「注文住宅の打ち合わせって何をするのでしょうか?素人で家のことはあまり分からないのですが大丈夫でしょうか?注意点なども教えてもらえてもらえるとありがたいです」
読者さんからこのような質問をもらいました。
確かに注文住宅を建てる事はほとんどの方にとって一回有るか無いかの事なので、どのような打ち合わせをするのかってイメージしにくいものですよね。
住宅会社に行ったらいきなり営業されるんじゃないの?
建築士と間取りの話をするのに知識が無くて大丈夫なの?
などと不安に思ってしまったりハードルが高く感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、注文住宅の打ち合わせってについて知っておいて欲しいことや、打ち合わせがスムーズに進むためのポイントや楽しむ方法を建築士が解説していきます。
これを読んで、ぜひ楽しく家づくりの打ち合わせをしてくださいね。
注文住宅の打ち合わせ内容
まずは注文住宅の打ち合わせではどんな事を打ち合わせしていくのか見てみましょう。
注文住宅を建てようと思ってから家が完成するまでの打ち合わせを順番に見ていくと、
- 気になる住宅会社を見にいく。
- 資金計画についての打ち合わせ。
- 土地が無い場合は土地探しの打ち合わせ。
- 間取りのヒアリングと間取り決め。
- 内装や外装などの仕様打ち合わせ。
- 工事着工後の工事現場での打ち合わせ。
- 支払いや引き渡し日などの最終確認。
このような打ち合わせの流れになります。
まずは注文住宅を建てる会社を選び、その後に間取りや仕様など家の中身を決めて工事が着工し、工事が始まってからは必要な場合に現場で打ち合わせをして家が完成するんですね。
それでは、それぞれの打ち合わせ内容のポイントを具体的に見ていきましょう。
住宅会社を見に行く
注文住宅を建てる場合、まずは住宅会社を見に行くことから始まります。
その場合、住宅会社に直接行くケースもあれば、住宅展示場のようにすでに建っている家を見に行くというケースも有ります。
また、完成見学会などの住宅会社が開催しているイベントに参加してみるのも家の雰囲気がつかみやすくて良いですね。
このように住宅会社を見に行く場合、住宅展示場などスタッフが常駐している場合は良いのですが、住宅会社に直接行く場合は案内してくれるスタッフがいない場合もあるので、あらかじめ予約を入れておくと時間も無駄にならずスムーズです。
では、住宅会社に行くと最初はどのような打ち合わせをするのでしょうか?
住宅会社を見に行った時の打ち合わせ内容としては、その会社がどんな家を建てているか、どんなこだわりが有るかという話から、あなたがどんな注文住宅を建てたいと思っているのかという話がメインになります。
まずは会社の説明を聞いた上で、もう少し詳しく話を聞きたい場合は次のステップへ進んでいくようになるんですね。
ちなみに住宅会社を見に行く時のポイントとしては、いくつかの住宅会社を見にいくということ。
複数の住宅会社を見る事で自分なりの家を見る時の「ものさし」を持てるようになるからなんですね。
→会社の規模によって完成する家が違う!?知っておきたい工務店や住宅会社の見方
資金計画について
住宅会社で打ち合わせをしていくと、早い段階で資金計画についての話をすることになります。
資金計画とは簡単に言うと、注文住宅を建てるのに必要なお金についての話ということですね。
注文住宅を建てるのにどんなお金が必要になるのかという全体像が分かることで、家本体にどれくらいの予算をかけることができるかが見えてくるようになります。
資金計画の中身は会社ごとによって違いが出てくるので、何社か見に行った時もしっかり確認しておきたいですね。
→家を建てるには費用はどれくらい必要なの?建築士が教える家の費用のポイント
→家の資金計画はどうすればいい?資金計画書の見方と押さえておきたいポイント
土地が無い場合は土地探し
建て替えなど家の土地があらかじめ有る場合は良いですが、土地を買ってから家を建てる場合は土地探しをすることになります。
そのような場合、土地探しをする方法は2つあります。
1つは不動産屋で土地を見つけてもらう方法、もう1つは住宅会社に土地探しを手伝ってもらうという方法の2つです。
そしてオススメは後者の住宅会社に土地探しを手伝ってもらうという方法。
