家の外観を引き立たせてくれる家の外構。(外構とは庭の工事のことです)
外構工事というのは庭を作るというだけでなく、家にも大きな影響力を持っているんですね。
そんな外構の中でも注目したいのがシンボルツリー。
シンボルツリーとしてどんな木を庭に植えるかによって家の外観はもちろん、家の中から庭を眺めた時の見た目も大きく違ってきます。
それだけシンボルツリーというのは外構の中でも特に重要な項目となりますし、シンボルツリー次第で家の印象は大きく変わってくるんですね。
今回は、そんな家づくりで重要な外構工事の中でも家の見た目や眺めに大きく影響を与えるシンボルツリーの選び方や植えるときのポイントについて建築士の視点でご紹介したいと思います。
これから家を建てる方、外構工事をする方やシンボルツリーを植えたいと思っている方はぜひご覧下さい。
シンボルツリー
シンボルツリーとはその名の通り、家のシンボルとなる木のことを言います。
家の外観というものは緑が上手く映えるだけで見た目は劇的に良くなりますし、選んだ木によって家の雰囲気も大きく変わる効果もあるので、シンボルツリー選びを楽しみながらあなたに合ったシンボルツリーを選びたいですね。
それでは、まずは代表的なシンボルツリーを見てみましょう。
シマトネリコ
小さくツヤのある葉が風になびく姿がとても軽やかで魅力的なシマトネリコ。
シンボルツリーの代表とも言える存在ですね。
寒さや乾燥にも比較的強く、常緑樹なので季節を問わず楽しむことができるシンボルツリーです。
いろんな庭に合わせやすいのもうれしいですね。
価格もそれほど高くはないので、シマトネリコはシンボルツリーとして使いやすさも抜群です。
注意点としては成長速度が早いので、まめに剪定して樹形を整えておくのがシマトネリコをシンボルツリーにした時のポイントです。
屋内で育てることもできるので、シンボルツリーとしてだけでなくインドアグリーンとしても人気があります。
樹高:4m 常緑広葉樹
価格:★★★☆☆
オリーブ
Photo:https://blog-imgs-51.fc2.com/k/o/k/kokkoie/20130506113307b7c.jpg
独特の形をした葉とシルエットが印象的なオリーブ。
オリーブオイルの原料になるように食べられる実をつけることでも有名ですね。
葉の表と裏で色味に違いが大きいので、角度によって色んな表情を見せてくれます。
また、乾燥にも強く虫も付きにくいので扱いやすいシンボルツリーと言えます。
一方、風などの外部環境に樹形が影響されやすいので、キレイな形になるように定期的に剪定をしてキレイな姿を保ちたいですね。
地中海原産なので洋風の庭を造る場合には必須とも言えるオリーブですが、シンボルツリーとしても人気がある木です。
樹高:3m 常緑広葉樹
価格:★★☆☆☆
キンモクセイ
Photo:https://noehana.exblog.jp/6323330/
9月下旬から10月中旬の初秋に咲くオレンジ色の小花から甘い香りを漂わせるキンモクセイ。
キンモクセイをシンボルツリーにするとは秋の訪れを感じさせてくれるシンボルツリーとなってくれます。
日本では観賞用として昔から公園や庭先で植えられていることが多いです。
良くも悪くも香りが個性的なシンボルツリーなので、たくさん植える場合は周辺環境に注意しながらキンモクセイを植えたいですね。
樹高:2m 常緑広葉樹
価格:★★☆☆☆
シラカシ
Photo:https://art-eden.jp/tree/accenttree/shirakashi.html
シラカシと呼ばれていますが樹皮は黒く、また葉もスタイリッシュなので和モダンな庭に最適なシンボルツリーです。
