり避けたいものです。

そうならないようにするため、コンパクトな住宅の場合は洗面脱衣室からトイレにアクセスするというのは効果的なんですね。

トイレの位置はどこがいい?避けたい場所と理想的なトイレの場所

 

その一方、トイレに行くのに洗面脱衣室を通る必要があるので誰かがお風呂に入っている時や洗面台を使っている時は使いにくいトイレになってしまうという特徴もあります。

そのため2階にトイレや洗面台を配置するなど、どれだけ使いやすい水回りに間取りにできるのか。

この部分は忘れずにチェックしておきたいですね。

家の2階にも手洗いや洗面台は設けた方がいいの?

脱衣室を設けた間取り

脱衣室のある間取り

水回りの間取りを考える場合、上の間取りのように脱衣室を設けて洗面室と分けてしまうという方法もあります。

脱衣室があることで誰かがお風呂に入っている時も気にせずに洗面台を使うことができるようになるんですね。

特に家族の人数が多くてお風呂と洗面台を同時に使うことが多くなるケースや、女性が多い家庭ではこのように洗面と脱衣が別々になっているとより便利になります。

脱衣所を作る時のメリットとデメリットって何?

 

また、先ほどのように洗面室内にトイレを設けるといった場合も脱衣室を別に作ることで使い勝手がグッとよくなってきます。

間取りで見るとこんな感じですね。

脱衣室のある水回りのレイアウト

誰かお風呂に入っていてもトイレを使うのに何の支障もありませんし、洗面台がトイレの手洗いを兼ねるというのも可能になります。

また、広めの洗面室にできれば収納を作ったり棚を置くのも可能となり、理想的な水回りの間取りにすることができるというのも大きな魅力です。

理想的な水回りのレイアウト

一方、このような脱衣室を作る間取りで気をつけたいのが、一般的な広さの洗面脱衣室を洗面、脱衣室に分けるというケースです。

一般的な洗面室だと広さは2畳ほどになりますが、2つに分けることで洗面室、脱衣室それぞれがかなり狭い空間となってしまい、返って使いにくくなってしまうからなんですね。

そのため、脱衣室を設ける場合は水回りに余裕を持った広さが必要になります。

もし、最低限の広さで脱衣室を作る場合、2畳の水回りスペースに脱衣室を作る場合は壁で区切るのではなく必要な時だけパーテーションで区切るなど、狭さを感じさせない間取りにするのがポイントとなるんですね。

水回りの間取り2

オールインワン型の間取り

水回りの間取りを考える時、洗面台、トイレ、洗濯機すべてをオールインワンにした間取りにするという方法もあります。

こんな感じのレイアウトの水回りですね。

水回りをまとめた間取り

このように水回りを全て1部屋にまとめるメリットとしては、空間が広くなりオシャレな水回りになるということです。

特に洗面台を造作や見た目の良いものを使うとかなり印象的な空間となり、一味違う印象の水回りにすることができるんですね。

また、洗濯機を他の場所に移動させて洗面台とトイレだけに、そして浴室をガラス張りにしてホテルライクな水回りにするという使い方もできます。

オールインワンの水回り

このように、水回りの見た目にもこだわってみたいという方にとってはオールインワンの水回りの間取りは魅力的な選択肢となってくるんですね。

造作洗面台と既製品洗面台のメリットとデメリット

 

その一方、お風呂に誰か入っている時は洗面台やトイレが使いにくいようになってしまうというのはデメリットと言えるので、他の場所でもトイレと手洗いを設けるようにしておくのがポイントとなってきます。

また、トイレの掃除を考えるとトイレと洗面台の間には汚れが拭き取りやすいように腰壁を設けるなど、見た目だけでなく汚れに強く掃除もしやすいようにしておきたいですね。

洗濯機を別の場所に配置した間取り

洗濯機を別に配置した水回りの間取り

家事をしながら洗濯物の様子が簡単に分かるようにしたい場合、洗面脱衣室から洗濯機だけ別の場所へ移動させるという方法もあります。

たとえば1階に水回り、2階にリビングという間取りの場合、洗濯をするのに毎回階段を上り下りするというのは洗濯の回数が多いほど大変になってきます。

2階リビングのメリット、デメリットをプロの建築士がまとめました【絶対保存版】

 

そんな時、洗濯機だけ2階に配置することで洗濯の動線をかなり短縮するのも可能となるんですね。

さらには2階に洗濯物を干すという場合であれば、より効率的に家事を行うことができるようになります。

その間取りは動線が考えられていますか?家の間取りと動線について

 

このようにキッチンと洗面脱衣室の距離が離れている場合、洗濯機だけキッチンの近くに配置するというのは家事を効率的にするのに一役買ってくれるんですね。

 

また、キッチンの近くに洗濯機を配置する場合、キッチンや食器棚を造作にしてその一部にドラム式洗濯機を組み込んでしまうという方法もあります。

キッチンにドラム式洗濯機を組み込んだ間取り

Photo:https://roomclip.jp/photo/bCWu

洗濯と調理を一緒に行えるようになりますし、見た目もスッキリ見えて一石二鳥ですね。

家事の動線を短くしつつ、キッチンも造作で作るという場合はキッチンに洗濯機を組み込むというのも魅力的な選択肢となります。

プロおすすめのキッチンのつくり方と選び方4選

 

