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家の間取りで事故が起こりやすい7つの場所とその対策方法

家は家族が健康で楽しく暮らすための場所なので、安全というのは家の中でもとても大事なテーマになります。

その一方、家の中でも事故が起こりやすい場所や事故が起きやすい間取りというのもあります。

では、どんな部分を注意すれば事故が無い安全な家にすることができるのでしょうか?

今回は家の中で事故の起きやすい場所と、その対策方法について詳しく見ていきたいと思います。

家の安全性が気になる方はぜひご覧ください。

転落しやすい場所

家の中で最も大きな事故につながりやすく避けたい事故。

それは「転落」です。

家の中で転落してしまうと大怪我につながってしまうことが多く、転落防止対策というのは家づくりの中でしっかり取っておきたい部分なんですね。

転落を防ぐというのは事故防止の観点でとても重要になります。

では、具体的に転落が起きやすい場所と転落防止対策について見ていきましょう。

 

窓の事故

家の窓は庭と家の中を繋いだり家に光や風を入れるためにとても大切な物ですが、窓の付け方を間違えたり安全対策を怠ってしまうと、一転して危険な場所に変わってしまいます。

窓を図面で見た時は何の問題も無さそうでも、実際に生活を始めると危険に感じてしまうことが有るんですね。

その代表例が、家具を置くと子供が窓まで登れてしまうというケースです。

ソファや椅子であったり登れるような棚を窓の近くに配置してしまうと、急に危険な窓に早変わりしてしまうんですね。

特にソファは壁際に設置する事も多いため窓との距離が近くなりがちですし、子供も簡単に背もたれや肘掛けに登れてしまうため、ソファと窓は間取りの段階で必ず確認しておきたいポイントとなります。

間取り上、ソファの場所を変更するのが難しい場合は、窓を高い位置に設置したり落下防止用の手すりを付けるなど、あらかじめ対応策を取っておきたいですね。

 

ちなみに、落下防止の観点で1つの目安となるのが人のお腹にある「おへそ」の位置です。

おへそより下まで窓が開くと落下しやすく、おへそより上に窓があると落下しにくくなります。

おへそ付近が体の重心となるからなんですね。

そのため、おへそより高い位置に窓がくるようにしておくのが落下防止のためにはとても重要になるんですね。(子供は体全体に比べて頭が大きく、おへそより少し上に重心が来る点は注意が必要です)

 

その他には、掃き出し窓も場合によっては危険性が高くなることがあります。

掃き出し窓とは、人が出入りができる窓のことですね。

庭に出る窓など、掃き出し窓は多くの家で使われているメジャーな窓の1つです。

この掃き出し窓、人が普通に出入りできる窓なら何の問題も無いように感じますが、実は掃き出し窓と地面は通常であれば60㎝程の段差ができます。

地面スレスレに1階の床があると湿気で家にダメージが出てしまうため、基礎や土台などで地面からある程度離して家を建てるので、このような段差ができてしまうんですね。

高さ60㎝というと椅子よりも高さがあり、意外と大きな段差となります。

そのため、子供や高齢の方が頻繁に出入りする窓であれば、窓の外にデッキを作ったり踏石を設けるなど、段差を和らげてあげることで安全で使いやすい窓にすることができるんですね。

 

あとは、ロフトの窓も注意が必要な窓の1つです。

ロフトは天井の高さを1.4mまでに抑える必要があるため、窓の設置高さが低くなってしまうケースもよくあります。

そこに普通に開く窓を設置してしまうと、落下してしまう危険性が格段に高くなるんですね。

特にロフトは大人の目が届きにくい場所です。

そうならないよう、大きく開かない窓や天井一杯に高さの低い窓を設置するなど配慮しておきたいですね。

ロフトのある家って実際どうなの?100棟以上見てきた正解がコチラです。

 

階段

階段も家の中で事故が起こりやすい場所となります。

段差が沢山あるので事故が起こりやすいというのも納得される方も多いと思いますが、実は階段の形や作り方で事故の起きやすさというのは違ってきます。

では、階段はどうすれば安全になるのか見ていきましょう。

 

