天気のいい日に布団を干すと気持ちがいいですよね。
ふかふかの布団だと夜もグッスリ眠れます。
そんな睡眠の質を左右すると言える布団干しですが、実はバルコニーの手すり次第で布団は干しやすくも干しにくくもなるのをご存知でしょうか?
そこで今回は、バルコニーの手すりの種類と布団の干しやすさの関係、さらには家を建てる時に最低限必要なバルコニーの長さについてご紹介します。
それではどうぞご覧下さい。
バルコニーの手すりの種類
バルコニーの手すりと一言でいっても、手すりのつくり方はいくつかの種類があります。
まずは、バルコニーの手すりを種類別に見てみましょう。
手すりのみのバルコニー
上の画像は、バルコニーに普通の手すりをつくった時の画像です。
何の変哲もない普通のバルコニーの手すりに見えますが、実はこの手すり、布団を干すのが結構大変なんです。
バルコニーに布団が干しづらくなる理由は、手すりの壁の厚さです。
普通に手すりをつくった場合、手すりの壁厚がおよそ20センチほどになります。
20センチというと、かなり太いですよね。
なぜこの20センチが問題になるかと言うと、布団を干す時、布団が風に飛ばされないように布団ばさみをつける方がほとんどだと思います。
布団ばさみというと、皆様ご存知のこんな感じ。
この布団ばさみを使うのに、バルコニー手すりの壁厚が厚いと布団をはさみきれなくなってしまうんですね。
最近ではかなり広げる事のできる大型の布団ばさみも販売されるようになりましたが、壁厚が大きい手すりの場合は布団を干すのに一筋縄ではいかない点には注意が必要です。
また、壁厚がある分だけ手すりの上部も汚れが付きやすいので、マメに手すりの上部を拭いてあげる必要があります。
このように、普通に手すりをつくるだけではあまり布団干しに合った手すりにはならないんですね。
トップレール付のバルコニー
上の画像はトップレールと呼ばれるレールが手すりの上に付いたバルコニーになります。
このようなトップレール付きのバルコニーは街中でもよく見かけますし、トップレールが標準装備になっている住宅会社も今では多くあります。
このトップレールがあることで手すりの壁厚の影響を受ける事が少なくなり、普通の布団ばさみでも問題なく布団を挟む事ができるようになるんですね。
トップレールがあると、布団を干すのがかなり楽になります。
布団をよく干すなら、バルコニーの手すりには最低限トップレールは付けておいきたいですね。
スチール手すりのバルコニー
上の画像はスチールで手すりを作った事例となります。
バルコニーの手すりつくる場合、壁で作らずに素材を変えてつくるというケースもよくあるんですね。
スチール製の手すりにするメリットはその軽やかな見た目と風通しが向上することです。
スチールなので、かなり細くても強度をもたせることができるんですね。
そのため外観のアクセントとなり家の外観がかなりモダンなでカッコ良くなることが多いです。
また、スチールだと壁がないので風通しもかなり良いバルコニーになりますし、手すりが細いので、布団はさみを使うにも問題はありません。
一方、スチールのデメリットは壁がない部分が多いので、小さなお子さんがいる家庭では安全面に注意が必要となります。
間から落っこちたり、手すりに登ってしまう恐れがあるんですね。
そのため、小さなお子さんがいる家庭ではお子さんがある程度大きくなるまで安全用のロープを張ることもあります。
こんな感じですね。
また、スチールでバルコニーをつくる場合は通常は錆止め塗装をしていますが、傷がついたりするとその部分から錆が発生して強度が落ちる事があるので、表面の塗装がはがれてくる前にメンテナンスが必要となります。
ちなみに、スチールでバルコニーの手すりを作った場合は造作でつくるので好きなデザインにできるというのも大きな魅力の1つです。
外観のアクセントになってくれるんですね。
そんなスチール手すりですが、スチール手すりのデザインは大きく分けて2種類あります。
横棒がメインのデザインにするか、縦棒がメインのデザインにするかの違いです。
先ほどの画像は横棒がメインの手すりですが、見た目も軽やかでモダンな印象になるので人気がある反面、オープンな空間も多いので落下の危険性も高くなってしまう点に注意が必要です。
