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狭小地や小さな敷地に家を建てる時に注意する5つの事

家を建てる時に必ず考慮しておかないといけないこと。

それは、家はあなただけでなく、周りの環境にも影響を与えると言うことです。

例えば、都市部で家を建てる時は、田舎で家を建てるよりも近隣トラブルが起こる可能性が高くなります。

都市部ではお隣との距離が近いので、家が建つことでお隣の家にも影響がでやすいんですね。

さらに敷地が狭いとなるとトラブルが起こる確率はグンっと上がります。

 

もちろんトラブルが起これば住宅会社も動いてくれますが、トラブルが起こって一番困るのは実際に住むようになる「あなた」。

せっかく家を建てるのに、家を建てる前からトラブルになるのはやはり避けたいですよね。

 

でも安心してください。トラブルの原因は大体決まっています。

トラブルの原因さえ分かっていれば、事前に確認をとってトラブルを防ぐ事ができるので、都市部で家を建てる予定の方はぜひ今回の内容を参考にしてくださいね。

それでは都市部や狭小家で家を建てる時の注意点を1つずつ見て行きましょう!

敷地境界からの距離

実は家を建てる時、自分の敷地の中だからといって好きな場所に家を建てられる訳ではありません。

地域によって違いはありますが、家を建てる時は基本的にはお隣の境界線から50cm以上空ける必要があります。

なぜかと言うと、民法で定められているからなんですね。

 

では、どこを50cm空けないといけないかと言うと、こんな感じです。

隣地との距離

家の壁からお隣との境界線まで50cm以上確保しないといけないんですね。

壁芯からだとお隣との境界から65cm〜70cm離れていると50cm以上は確保できます。(特殊な工法を除きます)

住宅会社がつくる配置図にはこのような壁芯寸法が入っていますので、目安にしてくださいね。

 

ただ、お隣との距離を50cm以上絶対に離さないといけないかと言うと、必ずしもそうではありません。

民法では、地域柄50cm離さない慣習がある場合、その慣習に従うとなっているからです。

具体的には都市部でお互い50cmも離れていない地域なんかは結構ありますよね。

小さな土地に家を建てるので、50㎝空けるとより小さな家しか建てられなくなり、お隣が近いのはお互い様という感じの地域です。

こういった地域では、お隣までの距離が50cmを切って家が建っています。

 

また、お隣の承諾をもらっていればお隣まで50cm無くても問題ありません。

要は、「自分だけ好き勝手に敷地目一杯使ってはダメですよ。周りにも配慮しないとダメですよ」って事なんですね。

エアコンの室外機が置けない

狭小地や狭い敷地で家を建てた場合、ほぼ間違いなくエアコンの室外機置き場に悩みます。

バルコニーにエアコンの室外機を置ければいいですが、置けない場合はお隣との狭い隙間、最悪の場合は壁に取り付ける必要が出てくるんですね。

 

また、室外機もとにかく置ければ良いという訳でなく、クリアランスの寸法というものも必要になります。

室外機の前にスペースが無いとエアコンの性能を発揮できなかったり故障の原因になるからなんですね。

そうなってくると、お隣との境界まである程度のスペースが必要となってきます。

エアコン室外機

具体的には、お隣との境界の真ん中にブロックを積んでいる場合は、壁芯寸法で70cmくらいは欲しいところ。

ブロックを自分の敷地の中に積むのであれば、もう50cmくらいは離したいですね。

エアコンの室外機は意外にスペースが必要なので注意が必要です。

排気に気をつける

家を建てる場合、家から出る排気も配慮しておく必要があります。

排気の代表例を挙げるとすると、まずは換気扇。

さらに換気扇以外にも、ガスの給湯器であったり、エコキュートのヒートポンプであったり、エアコンの室外機であったりと、家は結構色んな物を排気しています。

それでは換気扇の注意点から見てみましょう。

 

