建築士が教える家づくりの本音の話 読者さんからの相談

新築の家の工事が着工した後に気をつけたい注意点

「無事、家の打ち合わせを終えることができました。これから新築の家の工事に入るのですが、家の工事で気をつけておいた方がよい事があれば記事にしてもらえないでしょうか?」

読者さんよりこのようなリクエストをもらいました。

 

長かった家の間取りや仕様の打合せが終わると、いよいよ家の工事の始まりです。

これまで図面やCGでしか見ることができなかったあなたの家が実際に建っていく姿を見るのは、やはり感無量ですね。

それまではショールームや住宅会社で家の打合せをしていたのも、今度は現場がメインに変わっていきます。

 

このように新築の工事が着工すると家づくりをより身近に体感できるようになりますが、では、工事中にはどんな事に気を配ればいいのでしょうか?

今回は、より良い新築の家にするための工事現場との付き合い方についてご紹介していきたいと思います。

良い家にするには現場に行く

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これまで私がたくさんの方の新築の工事を見てきた中で確実に言える事。

それは、

「工事現場によく行った方の方が良い家ができる可能性が高くなる」

ということです。

 

では、どうして工事現場に行くと良い家が建ちやすいのでしょうか?

 

その理由は、「工事現場に行くことで現場監督や職人など工事に関わる人と顔を合わせることで良い人間関係を築ける可能性が高くなるから」というのが大きな理由です。

お互いの信頼関係を築くことが、良い家を建てるのにとても大切だからなんですね。

 

それでは、工事現場に行って何をすれば良い関係を築くことができるのでしょうか?

もちろん、ミスや手抜きが無いかなどをチェックするために現場に行くという方法もありますが、工事のチェックポイントは沢山ありますし、素人の方が全部チェックするとなると相当の時間や労力が必要になります。

素人の方が工事現場をチェックし続けるというのはあまり現実的ではないんですね。

(そもそも、工事の内容をチェックしないと信用できない会社とは家を建てるべきでは無いです)

 

チェックすることで緊張感が生まれるという点ではいいのですが、相手を信用できないと相手も自分を信用してくれないように、信用されていないと思われる状態で仕事をするのは気持ち良い物ではありませんし、ミスは少なくなるかもしれませんが、それ以上の物ができる現場とは中々なりません。

そのため工事現場に行く理由としては工事をチェックしに行くのではなく、チームとして良い家をつくる。

そんな関係性の中で家を建てられるかどうかが重要なんですね。

(もちろん馴れ合いではなくある程度の緊張感のある現場の方がいいですし、お施主さんが現場によく通うだけで自然とほど良い緊張感は生まれます)

現場と信頼関係をつくる方法

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ここまで現場との信頼関係を築くのが重要とお伝えしましたが、ではどうすれば現場との信頼関係が築きやすくなるのでしょうか。

 

それは監督や職人さんとコミュニケーションを取ることです。

ただ、工事現場であれば仕事中なので中々声をかけづらいという方もいらっしゃると思います。

そんな時に役に立ってくれるのが「差し入れ」です。

差し入れが良いコミュニケーションツールとなってくれるんですね。

 

もちろん、差し入れがないと手を抜く何てことはプロとしてまず有り得ませんが、職人さんも人間です。

やはり差し入れを持ってきてもらえるとうれしく感じますし、親近感も湧いてくるので間違いなく工事の質は上がります。

すべて機械で作るものならいざ知らず、家のように人が作るものであれば顔も何も見えない人の家をつくるよりも親しい人の家をつくる方が力が入るのは人の手で作る物ならではとも言えますね。

 

たとえば差し入れを持っていく場合、そんな毎回高価な物は必要無く、夏場は冷たい飲み物であったり冬場は暖かい飲み物やお菓子くらいでも十分です。

価格ではなく、その時々であると有り難いなと思える物を用意できるとベストなんですね。

 

そして差し入れを持っていくので終わりではなく、ぜひその時に職人さんに声をかけてみてください。

お互い話をするきっかけになってくれるはずです。

 

