階段は家の中でも目立つ場所です。
家の中を上り下りする場所なので、見上げたり見下ろしたりといろんな角度から階段を見ることになるからなんですね。
そして、そんな階段とセットなのが「手すり」。
手すりは安全に階段を上り下りするためだけでなく、手すりの作り方次第で階段の印象というのも変わってくるからなんですね。
今回はそんな階段の手すりをおしゃれに使いやすくする方法について詳しく見ていきたいと思います。
家をおしゃれにしたい方はぜひご覧ください。
階段の手すりをおしゃれにするには?
階段の手すりをおしゃれにする場合、注目したいのは次の2つの部分です。
それは、
- 階段手すり金物
- 階段手すりの素材
この2つに注目する事で階段手すりをおしゃれにすることができるんですね。
たとえば、階段手すりの金物といえば下の丸印を付けた部分です。
階段の手すりでは手すりを支える「ブラケット」と呼ばれる部材や手すりのジョイント部分などに金物が使われているんですね。
そしてこの金物部分をいかに綺麗に見せるかで階段手すりがおしゃれに見えるかどうかが違ってきます。
また、階段の手すりの素材も印象を左右します。
手すりで1番多く使われているのが木材で、その他ではスチールやアイアンを使った手すりというのもあります。
そしてたとえば木製の手すりを例に取ってみても、色を塗装した手すりやツヤが有るもの、無いものなど色んな手すりがあります。
たとえばツヤ有りの手すりは汚れが付きにくいですが、テカテカとした感じは部屋の雰囲気から浮きがちです。
ツヤの無いできるだけマットな物の方が自然に見えるなど、どんな手すりを選ぶかによって印象はかなり違ってくるんですね。
このように手すりの素材が家の雰囲気に合っているかというのも、おしゃれに見えるかどうかに大きく影響してきます。
では次に、実際におしゃれな階段手すりにする方法について色々と見ていきましょう。
おしゃれな階段手すりの作り方
階段の手すりには色んなスタイルがありますが、まずは手すりの金物について見ていきたいと思います。
階段手すりの基本として、手すり以外をどれだけシンプルに見せられるかというのが1番のポイントになってきます。
そのため、階段手すりの金物もできるだけ目立たずシンプルな物を選ぶのが正解となってくるんですね。
たとえばシンプルな感じの物だとこんな階段手すりの金物や、
シンプルでクラシカルな金物などもあります。
このように金物メーカーもシンプルな金物を色々と出しているのですが、使う住宅会社側が昔から変わらずゴテゴテした金物を使っている事も多いというのが実際のところです。
そのため、階段手すりにどんな金物が使われているかは必ず確認しておきたい部分なんですね。
デザインが微妙な場合は変更したい旨を伝えるのも効果大です。
次に、さらに階段手すりをおしゃれにする場合、金物は使わずに手すりを作るという方法があります。
たとえば丸棒の手すりにする場合、下のように金物を使わず全て木で作ることも可能です。
金物が出てこない分、シンプルでスッキリとした階段手すりにすることができるんですね。
また平板の手すりで金物を見せない場合はこんな感じに。
Photo:https://www.woodone.co.jp/
金物が見えるかどうかで手すりの印象はかなり違ってくるんですね。
また金物が見えない手すりが1番効果を発揮してくれるのが下から見上げた時です。
金物は下から見上げると目立ちやすいからなんですね。
そのため、リビング階段など家の中の目立つ場所に階段を作る場合は、金物の見え方を意識してみるというのも効果大です。
ちなみに細かい部分になりますが、階段手すりで金物を見せない場合にこだわりたいのが下の部分。
手すりは安全のために付けるものなので強度が当然必要になりますが、手すりを止めるのに簡単なのが上のように壁へ向けてビスを打って止める方法です。
でも、このビスが見えない方が手すり自体は綺麗に見えるので、強度を出しつつビスを見せずにどう手すりを作るかというのが建築士としてはこだわりたい部分なんですね。(いくつか方法があります)
