間接照明を上手くつくるコツと失敗例

みなさんこんにちは。ed-commons小林です。

新しいお家に間接照明を導入したいという方は結構いらっしゃいます。間接照明とは、光源を壁や天井にあてて間接的な光の空間をつくりだす照明手法のこと。

 

ただ、良い間接照明と悪い間接照明の違いについて知っているかと聞かれたらよくわからないという方は多いのではないでしょうか。

間接照明を打ち合わせでなんとなくすすめられて、なんとなく良さそうだと思って導入したけれど・・これって本当にいい感じ?いまいちな感じ?っていうのは分かりにくいものですよね。

 

今回は間接照明を導入するならここを気をつけて!というポイントをお伝えしますので、いい家づくりに役立ててくださいね。

間接照明とは

k_70_1_i_l出典:http://www.lighting-daiko.co.jp/

間接照明というのは、もともと日本の住宅では行灯や灯篭などで使われてきた照明手法で、昔の日本人は光の強弱や陰影を大事にし、ほんのりした光のグラデーションを楽しむ生活を送っていました。

舞妓さんたちのおしろいは、間接照明の薄暗さの中で女性を美しく見せるためのお化粧だったとも言われています。

一方で、近年の照明器具の発達により、「より明るく、より広い範囲で、より作業しやすく」の照明手法が主流となり、天井のシーリングライトのもとで作業したり本を読んだりという生活スタイルがすっかり定着しましたが、現在は、間接照明とされる照明器具の光源のパワーがあがり、間接照明でも十分生活空間が明るくなったことから「すてきな照明空間」「くつろぎの灯り」としてあらためて人気が再燃しています。

 

では、間接照明をどう使えば、「すてきな照明空間」「くつろぎの灯り」にできるのでしょうか?

 

間接照明の手法の一番の特徴は「人に直接光が当たらないようにしている照明」と言えます。

ということは、どこを照らしているの?と思いますよね。

間接照明は、照明器具から放たれる直射光を壁や天井に当て、その光の反射や拡散を利用して「間接的に」空間を明るくする照明手法です。

 

壁や天井に光をあててその拡散光が空間を照らしますので、壁や天井の存在は非常に重要で、照明器具自体を動線から見えないように隠してしまったり、もしくはランプシェードのようなフード状のおおいを照明器具につけて、強い直接の光を柔らかい光にして空間を照らす事になります。

 

それではまず、間接照明の良い点と欠点をみていきましょう。

 

間接照明の良い点

  • 光の色や強弱の変化でドラマティックな空間を作ることができる
  • 明るさ感や開放感が高まる
  • 光源が直接見えないので、不快なまぶしさが無い
  • 空間全体を均一に明るくできる

 

間接照明の欠点

  • 照明器具の種類によっては部屋全体が明るくならないため、照明器具の数が増えてしまう
  • 建築的に加工が必要なことが多く、費用が発生する
  • 特に天井を折り上げる場合は、天井高に注意
  • 勉強したり読書するには手元照明などが必須

 

これは補足ですが、LED普及前は蛍光灯の光源を使っているケースが多く、数年でランプ交換が必要になった場合、大抵の間接照明はランプ交換が難しい位置にあるためランプ交換が非常に大変だということもあります。

ここ数年はLEDの間接照明が増えてきましたので、この点は改善されてきています。

間接照明の代表的な手法

それでは次に、住宅でよくある間接照明の手法を見てみましょう。

間接照明の手法としては、以下のものが一般的です。

コーブ照明

コーブ照明

照明器具からの光を天井に反射させる間接照明です。

ホテルのロビーや寝室などでよく見かける、折り上げ天井の中に棒状の照明器具を設置する手法で非常に高級感があります。

ダウンライトなどに比べると、光源が点ではなく面で伸びてきますので、室内が柔らかい雰囲気になります。

コーニス照明

コーニス照明

光を壁面に反射させる間接照明のことです。

壁やカーテンに当てた照明の光がカーテンのように徐々に陰影をまといながら下に降りてくる様は非常に幻想的です。

吹き抜けの壁にコーニス照明を採用してくださったお客様は、完成後にお邪魔した際に「夕方にこの照明のスイッチを入れて見とれるのが日々の楽しみなんです」とおっしゃっていました。

 

その他、壁付けのブラケット照明でも、光源を壁面にあてて間接光を楽しむタイプがあります。

間接照明を作る上でのコツと失敗事例

それでは、間接照明を作る上での注意事項をご説明していきます。

間接照明は、間取りによってはご希望の照明手法が使えない場合があります。

建築的なおさまりも非常に重要になってきますので、この間接照明を取り入れたら空間がどうなるのか、どう見えるのか、よく基本を知っていると打合せのときもスムーズにいきますし、思いどおりの空間をつくることが可能になりますよ。

 

照らす面(壁面や天井や床面)を確保する

先ほど言いました通り、間接照明は壁や天井に光をあててその拡散光が空間を照らしますので、壁や天井の存在は非常に「重要」です。

当てている壁面や天井の表面には何も無いことで、光がグラデーション状に美しく伸びます。(これは非常に重要です)

どういうことかと言いますと、次の失敗事例をみてください。

 

失敗1:エアコンや給気口がムーディーに照らされている!

美しく伸びる光のグラデーション。

ほんのりとムーディーな光を目で追っていくと・・、あっエアコンがっ!

エアコンがほんのりとした光に照らされてムーディーに佇んでいるじゃありませんか。しかも陰影までつけて・・。

 

エアコンだけじゃありません。

給気口、トップライト、建具、煙感知機、コンセント・・間接照明の光の先にありませんか?

