ツートンの家の外壁

よもやま話

ツートンの外壁を上手く使っておしゃれな家にする方法

街中にはいろんな見た目の家がありますが、2つの色を使ったツートンの外壁の家というのもよく見かける家の1つです。

1色では少し物足りなく感じる時に色を増やしてツートンの外壁にするというのは、効果がある方法だからなんですね。

それだけツートンの外壁というのは使いやすくはあるのですが、その反面、実はツートンの外壁というのは失敗してしまうケースも多くあります。

ツートンは使い方次第で見た目が大きく変わるという特徴があるからなんですね。

では、どうすればツートンの外壁を上手く使っておしゃれな家にできるのでしょうか?

今回はそんなツートンの外壁について詳しく見ていきたいと思います。

家の外観が気になる方はぜひご覧ください。

ツートンの外壁にする時のポイント

ツートンの外壁にする場合、色分けの仕方というのは色んなパターンが考えられます。

たとえば面積で見てみると、家の半分ずつ色を変えるケースもありますし、家の一部の色を変てアクセントのような使い方をする方法もあります。

ツートンの外壁は、かなり幅広い選択肢があるんですね。

そして、そんなツートンの外壁の中で最も影響が大きいのが、上下左右、どこで色分けするのかという部分です。

それではまず、左右でツートンの外壁にした場合に外観がどのように変わるか見てみましょう。

 

左右でツートンに分ける

では、下の家を例にツートンに色分けすると家がどのように変わるか見ていきたいと思います。

家の外壁

 

まず、この家を真ん中あたりでツートンに左右で色分けしてみることにします。

ツートンの家の外壁1

左右に半々くらいで色分けすると、どちらの色も主張が強くてどっち付かずになり、何だか中途半端な印象の家になってしまっていますね。

家の外観をおしゃれにするにはメインカラーを決めた上でアクセントは2色くらいに抑えるのがポイントとなりますが、今回のケースではメインカラーがボヤけてしまうのが中途半端に見える要因となっています。

 

では、もう少し色のバランスを変えるとどうでしょうか?

たとえば、窓を境界に色を変えてみましょう。

ツートンの家の外壁2

パッとみた感じツートンが外壁のアクセントになっているように感じますね。

ただ、実際に家が建って立体的な状態で見てみると、あまりアクセントになっていないケースが多く見られます。

真正面から見る時はアクセントに見えても、少し角度をつけて斜めから見るとツートンにした分だけ平な部分が目立ちノベッとした印象が強くなってしまうんですね。

その大きな原因はアクセント色が中途半端に使われているからです。

たとえば、服装であればシャツとパンツ、スカートといった上下のコーディネートでツートンにした場合は綺麗に見えても、ツートンのシャツなどは使い方が難しいですよね。

同じように、ツートンの外壁にした場合も色の境目がハッキリしていれば綺麗に見えますし、中途半端になってしまうとどっち付かずの印象になってしまいます。

 

そのため先程のケースでは、ツートンにするなら色が変わる部分に「ふかし壁」を作って縁を切り、色が変わっても違和感なく自然に見えるようにする工夫が必要となってくるんですね。

(※ふかし壁とは、あえて出っ張らせた壁のことを言います。)

ツートンの家の外壁3

外壁をツートンにする場合は、色の境目をいかに自然に見せるか。

これがとても重要なんですね。

 

上下をツートンに分ける

では次に、上下にツートンにした場合についても見ていきましょう。

先程の家を上下にツートンの外壁にするとこんな感じになります。

ツートンの家の外壁4

横に色分けした時と同じように、やはり中途半端な感じを受けてしまいますね。

特に上下にツートンにした場合は似たような色だと印象がぼやけてノベッと見えてしまう傾向があるので、白と黒など色の違いがハッキリ分かる外壁を使った方がメリハリが効くようになります。

たとえば、白と黒を上下にツートンにすれば和モダンの印象が強くなるので、細長い窓を使って「蔵」のような雰囲気を出そうとするとこんな感じに。

ツートンの家の外壁5

上下にツートンにする場合はただ好きな色を2色使うというのではなく、テーマを決めてそれに合った外観を整えていくというのが正解の近道なんですね。

 

また、やはり上下にツートンにする場合も同じ面で色分けするのではなく、凹凸がある方がメリハリが効いて綺麗に見えます。

ツートンの家の外壁6

凹凸などを使ってできる限り色の境目が自然に見えるようにする。

これはツートンの外壁をおしゃれに見せるための大原則となるんですね。

ツートンの外壁を綺麗に見せる方法

それでは次に、実際にツートンに色分けした外壁を見ていきましょう。

ここまで見てきたように、ツートンにする場合は凹凸を付けて色分けする方が断然綺麗に見えるようになります。

そうすることで、立体的になった時もお互いの色の違いがハッキリしてメリハリがつくんですね。

たとえば家の凸部分で色を分けるというのは、鉄板のツートンの使い方となります。

ツートンの家の外壁7

Photo:https://www.sumailab.net/P22/A5/arrch_h/works/works8/

メインカラーの白に、アクセントとして黒を使い、庭のグリーンでバランスを整えるという感じですね。

同じように、バルコニー部分の色や素材を変えてツートンにするというのも効果的です。

 

また、先程出てきた「ふかし壁」を上手く使う事でツートンがより鮮やかに見えることも。

ツートンの家の外壁

Photo:https://www.nichiha.co.jp/

「ふかし壁」であえて家に凹凸をつくることで、立体的な色の違いを作り出す事ができるんですね。

 

その他、外壁の素材を変えてツートンにするというのも綺麗に見える方法です。

たとえば木目をツートンに使う事で、柔らかい印象の家に早変わりします。

ツートンの家の外壁4

Photo:https://www.2g-design.com/works/iwatanoie.html

木目はどんな家にも合わせやすいので、ツートンととても相性が良い外壁材なんですね。

 

また、壁でだけではなくルーバーなどで軽さを出したツートンにするというのも綺麗に見える手法です。

ツートンの家の外壁5

Photo:https://www.homify.jp/photo/986214

ルーバーにすることで軽さと色味、両方のアクセントにすることができるんですね。

このように色だけでなく素材感も変えてツートンにするというのもおしゃれで楽しいですよ。

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まとめ

今回はツートンの外壁について詳しく見てきました。

ツートンの外壁にする場合は、どれだけ色の境界が自然に見えるかというのがとても重要なんですね。

そのため、同じ面でツートンにするのは避け、凹凸を上手く活かしながらツートンにするというのが基本となってきます。

凹凸で色分けすることで色の境目が自然に見えますし、お互いの色の違いがハッキリしてメリハリがつくようになるからなんですね。

(もし家に凹凸がない場合は無理に外壁でツートンにするのではなく、庭の緑でグリーンを差し色にするなど外構も含めて家の外観を考えるというのも1つの方法と言えます)

そして、ツートンの場合は図面で平面的に見るのと実際の見え方はかなり違うので、パースなど立体的な物でどのように見えるか確認することで、「イメージと違った」という失敗をなくす事ができるんですね。

 

ツートンの外壁は家のアクセントにもなれば、反対にノベッと見えて逆効果になってしまうなど、使い方次第で大きく変わってきます。

ぜひツートンの外壁の特徴をつかんで、おしゃれな家を目指してくださいね。

では。

 

家の外観についてはこちらも参考にしてください。

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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