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家を建てるにはどれくらいの期間が必要なの?家づくりの理想的な時間の使い方

家を建てる時、間取りのことを考えたりどんな家にしようかイメージを膨らませるのは楽しいものですよね。

その一方、家づくりはほとんどの人にとって一生に一度のことなので、家を建てるのにどのくらいの時間がかかるのか、またどのようなことをしないといけないのかよく分からないという方も多くいらっしゃいます。

やはり理想の家を建てるには家づくりのことを良く知っておくのが一番の近道になるので、家づくりでどんなことをするのか、どれくらいの時間が掛かるものなのかは把握しておきたいものですね。

そこで今回は、家を建てるのにどれくらいの時間が掛かるのか、また時間が掛かりやすいポイントやスムーズに家づくりが進むための方法をご紹介していきたいと思います。

家づくりを考えている方はぜひご覧ください。

家を建てるまでに必要な期間

まず最初に、家を建てるのに必要な期間というのはどれくらいなのか見てみましょう。

家を建てる場合、家の大きさやこだわり、建てる会社で期間は変わってきますが、目安としては最短で半年ほど、中には何年も掛かったという方もいらっしゃいますが、平均すると1年前後で家を建てるケースが一番多くなります。

家を建てようと思い立ってから、家が完成して新しい生活を始めるまでおよそ1年くらい掛かるものなんですね。

 

それでは、実際に家を建てる時の流れを見ていきながら、家づくりのポイントについて一緒に勉強していきましょう。

家を建てるまでの流れ

イメージづくりと情報収集

家が欲しいと思った場合、まず最初にすることはどんな家に住みたいのかイメージしてみるということ。

理想の暮らしを最初にイメージしておくことで効率的に家づくりができるようになるんですね。

 

イメージをまとめる方法としては、例えば住宅雑誌やインターネットで建物と暮らしの実例を見てみるとイメージしやすくなります。

実際に家を建てた人の暮らしぶりを見る事で、「こんな暮らしをしてみたい」というイメージが湧きやすいんですね。

また、理想の暮らしをイメージする時、「現在」はもちろん「未来」も含めた長い目で見るということも大切です。

たとえば、子育て中の方も20年もすれば子供は巣立っていきますし、自分たちの生活スタイルも変わっていきます。

「それなら子供部屋は小さくて良いから、その分リビングを広くしたり居心地の良い場所が家に沢山ある方が楽しそうだなぁ」など、生活が変わることも視野に入れておく事で家に何を望んでいるかが分かることもあるんですね。

 

このように将来も含めた理想の生活のイメージをまとめることで、家づくりの優先順位が見えてくるようになります。

家を建てるのには時間が掛かるものですが、優先順位の高いものに時間と予算を使うことで効率的に家づくりができるようになると同時に、質の高い家にすることができるんですね。

まずは家づくりの初めにこのようなイメージづくりと情報収集の期間として1ヶ月くらいは確保しておき、家づくりをしていく中で理想のイメージが変化してきた場合はその都度アップデートしていくことが、家づくりの大きなポイントになってきます。

どんな家に住みたいかが分かる方法

 

資金計画を考える

どんな家にするか考えるのは楽しいものですが、理想だけでなく現実的なことも見据える必要出てきます。

この現実的なこととはお金の話ですね。

家を建てる時は、この理想と現実を上手く調整しながら家づくりを進めていくことになります。

 

家づくりの最初の段階では家を建てるのにどんな費用が必要になってくるのか、また無理の無い月々のローン返済額はどれくらいなのか、自己資金はどれくらいにするのか。

細かい部分は実際に住宅会社や工務店に行ってから話を詰めていくことになりますが、まず最初に大まかな資金計画を頭の中でイメージできるようにしておくとこの先の家づくりがスムーズに進むようになります。

家を建てるには費用はどれくらい必要なの?建築士が教える家の費用のポイント

注文住宅の予算はどれくらい?年収別、家賃別で見たあなたに最適な予算の目安

家の資金計画はどうすればいい?資金計画書の見方と押さえておきたいポイント

 

このような資金計画のこともイメージづくりや情報収集と並行して考えていきたいですね。

 

依頼先探し

家の優先順位とおおよその予算が決まってきたら、次は家を建てる会社選びに入っていきます。

どこに依頼するかは家づくりの成功、失敗を大きく左右してくるので、会社選びというのは家づくりの中でも特に大切な部分になります。

といっても、あまり神経質に感じたり、疑心暗鬼になってしまうと依頼先と良い関係を築くのも難しくなってしまうもの。

依頼先と良い関係を築くことも良い家を建てるのには必要なことなので、最初に考えた理想の家のイメージを実現してくれそうな会社なのかどうかを見ながら、あなたに合った依頼先を選びたいですね。

 

依頼先を選ぶ場合の基本的な流れとしては、HPやSNSなどで基本情報を見てしっかりした会社かどうかを判断したら、あとは作風や暮らしぶり、人となりに共感できるかどうかで候補をピックアップしていくのが基本になります。

