家をつくる時は、無駄なスペースはできるだけ無くしたいですよね。
特に階段下はデッドスペースになることも多く、階段下のスペースを収納やトイレに有効活用したいという方も多くいらっしゃると思います。
そんな階段下ですが、収納やトイレにする以外も色んな使い方が考えられます。
そこで今回は、効果的な階段下収納と階段下トイレの使い方と、お洒落に見える階段の使い方についてご紹介したいと思います。
それではどうぞご覧下さい。
階段下収納とは
階段下のスペースを有効活用する場合に多いのが、階段下を収納にするというケースです。
階段の下は天井の高さが低くくなってしまいますが、収納だとそれほど天井の高さは必要ないので階段下を収納に使うというわけですね。
そんな階段下の収納ですが、階段下収納は間取りや階段の形によって大きく２つの種類に分けられます。
それでは階段下収納の効率的な使い方について見ていきましょう。
奥行きが深い階段下収納
上の図面はＵ字型といわれる階段がある家の間取りです。
U字階段にできた空いたスペースに階段下収納を設けているのが分かりますね。
このような形の階段下収納はよく見かけますが、実は意外と使いづらい収納になることがよくあるので注意が必要です。
その理由は、階段下収納の奥行きが深くなってしまい、奥に入れた物が取り出しにくくなるのが大きな原因です。
収納は、奥行きが長い収納ほど使いづらい収納となり、さらに今回の場合は階段下の収納なので奥に行く程高さが低くなってしまいます。
そのため、奥行きの深い階段下収納はかなり使い勝手の悪い収納になってしまいやすいんですね。
では、この奥行きが深い階段下収納はどのように使うと効率的な使い方ができるんでしょうか？
奥行きの深い収納の場合、奥の物が使いたい時に使えるように通路部分を確保できるのがポイントになってきます。
Photo:https://www.pinterest.jp/pin/754634481281881147/?lp=true
そのため通路部分を確保しつつ、物を上まで置けるように棚を配置していく。
こうすれば、奥行きの深い階段下収納でもきれいに収納できるようになります。
くれぐれも、通路を確保せずに使わない物を階段下収納にポンポン入れていくのだけは避けたいですね。
階段下収納に入れた物がずっと使われず、収納の奥底で眠り続けてしまう・・、
これは階段下収納を作る場合に絶対避けたいことですね。
横から使える階段下収納
Photo:https://ie-new.com/kentiku/1963
先ほどは階段下収納を正面から使っていましたが、階段の横から使う階段下収納はかなり使いやすい階段下収納と言えます。
収納の奥行きがそこまで深くならないので使いやすいんですね。
また、階段下で高さが不揃いなので、収納の高さに合わせて棚を設置すると使いやすくなります。
横から使う階段下収納の場合、少し手をかけて階段に合わせたオリジナルの収納にする事もできます。
https://www.houseco.jp/work/detail/8669/54075
このように階段下を収納にする場合は、いかに収納の中を使いやすくするかを考えると、使い勝手のよい収納にすることができるようになります。
ちなみに、階段のとなりに洗面所があるなら、階段下を洗濯機置き場にしてしまうという方法もあります。
階段下トイレ
階段下を有効活用する場合、階段下をトイレにするケースもよく見かけます。
階段下なので天井の高さは低くなりますが、高さが低い部分に便座を配置することで問題なくトイレを使う事ができるんですね。
（Ｕ字型の階段の場合、奥行き一杯にトイレを設置してしまうと便座部分が低くなりすぎる事が多いので、トイレを少し前に設置にして高さ調整を行います）
階段下トイレにすることで家の面積を他のスペース割り当てることができるので、コンパクトな家の場合は階段下トイレはかなり重宝するトイレと言えます。
また、奥行きの深い階段下収納は使い勝手が悪くなりやすいので、同じ階段下を使う場合は階段下トイレにする方がスペースを有効活用できるのもいいですね。
このようにスペースを有効活用できる階段下トイレですが、反対に階段下トイレにしない方が良い場合もいくつかあります。
例えば、来客が多いのでトイレに力を入れた家にしたい場合や、トイレの横幅を広げてゆとりのあるトイレにしたい場合なんかは階段下トイレとは相性が悪くなってしまうので、階段下にトイレを配置しないのがセオリーとなります。
また、家が広いのにトイレが階段下トイレだと全体的な家のバランスが悪くなってしまうのも気になるところ。
