こんにちは、O型建築士です。
いつもは軽くなりすぎないように少し固めにブログを書いているのですが、今回は少し肩の力を抜いて、間取り失敗あるあるで打線を組んでみました。
1番から9番まで、家づくりが気になる人であれば一度は聞いたことがあるセリフを並べています。
それでは1番からいってみましょう!
[aside type="normal"]あまり野球に詳しくない方へ
1番から9番まで並んでしますが、間取り失敗あるあるが9個並んでいると思ってください。ちなみに3番〜5番あたりが重要度の高いのものです[/aside]
1番(遊)コンセントの位置が使いづらい!
Photo:http://www.jimbodenki.co.jp
トップバッターはコンセントの位置について。
家を建てた方の失敗例ではかなりの高確率で登場する失敗例です。
ものすごく大きな失敗ではありませんが、単発でじわじわと効いてくるので、まさに出塁率を重視する一番バッターと言えます。
コンセントの失敗の大きな原因は、何となく取り付けてしまったり家具を想定していなかったなど、コンセントの位置を決める時のシミュレーション不足と提案不足により起こることがほとんどです。
コンセントの位置を確定する前に、使う家具や家電、掃除機をかけたり携帯の充電に不都合が無いかどうかなど、生活動線上にコンセントがあるか必ず確認してくださいね。
2番(二)家具が置けない!?
いざ家が完成して家具を置いてみると、何だか窮屈な空間になってしまったり、最悪の場合は家具が置けないなんてケースも。
これは家具が部屋のサイズに合っていなかったり、持ち込む家具の大きさがスペースに反映されていないことで起こります。
家具に足をぶつける度に後悔する・・。
そんな生活は避けたいですね。
そうならない方法として、間取りができ上がったら家具を必ず図面に落とし込むことでかなり回避することができます。
また、部屋に合ったサイズの家具を設計士に聞いてみるのもいいですね。
サイズを確認せずに何となく決めた家具を入れるのだけは避けるのが無難です。
3番(三)窓の位置がおかしい
窓のトラブルというのも、家づくりで多い失敗例です。
窓の位置がお隣の家の窓の真正面に来ていて開けられないという初歩的な失敗から、窓の高さが高すぎて開けられないといった使い勝手に関する失敗、さらには光や風通しなど家の住み心地にかかわるものまで様々なのが特徴です。
また、窓は家の中だけでなく、家の外観にも大きな影響を及ぼしますし、下手に大きな窓をつけて外から丸見え。結局カーテンを閉めっぱなしというのも避けたいところですね。
ヒットも打てるし足も速く、ホームランも打てると言う、まさに全ての能力が平均以上求められる3番に相応しいしい失敗例と言えます。
このように、窓の位置がおかしいというのは生活に結構大きな影響があるのですが、家の打ち合わせではかなり軽い感じで窓の打ち合わせが進むことが多いです。
なんでこの窓をここにつけているのか。
それが説明できるかどうかが、家の窓で失敗するかどうかの分かれ目といえます。
4番(一)イメージとちがう・・
イメージがちがう・・。
言葉で言うと一言で簡単ですが、これは色んな意味が含まれます。
部屋の広さの見え方もそうですし、部屋の明るさ、使っている材料の質感やインテリアの雰囲気など、「イメージが違う」という言葉はものすごく幅広いです。
設計者としても一番聞きたくない言葉と言えるのではないでしょうか。
しかも、イメージが違うというのは家が出来上がってから分かることがほとんどなので、修正したくても修正できないことが多いのが特徴です。
もう、文句なしの不動の4番ですね。
イメージが違うというのは、設計者とお施主さんのコミュニケーション不足や確認不足で起こることが多いです。
ぜひしっかりコミュニケーションを取って、この厄介な4番バッターを空振り三振にしてくださいね。
→危険な間取りの3つの特徴。あなたの設計担当者はこんな人ではないですか?
