ここ最近、土地に関するブログが多いので「あなたは不動産屋ですか?」と言われる事がよくあるO型建築士です。いえいえ、私の本業は建築士でございます。でも、土地と家は絶対に切り離せないものなので、土地の事を語るとついつい熱くなってしまうのです。
今回は土地の価格交渉シリーズの最終回。「土地の価格交渉はした方が良い事なのか?それとも止めておいた方がいい事なのか?」というテーマについてお送りします。「価格交渉は苦手だからできないよ」という方から「これナンボまけてくれんの?」と何にでも聞いてしまう方まで、どうぞご覧ください。
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土地が売れる理由、売れない理由
まずは土地の売買について考えてみます。市場に出せばすぐに「売れる土地」といつまでたっても「売れない土地」というのが存在します。それではこの2つの土地は何が違うのでしょうか?
「売れる土地」と言っても理由は様々です。なかなか土地が出てこない地域で土地が売りに出されれば、売れる可能性はかなり高いと言えるでしょう。希少性が付加価値として付くからです。一方、人気のない地域で買い手があまりいない場合でも、すぐに売れる土地にする方法はあります。方法は簡単です。価格を劇的に下げてしまえば「すぐに売れる土地」に早変わりします。反対に、先ほどの希少性が高い土地でも相場よりはるかに価格を上げれば「売れない土地」へと姿を変えてしまいます。
このように、土地自体の価値で「売れる土地」「売れない土地」というものは決定する事は無く、「その土地が持つ特性や価値に対していくらの金額をつけるか」で、「売れる土地」か「売れない土地」というのが決まってきます。
価格交渉は良い事?悪い事?
そもそも、土地には定価というものがありません。土地の価格とは、路線価という基準価格と近隣の販売事例をもとに不動産屋と買主が決めているだけのものです。さらには、最初は高めの価格に設定して様子見て、反響が少なければ価格を下げていくという様に価格を決めるのが一般的です。そして、最初の価格ですぐに買いたいという人が現れた場合、もっと高くしておけば良かったと後悔し、反対に全く反響がなく、うんともすんとも言わなければ価格を下げていきます。それほど、皆手探りで価格を決めています。それほど土地の価格は曖昧で、タイミング次第で上がりもすれば下がりもします。不動産とはこのような世界なのです。
そこで言える事はただひとつ。土地の価格は、自分が買いたいと思える価格を最初は提示すればいいのです。「絶対に手に入れたい」と思うなら価格交渉などせずに販売価格で購入すればいいですし、「この土地なら販売価格だと高いけどもこれくらいまでなら出す」と思うならその価格を提示しましょう。その価格があなたが土地に付けた価格なのですから。
もちろん、土地の売主が不快に思うような価格を出すのは相手に失礼ですし、価格交渉をするにあたって住宅ローンの事前審査を通しておくなど、自分でできる事をした上で価格交渉をした方がいいのは言うまでもありません。
少なくとも価格交渉は悪い事などではなく、自分が土地に付けた価値を元に土地を購入するという事は、これからその土地で長く住んで行く中でとても大事な事であると私は思います。
なかなか価値の判断が難しいですって?そのために住宅の営業マンがいるのです。信頼できる営業マンなら、土地探しから一緒になって力を貸してくれるはずですから。
では。
土地探しのポイントはこちらを参考にしてください。
土地の失敗を無くすならこちらも参考にしてください。
→土地購入の注意点がたくさん載っている!土地の販売図面の見方を解説します。
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家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
建築士が教える今日の問題解決
価格交渉はした方がいい?止めておいた方がいい?
- 土地の価格は有って無いようなものであり、タイミング次第。
- 自分が買いたいと思える価格を提示すればいい。
- 価格の判断が難しい時のために、住宅の営業マンはいる。
- 価格交渉をするなら、自分でできることは自分でやっておく。