土地を買うことがゴールではなく快適な注文住宅を建てることがゴールとなるので、あなたの建てたい家の事を知っている住宅会社に土地探しを手伝ってもらうというのは大きなアドバンテージとなってくれるんですね。
土地探しもしてくれるかどうかは住宅会社や工務店の方針にもよりますが、土地を買う前に必ずアドバイスをもらうというのが土地探しから注文住宅を建てる場合の成功の秘訣となります。
→土地探しで失敗しないために必ずチェックしておきたい7つのこと
間取りのヒアリングと間取り決め
注文住宅を建てる時に一番ワクワクするもの。
それが間取りの打ち合わせです。
あなたの建てたい家が初めて形になって出てくるというのは、やはり楽しいものですよね。
そんな間取りの打ち合わせの流れとしては、あなたの要望をヒアリングした後、建築士が間取りを作ってお披露目するという流れが一般的です。
その後、間取りの方向性が合っているなら微調整をしつつ細部の打ち合わせを、ちょっと違うかなという場合はまた新しい間取りを作ってもらって打ち合わせを進めて行くというのが間取りの基本的な流れとなってきます。
ただ、建築士が表に出ずに営業マンと間取りの打ち合わせをするということもあるので、間取りにこだわりたいという方は最初に会社を訪れた段階でどのように間取りの打ち合わせを進めて行くのか確認しておくと安心です。
内装や外装など仕様の打ち合わせ
間取りが確定すると、今度は壁紙や建具、キッチンなどの内装の打ち合わせや、外壁に何を使うかなど仕様を決めて行くことになります。
このような仕様の打ち合わせは家のイメージを左右する部分になるので、インテリアが好きな方にとってはとても楽しい打ち合わせですよね。
その分、細かいところで迷ってしまう事もある悩ましい打ち合わせとも言えます。
仕様の打ち合わせのポイントとしては、サンプルが有る物はしっかりサンプルを確認するという事。
カタログやCGで見た時の色味と実際に見た時の色味が違うこともよくありますし、外壁など光が当たりやすい場所に使う物は日光の下で見るのと照明の下で見るのとでは色味も結構違ってきます。
また、質感や表面の凸凹などはサンプルで触ってみて初めて分かる部分もあるので、しっかりサンプルで確認したいですね。
その他、仕様の打ち合わせでは壁紙や照明器具など選ぶ物も多くなるので迷ってしまうこともあります。
そのように迷った場合はカタログを借りて家でしっかり見た上で決めるなど、どのような物が使えるのかしっかり確認してから決めるのも後で後悔しないための方法になります。
工事着工後の打ち合わせ
間取りと仕様が決まると、いよいよ家の工事が始まります。
工事が着工した後は、基本的に打ち合わせは工事現場ですることになります。
現場で打ち合わせをすると実際の大きさなどのイメージがしやすいので、住宅会社のショールームから工事現場へと打ち合わせの場所が変わってくるんですね。
工事現場で打ち合わせする内容としては実際に体感した方が分かりやすいもの、例えばスイッチやコンセントなどの位置の最終確認をしたり、外構工事(庭の工事)、カーテンの打ち合わせなどが中心となってきます。
一方、工事着工後の打ち合わせは住宅会社や工務店によっては無い会社もあるなど、会社によって違いが出てくる部分でも有ります。
個人的には電気配線の最終確認をすることで実際にスイッチが押しやすい位置にあるか分かりやすくなりますし、外構も広さや距離感をつかむことができるので、最低でも電気配線と外構の打ち合わせくらいは現場でするのがオススメです。
支払いや引き渡し日の最終確認
工事が終盤に近づくと、いよいよ家の完成が間近になってきます。
そんな注文住宅の最後の打ち合わせが、支払いや引き渡し日を決めるための最終確認の打ち合わせとなります。
たとえば、家は全ての金額を工事の最初に支払う訳ではなく、工事の着工、上棟などの節目に一定の金額を支払い、最後に残った金額を入金することで正式にあなたの家になります。
その支払いの最終確認や引き渡しの日取りを決める打ち合わせが最後の打ち合わせとなってくるんですね。
そして鍵の引き渡しが終わると、いよいよ新しい家での生活が始まります。
打ち合わせの回数はどれくらい?
ここまで打ち合わせの内容を見てきましたが、それでは実際に何回くらい打ち合わせをするものなのでしょうか?
