ダイニングは毎日使う場所ですし、食事と言う生活の中で重要な役割を果たす場所。
そんなダイニングだから使いやすく、そして食事や会話が楽しめるおしゃれで素敵なダイニングを目指したいですよね。
今回はそんなダイニングを作るために必要なことをまとめています。
家づくりをされる方はぜひご覧ください。
あなたに合ったダイニングはどれ?
それではまず、あなたにどんなダイニングが合うのか見ていきたいと思います。
ダイニングと言っても、その形やスタイルは色々あるからなんですね。
そのため、まずはあなたの生活スタイルに合った好みのダイニングはどんなスタイルなのか方向性を決めておくことで、間取りを依頼する際もスムーズに伝えることができるようになります。
では、具体的にどんなダイニングがあるか見ていきましょう。
1番人気のダイニング
Photo:https://roomclip.jp/photo/zEHQ
1番人気のダイニング。
それは上の画像のダイニングのように、キッチンの前にダイニングテーブルを置いたスタイルのダイニングです。
キッチンからダイニングテーブルへ料理出すのも近いですし、ダイニングのスペースもコンパクトにまとめることができるのでどんな間取りにも合わせやすいというのが大きな魅力。
どんなダイニングテーブルでも合わせやすいというのも良いですね。
キッチンとダイニングテーブルを離す
先ほどのダイニングテーブルはキッチンのすぐ前に有りましたが、キッチンとテーブルの間に通路スペースを設けてダイニングとキッチンに程よい距離感を取るという方法もあります。
このようなダイニングのメリットとしては、ダイニングテーブルを中心に回遊動線ができるので家の中の移動が格段にスムーズになること。
そして家族の人数が多かったり人がよく集まる家の場合はテーブル周りに余裕があるので座った時も窮屈感がなく座れるというのが大きなメリットになります。
一方で通路スペースを作る分だけ広さはある程度必要になるので、LDKの広さには余裕を持たせておきたいですね。
キッチン横のダイニング
photo:https://www.goodrooms.jp/journal/?p=18855
このようなキッチン横にダイニングを配置すると言うのも人気のスタイルです。
横移動でキッチンからダイニングを使えるというのに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。
実際、食事の準備や食器の片付けはかなりしやすいですし、移動距離というのもすごくコンパクトにまとめることができます。
その一方、ダイニングテーブルが邪魔になってしまいキッチンへ出入りするのに毎回ダイニングテーブルをグルッと回らないといけないなんていうケースも。
その場合はキッチンに他の動線を確保したり、キッチンとテーブルの間に通路を作って動線を確保するなど、実際の生活に支障が出ないよう改善しておきたいですね。
キッチンカウンターをダイニングに
Photo:https://www.pinterest.jp/pin/368239707036216569/
キッチンのカウンターを広く取ってダイニングを兼ねてしまうという方法もあります。
カウンター越しに会話するちょっとした小料理屋みたいな感じですね。
このようなダイニングの作り方は特に料理をするのが好きな方に人気があるダイニングです。
(実際に料理を作りつつ食事と会話もできるというのは結構楽しいものです)
また、カウンターがダイニングを兼ねていればダイニングテーブルを置くスペースが必要ないので、LDKの広さがそれ程取れない場合にも効果を発揮してくれます。
朝ごはんはカウンターで済ませて夜はリビングでしっかり食事を取るというように使い分けるのもいいですね。
このようにカウンターがダイニングを兼ねるというのは少し個性が強めですが、上手く使うことができれば面白いダイニングにすることができるんですね。
小上がり和室をダイニングに
Photo:https://www.negoro-arch.com/
小上がり和室の段差というのは、人が座るのに丁度良い高さになります。
そのため、その段差を利用して小上がり和室をダイニングとしても使えるようにする方法もあります。
キッチン前に座れるようにしたり、和室にローテーブルを置いてダイニングとして使うんですね。
和風感を出して居酒屋風にするのも良いですし、半畳たたみを使ってモダンな雰囲気を出すなど、小上がり和室の作り方次第で家の雰囲気をガラリと変えられるのも魅力です。
テーブルに座るよりも床座の方が好きな方や、居酒屋の雰囲気が好きな方に人気のダイニングと言えます。
→小上がりの和室ってどうなの?小上がり和室のメリットとデメリット
キッチンの後ろにダイニングを配置する
壁付けキッチンの場合、キッチンのすぐ後ろにダイニングを配置するケースが多くなります。
この配置は意外と便利で、キッチンから振り向けばダイニングテーブルがあるので、食事の準備や後片付けをスムーズ進めることができるんですね。
また、壁付けキッチンは対面キッチンよりも必要なスペースが小さく、LDK全体が広く見えるという効果も期待できます。
ただ、壁付けキッチンは食器や家電置き場の難易度が上がるという側面も。
収納力に不安がある場合は、キッチンとダイニングの間に作業台を兼ねた収納であったり、腰高の高さを抑えた収納を設けてワンクッション挟むという方法もあります。
→対面式キッチン VS 壁付けキッチン どっちにする?あなたに合うキッチンの選び方
使いやすいダイニングの広さとは?