一方、縦棒がメインの手すりを使うと落ち着いたデザインの家になります。
縦棒を人が通れない広さにしてあげると、お子さんが誤って落下する危険も少なくなるという利点もあるので、安全性を重視したい場合や手すりで個性を出したい場合なんかは重宝します。
一方、使う鉄の量が多いので価格も高めになるので、ある程度の予算が必要になってきます。
木の手すりを使ったバルコニー
バルコニーの手すりに木を使うこともできます。
バルコニーの手すりに木を使うとかなり外観のアクセントとなり、家の見た目が大きく変わるようになるんですね。
デザイン性の高い家は、むやみやたらに外壁で色分けをするのではなく、先ほどのスチールの手すりや木をバルコニーに使ってアクセントにしている事が多くあります。
一方、バルコニーの手すりに木を使うと、布団がかなり干しにくくなってしまいます。
家ができたばかりの頃はまだいいですが、時間が経つにつれ木が劣化していくので布団に木のササクレなどがくっついてしまうなんて事も増えていってしまうんですね。
また、定期的に木を塗装をしないと、木は灰色変わっていきます。
あまり使われていない灰色になった公園のベンチなんかの色を想像すると分かりやすいですね。
手すりに木を使うならメンテナンスをしっかりする。
これがポイントになってきます。
また、本物の木ではなく木目で樹脂製の手すりにする場合なんかもあります。
その場合は木のササクレが出る事もなく、メンテナンスもほとんど必要ありませんが、価格は木よりも高くなります。
バルコニーは室外機に注意
2階建ての家の場合、バルコニーに室外機を置くことが多くありますが、バルコニーにエアコンの室外機を配置する場合は注意が必要です。
よく見かける一般的な細長いバルコニーは有効幅で70センチほど。
そこにエアコンの室外機を置いてしまえば、室外機の前はわずかなスペースしか残らなくなってしまうんですね。
そのため布団を干したり洗濯を干す際、室外機があるとかなり動きに制限が出てきてしまいます。
そうなると使い勝手の悪いバルコニーになってしまうので、エアコンの室外機をバルコニーに置く場合はできるだけ動きの邪魔にならない場所に配置するのがポイントになります。
図面に室外機の予定位置を入れてもらうと、後でエアコンを設置して初めて室外機が邪魔なのに気付いたというのを防ぐことができるので、室外機の位置も確認しておきたいですね。
4人家族で必要なバルコニーの長さ
ここまでバルコニーの手すりをメインに見てきましたが、ここで1つ質問です。
4人家族の洗濯物や布団を同時に干すにはどのくらいの長さのバルコニーが必要なんでしょうか?
4人家族のバルコニーの必要な長さの目安として、4.5mほどあるとバルコニーとして安心できる長さとなってきます。
布団1枚の幅が1mほどなので、4人分で最低でも4.5mは欲しいという訳ですね。
また、4.5mあれば家族の洗濯物も問題なく干す事ができます。
家族の人数 × 1m + 予備を少々というのが基本的なバルコニーの長さになるので、バルコニーの長さはこれで大丈夫かなと思った時の参考にしてみてくださいね。
まとめ
今回はバルコニーの手すりと布団や洗濯物の関係について詳しく見てきました。
布団の場合は布団乾燥器を使うという方法もありますが、布団を外に干すのはやっぱり気持ちいいですよね。
布団はバルコニー次第で干しやすくも干しにくくもなるので、布団を干す場所もぜひチェックしてみてくださいね。
では。
バルコニーはこちらも参考にしてください。
→ルーフバルコニーのメリット、デメリットと活用するルーフバルコニーにする方法
建築士が実際に見てきた全国の優良工務店を掲載。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
→注文住宅を建てる前に必ず知っておきたい!注文住宅のメリットとデメリット
建築士が教える今日の問題解決
バルコニーの手すりで布団の干しやすさはどう変わる?
- トップレールがあるか無いかで、布団の干しやすさは大きく変わる。
- 手すりはスチール製、木製の手すりもよくあり、木製手すりは布団を干しにくい。
- エアコンの室外機がバルコニーにあると通りにくくなるので注意が必要。
- 4人家族の布団を同時に干すならバルコニーの長さは4.5mが目安。