階段の基本としては、やはり段差が低い方が登り下りが楽で足を踏み外すというケースが少なくなります。

そのためゆったり階段が取れるのであれば、それに越したことはありません。

また、階段の形としては、直線階段よりも回り階段の方が安全は高くなります。

直線階段で足を踏み外してしまった時は下まで止まれる場所がありませんが、周り階段の場合は踊り場を設けることで階段の半ばに安全地帯を作ることができるからなんですね。

ちなみに、周り階段の場合も階段の作り方によって安全性に違いがあります。

たとえば、下のような回り階段を見かけることもありますが、安全性という面ではあまりオススメはしていません。

踊り場の大きさが中途半端なこと、また階段はリズムよく登り下りできた方が楽に移動できますが、踊り場で歩幅のリズムが崩れやすくなってしまうというのが大きな理由です。

それであれば、万が一落下してしまった時のために踊り場はしっかり確保しつつ、登り下りのリズムが整いやすい3段回りにするという方が安全面を考えると使いやすいと言えるんですね。

 

その他、階段ではストリップ階段と呼ばれるオープンな階段を採用される方も多くいらっしゃいます。

このようなストリップ階段は階段の見た目が軽やかなので家の雰囲気を良くするにはとても効果的な階段となりますが、オープンな分だけ小さなお子さんがいる家庭では落下が気になるところです。

そのため、お子さんが小さい場合はネットを付けて落下防止対策を取るというのも効果的な方法となります。

Photo:https://mamorun-kids.net/pro/result/92.php

ネットであればストリップ階段がもつ抜け感であったり光を通すという効果にほとんど影響がありませんし、お子さんが大きくなればネットを取り外せばいいので気軽に取り付けることができるというのもメリットの1つと言えます。

ストリップ階段ってどんな階段?ストリップ階段の種類とメリット、デメリット

 

バルコニー

バルコニーというのも落下事故が起こりやすい場所。

特にバルコニーの場合、室外機やプランター、椅子やテーブルなど足場となりやすい場所も多く、そこに子供が登ってしまい落下するという事故が毎年起こっています。

そのため、室外機なども手すりの近くに配置しないなど、できる限り事故が起こる要因を減らしておきたいですね。

 

また、バルコニーの手すりを格子状にするケースもよくあります。

こんな感じですね。

この場合、バルコニーに風が抜ける効果があったり家の外観に軽さが出て見た目がとても良くなるなど様々なメリットがある反面、壁では無いので子供が落下してしまうリスクも高くなってしまいます。

そのため、子供だけでバルコニーに出ないように窓の高い位置に補助用の鍵を付けるなど、安全面についても配慮しておきたいですね。

また、格子も横格子の場合は足を掛けて登りやすくなりますが、縦格子の場合は子供がすり抜けられる広さが無い限り落下のリスクはかなり下げることができます。

そのため、安全性も踏まえるなら格子は縦格子にするという方法も効果的なんですね。

間取りで注意しておきたい場所

それでは次に、間取りでできる安全対策についても見ていきましょう。

私は間取り診断で数百を超える間取りを見てきましたが、プロが作った間取りでも意外と安全対策が見落とされているケースを目にしてきました。

では、間取りのどんな部分が家の事故につながるのでしょうか?

具体的に見ていきたいと思います。

 

角(尖っている場所)を無くす

家の一部が尖っていれば、それは時と場合によって凶器に変わってしまうこともあります。

角が凶器になってしまう一例として、たとえば下のような間取りの玄関は要注意です。

玄関框の一部が尖っているため、その角に足をぶつけて怪我をしてしまうというケースが起きるんですね。

そうならないよう、角ができない間取りにしたり、角を無くす、もしくは丸みを持たせるなど、安全面に配慮することが事故を減らす鍵になります。

似たようなケースとして、リビングの一部に小上がりの和室やリビングを作った場合なども、段差部分に角ができやすくなります。

そのため、できるだけ角は作らない間取りにしたり、角ができる場合はぶつけにくい様に角を丸めるといった対策を間取りの段階で取っておきたいですね。

 

ドア

部屋のドアというのも、時に人への凶器となることがあります。

たとえば、人がよく通る場所なのに目の前でドアが開いてきたらどうでしょうか?

下手をすればぶつかってしまいますよね。

 

ドアは基本的に人にぶつかりにくい方へ開くように配置することになりますが、玄関とリビングの間のドアなど、どちらも人がよく通る場所にドアを使う場合は、ぶつかるリスクは高くなります。

また、階段近くにドアがあれば、開いたドアを避けようとして階段に足を踏み外してしまう原因ともなってしまいます。

そのような事故を起こさないためにも、人がよく通る場所はドアではなく引戸にするなど、実際の生活で危険性が無いかどうかは必ず確認しておきたいポイントになってくるんですね。

 