それでは次に、使いやすいダイニングの広さについても見ていきましょう。
ダイニングの広さを見る場合、まずはダイニングテーブルはどれくらいの大きさなのか頭に入れてスムーズです。
たとえば、一般的な4人掛けのダイニングテーブルであれば下のようなサイズ感になります。
4人掛けのテーブルで畳1枚弱くらいの大きさになるんですね。
また、ダイニングの中にテーブルがただ入ればいいだけでなく、使いやすいダイニングにするためにはテーブル周りに余裕が必要になってきます。
その寸法は大体こんな感じに。
テーブルを入れた上で使いやすいダイニングにするためには意外とスペースが必要になるんですね。
何人掛けのダイニングテーブルを置くかで必要な広さは変わってくるので、どれくらいのサイズのダイニングテーブルを置くかを間取りの打ち合わせを始める前に決めておくとスムーズです。
→我が家にぴったりのダイニングテーブルのサイズを決める5つの方法
では、このことを踏まえてダイニングの広さについて見てみましょう。
たとえば16畳のLDKの場合、ダイニングスペースとして取れるのは約5畳分。下の青い線で囲んだ部分になります。
5帖のダイニングだと横幅は2mと少しくらいになるので、4人掛けの横幅150㎝のダイニングテーブルがギリギリ置けるかどうかといった感じになるんですね。
では、1畳増えて6畳のダイニングになるとどうでしょうか?
先ほどよりも大分余裕が出てきているのが分かりますね。
広めの4人掛けのダイニングテーブルを置いても余裕がある広さとなります。
ただ、6人掛けのテーブルを置くにはちょっと窮屈な広さなので、6人掛けのテーブルを置くなら7畳くらいは欲しいところ。
これくらいの広さがあると6人掛けのダイニングテーブルを置くのも余裕がありますし、ダイニングテーブルとキッチンの間にスペースを作って回遊できるようできるなど、テーブルを選ぶ時の選択肢や配置の幅というのがグッと広がってくるんですね。
ちなみにダイニングで7畳取るならLDKとして20畳くらいは欲しいもの。
そのためゆったりしたダイニングにするなら、20畳のLDKが1つの目安となるんですね。
→ダイニングの広さはどれくらいが最適?LDKの広さ別に比べてみました
ちなみに、ダイニングをあまり広く取れない時に便利なのが丸テーブルを使うという方法です。
角ばった部分がないので、スペースの中に上手く納めやすいんですね。
Photo:https://wazawaza.or.jp/daikunote/is-4-i-round-table/
また、丸テーブルが特に活躍するのが大人数で使うというケースです。
例えば同じ6人掛けのテーブルでも、四角いテーブルだと6人ぴったりしか座れませんが、丸テーブルだとちょっと間を詰めれば1人や2人は座ることができます。
丸テーブルだと人数を柔軟に対応しやすくなるんですね。
そのため、来客が多い家庭や、よく誰かが遊びに来るという場合は、ラウンドスツールなどの邪魔にならない椅子を用意しておくだけで柔軟に対応することができるのも大きな魅力です。
→丸テーブルってどうなの?丸テーブルの魅力とメリット、デメリット
ダイニングの間取りのポイント
ダイニングの間取りを見る時に気をつけておきたいこと。
それはLDKに入ってすぐのダイニングはできる限り避けた方がベターということです。
その理由は落ち着かないダイニングになってしまうから。
朝急いでいてキッチンカウンターで食事しているのであればまだ良いですが、ダイニングでの食事というのは基本的にゆっくり落ち着いてご飯を食べたい場所ですよね。
でも、ダイニングが部屋の入口のすぐ側にあって、食事の時に誰かが頻繁に通ると落ち着いて食事ができなくなってしまいます。
特に来客時や子供の友達が遊びに来た時に、ご飯食べてる所をまともに見られたりすると、何か気まずいですよね。
(ダイニングはそれだけ生活感が出やすい部分でもあります)
ダイニングで落ち着いて食事ができるかどうか。