日当りの悪い場所にも耐久性があり、寒さにも強く水はけの悪い土地でも育つので、周辺環境を問わず使いやすいシンボルツリーと言えます。
秋にドングリの実がなるのも楽しいですね。
いくつか並べて、生垣や目隠しとして使われることもあります。
あまり放ったらかしにすると上部ばかり成長して見た目のバランスが悪くなってしまうので、定期的に樹形のバランスを整えると長い間楽しめるシンボルツリーとなってくれます。
樹高:3m 常緑広葉樹
価格:★★☆☆☆
カツラ
Photo:https://roomclip.jp/photo/7Trp
可愛らしいハート型の葉っぱが魅力のカツラ。
日本全国の山地に生えており、街路樹などにも使われる日本を代表する木とも言えます。
また、秋になると黄色く紅葉して甘い香りがするのも魅力の1つです。
カツラは暑さや寒さ、害虫にも強く育てやすいですが、かなり大きく育つのでシンボルツリーとして使う場合はある程度の広さがある場所に植えたいですね。
樹高:3m 落葉広葉樹
価格:★★★☆☆
フェイジョア
Photo:https://www.famitei.net/sekou/detail_kw/00021198_03
洋風なデザインの庭にする時に大活躍するフェイジョア。
葉っぱは小ぶりですが表が光沢のある緑色、裏が白味を帯びた色というように表裏で葉の色が異なり、いろんな表情を楽しめるのが魅力のシンボルツリーです。
また、それほど背が高くならなず場所もそれほど取らないので、それほどシンボルツリーに広い場所を確保できない場合でも活躍してくれるシンボルツリーと言えます。
また、夏に個性的な花を咲かせるので季節感を感じるシンボルツリーを植えたい時はフェイジョアは魅力的な選択肢の1つとなります。
樹高:2m 常緑広葉樹
価格:★★☆☆☆
コウヤマキ
あまり手入れをしなくてもキレイなシルエットをつくってくれるので、造園木として人気のあるコウヤマキ。
世界遺産としても有名な高野山に多く生えていることからコウヤマキと呼ばれるようになりました。
独特の尖った葉が大きな特徴で、お供え物としても使われる神聖な木です。
コウヤマキはどちらかというと和風の家に合うシンボルツリーと言えます。
樹高:3m 常緑針葉樹
価格:★★★★☆
イロハモミジ
イロハモミジはモミジを代表する品種で、春の芽吹きから新緑、秋の鮮やかな紅葉と、四季を通じて美しい姿で魅せてくれます。
イロハモミジは樹形がキレイだけでなく、葉も絵になるので玄関前や坪庭など、目を引く場所に植えると効果抜群のシンボルツリーとなってくれます。
紅葉するので葉が落ちた冬場は少し寂しい雰囲気になりますが、その分季節感も強く感じることができるのも魅力の1つです。
その一方でイロハモミジは乾燥に弱く、西日や夏の直射日光にも強くないので、植える場所は日が当たりすぎないようにしっかり選んであげる必要があります。
それ以外は剪定も特に必要無く見た目も分かりやすいので、イロハモミジはシンボルツリーとして使いやすい木と言えます。
樹高:3m 落葉広葉樹
価格:★★★☆☆
ウメ
Photo:https://morningset.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2014/02/23/img_4299.jpg
奈良時代の万葉集にもウメの歌が数多く詠まれてきたことからも分かるように、日本で昔から愛されてきたウメ。
冬の終わりの頃になると、ウメの花が開花したというニュースもよく耳にしますね。
ウメの名所も日本に沢山あるほど観賞用としても人気のウメの木は、家に植えてることで季節感溢れるシンボルツリーにすることもできます。
