こんにちは、O型建築士です。
今日は当ブログ恒例の?読者さんからの質問にお答えしたいと思います。
質問内容を簡単にいうと「蓄熱暖房機ってどうですか?」という内容です。
「蓄熱暖房機、何だそれ?」という方も結構いらっしゃると思います。今回は蓄熱暖房機とはどんな物なのかという分かりやすい解説と、質問者さんが気になってる蓄熱暖房機を入れた方がいいのかどうかについてお答えしたいと思います。それでは今回も一緒に勉強していきましょう。
蓄熱暖房機って何?
こんにちは。蓄熱暖房機について読者さんから質問がきてますね。
じゃあまずは蓄熱暖房機って何かって話からいくわよ。
蓄熱暖房機って言うのは、名前の通り熱を蓄熱しといて、蓄熱した熱を使って部屋を暖める暖房器具のことよ。
そうよ。電気で熱をつくって蓄熱する蓄熱暖房機が一番多いわね。
電気で蓄熱する場合、まずは夜間の安い深夜料金で蓄熱するの。そしてその蓄熱した熱を昼間に放出して部屋をあたためるというのが基本的な仕組みね。
蓄熱暖房機のタイプは様々よ。暖める部屋がリビングとか1部屋だと置き型タイプの蓄熱暖房機がよく使われるわ。こんな感じね。
Photo:http://www.sanica.co.jp
暖める面積が広くなればなる程、大きな蓄熱体が必要になるから蓄熱暖房機も大きくなっていくわよ。
大きくなるなら置き場所をよく考えないと行けない訳ですね。
そうね。この写真を見て頂戴。真ん中の奥に蓄熱暖房があるのが分かるかしら?蓄熱暖房機の置き場をさりげなく造って、そこに蓄熱暖房を置いてあげると大きくても違和感は無いわね。
これは部屋用の蓄熱暖房だけど、家一棟暖房するときは基礎や地中に蓄熱暖房機を埋め込んだりするのよ。
そうよ。温度の変化が少ない地中や基礎に夜間に蓄熱して、昼間に暖かい空気を家の中に送るの。こんな感じね。
Photo:http://www.therma.co.jp/
家一棟、まるまる暖められるのは魅力ね。エアコンのように部屋ごと暖めるんじゃなくて、家全体が暖かくなるから家の中の温度差は少なくて快適よ。
できるわよ。初冬、真冬、晩冬と気温に合わせて温度を調整するといいわね。ただ、温度調節してもエアコンみたいに急に温度が変わる訳ではないから、早めに調整が必要ね。
暖房器具としては結構いいんだけど、おススメかと言われると難しいところね。
蓄熱暖房のデメリット
さっき、蓄熱暖房は夜間電力で蓄熱するって説明したわね。
まず、蓄熱暖房は安い夜間電力がある事で成り立っているの。震災以前は、どんどん電気をつくって余った夜間電力を安く提供していたけど、これからも安い夜間電力が提供される保証はどこにもないわ。これはオール電化の家にも言える事だけど。
それに蓄熱暖房機の多くはすごく電気が必要なの。深夜電力を使うから電気代が抑えられているように感じるけど、エアコンなどのヒートポンプと比べると3倍くらい効率が悪いの。家電でいうとハロゲンヒーターみたいな物ね。ハロゲンヒーターは結構電気代必要でしょ。
はい。ボク電気代が心配でハロゲンヒーター使えません・・。
最近だとヒートポンプ式の蓄熱暖房機が出てきているから、蓄熱暖房機を入れるなら熱効率のいいヒートポンプ式にしといた方がいいわね。
なるほど〜。勉強になりました。ありがとうございます!
最近、田中君を鍛えるのが何だかクセになってきちゃったわ・・。
まとめ
蓄熱暖房機いかがでしたでしょうか?
読者さんの質問にお答えすると、私の結論としては、
「ヒートポンプ式の蓄熱暖房機なら有り。そうではなく、ヒーターのような仕組みで蓄熱するのであれば止めておいた方がいい」という回答です。
ただ、オール電化もそうですが、深夜電力前提の設備というのは安い深夜電力によって成り立っています。もし深夜電力が値上がりしてしまうと価値が一気に落ちてしまうので、そこも納得した上で設備を選ぶのが重要と言えますね。
では。
オール電化についてはコチラもご覧ください。
→読んで学べる。オール電化住宅で気をつけた方がいい3つの事
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→まるで教科書!理想の家をつくる方法【絶対保存版】
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】
→家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】
建築士が教える今日の問題解決
蓄熱暖房機ってどうですか?
- 家や部屋を輻射熱で暖められるので快適。
- 蓄熱暖房機は安い深夜電力で成り立っている。
- 蓄熱暖房機を入れるなら、ヒーター式ではなく熱効率の良いヒートポンプ式を選んだ方がいい。