 

解決策

照明の光を壁や天井に当てる際は、極力、壁や天井に何も無い状態にしておくか、またはカーテンのように「面」になるようにしておくのがポイントです。

 

失敗2:家具やカレンダーをドラマチックに照らしている!

間接照明をエアコンや建具など、家を建てる時に取り付けたもの以外にも、壁に家具やカレンダーや時計など、住んでから取り付けてはいませんか?

家具やカレンダーなどが壁についていると、せっかくの間接照明がもったいないということにもなりかねません。

 

解決策

こういうことが無いためにも、家具の配置は打ち合わせで十分検討しておくのがポイント。

時計の配置にも注意が必要です。

 

光源を上手に隠すこと

間接照明は文字のごとく「間接的な光」ですので、基本的に照明器具の光源自体を隠すことになります。

(電球が見えない状態です)

実は、間接照明ができ上がった時に気付く失敗が多いのが特徴です。

詳しく見ていきましょう。

 

失敗3:光源(照明)が見えている・・

 

隠されているはずの照明器具がひょっこり見えている・・実は意外と多いケースです。手品も、素晴らしい芸であったとしてもタネが丸見えだったらちょっと格好悪いですよね。原因としては、設置場所の検討不足や照明器具のサイズの検討不足があげられます。

この写真では、玄関ドアを開け玄関土間に入った目線で玄関収納の下に間接照明の器具がチラっと見えています。

間接照明器具の中には、器具の表面を白いボックス状にして光源が見えないように隠されているものもありますが、この場合は光源が見えないようもっと奥側に設置するか照明器具のサイズを小さくするかなどで格好よくなります。

 

解決策

照明器具や手法にあった配置や建築的なおさめで光源がみえないように処理されているか、設計士やインテリアコーディネーターさんに念のため確認してみましょう。

 

失敗4:床や窓ガラスに光源の器具や形が写り込んでいる!

これもよくあるケースです。艶やかで光を反射しやすい床の素材(鏡面調タイルやつるっとした塗装の床)ですと、せっかく間接照明を隠してあっても反射して光源が映り込んでしまうんですね。

似たような現象として、夜間、窓ガラスにダウンライトの照明がポツポツと映り込んでいるお家もよく見かけます。うう、残念。。

この場合は、グレアレスランプといって光の反射を抑える光源に変更するか、床の素材を光の反射が起きにくいものに変更するかで解消されます。

 

解決策

間接照明にする場合、光源を光の反射を抑えるものにするか、床材に反射の少ない物を。

 

失敗5:カットオフラインが出てます・・


間接照明で作った光の面をよく見ると、光の明暗の差が線としてくっきり出ていることがあります。簡単にいうと、光のグラデーションが線でぶつっと切れてしまう状態です。これをカットオフラインといいます。

本来、間接照明とは、光が壁や天井に徐々に伸びてグラデーションを作り出すことが目的なのですが、くっきり光と影の境界線(カットオフライン)が出てしまうと、せっかくの本格的な素敵空間が台無しに。

これは照明器具を隠すための幕板の高さが照明器具とあわず影を作ってしまうことに原因がありますので、幕板の高さが照明器具の高さと合っているか、造作図面での確認が必要です。

 

解決策

カットオフラインが出ない位置に照明器具を配置する。

 

失敗6:壁に伸びた間接光が窓で分断されている!

これも、思わずやりがちな失敗の一つ。

窓は壁面にできたせっかくの光のグラデーションを分断し、光を逃してしまいます。

そのため、間接照明で得られる照度が確保できず少し薄暗くなったり、何より見栄えが残念になってしまいます。

 

間接照明を作る壁や天井は窓や建具など遮るものが何もないのがベスト。

照明が照らす面に付いてもいしきしておきたいですね。

 

解決策

間接照明が照らす場所には、基本的に何も設けない。

 

失敗7:あれ!室内の照明が窓ガラスにうつりこんでいる!

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出典:http://www.lighting-daiko.co.jp/

夜、ふと室内から窓ガラスを見やると、室内の照明が映りこんでいることはありませんか?

特に繊細な間接照明で室内の照度を落として庭の夜景を楽しみたい場合、室内と外の明るさのバランスが重要になります。

この時、ガラス面に映り込んで庭の風景と重なり会わないようにすることが大事なんですね。

 

解決策

夜景を楽しみたい場合は、ウィンドウトリートメントやグレアレスダウンライトで室内の光の映りこみを極力おさえるようにしましょう。

まとめ

それでは、間接照明を作る上でのコツのまとめです。

  • 光で照らす面(壁面や天井や床面)には、エアコンやコンセント、家具などを配置しない
  • 建築的なおさまりを十分検討して、美しいグラデーションが映える照明設計をする

 

すてきな家は照明計画が左右するといっても過言では無いくらい、照明計画はとても大切です。

間接照明のある部屋は光がキレイで素敵ですが、作る側と住む側が目的をもって間接照明を導入しないと、結局使わなくなってしまったり、せっかくの光がうまく生かされない事態になりかねません。

 

間接照明をつくる目的は、お部屋の雰囲気をおしゃれで素敵なものにするためのものです。

間接照明を上手く使って、すてきなお部屋をつくってくださいね。

 

補足

今回は一部に照明器具メーカーDAIKOさんの画像をお借りしました。

DAIKOさんは間接照明に力を入れているので、間接照明に興味のある方はカタログを見るだけでも楽しいですよ。

DAIKO

 

照明についてはこちらも参考にしてください。

すごく簡単!おしゃれに見える照明の配置3選。

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