ちなみに工事現場は10時と15時に休憩をとることが多いので、その時間に上手いこと合わせられると一番スムーズですよ。

(土曜は工事をしていますが、日曜は工事も休みということがほとんどなので注意してくださいね)

分からないことは聞いてみる

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工事現場を見ていると、分からないことや気になることの1つや2つは必ず出てきます。

そんな時は、遠慮なく聞いてみるのが一番です。

 

職人さんが仕事中で忙しくて聞けない場合も当然ありますが、そんな時は後で電話やメールで現場監督に聞いてみてください。

新築の家ではモヤモヤしたまま工事を進めてしまうのが一番後悔が残ることなので、疑問点などはその場その場で解決していくのが満足のいく良い家にするための重要なポイントとなるんですね。

(工事現場に限らず、間取りなどの打合せの際も同じです)

 

その他では、家の図面を見なくても間取りが頭に入っているくらいがベストと言えます。

現場では階段を登ったりすることもあるので、できるだけ物を持たない状態の方がやはり動きやすいからなんですね。

 

たまに現場と図面が違っていたり打合せと違っていることも起こりえますが、そんな時も図面が頭に入っていると間違いに気付きやすくなります。

(これは本来は現場監督の仕事ですが、修正が必要な場合は早い段階の方がより良いのは間違いありません)

変更等は現場監督に

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家の工事をしている時、実際に家を見てどうしても棚などを追加したくなったり変更をしたくなることも有り得ます。

そんな場合、ついつい近くにいる職人さんに伝えてしまいたくなりますが、変更は現場監督に伝えるのが基本的な流れとなります。

 

現場監督が工事の責任者なので、それ以外の人に伝えると誰が誰に何を伝えたなどが明確でなく、意思決定や責任の所在があいまいになってしまうからなんですね。

工事現場で何かあった時は現場監督を通す。

もしくは現場監督に聞いてみる。

 

これが基本的なスタンスとなります。

 

ただ、工事中の変更は難しい場合も多かったり費用も大幅に掛かってしまう場合も多いので、間取りや仕様の打合せの時に全て決めておけると一番ですね。

窓を変更したいんですが、着工後の変更はどこまで可能なんでしょうか?

新築の工事が着工したら打合せは現場で

工事が始まるまでは住宅会社や工務店のショールームや事務所での打合せがほとんどですが、工事が始まればローンの手続きなど家に直接関係のない打合せ以外は現場でやるとイメージがつきやすいですし、サイズ感も掴みやすくなります。

そのため何か打ち合わせがある場合は、基本は現場で打合せするのが基本となります。

 

その反面、現場はイメージがつきやすいですがショールームや事務所のようにエアコンが効いている訳ではないので、暑さや寒さなど自然環境の影響はモロに受けます。

そのため、暑い時期や寒い時期はこまめな水分補給や服装には十分な配慮が必要になってくるので注意してくださいね。

 

特に家の周りに足場がある場合、夏はシートがかかっているので家の中は物凄く暑い状態になっていることが多いですし(ホント暑いです)、冬は外気と変わらない状態の上、現場ではくつを脱いで現場で用意されているスリッパに履き替えることがほとんどなので、特に足元から底冷えには注意が必要です。(ホント寒いです)

 

基本的には工事が始まると現場での打合せが一番ですが、体調が悪かったり妊婦さんのようにより体調に配慮が必要な場合は現場での打合せを控えたほうが良い場合もあるので、状況に合わせて上手く調整していきたいですね。

まとめ

今回は新築の家が着工してから良い家にするためのポイントについてご紹介しました。

良い家をつくる場合、工事が始まればまずは現場との信頼関係を築く。

間取りや仕様の打合せを通して営業や設計士と信頼関係を築いていくように、現場でもチームとしてあなたの家を建てるという雰囲気にできるとベストなんですね。

 

家の工事がはじまると、家づくりも終盤です。

ぜひ残りの家づくりも楽しみながら、良い家ができるようにしていきたいですね。

では。

 

地鎮祭や上棟なんかも忘れずにチェックしたいですね。

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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