部屋の入口、特に玄関からすぐの場所にダイニングを持ってくる事はできる限り避けたいですし、どうしてもダイニングを配置するなら、目隠しなどをつけて玄関や廊下から直接ダイニングが見えないように間取りの段階で配慮しておきたいですね。
また、ダイニングテーブルが移動の邪魔にならないかどうかという点もチェックしておきたい部分です。
ダイニングの近くを通るたびにカニ歩きになるのは嫌ですし、テーブルに頻繁に足をぶつけるなんていうのは絶対避けたいですよね。
たとえば、下の図面はとある建売住宅の間取りですが、このような部屋の入口に、また人がよく通る場所にダイニングテーブルがある間取りはかなり使いにくいものです。
ダイニングテーブルは大きな物なので、生活の邪魔にならないようにするというのも重要なんですね。
ちなみに、ダイニングの照明は基本的にダイニングテーブルに合わせて設置するので、ダイニングテーブルは家が建ってから後で動かすというのは意外と難しくなります。
照明の位置がズレてしまい、見た目だけでなく料理を照らす光の位置もズレてしまうからです。
そのため、まずは間取りの段階でダイニングテーブルが日々の生活の邪魔にならないかどうかはしっかり確認しておきたい部分なんですね。
その他、ダイニングの真上の吹き抜けというのも間取りの難易度が高くなります。
ダイニングでは照明の当たり方次第で料理の見栄えというのがかなり違ってきますが、吹き抜けがあると照明の設置場所が難しくなり、照明の照らし方を工夫する必要が出てくるからなんですね。
そのため、ダイニングの上に吹き抜けがある場合は照明計画についてもどうなっているかチェックしておきたいポイントです。
→吹き抜けのメリット、デメリットと失敗しない吹き抜けの作り方
最後に、ダイニングの場所については朝日を浴びれる東側が良いという声もよく耳にします。
たしかに夜は暗くなってからご飯を食べる事が多いので、日の光を浴ながらご飯を食べる機会というのは朝ご飯が最適ですね。
朝に日の光を浴びることで、体内時計をリセットするのにも役立ちます。
そのため朝日がしっかり入るダイニングは理想ですが、住宅街では家の東にダイニングを配置したからと言っても周辺環境の影響を大きく受けますし、東側に大きな窓をつけると太陽の熱で夏場は家の中がかなり暑くなるため対策も必要になってきます。
また、ダイニングを東側に配置した結果、間取りのバランスが悪くなってしまっては元も子も無くなってしまいますよね。
そのため、東側にはこだわりすぎない方がベターというのが建築士としての見解です。
まずは全ての要望を踏まえた上で、間取りに無理がなく可能であるなら朝の光が入る位置にダイニングを配置する。
このようなスタンスが一番バランスがいいですし、よい間取りにするための近道と言えるんですね。
まとめ
今回は使いやすくておしゃれなダイニングにする方法について詳しく見てきました。
ダイニングを計画する場合、まずはどんなダイニングのスタイルを目指すか。
そしてそれに合わせて最適な広さを確保しつつ使い勝手を整えた間取りにする。
これが重要なんですね。
ダイニングは毎日使う場所ですし、食事と言う生活の中で重要な役割を果たす場所です。
さらにはお気に入りのダイニングテーブルを配置することで、ダイニングは人が集まる場所にもなります。
ぜひおいしい食事や会話が楽しめる素敵なダイニングを作ってくださいね。
では。
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家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
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→注文住宅を建てる前に必ず知っておきたい!注文住宅のメリットとデメリット
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