「家が広いのにトイレが階段下かい！」とついついツッコミたくなってしまいますね。
さらには、背の高い人が多い家系だと階段下トイレを窮屈に感じる事もあるので、階段下トイレは避けたほうが無難といえます。
階段下トイレをつくるかどうかは、家に対する要望と間取り全体のバランスが大きなポイントとなってくるんですね。
階段下をオープンにする
ここまで階段下を収納やトイレに有効活用した場合について見てきましたが、階段下を収納やトイレにせずに、あえてオープンにして見せる階段にするという方法もあります。
階段下がオープンになることで視線が抜けるようになりますし、空間に広がりが出るようになるんですね。
特にリビング階段の場合なんかはこのような見せる階段にすると、部屋が広々と見えて特に効果的です。
階段の下の使い方としては、スペースを有効活用するなら机などを置いてもいいですし、お洒落にするなら観葉植物や小物を置いてあげてもいいですね。
さらに観葉植物や階段をライトアップしてあげると階段のオシャレ度がすごく上がります。
このように階段下でいろいろ遊ぶのも良いですし、単純に階段下のスペースがオープンになっているだけで普通の家ではなくオシャレな家に見えるようになります。
階段下をあえて使わないという方法も、家の雰囲気をガラリと変えるのでおすすめですよ。
ちなみに見せる階段にする時は、U字ではなく直線的な階段の方がキレイに見えます。
階段下 番外編
階段下のスペースはアイデア次第で色んな使い方ができるという特徴があります。
例えば、階段下をちょっとした篭れるスペースにしてお子さんの秘密基地にするという方法もあります。
何故か子供って狭い所が大好きですよね。
おもちゃ置き場を兼ねることで、リビングをスッキリさせることもできます。
また、スキップフロアにして天井の低い部分を収納にしても良いですし、書斎やシアタールームなどに使ってあげても日常生活が楽しくなりそうですね。
階段下は天井高さが低い分、非日常的な雰囲気も出すことができます。
階段下をただの空いたスペースにするのではなく目的を持ったスペースにすることが、階段下を有効活用する一番のポイントなんですね。
まとめ
今回は階段下の使い方についてご紹介してきました。
階段下を有効活用する場合にまず考えられるのが収納や階段下トイレにするという方法。
階段下収納という方法や階段下トイレというのは、階段下スペースを有効活用したい時に特に有効なんですね。
ただ、階段下は天井が低いというデメリットもあるので、間取りに合わせた効率的な使い方ができるかどうか。
これが階段下収納やトイレにする時のポイントとなります。
また、階段下をあえて使わずオープンにするというのも素敵ですね。
オープンになったスペースの使い方もいろいろありますし、見た目もオシャレな家になります。
このように階段下を活用する方法はいろいろありますが、「階段をどこに欲しいのか（リビングイン階段なのか、リビングの外がいいのか）」、「どんな階段にしたいのか（かっこいい階段にしたいのか、普通の階段でいいのか）」。
これによって階段下の使い方は変わってきます。
そのため、間取りの要望を伝える時はどんな階段にしたいかを伝えるというのも大切なことなんですね。
皆さんも、ぜひ階段下を有効活用して良い家をつくってくださいね。
では。
階段についてはこちらも参考にしてください。
→ストリップ階段ってどんな階段？ストリップ階段の種類とメリット、デメリット
→トイレの位置はどこがいい？避けたい場所と理想的なトイレの場所
収納についてはこちらを参考にしてください。
→クローゼットの収納術。家の建築士がおススメの収納方法をお教えします。
→おしゃれなリビングにするための収納術。片付く部屋にする方法をご紹介します。
トイレについてはこちらも参考にしてください。
→玄関の側にトイレってどうなの？トイレで間取りの善し悪しが分かります。
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→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
→注文住宅を建てる前に必ず知っておきたい！注文住宅のメリットとデメリット
家づくりで失敗したくない！そんな方こそ、間取りが重要です。
建築士が教える今日の問題解決
階段下の活用方法ってどんなのがあるの？
- 階段下収納（使いやすいように棚を設置するのがおすすめ）
- 階段下トイレ（家のバランスを見ながら設置するか決める）
- あえてオープンに（見せる階段にして、お洒落な空間に）