そのため、金物を見せない場合はビス穴が出るかどうか聞いて見るのもいいですね。
また、オープンな階段の場合は階段の手すりを落下防止用の手すりと兼ねるという方法も。
https://i-works-project.jp/i-works1.html
手すりが壁側に付かないので、全体的に部屋がスッキリとまとまるようになります。
(もし壁側に手すりが欲しくなった時のために壁に下地を入れておくと安心です)
次に、階段手すりにスチールを使った場合を見てみましょう。
基本的にスチールは細くて強度が出せるので、階段の手すりに打ってつけの素材です。
(強いてデメリットを挙げれば、冬場にちょっと冷たいです)
またいろんな形に加工もしやすいので、どんな階段にも合わせやすいという特徴もあります。
Photo:https://www.homify.jp/ideabooks/46101/
そんな階段手すりにスチールを使う場合のポイントとしては、手すりの取り付け部分をどれだけシンプルに作れるかということ。
この部分がゴタゴタしてくると、いくらスチールの手すりといってもうるさく見えてしまいがちなんですね。
壁に付ける場合も同じで、取り付け部分がどんな感じになるか確認しておくと、スチールの階段手すりで失敗するというケースはほとんど無くなります。
また、階段手すりにアイアンを使う場合もあります。
アイアンの手すりはデザインの好みが人によってかなり違うため、雑誌やネット、SNSで好きなデザインの階段手すりがあった時に保存しておいて、家の打ち合わせの際に見せられるとスムーズです。
アイアンの手すりは既製品もありますがデザインに限りがあり、オーダーで作る事が多いからなんですね。
特に曲線のデザインは口では説明するのが難しいので、実例があると意思疎通がしやすくなります。
それを元にあなたに合った階段手すりを作っていきたいですね。
使いやすい階段手すり
それでは最後に、使いやすい階段手すりについても少し見ておきましょう。
いくら階段手すりがおしゃれでも、使いにくければ手すり本来の役割を果たしてくれないので、使いやすさというのも重要ですね。
まずは階段手すりの高さについて。
基本的に手すりの高さは75㎝〜85㎝くらいに設定されていることが多いです。
「〜」とついているのは、手すりは斜めに取り付けるので場所によって高さが少し違ってくるからなんですね。
色々高さを試しましたが、下図の高さが誰でも使いやすいので基本的に私は下の高さで手すりを設定しています。
次に、回り階段の外側と内側、どちらに手すりをつけるかについても見てみましょう。
回り階段の場合は階段の外側に手すりを付けるのが基本になります。
その理由としては、歳を取って手すりを頼りに階段を上り下りするようになった時に顕著に現れます。
下の図は歳を取って手すりを頼りに階段を上り下りする時の足の位置を簡単に描いた物になりますが、通る場所は外側手すりの方が階段の広い場所を通れることが分かります。
若い時は手すりはそれ程気になりませんが、手すりを頼りにして階段を上り下りすると、内側手すりの時は毎回階段の内側の狭い部分を通って階段を上り下りすることになってしまうんですね。
そのため、回り階段は何かしらの理由がない限り外側に手すりがセオリーとなります。
ちなみに、階段は下りる時の方が事故が多いので下りる時に利き手側に手すりが有るとベターですが、間取りの関係で難しいこともありケースバイケースと言う感じになってきます。
また将来、階段の両側に手すりが欲しいとなった時のために、下地を入れておくと安心ですよ。
まとめ
今回はおしゃれな階段手すりを作る方法について詳しく見てきました。
階段手すりは、基本的に手すり以外の物の存在感をどれだけ消せるかで、おしゃれに見えるかどうかが違ってくるんですね。
そのため、手すりの金物や手すりの取り付け方を意識するだけで、見え方というのは大きく変わってきます。
今回の内容を参考に、ぜひおしゃれで使いやすい階段手すりを作ってくださいね。
では。
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