ウメの木は成長はゆっくりですが、剪定に強いのも魅力の1つです。
品種もいくつか有り、白い花や赤い花など種類によって咲く花が違うので、好みのウメを植えるのも楽しいですね。
ウメは春の訪れを楽しむのに最適なシンボルツリーと言えます。
樹高:2m 落葉広葉樹
価格;★★☆☆☆
エゴノキ
Photo:https://blog.goo.ne.jp/arbachev/e/63d5899cd28163b7a5b46b56f9227a68
枝幅があり整ったシルエットをつくため見栄えがするので、単体で植えても映えるのがエゴノキの特徴です。
また、エゴノキは初夏には枝の先に白い花をいくつもつけ、秋には卵型の果実が熟すので、見た目も楽しいシンボルツリーと言えます。
ある程度の日陰にも耐性がありますが、エゴノキは日によく当たった方がきれいな花を咲かせてくれます。
また、枝が広がると、うっそうとしたイメージになるので、樹形の整ったものをシンボルツリーとして選びたいですね。
エゴノキは大きくなるので、広い場所が似合うシンボルツリーです。
樹高:3m 落葉広葉樹
価格:★★☆☆☆
サルスベリ
Photo:https://www.clovergarden.biz/plant/info/symbol7.html
樹皮がツルツルで猿が登ろうとしても滑ってしまうことからサルスベリと呼ばれています。
ある程度成長すればそれ以上大きくならないことと、赤くピンク色の花が奇麗なので、庭に使われることが多くシンボルツリーにもよく使われている木です。
サルスベリは暑さや直射日光に強く、日当りが悪いと花が咲かないこともあるので日当りの良い場所に植えたいですね。
また、成長が早いので木の変化を楽しめますが、定期的な剪定も忘れずに。
サルスベリは夏から秋にかけて次々と花を咲かせます。
印象的な花なので、花が好きな方に向いているシンボルツリーです。
樹高:3m 落葉広葉樹
価格:★★☆☆☆
ハナミズキ
Photo:https://juka2.exblog.jp/iv/detail/index.asp?s=16709889&i=201110/19/58/f0163758_22185035.jpg
歌のタイトルでも有名なハナミズキ。
ハナミズキには紅花と白花があり、春にはとてもキレイな花が咲きます。
春に花が咲き、秋に葉が落ちるハナミズキは季節感を感じるのに最適なシンボルツリーと言えます。
また、洋風の家に良く合あうのもハナミズキの特徴です。
その一方でハナミズキは乾燥にはあまり強くないので、できるだけ乾燥しないようにまめに水をあげておきたいですね。
樹高:3m 落葉広葉樹
価格:★★★☆☆
ヤマボウシ
Photo:https://juka2.exblog.jp/iv/detail/index.asp?s=16686630&i=201110/14/58/f0163758_20542822.jpg
初夏に純白の花が咲くヤマボウシ。
樹木全体が白い綿帽子をかぶったような美しい景色が楽しめます。
水はけと通気のよい場所を好み、寒さにも耐久力があります。
花を楽しむシンボルツリーを植えるなら、ヤマボウシを選択肢に入れておきたいですね。
季節の変わり目を感じられるシンボルツリーと言えます。
また、キレイな樹形をキープしてくれるのであまりお手入れに時間をかけられない方にも人気のシンボルツリーです。
樹高:3m 落葉広葉樹
価格:★★☆☆☆
スノーボール
Photo:https://ameblo.jp/lm081286/image-10097693216-10065057370.html
春になると白い小花がボール状に集まって咲くスノーボルはとても人気が高い花木です。
