前回、予算が心配な方のための家を安くするためのコツをお送りしました。
今日はそれでも予算が心配な方のために、家の本体価格をちょこっと下げる方法をお伝えします。ちょこっとなので、気張らずにお気楽に読んで下さいね。でも、知っていて損は無い情報ですよ。(反対に設計始めたばかりの新米設計者は必ず読んでおきましょう。)
お金がかからない建物の構造
上の図をご覧ください。上の図は、壁の位置を上下階同じになるように配置した場合の家の構造図です。図を見てお分かりのように、家のバランスが良いですね。
家のバランスが良くなると、いくつかメリットが出てきます。まず、材料を最小限に抑えることができるので、家のコストを下げる事ができ、さらには建物の強度も強くなります。
では、今度は反対にコストがかかる例を見てみましょう。
お金がかかる建物の構造
上の図をご覧ください。上の図は、先程とは違い上下階の壁の位置が違う場合の家の構造図です。1、2階の壁の位置が違うと梁と呼ばれる構造材が大きくなる事がわかります。2階に柱がのるので、それだけ梁を大きくしないと家の強度を保てなくなってしまうからです。この梁の大きさが大きくなればなる程、家のコストは増えてきます。それだけ木材を多く使うからですね。
そのため、コストの観点で言えば、1、2階の壁の位置が同じの家にすれば、かなりコストダウンに繋がります。
でも実際には、リビングはできるだけ広い空間をとりたいですし、2階は寝室、子供部屋などの個室を造れば必然的に壁は多くなってしまうので、実際は間取り優先となってしまいがちなんです(汗)まぁ、このあたりは設計者の腕次第というところでしょうか。コストを突き詰めたい人は、1、2階の壁の揃い、不揃いにこだわってみてもいいかもしれません。(壁が不揃いだと実際にはコストが上がりますが、金額が上がる、下がるは工務店の見積もり方法次第となりますので、見積もり方法は詳しく聞いた方がいいです。見積もり方法については次回お伝えしますね。)
まとめ
壁の位置が上下階揃っていると、使う構造材が少なく済むのでコストが下がり、構造的にも強くなります。一方で、壁の位置が上下階不揃いだと、構造材が多く必要なのでコストが上がります。実際には間取りが優先されるので、このあたりは設計者の腕ということになりますが、コストを突き詰めるなら、壁が揃っているのは重要なポイントになります。上棟した時に見た目もキレイなんで、ほんとは私たち設計者も構造はキレイに整えたいのが本音なんですけどね(苦笑)
では。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
建築士が教える今日の問題解決
もっと他にコストを下げる方法はないの?
- 壁の位置を上下階揃えると、構造材が少なくなりコストダウンできる。
- 壁の位置を揃えるのは設計者の腕次第になりやすい。