また、積極的に資料請求をしてネットに載っていない細かい情報を仕入れるのもいいですね。

最近ではYouTubeで家づくりに対する考え方を発信している住宅会社も多く、動画を活用することで効率的に色んな会社を知ることもできます。

そしてこのように候補の会社をいくつかピックアップしたら、住宅会社が主催する見学会などに参加して、実際の建物のクオリティーや人となりを確認していきます。

 

依頼先探しは複数の会社を見るのが基本となり、この部分は人によってはすぐに理想の会社が見つかることもあれば、いまいちシックリくる会社が見つからないというケースも出てきます。

このように人によって必要な期間が大きく変わってくる部分でもありますが、2〜3ヶ月くらいは見ておきたいですね。

会社の選び方は下の記事も参考にしてみてください。

家を建てる時の注意点を建築士がまとめました【保存版】

良い家を建てられる人と、良い家を建てられない人の違い

 

土地探し

実家の建て替えをする場合やすでに土地がある場合は土地探しは必要ありませんが、土地を買って家を建てる場合は土地探しをする期間も見ておく必要があります。

土地を探す場合、不動産会社に希望のエリアや予算を伝えたり、ネットなどの情報を見ながら土地を探していくことになります。

そんな土地探しでオススメなのは、土地探しと並行して家を建てる会社探しもするということ。

住宅会社に土地を見てもらったりアドバイスをもらうことで、あなたの理想の家が建てられる土地なのかどうかの判断がしやすくなるからなんですね。

また、土地探しも一緒にしてくれる住宅会社や工務店もあるので、そのような会社とコンビを組んで土地を探して見るのも効果的です。

家のプロのアドバイスも聴きながら、あなたの理想の家が建てられる土地を見つけていきたいですね。

土地と工務店、どちらを先に決める方が良い家が建てられるの?

土地探しで失敗しないために必ずチェックしておきたい7つのこと

 

依頼先、間取りの決定

いくつか住宅会社や工務店を見てきた後、良いなと思う会社があれば打ち合わせを重ねていくことになります。

そして、いよいよ間取りの打ち合わせが始まります。

遂にあなたの理想の家が形になって出てくるんですね。

 

間取りの打ち合わせの基本的な流れとしては、あなたの要望をヒアリングした後、間取りの提案と見積もり金額が出てくるのが一般的です。

そして、その間取りが満足いく間取りであればそのまま進めていき、間取りがしっくり来ない場合や金額的に難しい場合はもう一度間取りを作り直し、理想の間取りを目指していくことになります。

間取りが上手く行かないのはゾーニングが原因かもしれません

 

また、間取りの打ち合わせの段階で複数の会社が候補になっている場合は複数の会社から間取りの提案を受け、1社に絞り込んでいくことになります。

そして間取りのプレゼン内容が気に入り、金額や仕様に納得すれば建物の請負契約を結ぶという流れになります。

家の契約する際にいくつか注意しておきたい点もあるので、下の記事も参考にしてみてくださいね。

家は契約すれば一安心?家は契約がゴールではないんです

失敗に注意!どうして月末に家の契約を迫られることが多いの?

 

この間取りの確定までの時間というのも依頼先探しと同じように人によって大きく変わってくる部分となり、スムーズに行けば1ヶ月ほど、余裕を見るなら2〜3ヶ月くらいが目安となってきます。

 

仕様決め、各種申請期間

間取りが確定すると、今度は実際に家を建てるために必要な仕様を決めたり、建築確認申請と呼ばれる家を建てるための申請を行うことになります。

この期間は仕様がある程度決まっているセミオーダーの住宅だと短くなりますし、家の規模が大きかったり、こだわる部分が沢山あると仕様決めに時間が掛かるなど、目指す家によって期間が変わってくる部分でもあります。

そのため短くて1ヶ月ほど、フルオーダーの注文住宅の場合は2〜6ヶ月ほど見ておくと安心ですね。

あなたに合っている家はどれ?家は注文住宅だけでは無いんです

 

また、風致地区や埋蔵文化財包蔵地、市街化調整区域など、家を建てる場所によっては工事の許可が出るまでかなりの日数が掛かってしまう場合もあります。(場合によっては数ヶ月掛かるなんてことも)

そのため、工事の着工までどれくらいの期間が必要かは家の契約をする際に確認ておきたいですね。

工事がストップしてしまう!?埋蔵文化財包蔵地は要注意

 

工事の期間

家の間取り、仕様が決まって工事の許可が下りるといよいよ家の工事が着工します。

そして、家の工事の期間は一般的な木造住宅であれば3〜6ヶ月ほどになることがほとんどです。

木造住宅ってどんなメリットがあるの?木造住宅の実際のところを解説します

 

この家を建てる期間は家の工法でも変わり、工場で作ってきた物を組み立てる「プレハブ工法」や現場で組み立てるのが中心となる「2×4工法」などは工期が短くなる傾向があります。

また、家が大きいほど手間が掛かるようになるので時間が必要になりますし、造作工事など工事現場で作る物が多い場合や、オーダーメイドの特注品を多く使った場合は納期に時間が掛かるなど工期が延びやすくなります。

 

一方、工事をする季節で家の工事期間が変わることはほとんどありません。

たとえば寒い時期は建物の基礎コンクリートが乾燥しにくいので少し時間が掛かってしまったり、雨が多い時期は多少工事ができない日も出てきますが、季節によって工期にそこまで大きな影響が出ることは無いので安心してくださいね。

(屋根までできると、天気や季節に左右されることはほとんど無くなります)

家を建てるのに梅雨の時期や雨の日ってどうなの?