スノーボールという名前の通りとても特徴的な形が印象的ですね。
また、1度植えてしまえばほとんど手間がかからないので、手入れに時間をかけたく無い方にも人気です。
スノーボールは個性的なシンボルツリーを植えたい方にはオススメの木と言えます。
樹高:2m 落葉広葉樹
価格:★★☆☆☆
ヒメシャラ
Photo:https://sekio.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2011/05/01/p1120117_2.jpg
ツバキ科の落葉高木のヒメシャラ。
新緑の美しさに加えて、初夏に咲く白い花も魅力的なシンボルツリーです。
乾燥さえ気を付ければ手間もかからず成長も早くないので、手間入らずなのも忙しい人にはありがたい木と言えます。
また、幹や枝ぶりも細く繊細で涼やかな印象を与えてくれます。
ヒメシャラは垂直に成長するので高さを活かして立体感のある庭にする時に選択肢に入れたいシンボルツリーですね。
樹高:3m 落葉広葉樹
価格:★★★☆☆
シダレモミジ
Photo:https://item.rakuten.co.jp/hana-online/niwaki_kaede_shidare_ao_160/
独特の曲がりのある幹から四方に枝を垂らすシダレモミジの存在感は、1本だけでも独特の世界観を生み出します。
また、シダレモミジは和風のイメージですが、日本だけでなく欧米でも人気があります。
もちろん、モミジなので紅葉の季節はとてもキレイなシンボルツリーです。
イロハモミジと同じように西日や直射日光、乾燥には気をつけておきたいですね。
樹高:2m 落葉広葉樹
価格:★★☆☆☆
ジュンベリー
Photo:https://natex.jp/tree_introduction/rakuyoukouboku/jyunberi.html
4月に細長く白い花が鈴なりで咲くジュンベリー。
7月になるとブルーベリーに似た形の赤い実がつき、ジャムや果実酒にすることができます。
(ただ、他のベリーと比べて成る実が少ないので、本格的に実を収穫するなら何本か植える必要があります)
見た目だけでなく果実を楽しむにはジュンベリーは最適のシンボルツリーと言えますね。
また、秋には紅葉も楽しめ果実だけでなく見た目も楽しい人気のシンボルツリーです。
樹高:3m 落葉広葉樹
価格:★★★☆☆
ナンテン
Photo:https://www.niwa.pro/maintenance/post-2440.html
「難を転じる」ということで縁起の良い木として植えられてきたナンテン。
家相を気にされる方でも、ナンテンを植えれば大丈夫という方もたまにいらっしゃいます。
そのため、ナンテンはシンボルツリーとしてだけでなく家相を意識して植えられているケースもよく見かけます。
ナンテンは夏には白い花が咲き、冬には真っ赤に熟した実がなったりと、見た目にも鮮やかなシンボルツリーです。
半日陰や寒さ暑さにも強いので、育てやすいシンボルツリーと言えます。
樹高:2m 常緑広葉樹
価格:★☆☆☆☆
ソヨゴ
赤い実と濃緑の葉のコントラストが美しいソヨゴ。
葉が風にそよぐ音の気持ち良さから名付けられたソヨゴは、庭に使うのに最適なシンボルツリーです。
風にそよぐ音を家の中でも楽しむためにも、窓から比較的近い位置に植えたいですね。
常緑なので一年中楽しめるのも大きな特徴です。
生長もそれほど早くないので、使い勝手がよいシンボルツリーと言えます。
樹高:3m 常緑広葉樹
価格:★★★☆☆
シンボルツリーを選ぶ
ここまでいろんなシンボルツリーをご紹介してきましたが、中には種類がありすぎてどれを選べば良いか分からないという方もいるのではないでしょうか?
