「玄関に鏡を付けようかどうか迷っています。玄関の鏡について記事にしてもらえないでしょうか?」
読者の方よりこのようなリクエストをもらいました。
たしかに、玄関に鏡があればお出かけ前に姿をチェックできるので便利ですよね。
その一方、玄関という限られたスペースの中に鏡があると邪魔になってしまうこともあります。
では、実際に玄関には鏡があった方がいいのでしょうか?
今回はそんな玄関の鏡について、鏡を付ける時のポイントや魅力について詳しく見ていきたいと思います。
玄関の鏡が気になる方はぜひご覧ください。
玄関に鏡を付けた方がいい?
玄関に鏡を付けた方がいいかどうかの前に、まずは玄関に鏡があるメリットについて見てみましょう。
そのメリットがあなたにとって価値があるかどうかによって、玄関の鏡の価値も変わってくるからなんですね。
まず、玄関に鏡がある1番のメリットとしては、靴や上着を含めた全身のコーディネートをチェックできるということ。
玄関の鏡というのは、家の中で唯一、全身を確認できる鏡となります。
部屋の中で顔や髪、服装を整えることはできても、靴を含めた全身の姿というのは玄関でしか確認できないからなんですね。
そのため、出かける前に全身のコーディネートを確認したい方にとっては、玄関の鏡というのはとても価値の高い物になります。
その一方、玄関の鏡は万能という物ではなく、出かける前に軽く確認するための物になります。
たとえば、服が変に折れている等おかしな部分が無いかどうかチェックするのにはとても便利ですが、玄関で「何か今日のコーディネートがしっくりこないな」と感じても、そこから衣装変更するのはとても大変になってしまいますよね。
あくまで玄関の鏡は軽く全身をチェックするという物。
そのため、服を着る場所や洗面室など身だしなみを整える場所で全身を確認できるようにする方が重要度は高いと言えます。
(部屋やウォークインクローゼットに全身が見える鏡を置くのは簡単ですが、洗面室で全身が見える鏡を置くというのは意外と難しいものです。そのような場合は洗面室からお風呂の鏡が見えるようにしておくというのも全身をチェックするための1つの方法になります)
もし服装が気に入らないと気分が乗らないという事が多いのであれば、玄関の近くに衣装部屋やウォクインクローゼットを配置しておくなど、あらかじめ衣装チェンジしやすいような間取りにしておくのもいいですね。
また、鏡は意外と目立つ物でもあります。
動くものが映ればやはり気になりますし、常に鏡が見えているというのも気持ち良いものではありません。
そのため、付ける場所を間違えてしまうと落ち着かない雰囲気であったり、うるさく感じてしまう玄関になることも有るんですね。
そのため、どの玄関でも鏡が合うという訳ではなく、玄関の広さや鏡の適切な設置場所が有るかどうかというのも確認しておきたいポイントになります。
このようなことを踏まえた上で玄関の鏡について見てみると、玄関に鏡が有るか無いかであれば有る方がやはり便利です。
ただ、誰にでも合うという訳ではなく、まずは靴を含めた全身を確認するというニーズがどれだけ高いか。
そして、使いやすい場所に鏡を配置できるかどうか。
この2つで玄関の鏡の価値というのは変わってくるんですね。
玄関に鏡をつける時のポイント
それでは次に、玄関に鏡をつける時のポイントについても見ていきましょう。
これまで見てきたように、玄関の鏡は全身が映ることで価値を一番発揮してくれます。
では、実際に全身を見れる鏡にするためにはどれくらいのサイズの鏡が必要なのでしょうか?
