家の窓

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新築の家の窓で失敗しないために知っておきたい3つのポイント

家づくりについて考えていると、やっぱり気になるのは間取りについて。

どんな間取りにするのか、間取りに住みたいか考えるのは楽しいものですよね。

このように間取りにいてはよく考えるものですが、そんな間取りの中でも意外とよく忘れがちなものがあります。

それは窓です。

 

間取りが確定すると、今度は家の仕様など家の中のことを中心に決めていくので、いつの間にか窓は置き去りにされて最初の間取りについていた窓がそのまま最終的に家についていた何てことも。

その結果、家ができてから

「何でこの窓つけたんだろう・・」

というのはよく聞く家の失敗談です。

家を建てる時の流れを建築士が簡単にまとめました

 

そこで今回は、窓でよくある失敗と簡単にできる窓のチェック方法をご紹介したいと思います。

それではどうぞご覧ください。

階段の窓

階段の窓

Photo:https://www.homify.jp/ideabooks/46101/

窓についてチェックする場合、まず最初に押さえておきたいのは階段の窓です。

階段の窓というのは普通の窓とは少し違う部分を注意する必要があるんですね。

 

そんな階段の窓の1番重要なポイントは窓の高さです。(取付けの高さ)

 

窓の取り付け高さというのは1つ1つ設定することは可能ですが、通常は何も指定しないと床から2mの高さに窓の上端がくることがほとんどです。

床から2mの高さというのは窓を開け閉めするのに丁度良い高さになることが多いので一般的には2mの高さに設定することが多いのでが、何も気にせずに階段の窓も同じ高さに設定してしまうのは要注意。

窓が高すぎて、物凄く開けづらい窓になってしまうケースが多いんですね。

開けにくい窓

階段1段は約20センチほどなので、開けられる窓にする場合は少なくとも段差分の高さの調整というのは必ず必要なんですね。

「窓はほっといても開けれるように設計されているんじゃないの?」と思う方がほとんどだと思いますが、意外に窓の高さに無頓着な間取りはよく見受けられるので、階段の窓の高さは必ず押さえておきたいポイントです。

 

ちなみに、私の実家の階段も手の届かない遥か上に窓が付いています。(某ハウスメーカーの家です)

先日実家に帰った時、階段の踊り場に何か物が置いてあるのでよく見ると、それは折りたたみ式の踏み台。

窓を開けるために使っているそうです。

(親もいい歳で踏み台なんか使って踏み外すと危ないので、踏み台は物入れにしまって階段の窓は開けるのを諦めるよう伝えました)

 

こんなことにならないように、階段の窓の高さには注意してくださいね。

 

また、階段の窓でもう一つ注意しておきたいのが、窓に階段の手すりが被る場合です。

窓と手すり

少し被るくらいなら問題ありませんが、窓のハンドル部分と手すりが被ってしまうと窓が結構開けづらくなってしまうので、この点も階段の窓では注意しておきたいですね。

窓が1つしか無い部屋

窓が1つ

家の間取りのつくり上、窓が1つしかついていない部屋というのもあります。

間取りの関係で仕方がないと言えば仕方がないのですが、窓が1つしかない部屋というのは基本的に風通しが悪くなってしまいます。

 

風通しを良くするには風の入口と出口をつくることが重要で、窓が1つだと風の入口はあるけども出口が無いので中々風が抜けていってくれないんですね。

 

では、この場合どうすればいいのか。

このようなケースでは大きい窓を1つ設置するのではなく、縦長の窓を複数つけてあげるのが効果的です。

風の入口と出口をつくってあげることで、部屋の空気が循環するようになるんですね。

 

窓は部屋に対して2つ以上付いているのかどうか。

ここをチェックするだけでも、部屋の風通しはかなり改善されます。

とりあえず窓が付いている部屋

引違い窓

これは引違い窓をよく使っているケースに多いのですが、とりあえず何も考えずに部屋に窓を付けているケースも多くみられます。(引違い窓とは、上の絵のような窓です)

 

たとえば、おしゃれに見える寝室などを見ると、家具やインテリアも踏まえた上で計算して窓をつけている事が分かります。

ホテルのような寝室1

Photo:https://suvaco.jp/

窓をつける場所や、選んだ窓にも設計者の意図があるんですね。

 

一方、枕元に特に何も考えずデーンと引違い窓があるとどうでしょうか。

特に寝室はベッドの枕元をどういう風につくるかで部屋の印象は大きく違ってきますが、そこに無駄な窓があるだけでオシャレな寝室を作るハードルが上がってしまうんですね。

(さらには引違い窓は見た目ものっぺり見えがちなので、使う場所やサイズ感というのは慎重さが求められる窓でもあります)

 

飲み屋に行った時の「とりあえずビール」ではありませんが、とりあえず窓、特に引違い窓が何の変哲もなく当たり前のようについている場合は賃貸住宅と変わらない印象の部屋になってしまうので注意してくださいね。

(おまけに枕元に引違い窓があると、スースーして寒くなりやすいです)

窓で失敗する理由

ここまで窓で失敗しがちな場所について見てきましたが、どうして今回のような変な高さに窓が付いたり、微妙な位置に窓が付いたりするのでしょうか。

 

それは、窓についてあまり深く考えない設計者も意外といるからです。

 

たとえば、間取り図はCADと呼ばれるソフトを使って図面化していきます。

そして図面をCAD化する際、窓はクリック1つで間取りに入れることができます。

深く考えないなら、もうポンポンポンという感じ窓を付けていくことができるんですね。

変な話、ものの数分で家中の窓を図面化するのも可能です。

 

でも、窓は家の明るさ、風通し、外観に影響する重要な部分です。

特に明るさ風通しは住み心地に大きく影響してきますし、無駄な窓を増やしすぎるとコストが増えるだけでなく、家の断熱性能も下がってしまうなど、窓次第で家というのは大きく変わるんですね。

そんな重要な窓を特に意図もなくポンポンポンと適当に窓をつけていくのか。

それとも、1つ1つの窓の役割と効果を考えながらつけていくのか。

ここで家の完成度に物凄く大きな差が出てくるんですね。

 

間取り診断の間取りを見ても、窓が丁寧に付けられている家は間取りもよく考えられていて良い家が多いという特徴があります。

窓を見れば、設計者の姿勢が分かると言ってもおかしくないんですね。

 

間取りを確定する前までに、それぞれの窓の意図、役割を設計者に確認する。

こうすることで納得できる窓の配置になりますし、窓の失敗を防ぐ事ができるんですね。

 

ちなみに建築士である私が窓を決める場合、家の間取りをつくるときに窓の効果を考えながら大まかな配置を決め、間取りができた後に家の外観と家の中からどう見えるかを見ながら決めていくので、窓の設定にメチャクチャ時間が掛かります。

このように窓の設定は簡単な気持ちでできない、かなりエネルギーを使う仕事とというのが建築士の率直な感想なんですね。

まとめ

今回は、間取りができた時にチェックしておきたい窓のポイントについて詳しく見てきました。

窓は最初につけると後で変えることができません。

また、工事途中で窓を変えるというのはかなり大変です。

窓を変更したいんですが、着工後の変更はどこまで可能なんでしょうか?

 

そのため間取りの段階で窓は必ずチェックしておくというのが、良い家を作るためにとても大切なことなんですね。

では。

 

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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