だいぶ寒い季節になってきましたね。
こんな季節は家の中で暖かく過ごしたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、家で暖かくすごすために必要な暖房器具を電気代の観点から見ていきたいと思います。
家を建てる時のおすすめの暖房器具も載せていますので、ぜひご覧下さい。
エアコン
今では、誰でも一度は使ったことがあるエアコン。
私が子供の頃はエアコンと言うと凄く高価なものというイメージがありましたが、今ではほとんどの家庭にエアコンが設置されていて、寒い冬だけでなく暑い夏にも大活躍しています。
最近では、自動で掃除をしてくれたり加湿機能が付いていたりと、冷暖房だけでなく様々な機能がついているものをよく見かけますね。
10年〜20年くらい前のエアコンと比べると、エアコンのランニングコストは随分下がりました。
今では燃費の良い優等生な暖房器具としての地位を確立しています。
そんな効率の良いエアコンですが、エアコンの効率は室外機を置く場所や置き方によって大きく変わってきます。
特に狭小地で家を建てるときは室外機の置き場に苦労することがよくあります。
もし、あなたの家のエアコンの効率が悪い場合、室外機の置き場に問題が・・なんてことや、室外機の向きによって近隣トラブルになったり、バルコニーが狭くて通れなくなったりすることもあるので注意してくださいね。
また、家が完成してからクローゼットの折戸と干渉したり、カーテンレールと干渉したりしてエアコンが付かなかったなんて言う笑えない話も起こることがあり、エアコンは意外に設置場所が難しいという側面もあります。
エアコンは日本の名だたるメーカーが開発に注力し続けて常に進化し続けているので、今もこれからも一番有力な暖房器具と言えます。
エアコンの電気代 ★★★★☆(★が多い方が高評価)
床暖房
Photo:http://www.toueikensetu-basepro.co.jp/work/cat1/180/
床暖房は足元を暖めるだけではなく、部屋全体を輻射熱であたためてくれる暖房器具です。
床暖房は暖まるまである程度の時間がかかりますが、朝起きたら暖かいようにするなどタイマーで調整することもできるので、エアコンが苦手という方にとってはオススメの暖房器具と言えますね。
何より輻射熱は気持ちいいのでおすすめです。
床暖房は大きく分けて「電気式床暖房」「ガス式床暖房」「ヒートポンプ式床暖房」の3つに分けることができ、それぞれ初期費用とランニングコストが違ってきます。
少ない面積なら電気式床暖房、広い面積ならガス式床暖房かヒートポンプ式床暖房を使うのが一般的です。
床暖房の電気代 (ガス、電気などの種類によって違ってきます)
ガスファンヒーター
ガスファンヒーターはその名の通り、ガスを使って部屋を暖める暖房器具です。
ガスファンヒーターのメリットは、立ち上がりが早く部屋をすぐに暖めたい時に大きな効果を発揮します。
一方、ガスファンヒーターを使うには近くにガスのコンセントが必要となるので、ガスファンヒーターを使う予定の場合は忘れずにガスコンセントを設置してくださいね。
ガスのコンセントとガスファンヒーターが離れているとホースに足を引っかけてしまうこともあるので、動線の邪魔にならない場所に設置するのがポイントです。
→その間取りは動線が考えられていますか?家の間取りと動線について
ガスファンヒーターの電気代 ★★★☆☆
コタツ
日本の冬の代名詞と言うと、コタツにみかんです。
昔はほとんどの家でコタツを見かけることがありましたが、最近の新築の家ではコタツを使う方は減っています。
ソファにダイニングテーブルという生活が一般的になりつつあるので、コタツを置く場所が無いんですね。
そのためコタツが好きな方は和室をつくってコタツを置いたり、中には掘りごたつにするなんて方もいます。
コタツは消費電力が少なく、その上に布団をかぶせるので、かなり効率が良い暖房器具ですが、入ったが最後、出られなくなるという恐ろしい力も持っているので注意してくださいね。
コタツの電気代 ★★★★★
電気カーペット
足元が寒い場合、電気カーペットを使うという方法もあります。
冬に足元があたたかいと寒さが和らぎますよね。
ただ、電気カーペットは床暖房のように部屋を暖める効果はなく、足元が寒い場所でピンポイントで使うという使い方が基本になります。
電気カーペットの電気代 ★★★☆☆
オイルヒーター
ヒーター内部のオイルを暖め、その暖まったオイルから出る熱で部屋を暖めるのがオイルヒーターです。
最近ではお洒落なオイルヒーターなんかも発売されており、選択肢が広くなりました。
オイルヒーターは部屋全体を暖めることができますが、暖まるまで時間がかかりやすいのと、ランニングコストが高めなのがデメリットと言えます。
オイルヒーターの電気代 ★☆☆☆☆
カーボンヒーター
数年前、ハロゲンヒーターが流行ったことがありますが、ハロゲンヒーターの進化版と言えるのがカーボンヒーターです。
カーボンヒーターはハロゲンランプよりも効率がいい炭素繊維を利用している暖房器具なので、ハロゲンヒーターの半端では無い電気代にビックリされた方でも使いやすくなっています。
ハロゲンヒーターもそうでしたが、カーボンヒーターも基本的に部屋を暖めるものではなく、人を暖めるために使う物ですので、部屋で長時間使うのには向いていない暖房器具になります。
カーボンヒーターの電気代 ★☆☆☆☆
石油ストーブ
灯油を使って部屋を暖めるのが石油ストーブです。
コンセントが必要ないので、灯油さえあれば使う場所に縛られないのが特徴と言えます。
ただ、今の新築の家で石油ストーブを使うことはほとんどありません。
理由は、石油ストーブは灯油を燃焼させているので、家の中の空気を汚してしまうからです。
一説にはタバコよりも有害と言う人もいるほど、健康被害を受ける可能性があるんですね。
特に高気密高断熱の今の住宅とは相性が最悪です。
そのため、石油ストーブを新築の住宅で使う人はほとんどいないんですね。
石油ストーブの電気代 ★★★★☆
蓄熱暖房機
電気でつくった熱を基礎などに蓄熱して、家全体を暖める暖房器具のことを蓄熱暖房機と言います。
基本的には夜間の安い電力を利用して熱をつくり出し、蓄えた熱を昼間に放出するというのが蓄熱暖房機の仕組みです。
数年前までは蓄熱暖房機を見ることがよくありましたが、最近では蓄熱暖房機を見ることがかなり少なくなりました。
夜間電力を使っているので省エネのように感じますが、実はかなり効率の悪い暖房方法なので、震災以降かなり敬遠されるようになりました。
家全体を暖められるのはすごく良いですが、ヒートポンプを使って効率を上げるなど、何かしら技術の進歩が無いと使いづらい暖房器具と言えます。
まとめ
今回は家で使う暖房器具を取り上げました。
やはり効率で言うとエアコンがおすすめで、好みに応じて床暖房を使うというのが基本的な考え方となります。
その他の暖房器具は補助的に使うという感じですね。
あとは、暖房器具を活かすも殺すも家の性能次第と間取りのつくり方次第と言えます。
暖房器具と家の性能はセットで考えるのが、冬暖かい家にするポイントですよ。
では。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
建築士が教える今日の問題解決
冬に使う暖房器具って何がおすすめ?
- 基本はエアコンと床暖房の併用がおすすめ。
- その他の暖房器具は補助的に使う。