ウォークインクローゼット

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2畳、3畳、4畳のウォークインクローゼット、服は何枚掛けられる?

家づくりをされている方のからの質問で多いのが、「ウォークインクローゼットを作ったけども、これで収納が足りるかどうか」という質問です。

今現在ウォークインクローゼットを使っていればある程度の広さの目安は付きますが、そうでない場合は

「図面にウォークインクローゼットと書いてあるけども、どれだけ収納できるかよく分からない」

と思うのも当然ですよね。

そこで今回は、ウォークインクローゼットにどれだけの服が掛けられるのか、実際に2畳、3畳、4畳で比べて見たいと思います。

家の収納が気になる方はぜひご覧ください。

ウォークインクローゼットと服

それでは実際にウォークインクローゼットの広さを比べる前に、まずは服を1枚掛けるのにはどれくらいのスペースが必要か見てみましょう。

クローゼットに服を掛ける時はハンガーを使うので、今回は分かりやすくハンガーのサイズに注目してみたいと思います。

まず、ハンガーは大きく分けてシャツなどを掛けるためのコンパクトな物と、ジャケットやコートなどを掛ける大きめの物に分けられます。

たとえば、コンパクトなハンガーはこんな感じです。

薄い服の大きさ

服を掛けると厚みは約2〜3㎝ほどになります。

Tシャツなど襟の無いものは厚みも少なくなりますし、シャツなど襟や立体感のある物は少し厚みが出てくるんですね。

 

では次に厚みのあるハンガーについても見てみましょう。

厚みのあるハンガーはジャケットなど型崩れを防ぐため身体に合わせたフォルムとなっており、服を含めて少なくとも5㎝程は厚みが必要になってきます。

厚みのある服の大きさ

ほとんどの人は色んな厚みの服を持っているので、今回はジャケットなどの厚みのある服が3割ほど、そしてシャツなど厚みが少ない服が7割くらいと想定して、1着あたり4㎝の厚みが必要という形で見ていきたいと思います。

(ちなみに、服の幅は60㎝あればほとんどの服は収まるので、幅60㎝のスペースで想定します)

 

では、実際にウォークインクローゼットの大きさで収納できる服の枚数がどれだけ違うか見ていきましょう。

2畳のウォークインクローゼット

2畳のウォークインクローゼットにはいくつかの形状がありますが、まずは1番オーソドックスな形のウォークインクローゼットから見ていきたいと思います。

オーソドックスな2畳のウォークインクローゼットと言うと、下のような形のクローゼットになります。

2畳のウォークインクローゼット

入口が真ん中で3方向に服を掛けられるようにした形ですね。

この場合、2つのハンガーパイプが被ってしまう隅っこはどちらか1方向しか服が掛けられないので、実際に服を掛けられるスペースは下のようになります。

2畳のウォークインクローゼット(服を掛けるスペース)

では、これを実際に服の枚数に当てはめて見るとこんな感じに。

2畳のウォークインクローゼット(入口中央)

2畳のウォークインクローゼットには合計96着の服が掛けられるという訳ですね。

1人あたり50着の服を掛けるとすれば、2畳のウォークインクローゼットで2人分の服を収納できることになります。

 

また、先ほどのレイアウトだと通路スペースが少し窮屈なので、2畳のウォークインクローゼットの場合はこのような形にして通路スペースにゆとりを持たせることもあります。

2畳のウォークインクローゼット(棚付)

その場合は69着で先ほどと比べて3割くらい服を掛けるスペースが減りますが、その分だけゆったりとした余裕のある収納になるので、この辺りはお手持ちの物、服と相談という形で選びたいですね。

3畳のウォークインクローゼット

では次に3畳のウォークインクローゼットについて見てみましょう。

代表的な3畳ウォークインクローゼットはこんな形に。

3畳のウォークインクローゼット

先ほど見た2畳のウォークインクローゼットが横に広がったという感じですね。

そしてこのウォークインクローゼットにどれくらいの服が掛けられるかというと、

3畳のウォークインクローゼット(入口中央)

119着という結果になります。

ちなみにこの数字を見て、「アレッ?」と思う方はすごく感の良い方です。

さっき見た2畳のウォークインクローゼットと比べて見ると・・

2畳のウォークインクローゼット

20着ほどしか増えていませんね。

その要因としては、ウォークインクローゼットの広さが増えたのと同時に、通路スペースも広がったというのが大きな要因です。

また、ウォークインクローゼットの入口付近も服を掛けるには少し中途半端な広さとなっており、この部分も収納できる服の枚数が増えない一因となっています。

3畳のウォークインクローゼット(ゆとりスペース)

では、3畳ウォークインクローゼットの入口を変えてみるとどうでしょうか?