でもご安心ください。
シンボルツリーを選ぶとき、好みの木があればその木を選べば良いですし、木を選びきれなければ、どんな庭にしたいか雰囲気を伝えれば、あとは外構業者が上手い具合に樹種を選んでくれるケースがほとんどです。
せっかくシンボルツリーを植えてもすぐに枯れてはもったいないので、地域や日当りといった庭の条件に合った耐久力のあるシンボルツリーを選定してくれます。
特に植栽は、植栽に強い外構業者かどうかで植えるものがかなり違ってくるので、シンボルツリーにこだわるなら植栽に強い外構業者を選びたいですね。
また、植栽のみ造園を専門にする業者に依頼するという方法もあります。
(せっかく植えたシンボルツリーが上手く根付かず、すぐに枯れてしまった場合、保証として再度シンボルツリーを植え直してくれることがほとんどです。ただ、保証が付かない場合もあるので、シンボルツリーを植える前には念のためシンボルツリーがすぐに枯れた場合は何か保証があるのか、また期間はどのくらいか確認するのがおススメです)
その他にシンボルツリーを選ぶ際のポイントとしては、木は基本的に落葉しない常緑の木と、季節によって落葉する木に分かれます。
基本的に好みがあれば常緑樹でも落葉樹でもどちらのシンボルツリーを選んでもらって問題ありませんが、落葉樹の場合はやはり寒くなると葉は落ちてしまいますし、シンボルツリーで家の目隠しも兼ねている場合は冬場は目隠しの効果は無くなってしまいます。
→家の中が近所から丸見え?視線をコントロールするための4つの方法
そのため、シンボルツリー選びの際は常緑樹か落葉樹かは必ず確認したいポイントと言えます。
特に落ち葉などの庭の掃除や手入れの頻度は日常生活に影響してくるので、必ず常緑樹か落葉樹なのかは確認してシンボルツリーを選んでくださいね。
ちなみに、庭に植えるシンボルツリーはどこからやって来るのかというと、植栽用の広い畑を持っている業者の所でシンボルツリーを仕入れてから、家の庭に植えるという流れになるのが一般的です。
また、機会は少ないかもしれませんが、外構業者や住宅会社の人と一緒に大きな植栽用の畑に行ってシンボルツリーや植栽を選ぶなんてこともできることがあります。
自分で植栽を選ぶと何より愛着が湧きますし、なにより実際にいろんな木が見れるのはかなり楽しいものなので、そのようなチャンスがあればぜひ植栽用の畑に行ってみてくださいね。
私も家の建築士としてたまにお施主さんのシンボルツリーの選定に立ち会うため植栽用の畑に行くことがありますが、大きなところだと色んな種類の植栽が植えてあり、見ているだけでも楽しいですよ。
今では植物園にでも行かないといろんな樹を見ることもないので、お子さんにとってもあまり体験することのない良い経験となってくれます。
シンボルツリーはどこに植える?
シンボルツリーを選んだ後は、いよいよシンボルツリーを植えることになります。
せっかく植えるシンボルツリーなので、よく目につくところや建物も引き立ててくれる場所に植えたいですね。
シンボルツリーを植える場所の王道としては、玄関のアプローチ付近やリビングから見える主庭に配置してあげるとシンボルツリーがよく映えます。
シンボルツリーを玄関などいつも通るところで見れる方がいいのか、それともリビングなど家の中で見れる方がいいのかでシンボルツリーを植える場所を選びたいですね。
また、夜にライトアップする場合はシンボルツリーを下からライトアップしてあげるのがポイント。
光源が隠れることでシンボルツリーの陰影が際立ち、より立体感のあるシンボルツリーに見えるようになります。
ちょっとオシャレなお店の庭のような雰囲気になるのでオススメですよ。
家の中からライトアップしたシンボルツリーを楽しむ場合、窓の近くにダウンライトや照明などが配置されていると光がガラスに反射して外がよく見えなくなってしまうので、あらかじめ照明計画に気を配っておきたいですね。
シンボルツリーを育てる
木や草花は植えた時の姿のままではなく、日を重ねるにつれ生長します。
シンボルツリーも同じですね。
そのため、あえて最初は少し小さめのシンボルツリーを植えて、数年後に庭が完成するようなつくり方をする方もいらっしゃいます。
ちなみに、家ができて外構工事をした場合、やはり最初はどうしても造った庭という感じがでてしまいますが、時間が経てば自然に庭が馴染んでいきます。
庭が家の完成から数年後に完成していくという感じですね。
