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家の外観が気になるなら知っておきたい「雨樋」の話

皆さんは、「雨樋」をご存知ですか?

そうです、屋根とか外壁に付いてる筒みたいなヤツですね。

今回の台風みたいに雨が降った時に大活躍する建築材料なんですが、雨樋は家の外観にもかなり影響してくる厄介な部材でもあります。

今回はこの雨樋の配置のポイントについてお伝えしたいと思います。家の外観が気になる人はぜひご覧下さい。それではどうぞ。

雨樋って何?

雨樋は屋根に降った雨水を、地面へ運ぶ役割をもっています。

この雨樋、細かく分類すると「縦樋」と「軒樋」の2種類に分けられます。

 

雨樋

タテに付いている雨樋が「縦樋」、屋根についているのが「軒樋」です。

画像を見てもらって分かるように、屋根に付いている「軒樋」はそこまで目立ちません。屋根と同じ色にしているです。

一方、「縦樋」は外壁の色に合わせても雨樋がついている感が結構出ているのが分かります。

それだけ存在感があるんですね。

そのため雨樋は、「できるだけ目立たせない」と「よく見える場所に持ってこない」というのが基本的な考え方となります。

雨樋の位置

雨樋の役割は、屋根に降った雨を地面に落とす事です。雨樋が無ければ、雨が降るたびに屋根から滝のように雨が落ちてくるようになり、地面からはねた泥で家がドロドロになってしまいます。そうならない為に雨樋があるんですね。

そのため少なくとも、屋根1枚に付き1つ以上の雨樋が必要となります。

こんな感じです。

雨樋2

オレンジの点線が雨樋です。

この家では、屋根1枚に付き2本の雨樋が付いています。合計4本の雨樋がある家ですね。

基本的に雨樋の本数は雨の水量を計算して必要な本数を割り出します。計算からいくと、大きめの屋根だと2本以上は欲しいところです。

他のケースを見てみましょう。

雨樋3

バルコニーや屋上がある場合も雨樋が必要です。小さなバルコニーを沢山つくればつくるほど、雨樋の本数は増えていくという訳ですね。

では、次のケースを見てみましょう。

雨樋4

 

屋根の形が複雑になると、それだけ雨樋の本数も増えていきます。この場合だと雨樋が7本あります。結構多いですね。

では次の中庭のある家はどうでしょうか。

雨樋5

雨樋は合計4本です。屋根が小さいと雨樋の本数が1本で済むので、雨樋の本数は少なくなっています。ただ、どんな小さな屋根でも雨樋が1本付くので、小さな屋根が沢山あると雨樋だらけになってしまうので注意が必要です。

 

雨樋は、工務店や住宅会社が造ってくれるパースと呼ばれるCGや図面に載っていることはほとんどありません。また、住宅会社も確認しない事が多いので、雨樋の色や本数をちゃんと確認しておかないと、最後の最後で、

「アレっ!?こんなところに雨樋が!?」ってことになりかねません。外観が気になる人は、工事着工前に必ず確認するのをおススメします。

余談ですが、私も雨樋で何度か痛い目にあってますので・・。

ちなみに、雨樋の水はどこに行くの?

雨樋から流れていった雨水はどこへ行くのでしょうか?

雨樋の水の行き先は自治体によって違います。

自分の土地に浸透させて処理するように規定している自治体もあれば、下水として下水管につなげるようにしている自治体もあります。

下水として処理する場合は下水管に繋げればいいのですが、自分の土地で雨水を処理する場合は浸透枡というものを使わないといけません。

こんなのです。

雨水枡Photo:http://anchobire.jugem.jp/?eid=896

ただ埋めるだけだと土地に水がしみ込まないので、まわりを砂利にして水が浸透しやすい環境にして地面に埋めます。

 

自分の土地で雨水を処理しないといけない自治体では浸透枡での雨水処理が基本で、勝手に道路の側溝に流したり、下水管に繋ぐ事は禁止されています。

そのため、最近のゲリラ豪雨みたいな凄い量の雨が降った場合なんかだと、自分の土地で処理しきれないなんて事も起こります。

そうならない様に、家を建てる土地が浸透式の自治体の場合、住宅会社や工務店に雨水が溢れにくいように大きめの浸透枡を設置してもらうとか、多めに設置してもらうなどあらかじめ相談するのがおススメです。

まとめ

今回は雨樋についてお伝えしました。家の打合せ中は決める事が多過ぎて、意外と雨樋まで目がいかないものですが、家の外観が気になるなら雨樋は必ず押さえておきたいポイントです。

次回は私のおススメの雨樋をご紹介したいと思います。

あなたの家をカッコ良くするなら、この雨樋がおススメです。

では。

 

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雨樋ってどういう物?

  • 雨樋は屋根に降った水を地面に落とすもの。
  • 雨樋には「縦樋」と「横樋」があり、縦樋の位置は家の外観への影響が大きい。
  • 屋根1枚、バルコニー1カ所に対して1本以上の雨樋が必要。
  • 雨樋の位置と色は確認するのがおススメです。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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