キッチンの前にカウンターがついている家はよく見かけますよね。
キッチンで作った料理を置いておいたりキッチンカウンターで簡単な食事をしたりなど、キッチンカウンターがあることで生活の幅は広がるので、キッチンカウンターをつけたいという方も多いのではないのでしょうか。
ただ、実際にキッチンカウンターを作ったけども、意外と使い勝手が悪かったという声も耳にします。
では、どのようにキッチンカウンターを作ることで有効活用できるのでしょうか。
今回は、家が完成してから「なんでこのキッチンカウンターを造ったんだろう」と後悔しないように、キッチンカウンターを造る時に押さえておきたいポイントについてご紹介します。
それではどうぞご覧下さい。
キッチンカウンター
まず、一般的なⅠ型キッチンについて見てみましょう。
キッチンの前にはこのような段差があるのが一般的ですね。
この小さなカウンターのような物は、腰壁の上に笠木というものを取り付けています。
幅は家にもよりますが、大体15センチ弱といった感じです。
キッチンカウンターをつくる場合、このカウンターを伸ばしていってキッチンカウンターを伸ばしていくケースが1番多くなります。
では、どうしてキッチンカウンターは人気なのでしょうか。
一番の理由は作った料理や食事後のお皿などを置くためにカウンターを使いたいという理由です。
先ほど、カウンターとして伸ばさない場合の幅は15センチ弱とお伝えしました。
15センチ弱と言うと、手の平くらいの幅ですね。
そのため、料理が入ったお皿を置くにはかなり心許なくなります。
お皿の場合、裏にある糸底(お皿の裏にある丸い円)は上から見えないので、場合によっては笠木からはみ出して置いてしまい、せっかくの料理がバランスを崩して落っこちてしまうなんてことも。
特に底が見づらい平たいお皿の場合は要注意です。
そこでキッチンカウンターを広くして、
「料理が入ったお皿を余裕をもって置けるように」
となるんですね。
確かにダイニングテーブルに料理を持って行く際にキッチンをグルっと回るしかないのと、キッチンカウンターに1度お皿を置ける場合では、キッチンカウンターがある方が食事の時はかなり便利です。
キッチンカウンターのメインの用途は料理を置くためという場合、カウンターの幅は30センチくらいにする方が多いです。
30センチと言うとこれくらいですね。
ちなみに、30センチだと料理の入ったお皿など物を置く以外の使い道はほとんどありません。(飾り棚にも使えますが)
30センチという幅では食事をしたり、勉強したりという用途には向いていないので注意してくださいね。
キッチンカウンターで食事をする?
キッチンカウンターというと、カウンターの前に座って朝ごはんなどをサッと食べるために使いたいという方もいると思います。
では、実際にキッチンカウンターで食事する方はどれくらいいるのでしょうか?
実は、キッチンカウンターで食事をされるという方は意外と多くいません。
大きな理由は2つです。
まず、食事をする場合はどれくらいカウンターの奥行きが必要になってくるでしょうか。
本格的な食事はしないとしても、お皿やコップを並べることを考えると、少なくとも40センチくらいの奥行きは欲しくなります。
キッチンカウンターで人気の奥行き30センチだと食事するにはかなり窮屈なんですね。
では、40センチのキッチンカウンターがあるとどうなるでしょうか。
キッチンの前に40センチのカウンターがあると、かなり出っ張った感じが出てしまいます。
しかも椅子に座るスペースも必要になるので、意外と場所が必要になってきます。
それなら、大きなダイニングテーブルを置いた方が食事以外にも使えるし便利となってくるんですね。
2つめの理由が、キッチンカウンターの高さです。
キッチンの笠木を利用したカウンターの場合、高さが1m前後になることが多くなります。
キッチンの高さが一般的にあh85㎝ほどあるので、これ以上低くすることが難しいんですね。
一方で通常の椅子の場合、高さは70センチのテーブルに合わせて作られています。
そのため、1mのカウンターに合わせるとなると、バーなどで使われるカウンターチェアが必要になってくるんですね。
となると、そこまでしてカウンターで食事をする必要もほとんど無いので、わざわざカウンターで食事をしなくていいやとなる声が多くなるんですね。
本当にキッチン前に座る必要があるのか。