もちろん、鏡を見るまでの距離にもよりますが、目安として身長の半分くらい大きさがあれば全身を写す事ができるようになります。
たとえば、身長が170㎝であれば85㎝の大きさの鏡があれば良いという訳ですね。
幅は40㎝くらいあれば肩幅まで十分入るので、玄関の鏡では100㎝×40㎝くらいの物を設置するケースが多いです。
また、玄関の鏡では靴も含めたコーディネートを見たいので、玄関の土間部分に鏡があるというのも重要なポイントです。
土間に鏡がある事で、靴も含めた全身を見る事ができるんですね。
その他、鏡までの距離が近すぎると全身まで見えなくなってしまうので、ある程度の玄関の幅は欲しいところです。
鏡を付ける良い場所が中々見つからない場合は、玄関収納の扉に鏡を付けてしまうというのもいいですね。
(玄関は人通りも多く置き型の鏡だと邪魔になってしまうため、玄関は基本的に壁付けの鏡にしておいた方が無難です)
鏡のサイズ感としてはやはり全身が見やすい縦長の方が使いやすいですし、縦長の方が鏡自体のシルエットもスマートに見えます。
壁の一部に鏡があるというよりも、鏡自体は目立たず壁と一体に見えるような位置、サイズ感にできるとベストですね。
あとは、玄関に鏡を設置するならできるだけ光の入る明るい窓のある玄関を目指したいところ。
その理由としては、自然な光があるかどうかで鏡での見え方が違ってくるというのが大きな理由です。
今の家では家の明かりに暖色系の照明を使う事がほとんどで、暖色系の明かりは落ち着いていて雰囲気もとても良いのですが、やわらかい色のため良くも悪くも細かい部分までは見えにくいという特徴があります。
その結果、家の鏡で見る色味と実際に外に出て自然の光の元で見る色味などに違いが出てしまうこともあるからなんですね。
このような影響を少しでも減らすためにも、玄関に鏡を付ける場合は少しでも多く自然の光が入る方が価値が、より自然な姿をチェックする事ができるようになります。
また、鏡は光を反射するので光が入ることでより明るい印象の玄関にできるというのも魅力の1つと言えます。
その一方、玄関で避けたい鏡の配置というのもあります。
それは、玄関ドアを開けた正面に鏡を付けるというケースです。
玄関に入って最初に目に飛び込んで来る場所を「玄関のアイキャッチ」と言いますが、そこは玄関での1番の見せ所となります。
では、その1番の見せ所に鏡があるとどうでしょうか?
見せる場所なのに鏡に映る自分の姿が飛び込んで来るというのは何か変ですよね。
また、自分が動くたびに鏡に映った自分が動くことになり、落ち着きのないゴチャゴチャした印象の玄関にも見えがちです。
そのため玄関の正面に何か配置するなら、鏡ではなく絵や飾り棚、外が見える窓などアイキャッチとして映える物を配置した方が断然雰囲気はよくなるんですね。
このことを踏まえると、玄関の鏡は玄関の側面、あまり目立たない場所に付けるというのが正解となってきます。
ある程度の広さがある土間収納を作るのであれば、収納内に鏡を設置するというのもいいですね。
また、全身は見えなくていいけども、外に出る前に顔を含めた上半身を軽くチェックしたいという場合もあります。
玄関の近くに洗面室があれば洗面室で鏡を見ることもできますが、離れていた場合はちょっと手間ですよね。
そんな時、玄関近くに手洗いを設けてそこに鏡を付けるというのも効果的な方法になってきます。
家に帰ってすぐ手を洗える間取りというのは最近ではほぼ必須になっており、その手洗いに鏡を付けるという訳ですね。
手洗いであれば鏡を付けても自然な雰囲気でまとまるので、全身にこだわらなければ玄関近くの手洗いに鏡を付けるというのもオススメですよ。
まとめ
今回は玄関の鏡について詳しく見てきました。
玄関の鏡というのは、家の中で唯一、靴も含めた全身を見れる物なので、外に出る前に全身をできるだけ確認しておきたいという方にとってはマストな選択肢となるんですね。
また、玄関の鏡は全身を見るための物なので、全身が見れるようになっているかどうか。
これが大事なポイントになってきます。
また、鏡は姿を映してくれますが、見えすぎると煩わしく感じてしまう物でもあります。
この部分も意識しつつ鏡を設置する。
これが価値のある玄関の鏡にするための秘訣なんですね。
ぜひ今回の内容を参考に、日々の役に立つ鏡を設置してみてくださいね。
では。
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