「夫が家を建てるなら庭でバーベキューがしたいと言っているのですが、家を建てた人で庭でバーベキューをする人は多いのでしょうか?私は家でバーベキューをしている人を知らないので、バーベキューできるようにしてもムダになってしまうか心配に感じてしまいます」
読者さんからこのような質問をもらいました。
確かに、私も建築士として家の要望を伺う時に、「庭もあるのでせっかくだから家でバーベキューをしたい」と希望する方も多くいらっしゃいます。
では、実際に家でバーベキューをする方はどれくらいいるのでしょうか?
また、注意点などはあるのでしょうか?
今回は家でのバーベキューについてのメリットとデメリットを交えながら見ていきたいと思います。
家でのバーベキュー
家でバーベキューをする場合、必ず必要なのがバーベキューをする場所と道具の2つ。
通常は家でバーベキューと言うと庭をイメージすることが多いですが、広いバルコニーや屋上でバーベキューをする方法もあり、ある程度のスペースがあればバーベキューをすることは可能です。
一方、道具の面で見てみると、本格的にバーベキューができるような設備を庭につくる方もいらっしゃいますし、今では移動も簡単にできてデザイン性も高いバーベキューコンロもあるので、そのような道具を揃えて庭の雰囲気づくりにも役に立てるという方法もあります。
そして、道具さえ揃えればあとは実際にバーベキューをする時に食材や炭など火を起すものを用意すれば念願の家でバーベキューができるようになります。
バーベキューをする時は食材をカットする場所やトイレなど水を使える場所が近くにあると便利ですが、家でバーベキューをする場合は食材のカットにキッチンを使う事もできますしトイレもすぐ側にあるというのも大きなメリットです。
では、家でバーベキューをするのにデメリットはないのでしょうか?
次に家でバーベキューをする際の注意点を見ていきたいと思います。
家でバーベキューする時の注意点
では次に、家でバーベキューする時の注意点についても見ていきましょう。
家でバーベキューをする時の1番の注意点とは何でしょうか?
それはバーベキューの煙とニオイです。
普通、バーベキューをする場合は河原やバーベキュー場など広い所ですることが多いのであまり気にすることはありませんが、住宅街でバーベキューをすると煙とニオイというのはかなり気になるポイントです。
風向きにも多少左右されますが、それほど広くない住宅街の敷地で煙を起すと両隣の家だけでなく近隣にもニオイが広がる事がほとんど。
このニオイが厄介物で、「洗濯を干していたら近隣のバーベキューのニオイがついていた」なんてことになると、ご近所さんとのトラブルの元となってしまうこともあるんですね。
そのため、一般的なマンションなどではトラブルの原因となるのでバルコニーでのバーベキューは基本的に禁止されています。
また、バーベキューは1人ですることはほぼなく、何人か人が集まってバーベキューをすることになるので、あまり騒ぎすぎると近隣に迷惑がかかることにもなりかねず、夜はできるだけ避けるなど音に対しても配慮しておく必要があります。
このように家でバーベキューというのは、公に「バーベキュー可」となっている場所でするのではなく、あくまで個人の敷地ですることになるので、近隣への配慮は必須となるんですね。
例えば、お隣までの距離が離れていて近隣に迷惑をかけることが少ない郊外の土地であったりすれば問題になる可能性は低いですが、そうでない場合はニオイがしやすい炭では無くガスにしたり、近所の人にバーベキューする際はあらかじめ一言伝えておくなど何かしら対策を取った上で、トラブルにならないようにバーベキューをしたいですね。
家にバーベキュー設備は本当に必要?
それでは最後に、読者さんからいただいた質問「家にバーベキュー設備をつくってもいいかどうか」についても見ていきたいと思います。
家づくりの際、家でバーベキューをしたいとおっしゃる方は多いのですが、詳しく話を伺うと、大きく分けて2つのケースに分けられます。
1つはバーベキューがかなり好きでバーベキュー道具もすでに持っていて、必ず家でバーベキューをしたいという方。
そしてもう1つは、普段バーベキューをすることはほとんどないですが、たまにバーベキューに誘われたりして行くと楽しいので、家でのバーベキューは何となく憧れているという方。
このどちらかのケースに当てはまる事がほとんどです。
そしてこれまで建築士として多くの家を建てた方を見てきた中で、家で定期的にバーベキューをするのは前者の方、そして1回バーベキューをして終わってしまう事が多いのは後者の方です。
バーベキューが大好きな方は家でも積極的にバーベキューをしますが、「家でバーベキューができれば良い」くらいのケースで、ほとんどバーベキューをすることが無いというのがリアルな現状なんですね。
また、意外と忘れがちなのが庭が道路からどれくらい見えるのかということ。
道路から丸見えであったり、バーベキューするスペースがあまりに道路に近いと、やっぱり落ち着かないですよね。
家でバーベキューをする際は庭にある程度のプライバシー性を確保しておくのも重要になります。
庭やバルコニーなどにバーベキューのスペースを作ってみたいと思っている方は、本気でバーベキューをしたいと思っているのか、それとも何となくバーベキューができればいいかくらいの物なのか。
本気ならバーベキューしやすい庭やバルコニーを作っても価値が高くなりますし、反対に何となくの場合はほぼ無駄になるので、他の物に予算や時間を使った方が価値が高くなります。
しっかり優先順位をつけた上で、バーベキューをするかどうか検討してみてくださいね。
まとめ
今回は家でのバーベキューについて見てきました。
バーベキューは美味しいお肉を食べながらワイワイとできる楽しい物なので、家で気軽にできるというのは確かに魅力的です。
一方で、バーベキューは家でのホームパーティとは違い屋外でやるものですし、煙やニオイ、音というのも悩ましい問題も付いてきます。
また、家でバーベキューをしなくても、郊外のバーベキューができるところでバーベキューをするという選択肢もあり、バーベキュー場であれば気兼ねなくバーベキューすることができますし、限度を超えない限りはワイワイ騒いでもトラブルにもなりません。
家でバーベキューができたら良いなと思った時、本当に家でバーベキューをするのかどうか。
例えば人を集めてワイワイしたい場合はホームパーティなどバーベキュー以外のものでも代用できるものなのか、それとも家でバーベキューを絶対にしたいのかどうか。
使わない設備ほど無駄な物はないので、この点を近隣環境を考慮しつつ本当に家でバーベキューをする事があるかどうか判断していきたいですね。
では。
庭についてはこちらも参考にしてください。
→おすすめのシンボルツリー17選と、シンボルツリーを植える時のポイント
→あなたの敷地にブロック塀はありますか?ブロック塀で必ず注意しておきたいこと
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