キッチン

最近ではキッチンが回遊できる間取りというのも多く見かけるようになりました。

たとえば、リビング、ダイニングからキッチンへ行けるだけでなく、洗面所や玄関、パントリーからも直接キッチンへ行けるようになっている間取りなどですね。

このような場合で意識しておきたいのが、火を使っていたり熱い料理を作っている時に人が扉を開けて入ってこないかどうかという点です。

上の間取りではコンロの横が扉となっており、コンロを使っている時に急に扉が開くと驚いてしまうこともありますし、手に熱いフライパンなどを持っていればあやまって落としてしまい、お互いに危険が及んでしまうなんてことも起こり得ます。

車と同じように意識していない場所から人が急に出てくるというのは、家の中でも事故につながりやすいんですね。

そのため、上記のようなケースではキッチン隣の扉は引戸にして基本的に開けっ放しにできるようにしておいたり、大きなガラスを入れて人の気配が感じられるようにするなど、周囲の状況が分かるようにしておくというのがとても大事になってきます。

(キッチンは刃物や熱い物を扱うことが多いので、回遊性が高いキッチンほど、周囲の視界はしっかり確保しておきたいですね)

 

小さな段差

今の家は基本的に家の中に段差の無いバリアフリーの作りとなっていますが、小上がりの和室など意識的に段差を付けることもよくあります。

そんな時に注意しておきたいのが、「小さな段差」です。

どうして小さな段差に注意が必要なのかと言うと、大きな段差であれば人は「段差がある」と意識しますが、小さな段差の場合は段差があることに意識が行かず、躓いてしまい事故が起こる原因となってしまうからなんですね。

そのため、人が通る場所に数センチといったちょっとした段差を付けるのは絶対に避けておきたい事と言えます。

ちなみに、人によって多少の差はありますが、15㎝くらいあれば段差と認識することができるので、家の一部を小上がりにして空間にアクセントを付けるという場合も緩い階段1段分くらいの段差は付けるようにしておきたいですね。

小上がりの和室ってどうなの?小上がり和室のメリットとデメリット

 

手の届かない窓、電球

家に吹き抜けや勾配天井がある場合、高い位置に窓や電球が配置されることもあります。

その場合、掃除や電球の交換の際に脚立を使うケースも多いですが、ある程度高さがある場合は自分でするのではなく、家を建てた住宅会社や工務店のアフターサービスを利用するのがやはりベストです。

脚立に慣れていない場合、万が一転落した時に大怪我につながってしまうからなんですね。

(脚立くらい大丈夫と思っていても、実際に脚立で怪我をされてから依頼されるケースが本当に多いです)

 

脚立の取扱説明書を実際に読んでみると、推奨している脚立の使い方だと高さはせいぜい1mくらい。

それ以上の場合は、無理せずプロの手を借りた方が絶対に良いというのが家づくりに携わるプロとしての素直な感想です。

温度環境

最後に、家の断熱性能というのも事故を防止するためには重要な要素となります。

その理由としては、家の中に温度差がある程身体へ負担が掛かり、その負担を軽減するためというのが大きな理由です。

ヒートショックという言葉を聞いたことがあるという方も多くいらっしゃると思いますが、ヒートショックとは家の中の急激な温度差により血圧が大きく変動することで失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こすなど、家の中の温度差というのは思っている以上に身体に負担が掛かるんですね。

たとえば、お風呂での死者数は年間で10,000人を軽く超えます。

その中の全ての人がヒートショックで亡くなっている訳ではありませんが、夏場より冬場にお風呂で亡くなる方のほうが5倍近く増えることを踏まえると、温度差によるヒートショックの影響というのはバカにならない事が分かります。

 

最近の家では断熱性能がかなり向上しヒートショックが起きるケースは少なくなっていますが、暖房を入れている部屋だけが暖かいよりも家全体が暖かい方が身体への負担は少なくなります。

そのため、身体への負担を考えるなら最低限の断熱基準をクリアした家ではなく、明確にどれくらい断熱基準を目指すなど具体的な数値が分かる家に住む。

そうすることで身体への負担が軽くなるだけでなく、光熱費などのランニングコストも少ない利用的な家にすることができるんですね。

まとめ

今回は家の中で事故が起こりやすい場所とその対策について詳しく見てきました。

家の事故の中で大きな怪我に繋がりやすいのは落下事故。

そして間取りや動線の作り方といった部分が事故につながりやすい場所と言えます。

家は家族が楽しく健康に暮らす場所なので、事故はできる限り避けたい物です。

今回の内容を参考に、安全で快適な家にしてくださいね。

では。

 

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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