車の駐車

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その車、ほんとに家の敷地に駐車できますか?

家を建てる場合、ほとんどの方は家の敷地の中に駐車場を作ろうと思われるのではないでしょうか?。

月極(つきぎめ)駐車場を借りた場合、駐車場代も毎月積み重なるとバカにならない金額になってしまいますし、玄関を出てすぐ車に載れるというのはマンションにはない戸建て住宅だからできるメリットにもなります。

(大型マンションになればなる程、家を出てから駐車場にたどり着くまで時間がかかり、エレベーターの待ち時間などを含めると車に乗るまでに5分以上かかるということもあります)

そのため、家を建てる場合はよほどの狭小住宅でない限り敷地の中に最低でも1台分の駐車場を確保される方がほとんどです。

 

このように家とは切っても切れない関係になる駐車場ですが、一言で駐車場と言っても、必要な広さというのは人によってかなり違ってきます。

人によって乗っている車も違いますし、運転技術も違うからなんですね。

さらには家の前の道路の広さや車の止め方も配慮する必要がでてきます。

今回はその中でも、車のサイズの違いと駐車スペースのつくり方について見ていきましょう。

車の大きさってどれくらい?

車というのは車種によってサイズがかなり違ってきます。

まずは下の図面をご覧下さい。

車の大きさの違い

左側が軽自動車、右側が大きめのワゴン車の図面になります。

こうして並べて見てみると、同じ車でも車種が違うと全然サイズが違うのが分かりますね。

軽自動車と大型車では、人で言うと小学生と大人くらいの差が出てきます。

 

そのため、同じ駐車スペースと言っても、どんな車を停めるのかで駐車スペースに必要な大きさは全く違ってくるんですね。

大型車を止められる駐車場に軽自動車を止めるのなら問題ありませんが、大きな車を停めたいのに、軽自動車やコンパクトカーしか停めるスペースが無いと駐車するのが大変です。

下手をすると車が道路にはみ出して近所迷惑にもなりますし、車を買う時に必要な車庫証明が取れないなんてことにもなりかねないんですね。

このように、まずは車のサイズを把握しておくのが、失敗しない駐車場をつくるための第一歩となります。

 

特に家の間取りをつくる場合、普通は必要な車の駐車スペースを頭に入れてから間取りをつくるので、車のサイズがはっきりしていないと後々間取りに影響する場合も出てきます。

広い土地の場合はそんなに問題ありませんが、30坪前後の土地の場合は車のサイズは特に重要なポイントと言えます。

将来、車を購入する場合はどうすればベスト?

車

車をすでに所有している場合は車種が分かれば車のサイズが分かりますが、都市部の方だと駐車場など車の維持費が高いことや、公共交通機関が発達しているので家を建ててから車を購入するという方も多くいらっしゃいます。

そんな場合、どの車を買うか決めてないことがほとんどで、車が決まっていないので車のサイズも分からないというケースが多く見受けられます。

そのため、とりあえず車一台止めれればいいかなということで間取りの要望を伝える際に「車1台分の駐車スペース」と簡単に言ってしまうこともありますが、この伝え方、実はかなり危険なんです。

 

設計者によって車1台の駐車スペースの広さの捉え方が違いますし、都市部では駐車場を敷地内に確保するのが難しいことが多いので小さめの駐車スペースになりがちです。

また、図面に車の絵が描いてあれば車が入るんだなという意識を持ちますが、その図面に描かれている車のサイズというのは意外と見落としてしまい、いざ車を止める時になってこんな狭かったのかと気付くこともあります。

ですので、軽自動車かコンパクトカーか、それとも大型車を置く可能性があるなど、あらかじめ一言付け加えておいて、それだけのスペースを確保しておくのがポイントになってくるんですね。

駐車スペースに必要な広さ

車の寸法と必要なスペース

それでは次に、実際の目安となる駐車スペースの広さを見ていきましょう。

車種による必要な駐車スペースは次のようになります。

軽自動車:2.0m × 4.0m

中型車 :2.3m × 4.7m

大型車 :2.5m × 5.0m

最低限このくらいの広さは必要となってきます。

 

必要な駐車スペースの広さに比べて車はもっと小さいですが、ドアを開けるスペースなど駐車スペースにゆとりがないと、「車を止めるのに何度も切り返しを行わないと車が止められない」ということになりかねないんですね。