引越したい時期が決まっている時はどうすればいい?

新しい家に引越す

ここまで家を建てるまでの流れと期間について見てきました。

例えば1年で家を建てるとすると

  • 「イメージづくりと情報収集、資金計画」:1ヶ月
  • 「依頼先探し、土地探し」       :3ヶ月
  • 「依頼先、間取り決め」        :2ヶ月
  • 「仕様決め、各種申請」        :2ヶ月
  • 「工事期間」             :4ヶ月

このような時間配分で家を建てるのが目安になってきます。

 

この中で絶対に動かせない期間というのが「工事の期間」。

場合によっては急いで工事をすることも可能なことがありますが、せっかく家を建てるなら丁寧な工事をして欲しいですよね。

そのため、工事期間はしっかり確保しておきたいところです。

 

一方、「依頼先探し」や「依頼先、間取り決め」、「仕様決め」というのは人によってかなり変わってくる部分でもあります。

早い方だと始めに見に行った1社目が気に入って間取りもトントン拍子で進むと、2ヶ月くらいで工事が着工できる状態になるというケースも。

半年ほどで家を建てたという方はこのようなケースに当てはまるんですね。

 

反対に何年も掛かるという方はこの「依頼先探し」や「土地探し」で時間が掛かってしまうというケースをよく目にします。

この2つを決めないと先に進むことはできませんし、選択肢もとても多い部分なので、場合によってはとても時間を掛かってしまうことも有るんですね。

 

その他、間取りや仕様決めというのはどれだけ家にこだわるのか、また選んだ住宅会社や工務店との相性というのも打ち合わせ期間に影響してきます。

たとえば、家にこだわりたいけども建売住宅やセミオーダー住宅が得意な会社で打ち合わせをしていれば、なかなか満足いく家にならないことが多く家づくりが前に進まないというケースも出てきます。

反対に、設計者、お施主さんのお互いの目指す家が明確であれば打ち合わせをするたびに一歩ずつ家の完成に近づいていきます。

依頼先選びや間取り、仕様決めという部分は、家づくりの最初にした「家のイメージづくり」というのが特に大きな効果を発揮してくれる部分なんですね。

また、なるべく短い期間で家づくりをする場合は優先順位を決めて譲れる部分と譲れない部分をハッキリさせておくこともポイントになってきます。

 

その他、家を建てる場合は「学区が決まってくるのでお子さんの入学式に間に合わせたい」というケースや「年末までに家を建てて、新年を新しい家でお祝いしたい」など、希望の引越しの時期がある場合もよくあります。

その場合に効果的なのが、引っ越したい日から逆算をして家づくりを始めるということです。

逆算していくことで、いつから家づくりをスタートするかが決まってくるんですね。

例えば家を建てるのに1年くらい掛かるケースが多いので、3月に引越す場合は少なくとも前年の3月くらいには家づくりを始めるという計算になってきます。

3月に引越すなら、いつから家づくりを始めればいいの?

 

ただ、この場合に注意しておきたい事も1つあります。

それは「引越す日程にあまりにこだわり過ぎない」ということです。

たとえば、家づくりは焦ってしまうとあまり深く考えずに決めてしまったり、引越しの日に間に合わすために妥協をして家づくりを進めてしまうといった事も起こります。

そうなると、本当は「家族が楽しく過ごせる家」を建てるのが目標なのに、「家を期間内に建てる」ということが目的にすり変わってしまい、何のために家を建てるのかがよく分からなくなってしまうこともあるんですね。

 

「いつまでに家を建てる」というのも大切なことでもありますが、少し時間的に厳しくなってきた場合は家の完成の時期を延ばして改めて冷静に家づくりをするというのも良い家を建てるためにはとても効果的な方法となってくるんですね。

まとめ

今回は家を建てるのにどれくらいの期間が必要かについて詳しく見てきました。

家づくりの打ち合わせにどれくらい期間が掛かるか分かることで家づくりの全体像が見えてきますし、家が建って新しい生活をいつ頃スタートするのかが分かるようになるので新生活の準備も円滑に進められるようになるんですね。

また、いつまでに引越したいという日が有る場合は、その日から逆算していくことで家づくりをスタートする時期も見えてくるようになります。

このように家を建てるのに必要な時間を知ることで、余裕を持った家づくりをすることができるんですね。

ぜひ、家づくりにはどれくらい期間が必要になるか頭に入れて、理想の家を建ててくださいね。

では。

 

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家を建てるまでに必要な期間ってどれくらい?何に注意すればいい?

  • 一般的に1年前後のことが多い。
  • 最初に理想の家づくりをイメージすることで、その後の打ち合わせをスムーズに進めることができる。
  • 工事の期間は短縮しない。
  • 引っ越し日が決まっているなら、逆算して日程を決めるのも効果的。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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