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その境界フェンス、本当に必要ですか?

今回のテーマは家の境界フェンスについて。

境界フェンスとは下の丸をつけた部分です。

境界フェンス

このような境界フェンスはよく見かけますよね。

最近の家ではお隣との境界にブロックを2〜3段積んで、その上にフェンスを付けるというのが一般的です。

そのため境界フェンスは当たり前に見かけるものですが、でもこの境界フェンス、

本当に必要ですか?

何となくで付けていませんか?

今回は境界フェンスにスポットを当てながら、境界フェンスが本当に必要かどうかについて見ていきたいと思います。

家づくりをされる方はぜひご覧ください。

境界フェンスを付ける意味

それではまず、境界フェンスを付ける意味について見ていきましょう。

境界フェンスの1番の役割。

それは「お互いの敷地境界をハッキリさせる」ということです。

敷地境界にフェンスが有ると、確かにどこまでが誰の敷地か分かりやすくなりますね。

 

ただ、境界をハッキリさせるためにフェンスは本当に必要なのでしょうか?

普通は敷地の境界に何も無いということはほとんど無く、敷地境界にはブロックを積んで境界をハッキリさせるのが一般的です。

フェンスがあることで視覚的には境界がより分かりやすくはなりますが、フェンスが必須という訳でもないんですね。

実際、フェンス工事はそれほど手間は掛からず売り上げに繋がるので外構業者であればフェンスを勧めますし、境界フェンスを付けている家が多いことから、

「境界フェンスは何となく付けるもの」

と思って境界フェンスを付けていることがほとんどです。

たとえば、同じ境界でも遊歩道に面した場所など不特定多数の人が通る場所であれば境界をよりハッキリさせるためにフェンスは必要ですが、お隣さん同士で境界にブロックも有るのにフェンスも付ける意味というのはあまり無いんですね。

境界フェンス2

このように、どんな場合でも境界フェンスが必要という訳ではなく、ケースによって境界フェンスの価値というのは大きく変わってくるようになります。

境界フェンスって本当に必要?

それでは次に、境界フェンスで気になる点についても見ていきましょう。

境界フェンスって本当に必要なのでしょうか?

 

フェンスのデザイン性が微妙

境界フェンスの場合、デザイン性という点で微妙な物をつけるケースが多くなります。

敷地の境界全てにフェンスを付けるとなるとフェンスの長さも意外と長くなり、フェンスの費用というのもバカにならないんですね。

そのため、安価なフェンスが付けられるケースがかなり多くなってきます。

そうなると、メッシュ状や格子状のフェンスを付けることになり、見た目という点ではお世辞にもカッコいいとは言いにくくなります。

私自身、建築士という立場からいろんな家を見る機会がありますが、家の外観を見る時、境界フェンスの見た目や色どりが家の邪魔をしていると感じることも多く、

「ここに境界フェンスが無かったらもっと良いのに」

と思うこともよくあります。

 

また、敷地境界のブロックがお互いの敷地の真ん中にある場合、通常はフェンスの費用を折半して設置することになります。

こんな状況の場合ですね。

このような場合、費用は折半になるので無難で安価なフェンスを選ぶことが多く、家の外観と合わなくなる一因ともなっています。

(場合によってはフェンスの費用は出すので好きなフェンスを設置するという裏技もあるので、外観にこだわる場合はこのような方法も有効です)

 

境界フェンスは意外と目立つ部分です。

家本体の外観には力を入れたとしても、余計なフェンスが邪魔をすれば見た目のバランスというのは崩れてしまいます。

そのため、家の外観が気になる場合は境界フェンスの有無も含めて検討しておくのが大切なんですね。

 

メッシュや格子状で目隠しにはならない

境界フェンスの場合、格子状やメッシュ状の物が選ばれることがほとんどで、目隠しとしての役割は期待できません。

境界フェンス(メッシュ)

こういうフェンスだと境界をハッキリさせることはできても、それ以外の役割はほとんどないんですね。

それであれば、ただフェンスを付けるのではなく、必要な部分に目隠しフェンスや塀を設けるというのも効果的な方法となります。

たとえば、これくらいのフェンスにすれば目隠しフェンスとしての役割も十分です。

目隠しフェンス

目隠しフェンスを付けることで、お隣さんや道行人の視線を上手くカットできるようになるんですね。

そしてお互い見えてしまい気まずい思いをすることも無く、あなたの家だけでなくお隣さんにとってもメリットとなります。

そのため、ただ敷地全体に境界フェンスを付けるのではなく、必要な場所にしっかりした目隠しを兼ねたフェンスや塀を設ける。

そうすることで、より暮らしやすい家にすることができるんですね。

このように、境界フェンスにメリハリを付けるというのも有効な方法となります。

 

境界フェンスは意外と費用が掛かる

境界フェンスを付けるということは、その分だけ費用が掛かります。

安価なフェンスを付けたとしても、敷地全体に付ければ数十万円ほどの費用になってくるんですね。

では、もしその分の費用を他の外構に使うとどうなるでしょうか?

家の見た目は外構にどれだけ力を入れるかで変わってくるので、あまり意味の無い境界フェンスに予算を使うよりも家の雰囲気は断然良くなるんですね。

目隠しをしたい部分であったり、道路側など人が入るのを防ぎたい場合のフェンスは費用に見合った効果を発揮してくれる一方、フェンスの必要性が低い場合は費用対効果はかなり低くなります。

さらには家全体のコストパフォーマンスにもつながってくる部分なので、境界フェンスは本当に必要なのかどうか。

当たり前に感じていた部分に一度疑問を持って見ることで、本当に家に必要な物が見えてくるんですね。

外構のデザインで家の外観は驚くほど変わります

まとめ

今回は境界フェンスについて詳しく見てきました。

境界フェンスは敷地の境界がハッキリする反面、何となく周りも付けているからフェンスを設置しているというケースを多く見かけます。

たとえば、境界フェンスはすぐに付けなくても実際に生活を始めて必要に感じたならなど、後から何とでもなる部分でもあります。

境界フェンスが必要かどうか迷った場合、様子を見てからフェンスが必要かどうか判断することもできるんですね。

 

もちろん、境界フェンスが全く必要ないという訳ではなく、目隠しフェンスや道路側など人が入らないようにフェンスを付ける場合、十分な費用対効果が見込めます。

本当に必要かどうか見極めた上で、必要なら境界フェンスを付ける。

そして必要ないなら境界フェンスは無しにする。

この部分をしっかり検討することで、より納得いく家づくりができるようになるんですね。

では。

 

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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