換気扇

換気扇で注意したいのが、お隣との窓とかぶらないようにする事。

換気扇はキッチンやトイレ、水まわりに取り付けられるので、窓にかぶってしまうとどうしても気になってしまいます。

お隣の換気扇が窓の真ん前にあるとやっぱり嫌ですよね。

換気扇を通してニオイが伝わってくるのであれば、あなたも窓を開けたく無くなってしまうのではないでしょうか。

 

そうならないためにも、換気扇はできるだけ影響のない場所に取り付けるのがポイントと言えます。

 

エアコンの室外機、エコキュートのヒートポンプも同様ですね。

また、エアコンやエコキュートの室外機は音もしますので、お隣の家の寝室の近くなどはできるだけ避けた方が無難です。

 

ガス給湯器

実は、ガスの給湯器から熱風が出ているのをあなたはご存知ですか?

お隣との距離が近いと、ガス給湯器の熱で境界のフェンスが歪んでしまうこともあるほどの熱風です。

そんなのが敷地のすぐ側にあると、トラブルの元になる感じがプンプンしますよね。

 

でも、給湯器のメーカーもそんなトラブルを防止するために、正面に排気するのでなく側面に排気するような部材を用意しています。

側面に排気すれば、お隣へ直接熱風がいかなくなるのでトラブルを避けられるので、このような部材が販売されているんですね。

給湯器とお隣が近い場合は、側面に排気してお隣に迷惑をかけないようにしましょう。

工事やメンテナンスがしづらい

お隣が近いと、家の工事やメンテナンスが大変です。

家の工事には足場と呼ばれる部材を組み立てて外壁工事をするのですが、お隣が近いと通常の足場だと敷地からはみ出してしまいます。

そのため、狭小地用の足場を使用する事になります。

狭小地用の足場は作業もしづらいので、メンテナンスの費用も割高となってしまいます。

 

また、オール電化でエコキュートを敷地の奥に配置した場合、最初に設置する場合は家を建てる前に搬入しておけばいいですが、悩ましいのが年数が経って交換する必要が出てきた場合です。

そのような場合はお隣の敷地も使わせてもらわないとエコキュートが交換できないなんて事もありますので、お隣さんと良好な近所付き合いをしておきたいですね。

家のメンテナンス費用はどれくらい必要で、修繕するタイミングはいつ?

窓やドアを越境しない

窓

狭小地や敷地の狭い土地で時々見受けられますが、窓やドアを開けた時にお隣の敷地や道路にはみ出していることがあります。

もちろん、敷地からはみ出すのはトラブルの元なので、窓にストッパーを付けたり、はみ出さないサイズや種類のサッシを選ぶ必要があります。

ただ、そのような越境をあまり窓を気にせずに配置している家もあるので、敷地が広くない場合は設計士に窓を開けても越境していないかどうか確認しておいてくださいね。

家を建てるなら必ず知っておきたい窓の話

まとめ

今回は狭小地や小さな敷地で家を建てる場合の注意点をあげました。

都市部で家を建てる場合なんかは、30坪も敷地がない事がほとんどで、20坪前半という土地もザラにあります。

 

もちろん、設計士は今回挙げたような事を注意して間取りを造りますが、設計士も万能ではなく、特に狭い敷地はトラブルが起こりやすい土地と言えます。

そして、トラブルが起こって一番困るのは実際に住むようになるあなたです。

 

さらにトラブルが起こってしまえば、近隣の人も迷惑します。やはりトラブルは起きないのが一番なんですね。

(クレーマーは除きます。そのような土地は購入前に回避してくださいね)

土地探しで失敗しないために必ずチェックしておきたい7つのこと

 

でも注意しないといけないポイントが分かっていれば、事前に確認をとったりしてトラブルを防ぐ事ができます。

都市部で家を建てる予定の方はぜひ今回の内容を参考にしてくださいね。

では。

 

小さな敷地はこちらも参考にしてください。

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狭小地や小さな敷地で家を建てる時、何を注意すればいい?

  • お隣までどれくらい空いているか確認する。
  • エアコンの室外機置き場があるかチェックする。
  • 換気扇や給湯器の排気に注意する。
  • メンテナンスできるか確認する。
  • 窓やドアが越境していないか注意する。
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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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