キッチンなどの仕様を決める際、カタログやショールームの商品を見て決める方も多いのではないでしょうか?
ただ、完成後にアレ?カタログに載っていたのと何かが違うような・・というケースもあります。
その大きな理由は、サイド(エンド)パネルと呼ばれる扉面と同じデザインの側板の有無。
サイドパネルという言葉は聞き慣れないかも知れませんが、サイドパネルを知っているだけでデザインの質は変わってくるんですね。
今回はそんな仕上がりの美しさを左右するサイドパネルのご紹介をしていきます。
サイド(エンド)パネルって何?
サイドパネルとは、エンドパネルとも言いますが、その名前の通りシステムキッチンや玄関収納などの側面(側板)に貼る、扉と同じ柄のパネルを指します。
メーカーのカタログなどで見かけるキッチンセットや玄関収納の写真は、ほとんどがサイドパネル有りのすてきな画像なのですが、実はほとんどのサイドパネルはオプション扱いです。
だからサイドパネルを指定しない限りは扉面と同じデザインではなく基本の白の側板で納品されます。
では実際に、サイドパネルはどの部分かを見てみましょう。
次の画像を見ていただければ、サイドパネルの有無がイメージしやすいのではないでしょうか。
出典:http://www.lixil.co.jp/lineup/livingroom_bedroom/grandline/variation/cabinet/default.htm
左の画像はサイドパネル無し。右の画像はサイドパネル有りです。
サイドパネルが有りか無しかで側面まで仕上げてあるかどうかの違いが出てくるんですね。
当然、サイドパネルが有る方が自然に見えるようになります。
普通は側面まで仕上がっているのが当たり前のように感じますが、実はサイドパネルの有無は指定する必要があります。
では、どんな時にサイドパネルの有無の判断をすればいいのでしょうか?
サイドパネル有り・無しの判断
もちろん、間取りやデザインによってはサイドパネルを指定しなくてもよい場合があります。
例えばサイドパネルを指定しなくていい場合は次のようなケースがあります。
- キッチンや玄関収納と腰壁や壁が隣接して側面が隠れている場合
- キッチンや玄関収納の面材が白または白系統の色で、白の側板と見栄えがほとんど変わらない場合
- 側板の白が周りの壁の続きのように見える場合
要は、側面が見えないか、目立たない場合はサイドパネルが無くても大丈夫なんですね。
それでは反対にサイドパネルをつけたほうがよい場合とはどのようなケースでしょうか?
サイドパネルを付けた方が良いケースは次のような場合になります。
- 側面の白い側板が扉の色・デザインや室内のデザインと明らかに合わない場合
- キッチンなどで腰壁を設置すると通路が狭くなる場合
このようにサイドパネルが無いと目立ってしまう場所にサイドパネルを付けるのが基本になるんですね。
では次に、サイドパネルを付けるか付けないかの具体的な事例を見てみましょう。
キッチンのサイドパネル
キッチンのデザインによってはサイドパネルがキッチンのカウンタ高さよりも数センチ高い場合がありますので、ものが落ちないようにという配慮でパネルを設置する場合もあります。
キッチンのサイドパネルというのはこの部分ですね。
出典:http://www.woodone.co.jp/product/kitchen/suiji/
一方、キッチンは下の画像のようにサイドパネルを使わないケースもよくあります。
サイドパネルで仕上げるかどうかで少し雰囲気が変わってくるんですね。
では、キッチンの側面をサイドパネルで仕上げるかどうかの違いは何で判断すればいいでしょうか?
サイドパネルにした時のメリットを挙げると、サイドパネルの方が厚みが薄いので通路部分やスペースを少し広く取れることが挙げられます。
一方。サイドパネルはどうしても取り付けた感じが出てしまうので、キッチンはサイドパネル無しの方が統一感は出しやすくなります。
スペースか見た目の統一感か。
どちらを重視するかでキッチンのサイドパネルは選びたいですね。
また、キッチンで注意したいのがキッチンの後ろに設置するカップボードです。
カップボードの側板部分は指定がなければ白の基本の側板となります。
カップボードは壁にくっつけて配置する事も多くあり、その場合はサイドパネルがムダになってしまうというのが大きな理由です。
ただ、側面が見えるのに真っ白い側板が見えるのは少し違和感が出てしまいます。
カップボードの隣が冷蔵庫の場合は特に指定しないケースもありますが、それでも冷蔵庫の高さより上にカップボードがある場合も白い側板が見えます。
そのため、カップボードの側板部分が冷蔵庫などで隠れないような場合、またはダーク系統の面材を選択した場合はサイドパネルがどのくらいみえることになるのかチェックしておくのが失敗しない近道です。
特にキッチンの横が頻繁に通る動線の場合は、サイドパネルはしっかり設置しておきたいですね。
→その間取りは動線が考えられていますか?家の間取りと動線について
サイドパネルを選択するとオプション金額がかかりますが、これで完成時の仕上がりのレベルは確実に上がります。
玄関収納のサイドパネル
既製品の玄関収納の側板も扉面のデザインではなく白の側板であることが多く、特にダーク系統の面材を選択した場合にサイトパネルをいれていないと違和感が出てしまいます。
(下手をすると、仕上げを忘れた造りのように見えてしまいます)
そのため、玄関入ってすぐ側板が目に飛び込んでくるような間取りの家は、サイドパネルを入れてインテリアに一体感を出しておくのが重要になるんですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
通常、一般のお客様からサイドパネルの指定をいただくことはほとんどありません。
それは、カタログがほとんどサイドパネル仕上げで「サイドパネルありが標準」という認識があるからだと思いますが、実はオプションなのです。
特にローコストをウリにしている会社さんや、詳しい仕様の説明が無い場合はサイドパネルの有無を確認しておきたいですね。
心配な方は、「このデザインはサイドパネルが必要ですか?」と設計士やインテリアコーディネーターやショールームスタッフに相談しておくと間違いが無く安心です。
キッチンについてはこちらも参考にしてください。
→対面キッチンはどれがおすすめ?5つの対面キッチンとメリット、デメリット
→キッチンの床をタイルにした時のメリットとデメリットを解説します
→おすすめの食器棚やカップボード、4選。あなたはどれがお好みですか?
玄関についてはこちらも参考にしてください。
→広い玄関土間のある家ってどうなの?土間の使い方と3つの注意点
→暮らしやすい玄関ポーチのつくり方。家の外観も高級感が出ます。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
家づくりで失敗したくない!そんな方こそ、間取りが重要です。