こんにちはO型建築士です。
家づくりをしていると、ついつい予算オーバーしてしまうことがありますよね。
例えば「土地探しからスタートしたけども土地にお金を使ってしまって、家の予算が減ってしまった。」
とか、
「やりたい事を沢山入れていたら、いつの間にか予算がオーバーしていた」
などなど、予算オーバーすること無しに家づくりができることの方が少ないくらいです。
そんな時のために、まずはお金のかからない家の形状について以前お伝えしました。
→家を一番安く建てる方法をお教えします。安く家を建てるためのコツ
今回は、家の形状以外に建物を安くするコツを読者の皆さんお伝えしたいと思います。
コストを抑えるには部屋の数を減らす
家のコストを抑える場合、まずは部屋の数というのが重要な項目になってきます。
言い換えると部屋の数を減らすとコストを抑えることができるんですね。
「部屋の数を減らす」というのはどういうこと??という方もいらっしゃると思いますが、ここで言う部屋の数を減らすというのは、家の中の間仕切りの壁を減らして部屋の数を減らすということです。
極端な話ですが、家は1枚も間仕切り壁の無い状態が一番安い家になります。(建具が無いとお風呂もトイレも丸見えですし、構造上現実的ではありませんが)
いわゆる、スケルトン状態の家ですね。
スケルトンの家だと間仕切り壁をつくる構造材もカットできますし、仕上げも必要無いのでスケルトン状態が一番安くなります。
家の価格を考える時、スケルトン状態に間仕切りの壁を必要なだけ追加していき、その金額をプラスしたのが家の価格と考えると、複雑で分かりにくい家の価格構成がかなり分かりやすくなります。
工務店やハウスメーカーによって見積もりの計算方法は違いますし、厳密に言えば細かい要素も絡んできますが、基本的にはどのように家を建てても家はスケルトン状態に壁を足していって家の価格が出ると頭に入れておいて損はありません。
これはぜひ覚えておいてくださいね。
ちなみに、家の価格構成を計算式で表すとこのような感じになります。
家の本体価格 = スケルトン状態の家 + 間仕切り壁の数 + (その他、設備、造作など)
簡単ですね。
このため、部屋を減らして間仕切り壁を減らす事は、建物の価格を安くするのにかなり有効です。
さらに、部屋を減らす事で、部屋の出入りに使うドアなどの建具や、クローゼットや押入に使う建具も減らす事ができ、金額削減効果はさらに高くなります。
部屋を減らしてどうする?
部屋の数が減ると、当然ですが1部屋1部屋が大きくなります。
もちろん、1部屋1部屋を大きめにつくってもいいですし、子供部屋を広くつくって将来2つに区切れるように大きな部屋を子供部屋にするという方法もあります。
特にお子さんが女の子2人だと、「将来部屋を区切るつもりだったけど、結局は区切らなかった」というケースもよく見かけます。
→子供部屋の広さはどれくらいが最適?理想的な子ども部屋のつくり方
また、部屋以外にもホールを広げて多目的スペースにするという方法もあります。
名前のとおり家族が多目的に使えるスペースの事ですね。
ただし、多目的スペースはつくる場所、つくり方によっては、全く使われない場所になってしまうこともあるので、多目的スペースをつくるなら設計士としっかり打合せをした上で作るのがポイントとなります。
一方、家を建てた後に「壁を少なくしたけど、やっぱり壁が欲しい」と思うこともあると思います。
そのような場合、壁が必要なら後でリフォームして簡単に壁を作ることもできます。
あとで間仕切り壁をつくるくらいなら、そんなに手間も時間もかからないんですね。
このように予算の削減を検討するなら、一度、部屋を細かく区切らずに、広いスペースを使うということも候補に入れてみる。
壁が少ない家は細かく区切られた家よりも広く感じるので、ムダに壁をつくって凸凹見えてしまう部屋よりもスッキリした空間にすることができますよ。
まとめ
今回は家の部屋数とコストについて見てきました。
今回見てきたように家を安くする方法として、部屋を減らすという方法があります。
部屋を減らせば、間仕切り壁が減る事で金額が下がるうえに、ドアなどの建具も減るので家の本体価格が安くなるんですね。
部屋を減らした分、1部屋を大きくとってもいいですし、多目的スペースをつくってみるのも楽しいものです。
細かく区切られた家よりも、より家の使い方を考える必要がありますが、一度、家の使い方をしっかり考えてみるのも家に愛着が出るいいきっかけになりますよ。
では。
家の価格についてはこちらをご覧下さい。
→家をちょこっと安くするためのコツ。お金がかからない構造の秘密
→家の予算がオーバーしたときにぜひ試したい、1番効果的な方法をご紹介します
→一番安く家を建てる方法をお教えします。コストパフォーマンスの高い家にする秘訣
→住宅ローンは変動金利?固定金利?知っておきたい住宅ローンについての考え方
→賃貸と持ち家ではどちらの方がお得?プロの建築士がお答えします
建築士が実際に見てきた全国の優良工務店を掲載。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
→注文住宅を建てる前に必ず知っておきたい!注文住宅のメリットとデメリット
建築士が教える今日の問題解決
家の形状以外に家を安くする方法ってある?
- 部屋の数を減らすと家の本体価格が下がる。
- 部屋を減らした分、部屋を大きくしてもいいし、多目的スペースをつくっても楽しい。
- 家の使い方をよく考える事が、部屋の数を減らすポイントです。