(小さめの木の方が価格は安いので、木を多く植えるなら価格的なメリットもあります)
時間を掛けて庭を完成させていく場合、意識しておきたいのが木は大きくなりますし枝も広がる事になるということ。
シンボルツリーが大きくなった時に邪魔にならないか、また落葉樹の場合はお隣の敷地に葉が落ちないかなども計画の段階で考慮する必要がありますが、木も生き物なので思い通りにならないことも有ります。
定期的に樹形を整えるなど、メンテナンスする事も含めてシンボルツリーを育てたいですね。
また、シンボルツリーの樹種によってはすぐに大きくなるものや、時間をかけてゆっくり生長するシンボルツリーもあります。
成長の早いシンボルツリーは大きくなるスピードが早いので庭を早く完成させたい場合には最適ですが、定期的に剪定をしないと好き放題伸びてしまうなどのデメリットもあります。
一方、生長の遅いシンボルツリーは剪定があまり必要無いので手間が掛かりにくく庭の手入れにあまり時間が取れない方にピッタリですが、あまり生長しないので住みながら庭を作っていく場合は少し物足りなく感じることもあります。
そのため、シンボルツリーを選ぶときは手間をかけて生長を楽しむ、それとも手間をあまりかけたくないのかというのも選ぶときの重要なポイントなんですね。
また、シンボルツリーを選ぶ際には、剪定などのメンテナンスの頻度や費用も一緒に確認しておくとベストです。
最初から完成した庭が良いのか、それとも時間をかけながら完成させていくのか。
どちらがあなたにあっているか決めてあげると、外構工事での失敗が少なくなりますよ。
シンボルツリーの効果
シンボルツリーには、実際にシンボルツリーが育って行く過程を楽しませてくれたり、家に季節感を与えてくれたりといった効果もありますが、一番のメリットはシンボルツリーがあることで家の外観が良くなるという事が挙げられます。
これはいつも実感することなのですが、私たち建築士も家の外観を検討する場合には外観パースというCGや模型を見ながら外観を検討します。
そして、そのCGの中にシンボルツリーが1本でもあるのかどうか。
それだけで家の見栄えという物は大きく違ってきます。
(緑が何もないと、やはりどうしても殺風景な外観になってしまいます。例えば家のチラシなど魅せる必要がある画像にはシンボルツリーが入っているケースが多いです)
このようにシンボルツリーは外観の大きなアクセントになってくれるんですね。
下手に外壁の色分けをしたり手を加えるよりも、よほど効果がある場合もあります。
家の外観と言うのは間取りも絡んでくる物なので、「間取りは良いけど外観はちょっと物足りないかな・・」となることも普通に起こり得ます。
そんな時、家だけでなくシンボルツリーを含めた敷地全体で考えてみると、より家の見栄えは良くなってくれるんですね。
まとめ
今回はシンボルツリーについて見てきました。
例えたった1本の木でも、シンボルツリーを植えてあげると家の外観は大きく変わりますし、家族の成長と共に木の生長を見守るのも楽しいものです。
また、シンボルツリーと言う名前のように家の象徴にもなってくれますし、例えばお子さんが生まれたタイミングでシンボルツリーを植えるなど、よりご家族に合ったシンボルツリーにアレンジするなど、シンボルツリーの使い方はいろいろあります。
庭も家という大きな枠組みの中の一部です。
これから庭をつくろうという方や今の庭をより良くしようと考えている方は、ぜひシンボルツリーを検討してみてくださいね。
では。
外構についてはこちらも参考にしてください。
→あなたの敷地にブロック塀はありますか?ブロック塀で必ず注意しておきたいこと
家づくりに役立つ最新情報をTwitterでも発信しています。
建築士が実際に見てきた全国の優良工務店を掲載。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
→注文住宅を建てる前に必ず知っておきたい!注文住宅のメリットとデメリット
家づくりで失敗したくない!そんな方こそ、間取りが重要です。
建築士が教える今日の問題解決
シンボルツリーを植える時は何を意識すればいい?
- シンボルツリーは見た目の好みで選んで良いが、落葉樹か常緑樹は確認しておくとベスト。
- シンボルツリー1本でも家の外観はかなり変わるので、外観を意識するならシンボルツリーを植えると効果的。