キッチンカウンターで失敗しないためには、この部分がポイントになってきます。
それでもキッチンカウンターで食事をするなら
キッチンカウンターをつくる場合、笠木を伸ばしてカウンターをつくるという方法をご紹介しましたが、そうではなく別にカウンターをつくるという方法もあります。
こんな感じですね。
この場合のメリットは、カウンターを自由な高さに設定できるので、70センチ前後に設定しておけばダイニングチェアが使えるということが挙げられます。
このようなカウンターをつくるケースとして、ダイニングテーブルは置かずにLDKを広々と使うという方が多いというのが特徴です。
食事はソファのそばに置いてある広めのローテーブルで済まし、朝食などを簡単に食べるといった場合にキッチンカウンターをダイニングテーブル代わりに使うという感じですね。
この場合、ダイニングテーブルがないのでLDKは本当にゆったりします。
どちらかというと、ダイニングのスペースをあまり必要としないご家庭に多いキッチンカウンターの取り付け方法と言えそうですね。
ちなみに、カウンターの奥行きをどんどん伸ばしていくと、重さを支えるためにカウンターに脚が必要になってくるので、あまり奥行きを取りすぎない方が見た目もキレイです。
こんなキッチンカウンターも
最後に、特殊なキッチンカウンターもご紹介します。
まず、必要な時だけカウンターを出せるように折りたたみ式のキッチンカウンターをつくるという方法。
この場合はスペースを有効活用できるので、LDKがちょっと狭いなという時にとても効果的です。
折りたたみ式のキッチンカウンターの注意点としては、カウンターは意外と重いので指を挟んだりしないよう気をつける必要が出てきます。
また、時間が経つとカウンターを収納するのが億劫になって結局カウンターを出しっ放しということもあるので注意が必要です(笑)
次に、ダイニングテーブルもカウンターと一体に作ってしまう方法もあります。
ダイニングテーブルとキッチンがくっつくので、キッチンからの動線は多少遠回りになることがありますが、カウンターとダイニングテーブルの高さが合っているのでスッキリ見えるようになります。
大勢で食事をすることが多かったり、キッチンを中心にした生活を目指すなら、このようなキッチンカウンターをつくるのも面白いですね。
最後にメーカー物のアイランドキッチンを導入するという方法です。
キッチンの天板をカウンターとして使えるようなキッチンを各メーカーが取り揃えているので、見た目もオシャレな物がそろっていますよ。
→対面キッチンはどれがおすすめ?5つの対面キッチンとメリット、デメリット
まとめ
今回はキッチンカウンターについて見てきました。
キッチンカウンターの作り方によって、生活スタイルというのは結構変わってくるんですね。
キッチンカウンターはあなたの生活に必要かどうか、またどのように使うのがあなたの生活に一番合いそうなのか。
これを考えた上でキッチンカウンターの奥行きや形を決めていくと、よりあなたにとって使いやすい家をつくることができますよ。
では。
キッチンについてはこちらも参考にしてください。
→対面キッチンはどれがおすすめ?5つの対面キッチンとメリット、デメリット
→キッチンに吊り戸棚は必要?吊り戸棚が合うキッチンと使いやすい吊り戸棚にする方法
→キッチンのサイズや大きさはどれくらいが使いやすい?キッチンを使いやすくする方法
→キッチンの床をタイルにした時のメリットとデメリットを解説します
→おすすめの食器棚やカップボード、4選。あなたはどれがお好みですか?
→ダイニングで美味しいご飯を食べるために気をつけたい3つの事
→キッチンのレイアウトはどれが良い?あなたに合った使いやすいキッチンにする方法
→木製キッチンってどうなの?あなたに合った木製キッチンを選ぶ方法
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→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
→注文住宅を建てる前に必ず知っておきたい!注文住宅のメリットとデメリット
建築士が教える今日の問題解決
キッチンカウンターはどのようにつくるといい?
- まず本当にキッチンカウンターは必要かどうか検討する。
- キッチンカウンターをどのように使うと生活の役に立ちそうか考える。
- 使う用途に最適な奥行きや形にする。