一方、洗濯機をキッチン周辺に配置した場合、やはり洗濯している時の音は響くようになりますし、洗濯機はあまり目立たないようにしたいものです。

そのためキッチン近くに洗濯機を置く場合は音と見た目を考えて洗濯機の前に扉を付けたり洗濯機があるのが自然に見えるようにするなど、対策は取っておきたいですね。

見せる場合は洗濯機のデザイン性というのも大きく影響してきます。

水回りの近くに洗濯物干し場をつくる

室内干しスペースがある水回りの間取り

洗濯機の近くには、ちょっとした室内干しスペースがあるとやはり便利なものですよね。

洗濯物を干す時の動線を短くできるというのは大きな魅力です。

最近では花粉を避けるためや共働きで室内干しをする家庭も増えているので、洗面室の近くに室内干しスペースを作りたいというニーズは年々高まっています。

部屋干しはどこに干す?部屋干しのオススメの場所と注意点

部屋干しするにはこれが一番!オススメの室内物干5選

 

また、室内干しではなく外に干したいという場合は日の入るテラスを洗面脱衣室の隣に設けるのも効果的です。

 

ちなみに、室内干しスペースを洗面脱衣室の中に設けるというケースもよくあります。

そのような場合に意識しておきたいのが、洗濯物を干している時に洗面台やお風呂を使うことができるかどうかということ。

洗濯物が邪魔で洗面台を満足に使えなかったり、洗濯物をかき分けてお風呂に行くのはやはり微妙ですよね。

お風呂上がりに濡れた体で洗濯物に触れてしまい、洗濯物が乾きにくくなる要因ともなってしまいます。

そのため洗面脱衣室の中で室内干しする場合は日常生活の支障にならない場所に配置するのが基本となるんですね。

また、スペースが許せば室内干しする部屋の隣にウォークインクローゼットを配置できるとベストです。

水回りで回遊できる間取り

 

洗濯を干してから収納するまでを短い移動距離で完結できるからなんですね。

水回りの洗濯物干場

さらにはウォークインクローゼットはウォークスルーにしてLDKなどからもスムーズにアクセスできるようにすると、より使い勝手を良くすることができます。

特に水回りは回遊動線と相性の良い場所となり、回遊できるようにすることで動線を短くでき、いろんな場所から水回りにアクセスできたりとメリットが大きいんですね。

回遊できる間取りって使いやすいの?メリットとデメリットをご紹介します

 

このように水回りの間取りを考える時は、水回りの近くに何があると生活が便利になるのか。

この部分を今の生活を振り返りながらイメージしてみると、よりあなたに合った水回りにすることができるんですね。

水回りの収納について

それでは最後に、水回りの収納についても見てみましょう。

水回り、特に洗面脱衣室は収納のニーズがかなり高い場所になります。

タオルや洗剤、下着など日常使いする物はもちろん、洗濯物を干せるハンガーなども洗面脱衣室にあると他の場所に取りにいかずに済むなど、ちょっとした物を入れられる収納が有るか無いかで使い勝手は大きく違ってくるんですね。

そのため、洗面脱衣室の中に何かしらの収納は必須となってきます。

洗面脱衣室内ではそれほど大きい物ではなく細かい物が中心となるので、奥行きの浅い収納を作ったり収納棚を置けるようにしておきたいですね。

 

また、どうしても場所が取れない場合は洗濯機の上を有効活用するというケースも出てきます。

そのような場合、実際に棚を置いてから気づくのが窓の位置について。

洗面室では洗濯機置き場に窓を付けることが多いので、物を置くと窓の開け閉めがしにくくなってしまうんですね。

そうならないよう、あらかじめ窓は高窓にして棚や物と干渉しないようにするなど、間取りの段階で何処に何を置くか想定して置くと、より使いやすい水回りスペースにすることができますよ。

洗面の窓はどうすればいい?洗面の窓で失敗しないための6つ方法

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まとめ

今回は水回りの間取りのレイアウトについて詳しく見てきました。

水回りと言っても色んな間取りが考えられるんですね。

もちろん、広さや収納などのアレンジを含めると間取りの選択肢は無数に広がっていきますが、今回ご紹介した形が水回りのベースの考え方となります。

あなたの生活スタイルにはどれが一番合いそうか。

まずはこの部分を一度頭に入れておくことで、実際に間取りを見た時も使い勝手がすんなりイメージする事ができるようになります。

ぜひ今回の内容を参考に、使いやすい水回りにして日々の生活を楽しんでくださいね。

では。

 

水回りについてはこちらも参考にしてください。

おしゃれで使いやすい洗面所をつくるための5つのポイント

造作洗面台と既製品洗面台のメリットとデメリット

家の2階にも手洗いや洗面台は設けた方がいいの?

脱衣所を作る時のメリットとデメリットって何?

玄関の側にトイレってどうなの?トイレで間取りの善し悪しが分かります。

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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