入口を変えると下のような形になります。

3畳のウォークインクローゼット(横長)

通路が減って服を掛けるスペースが増えたので、収納量がグッと増えていますね。

このように、ウォークインクローゼットは広くなってくるほど、中のレイアウトをどのようにするかで収納力や収納できるものが変わってきます。

特にウォークインクローゼットの入口が何処かというのは影響が大きい部分なので、収納力にしっくり来ない場合は入口の位置をちょっと変えてみるのも効果的なんですね。

 

また、たくさん服が掛けられるというのはうれしい事ですが、最初に見た3畳のウォークインクローゼットはスペースに余裕があるのに対し、あとで見たクローゼットの場合は中が服で一杯という感じになります。

たとえばウォークインクローゼットの中で着替えもするという場合は少し余裕がある方がいいですし、収納量重視という場合はたくさん収納できる方が価値が高くなります。

このように、ウォークインクローゼットに何を求めるか。

この部分で、ウォークインクローゼットのベストな形というのは変わってくるんですね。

4畳のウォークインクローゼット

それでは4畳のウォークインクローゼットについても見てみましょう。

クローゼットの真ん中に入口があるとこんな感じになります。

4畳のウォークインクローゼット(入口中央)

3畳のウォークインクローゼットと比べると入口付近にも収納が作ることができていますし、かなりバランスの良いクローゼットになっているのが分かりますね。

入口が真ん中になるのでどの服を取りに行くのも簡単ですし、全体が見えるのでお目当の服を探しやすいというメリットもあります。

 

では次に、奥行きを広くしてたくさん服を掛けられるケースも見てみましょう。

4畳のウォークインクローゼット(横長)

200着以上掛けられるので、1人50着の服を掛けたとしても十分まかなえる広さとなります。

 

その一方で、かなり奥が深いウォークインクローゼットになってしまうという点は要注意です。(入口から奥まで約3.5mあります)

こうなるとお目当の服を探すのも時間が掛かりますし、奥の服を取りに行くのに動線が長く感じてしまうケースも出てきます。

そのためウォークスルーのクローゼットにするなど、奥行きの長さがデメリットにならないような作りにできるとベストですね。

 

その他、4畳のウォークインクローゼットであれば横長ではなく正方形に近い形にすることもできます。

 

4畳のウォークインクローゼット(四角)

この場合は真ん中の通路スペースがかなりゆったりするので、衣装部屋など着替えもできるウォークインクローゼットにしたい場合に最適な形となってきます。

壁面が少なくなるので収納力は少し落ちますが、中が物で一杯という感じよりもゆとりのあるウォークインクローゼットにしたいという場合はこのような形のウォークインクローゼットにするのもいいですね。

ウォークインクローゼットを活用する

それでは最後に、服を掛けるスペース以外のウォークインクローゼットの活用方法についても見ておきましょう。

これまで見てきたウォークインクローゼットの場合、服を掛けた下のスペースや上のスペースというのは空いています。

この部分をどれだけ活用できるかで、ウォークインクローゼットの収納力は大きく変わってくるんですね。

たとえば効率的なウォークインクローゼットの活用方法として、服を掛けてその下はカラーBOXなどで引き出し収納にしてしまうというのも収納力アップに効果大です。

クローゼットの効率的な収納方法

こうすることで服を掛ける以外にも畳んで収納するということができ、無駄なスペースがほとんど無い収納にすることができるんですね。

そのため、たとえば2畳のウォークインクローゼットに3人、4人分の服を全部掛けるというのは難しいかもしれませんが、引き出し収納も併用すれば3人、4人分の服を収納することも可能となりますし、衣替えなども上手く使っていけば季節に必要な服はハンガーに全部掛けるというのも不可能ではありません。

 

また、服はできるだけ掛けて収納したいという方もいらっしゃると思います。(私もそうです)

その場合は上下2段に服を掛けられるようにして収納スペースを作るという方法もあります。

ハンガーパイプ2段

このように2段にした場所は服を掛けるスペースが2倍になるので、一気に収納力が増えるという訳ですね。

服をたくさん掛けたいという方にとっては、かなり魅力的な選択肢となります。

ただ、注意点としては1番上のパイプの位置が高すぎると服を取り出すのが大変ですし、2段にするという事は丈の長い服は掛けることができなくなります。

そのため、パイプの位置はできるだけ低い位置に設定しておきたいですし、ウォークインクローゼットの全てのパイプを2段にするのではなく一部を2段にしてコートなど丈の長い服を掛けるスペースを残しておくのもポイントです。

そうすることで、実際の生活に合った使いやすい収納にすることができるんですね。

まとめ

今回はウォークインクローゼットについて、2畳、3畳、4畳の代表的な形を見ながら、どれくらい服が収納できるのか見てきました。

ウォークインクローゼットにどれだけ服が収納できるか目安を知っておく事で、どれくらいの広さのウォークインクローゼットが必要かというイメージが付くようになるんですね。

 

また、ウォークインクローゼットは広さだけでなく、中をどのように作るかでも収納量や使い勝手というのは変わってきます。

そのため、ウォークインクローゼットの広さというのも大事ですが、中をどのような形で作るのか。

この部分も使いやすい収納にするためのポイントになるんですね。

広さと作り方。

この2つを上手くコントロールして、あなたに合った使いやすいウォークインクローゼットを作ってくださいね。

では。

 

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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