次は、注文住宅の打ち合わせの回数について見てみましょう。
まず、住宅会社や工務店を訪れてから間取りが出てくるまでを見てみると、2回〜5回くらい打ち合わせを行うというケースが多いです。
これは会社の案内に時間をかける会社とかけない会社の違いになってきます。
(複数の住宅会社や工務店を見る場合は、これを何度か繰り返すことになります)
ちなみに最近ではあらかじめYouTubeなどで会社案内の動画を見てもらってから打ち合わせを行うなど、効率的に打ち合わせができるようにしている工務店などもあります。
次に間取りが出てきてから着工までの打ち合わせを見てみると、およそ5回〜10回程度のケースをよく見かけます。
これは家のこだわりと住宅会社によって違いが出る部分で、間取りがすぐに決まるか、また家の大きさや仕様など決めることがどれだけ多いかで打ち合わせ回数に違いが出てくるんですね。
そのため、間取りから着工までの打ち合わせ回数は家のこだわりや会社によってかなり変わってくる部分でもあります。
(パワービルダーなど効率を重視する会社は打ち合わせ回数が少ないことが多く、工務店などこだわりの家を建てる場合は打ち合わせ回数が多くなることが多いです)
そして、家の工事がスタートしてから完成までの打ち合わせに関しては1回〜4回くらいになるケースが多く、また確認という意味合いが強い打ち合わせになるので1回の時間もそれほど長くならない傾向があります。
こうして見てみると、住宅会社や工務店を訪れてから家が建つまで早い方で10回弱、平均的な回数で言うと15回前後というのが注文住宅の打ち合わせ回数になってくるんですね。
ちなみに、1回の打ち合わせ時間は2〜3時間くらいになることが多く、確認などの短い打ち合わせで1時間くらいになることがほとんどです。
打ち合わせで注意するポイント
それでは最後に、注文住宅の打ち合わせで注意したいポイントについて見て行くことにしましょう。
注文住宅は高額な買い物になりますし、打ち合わせをしっかりすることで無駄なトラブルを防ぐだけでなく、住んでからも満足度の高い家にすることができます。
そのため、注意点をしっかり頭に入れて打ち合わせにのぞみたいですね。
建てたい家のイメージを共有する
注文住宅を建てる時、まず最初にしたいのがどのような家を建てたいのかイメージを共有するということです。
同じ家族といってもどんな家を建てたいかは人それぞれで、イメージしていることがかなり違ってたというケースも有るからなんですね。
そのため、お互いどのような家を建てたいのかイメージを共有するのがスタートとなってきます。
具体的に細かい部分まで最初に決める必要はありませんが、たとえば「毎日楽しく過ごせる明るくシンプルな家」などのテーマを決めたり、平屋や2階建てにするかなど、理想の家の大枠のイメージは家族で共有しておきたいですね。
この理想の家が決まることで家づくりの打ち合わせで迷ってしまった時も振り返ることができますし、迷った時の道しるべとなってくれます。
また、住宅会社の担当者ともイメージを共有することで、どんな家を建てるか明確になるというメリットもあります。
家は言葉だけで伝えにくい部分も多いので、どんなイメージの家にしたいか写真を見せるのも効果的です。
さらには写真の中のどの部分がいいなと思ったかまで伝えられると完璧ですね。
要望の優先順位を決める
建てたい理想のイメージを共有した後は、要望の優先順位を決めておくのも注文住宅の打ち合わせでは重要なことになります。
注文住宅は自由な反面、せっかくだからアレもコレもと全部入れてしまうと簡単に予算オーバーしてしまうからなんですね。
そのため要望には優先順位をつけて、MUST(絶対叶えたい!)とWANT(できれば叶えたい)にランク分けしておくことが大切になってきます。
このように優先順位をつけておくことで、もし予算オーバーしそうな場合でもWANTリストから見直しをすることができますし、結果的に必要な物が詰まったコストパフォーマンスの高い家にすることができるようになるんですね。
また、間取りの設計をしてもらう際もMUST、WANTのリストを伝えておくことで、設計者もよりどのような間取りがベストなのかイメージがつきやすくなります。
不安なことや疑問点はハッキリさせる
注文住宅を建てるというのは、ほとんどの方にとって初めての経験となります。
そのため、不安なことや疑問点というのも当然出てくることになりますが、打ち合わせで不安に思ったことや疑問に思ったことはそのまま放置するのではく、打ち合わせの段階で解決しておくことも家づくりでは大切なことになります。
たとえば、「仕様決めでモヤモヤしたまま進めてしまったけども工事中にやっぱり変更したい」となると追加費用が発生してしまったり工事がストップしてしまう場合なんかもあります。
また、家づくりは長い期間が掛かるものです。
その間、不安に思ったことや疑問点を抱えたままだとずっとモヤモヤしていたりストレスになってしまうこともあります。
