ここ最近の家の要望で多いのが、「テレワークなど在宅でも仕事できるような家にしたい」という要望です。
ワークスペースの要望が増えてきた最初の頃は「在宅ワークも一時的なものかも」という印象も有りましたが、会社がオフィスの規模を縮小するなど新しい働き方が浸透するにつれ、在宅で仕事ができるワークスペースのニーズは日々高まってきています。
そして家にワークスペースを作る方法としては、書斎を作ったりリビングなど部屋の一角を在宅ワークのスペースにするというのが王道の作り方となりますが、ここ最近、新しいワークスペースの考え方で家を建てたいという方も増えています。
では、それはどんなワークスペースの作り方なのでしょうか?
今回は新しいワークスペースの作り方について詳しく見ていきたいと思います。
新しいワークスペースの考え方
家のワークスペースの王道と言えるのは、書斎を作る方法とリビングなどにカウンターを作って共有の作業スペースを作るという方法です。
ただ、どちらのワークスペースにもメリットは有る反面、デメリットも有ります。
たとえば書斎を作るとすると、書斎は旦那さんなど誰か専用のスペースになることが多く、いつも使う人にとっては便利ですが、家族の他の人が書斎を使うと言うケースは少なく、またその分だけ使われない時間というのも多くなります。
良くも悪くも書斎は個人のスペースという側面が強く出てしまうんですね。
また、書斎を作る場合は専用のスペースが必要なので家が大きくなり、それに合わせて家の費用も増える傾向にあります。
一方、リビングなどの一角にワークスペースを作る場合、作業スペースとしては問題なく使えてもZOOMでの会議など音の出る場面では使いにくいというケースや、集中して作業したい場合に使いにくいという声もよく耳にします。
このように、書斎だと家の広さや使う人が限られるという点が、共有スペースにワークスペースを作る場合は、音など作業環境に不満に感じてしまうことがあるんですね。
では、この2つのデメリットはどうすれば減らすことができるのでしょうか?
それは、家の中に家族の誰でも使えるワークスペースいくつも作ることで解消することができます。
個室のワークスペースはもちろん、オープンなワークスペースもいくつか家の中に作り、家族で使いたい人がベストな場所を選んで仕事や勉強をするというスタイルを取る事で、先ほどのデメリットを減らす事ができるんですね。
たとえば集中して仕事や勉強をしたり、音が出るような仕事をする時は個室のワークスペースを使うと集中できますし、子供の様子を見ながら作業をしたり子供が親御さんに勉強を見てもらう時はリビングなどのワークスペースが最適というように、ニーズに合った場所を家族皆んながそれぞれ選んで使うことで、家をより活用する事ができるようになります。
また、たとえば使う時間に関しても、個室のワークスペースは昼は大人が仕事で使い、夜は子供の勉強スペースとして使うなど、使う人が限定されない分だけ使用の頻度が上がり、無駄なく価値の高い家にすることができます。
もちろん、仕事や勉強以外にも読書をしたりゴロゴロくつろいで使えるようにするというのもOKです。
場所によっては作業にもくつろぐ時にも使えるようにソファベンチを作ったり、家族共用の本棚なんかを設置しておくのもいいですね。
また、窓から外の景色が見える場所であったり、ちっちゃなスペースだけども居心地のよさそうなスペースなど、場所によって色々と作りを変えて、今日はどこを使うか選べるようにするのも楽しいものです。
そして、このような色んな場所にワークスペースを作る場合、個室の広さはできる限りコンパクトにして、その分だけ家族誰でも使えるワークスペースに家の広さを使うことで、家を無駄に大きくせずにスペースを作ることができます。
たとえば子供部屋であれば部屋以外で勉強するスペースが有るので無駄に広い部屋にする必要はなく、ベッドと収納など最低限の設備があれば十分となります。
その分だけ家族皆んなで使えるスペースを取りつつ、家の大きさのバランスもしっかり確保するという訳なんですね。
もちろん、予算や家の大きさに問題なければ専用の書斎を作るというのも良い選択です。
ただ、無理に書斎を作って狭くて仕事がしにくい書斎になってしまうのであれば意味がありませんし、何よりもったいない物です。
そうであれば、もっと快適に、さらには使う人が限定されず家族誰でも使えるようなスペースを模索してみる。
このように、家の使い方を色々と検討してみる事で、より使いやすい家にすることができるんですね。
まとめ
今回は、最近増えてきているワークスペースの作り方について詳しく見てきました。
このような考え方は、自分で所有するのではなくシェアすることに慣れた若い方に共感される事が多く、コワーキングスペースなど自由な場所で仕事をするスタイルが増えているように、それを家に当てはめて家の中でも自由で最適な場所を効率的に使えた方が有意義だし楽しい。
そんな考え方から来ているんですね。
もちろん、必要なプライバシーは個室で確保しているので、日常生活は全く問題はありません。
(強いて挙げるとすれば、子供が大きくなった時に部屋に友達を呼ぶスペースが狭いくらいです)
新しい生活様式で家の価値が見直されていますが、そこにプラスして「どうすればもっと家を効率的に楽しく使う事ができるのか」。
この部分を意識してみる事で、より生活スタイルに合った家にすることができます。
家を建てる場合は、ぜひこの部分も一度意識して見てくださいね。
では。
家の広さについてはこちらも参考にしてくださいね。
→住宅の坪数はどれくらいがベスト?理想の家の広さを知る方法を建築士がご紹介します
→家の間取りは4人家族の場合、最低限どれくらいの広さがあれば生活できますか?
→リビングの広さはどれくらい必要?16帖、18帖、20帖で比べて見ました
書斎や在宅ワークについてはこちらも参考にしてください。
→書斎はどう作ればいい?あなたに合った書斎を作るための5つの方法
→在宅ワークしやすい家はどうすれば作れる?快適で楽しく仕事ができる場所を作る方法
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