最悪、駐車するために車を擦ってしまい、いつの間にか車が傷だらけになんてことも・・・。

そうなると、修理代の方が高くつきそうですし、車に乗ることにストレスを感じるようになってしまうケースもあります。

そんなのが何十年も続くと考えると、ゾッとしてしまいますね。

 

そのため駐車スペースをつくる時は、できるかぎり車に乗る時のストレスを軽減できるようにしておくのが重要なんですね。

(運転が苦手の方は、あらかじめ伝えておくとストレスの少ない駐車場にしてくれる可能性が高くなります)

車のサイズの簡単な見分け方

また、昔と違い最近では車にあまり興味が無い方も増えてきました。(私自身、今では大体分かりますが、家の設計をするようになるまでは乗る車は何でもよく、車の車種なんて全然知りませんでした)

そんな方は、車のナンバープレートを見ると車のある程度のサイズが分かるようになります。

 

ナンバープレートのどこに注目するかと言うと、ナンバープレートの色と数字に注目です。

軽自動車であればナンバープレートは黄色。

こんな感じですね。

ナンバープレート(軽)

Photo:https://ja.wikipedia.org/wiki/日本のナンバープレート

軽自動車であれば、駐車スペースはかなりコンパクトに済ませることができます。

 

次にナンバープレートの数字は、この部分に注目してください。

ナンバープレート

Photo:https://ja.wikipedia.org/wiki/日本のナンバープレート

大まかな考え方として、コンパクトカーなどの中型車はナンバープレートの数字の頭が5に。

大型車はナンバープレートの数字が3になります。

 

ナンバープレートは日頃生活している時に簡単に見かけることができるので、車のサイズ感を養うのにいいトレーニングになるんですね。

 

代表的な車種を挙げてみると、

軽自動車:ムーブ、タント、N-BOX、ワゴンR

中型車 :アクア、フィット、ノート、スイフト、ゴルフ

大型車 :アルファード、エルグランド、CX-8、ハイエース、ベンツやBMWなどの外車

などなど。

 

これらの車の中で、将来的にどのタイプの車を乗ることになりそうか想像してみると、必要な駐車スペースは割出しやすくなります。

例えば、近所のちょっとした買い物や外出程度であれば軽自動車やコンパクトカーで十分ですし、アウトドアやお子さんにサッカーや野球など送り迎えが必要で荷物が多いスポーツを習わせる予定であれば、大きめの車の方がいいですよね。

 

このように将来に乗る可能性のある車を考えた上で、一番大きい車のサイズで駐車スペースをつくっておくと、将来車を乗り換えようと思った時も問題なく乗り換えることができます。

余談

最後に少し余談となりますが、建売住宅や中古住宅の場合は実際に駐車スペースの広さを測ってみる。

これが結構重要です。

理由は、販売図面に描いてある車のサイズは当てにならないからです。

ひどいケースでは、駐車場付き物件の方が売りやすいので、広告の車のサイズを縮小して図面に入れている場合なんかもあります。

 

その結果、購入していざ車を止めようと思うと、駐車スペースが狭すぎて車を止められないなんて事も・・。

これはウソのような本当の話です。

平面的な図面を鵜呑みにするのではなく、実際に駐車場の広さの感覚を掴むのが重要なんですね。

まとめ

今回は車の駐車スペースについて見てきました。

家づくりで車の駐車場と家の配置、間取りは切っても切れない関係にあります。

ただ、一言で駐車場と言っても、必要な広さは人によって様々です。

限られた土地を有効活用するためにも、将来どんな車を何台置く予定かを伝えられると一番良いんですね。

また、車は1つのちょっとしたミスで傷がついて修理が必要になるなど、ミスした時の影響が大きい物なので、できるだけストレスの少ない駐車スペースにしておきたいものですし、駐車スペースの作り方で車の止めやすさは大きく変わります。

この部分も意識しながら、駐車スペースの大きさはしっかり確認しておくのがベストなんですね。

では。

 

駐車スペースについてはこちらも参考にしてください。

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  • 車は車種によってサイズが違うので、どんな車を止めるのか伝える。
  • 車のことを考えていない間取りもあるので、必ず自分で車が止めれるか確認する。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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