5番(右)明るさで失敗
クリーンナップの最後の砦となる5番バッターには明るさの失敗をチョイスします。
明るさで失敗というと、日の光の入り方もそうですし、照明計画も明るさに関係してきます。
光の入り方でいうと、玄関とLDKの明るさは要注意のポイントです。
図面だけでは明るさは判断しづらいため、プロなら明るく仕上げてくれてるだろうと考えがちですが、家の明るさは設計者の腕次第で全然違ってきます。
特に明るさというのは抽象的なので、お互いのコンセンサスを取るのがかなり重要です。
設計側では照明をつけずに字を読めればよいと思っていても、お施主さん側では部屋の中に光がサンサンと降り注ぐと思っていたなど、認識のズレも生じやすいポイントです。
また、朝は光が入ってほしいけども、西日はできるだけ入れたくないなど、生活スタイルによっても欲しい明るさは変わってきます。
どのくらいの明るさをどうやって確保しているのか、必ずお互いの共通認識をとってくださいね。
また、照明計画の失敗で多いのが、ダイニングテーブルなど場所が固定される家具の位置とのバランスです。
テーブルの中心からズレたら何かスッキリしないですし、位置によっては人の影になってしまったり、逆に顔に当たってまぶしい何てことにもなりかねません。
夜は部屋を明るくしたいのか、それとも雰囲気のある部屋にしたいのかでも照明計画は変わってきます。
照明計画に関しては、できればプロのアドバイスを受けながらお気に入りの照明器具を配置していきたいですね。
6番(補)使い勝手が悪くて疲れる!
せっかく家ができたのに、なんだか使い勝手が悪いということもあります。
家の中を遠回りするしかなかったり、近くで使いたいものが離れていて面倒だったりと、日常生活に直結していればしているほど不便に感じます。
その不便に感じる原因は、生活動線の設計が上手くいっていないことがほとんどです。
家事動線がやけに離れていたり、家族の動線が集中していたりするのもそうですし、逆に落ち着きたい場所に動線が重なってしまうと、イライラする原因にもなってしまいます。
朝起きてから寝るまで、家の動線がスムーズで不便なところがないのかどうかチェックすることで、動線は劇的に改善することができます。
生活動線は必ずチェックしたいポイントですね。
7番(中)収納をもっと考えておけば・・
そろそろ下位打線ですが、なかなか気が抜けない失敗が続きます。
モノが入らない、出し入れしにくい、片付けがしづらい家・・。
こんな家だと何だか散らかった家になりそうですね。
家の収納も家づくりで失敗が多いポイントです。
ある程度の広さを収納として取るのはもちろんですが、使うモノ、しまうモノに合わせた広さであったり奥行きを考えて収納をつくるのが、収納で失敗しないための第一歩となってきます。
→おしゃれなリビングにするための収納術。片付く部屋にする方法をご紹介します。
→クローゼットの収納術。家の建築士がおススメの収納方法をお教えします。
8番(左)外が使いにくい
家づくりを考える場合、家の内部だけでなく家の外も考えておく必要があります。
例えば、出し入れのしにくい駐車場だと結構ストレスが溜まる可能性が高くなります。
場合によっては車を壁に擦ってしまうなんてことも・・。
家にぶつけた何て言うのは絶対に避けたいですね。
さらにはバルコニーの広さや奥行きも、家が完成して後悔しやすいポイントです。
室外機をバルコニーに置いたら通るスペースが無くなってしまったり、布団を干そうと思っても家族の人数分干せるスペースがなかったりと、いざ使い始めてみて「始めて分かった・・」となってしまうんですね。
外部空間で失敗しないポイントは、最初のヒアリングの段階で希望を伝えておくのが1番確実です。
車であれば、どんなサイズの車を置くのか(大型車や軽自動車など)。
バルコニーであれば、何のためのバルコニーなどをあらかじめ伝えておくのがポイントです。
9.(投)玄関がアパートと変わらない・・
最後のバッターは、皆さんあまり意識しないけども、意外に重要な玄関の広さを抜擢しました。
最近の間取りでは、土間収納を取り付けたり家族用の玄関をつけたりと、玄関だけでなくプラスαの要素がある玄関を多く見かけるようになりました。
その結果どうなるかというと、何だかアパートと幅が変わらない狭い玄関になっているのをよく見かけます。
スッキリ見せるために玄関にプラスαの要素を持たせているのに、それでは何のためにプラスαの要素をつけたか分からなくなってしまいますね。
やはり玄関は同じ広さでも、奥行きではなく幅が広い方が見かけも使い勝手も圧倒的に良くなります。
せっかくつくった家の玄関が「アパートと変わらない」なんてことにならないように、玄関の幅の広さは要チェックです。
まとめ
今回は、間取りの失敗あるあるを1番から9番までの打線でまとめました。
どれも実際に起こると痛いことですが、クリーンナップ(3番から5番)は起こらないように必ず抑えたいところです。
抑えるためのポイントも書きましたので、あなたの家づくりでは、今回の打線をぜひノーヒットで抑えるような家づくりをしてくださいね。
では。
補足:家の打線シリーズ。今度は「家を建てて良かったこと」あたりもまとめていきたいと思います。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。