そのため、不安や疑問に思ったことはその場で伝えて解決しておくことが重要となるんですね。
その他、疑問点に関して具体的な答えをしてくれるのか、それともウヤムヤにするのかで住宅会社の担当者が信用できる人なのか、それともそうでは無いのかの判断材料にもなってくれます。
やはり家づくりは信用できる人と一緒にしたいものです。
不安や疑問を相談するということは、担当者のことをより知ることにも繋がってくるんですね。
家づくりというの決断の連続で、どれだけ納得のいく決断をできたかどうかで住んでからの満足度というのは大きく違ってきます。
不安や疑問点は打ち合わせの中でしっかり解決して、後悔のしない家づくりをしていきたいですね。
打ち合わせは記録に残す
注文住宅を建てる時、これまで見てきたように打ち合わせの回数も10回を超えるなど、かなりの回数の打ち合わせをすることになります。
そうなると、前の打ち合わせでどんな事を話してどんな事を決めたかなど、全部を覚えておくのはすごく大変ですよね。
そこで役に立つのが「打ち合わせ記録」です。
打ち合わせ記録とは簡単に言うと議事録みたいなもので、その打ち合わせでどんな事を話して何を決めたのかを記録に残した物になります。
こうすることで後で「言った、言わない」といった無用なトラブルは防ぐことができますし、何を決めたか後で見直すこともできるようになるんですね。
また次回はどのような打ち合わせをするのか、次回までにお互いしておくことは有るかなども記載されているとより分かりやすいですね。
このような打ち合わせ記録を残すことが家づくりの基本となりますが、中には打ち合わせ記録を作らないケースもあります。
(記録を取る担当者、記録を取らない担当者でかなり分かれます)
そのような場合は自分でノートなどにメモするという方法もありますが、やはり無用なトラブルを防ぐために打ち合わせ記録を取って欲しいことを伝えて、お互いで内容を共有しておきたいですね。
→家づくりで失敗しないために!家の打合せ記録はもらってますか?
打ち合わせは無理のない日程に
注文住宅の打ち合わせというのは何度もするものですし、ある程度の期間も必要になってきます。
そのため、打ち合わせは無理のない日程にするのも忘れないようにしてくださいね。
たとえば毎週打ち合わせを入れるとすると、10回の打ち合わせをしたとすれば約2ヶ月半ほど毎週家づくりの打ち合わせをすることになります。
もしお休みが週1回だとすると、2ヶ月半休みなしという状態にも成りかねないないんですね。
特にお子さんがいると休みの日もお子さんに使う時間も多くなり体を休める時間がそれほど取れない結果、打ち合わせの疲れが仕事まで影響するというのは避けたいものです。
そうならない様、打ち合わせの日程は余裕を持った日程にしておきたいですね。
ただ、あまりにもゆっくりした日程にしてしまうと前に決めたことも忘れがちになってしまうので、月に何回かは打ち合わせを入れない日を決めるくらいがちょうど良いバランスと言えます。
早く家を建てたくて、家づくりの際はついつい無理をした日程を組んでしまいがちですが、日常生活に支障が出ない様に身体のことも気にしながら日程を組んでくださいね。
また、打ち合わせの中身次第でも疲れるかどうかは違ってきます。
たとえば、中身の濃い打ち合わせができれば楽しいですし充実感がありますが、迷っているだけで終わってしまった打ち合わせほど疲れるものありません。
そのため、同じ打ち合わせでも中身の濃い打ち合わせを目指すというのが基本になってきます。
そんな時に役立つのが最初にお伝えしたイメージの共有やこだわるポイントの優先順位です。
建てたい家のイメージができているので目指すゴールがはっきりしているため、間取りや仕様を決めるときに迷うことが少なくなるんですね。
その結果、迷っているうちに打ち合わせが終わってしまったということを防ぐことができますし、中身の濃い打ち合わせにすることができるようになります。
時間は限られた物なので、ぜひ有効活用して楽しい打ち合わせをしたいですね。
まとめ
今回は注文住宅を建てる際の打ち合わせについて詳しく見てきました。
いろんな打ち合わせを重ねることで、あなたに合った注文住宅というのは出来上がるんですね。
打ち合わせが多いと骨が折れるように感じてしまうこともありますが、注文住宅の打ち合わせで一番頭の中に入れておいて欲しいことが、「打ち合わせを楽しむ」ということ。
やはり自分の家の間取りが出てくるときはワクワクするものですし、打ち合わせを重ねるごとに自分の家が出来ていくというのは思った以上に楽しいものです。
今回の注意点を参考にしつつ、ぜひ毎回の打ち合わせを楽しみながらあなたの理想の家を建ててくださいね。
では。
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→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】