アウトドアリビング

間取りでお悩みの方はコチラ

失敗しないアウトドアリビングの作り方を建築士が解説します

ここ最近、「アウトドアリビング」を作りたいという方が増えています。

アウトドアリビングとはその名のとおり、家の庭やバルコニーといったスペースをリビングの延長として使えるようにした空間のこと。

新しい生活様式など家での時間が見直されるにつれ、家に居ながら外も楽しめるアウトドアリビングのニーズが高まっているんですね。

では、そんなアウトドアリビングを作る場合はどんな事を意識すれば快適な空間を作ることができるのでしょうか?

今回はアウトドアリビングについて詳しく見ていきたいと思います。

アウトドアリビングに絶対必要なこと

まず最初に、アウトドアリビングを成功させるために絶対必要な条件があります。

それは「アウトドアリビングにプライバシーが確保されているか」ということです。

たとえば、庭にアウトドアリビングを作ったとしても、道路を歩く人から丸見えであったり、お隣の家の大きな窓からよく見えるといった状況では、せっかくアウトドアリビングでゆっくり楽しもうと思っても、何だか落ち着かない場所になってしまいます。

そうなると、わざわざアウトドアリビングを使うのではなく、家の中にあるリビングにいる方がよっぽど快適という事になり、結局は作ったはいいけども使わないスペースになってしまうケースがよくあるんですね。

そのためアウトドアリビングを作る場合、まずはある程度のプライバシーが確保されているかどうか。

この部分はアウトドアリビングを成功させるために絶対に必要なことになってくるんですね。

 

また、アウトドアリビングを作る場合のメリットしては、

  • 庭と一体感が出るので家の中が広く見える
  • 居心地の良い場所が家に増える
  • 子供を安心して遊ばせられる
  • 気軽にアウトドアを楽しむことができる
  • ペットがのびのび暮らせる

この辺りが代表的なメリットとして挙げられます。

アウトドアリビングを作る場合は、このようなメリットに大きな価値を感じるかどうか。

そして、それが実際に叶えられているアウトドアリビングになっているのか。

この部分が重要になってくるんですね。

アウトドアリビングが欲しい場合は、ただ「アウトドアリビングが欲しい」と伝えるのではなく、「アウトドアリビングを何に使うのか」という部分をしっかり伝えること。

そうすることで理想のアウトドアリビングを作ることができるようになるんですね。

 

では、上記を踏まえつつ実際にどうすればアウトドアリビングが楽しく快適になるか見ていきましょう。

アウトドアリビングを作る場所

リビングに面した庭

アウトドアリビングのある家

Photo:https://www.misawa.co.jp/

アウトドアリビングを作る場合、リビングの隣にセカンドリビングのように作ることがほとんど。

そしてリビングと一体感を出すために、デッキやテラスなどを作って床の高さを合わせ、そこにアウトドア用の家具を配置するというのが王道の作り方となってきます。

もちろん使い方は様々で、季節の良い時期に外で食事をしたり、お子さんの遊び場としてやお風呂上がりに夜風に当たりながら一杯やるなど、その人に合わせて楽しみ方というのは無数にあります。

(カフェやご飯やさんのテラス席が好きな方は、アウトドアリビングが好きという方が多いです)

また、グランピングのようにテントを貼っていろんな家具を置いてオシャレな雰囲気にしてみたり、お子さんの秘密基地にしてみるのも楽しいですね。

 

庭にアウトドアリビングを作る場合は、リビングからどれだけ気軽にアウトドアリビングに出れるのか。

この部分が重要なポイントになってきます。

 

2階リビングのバルコニー

2階にアウトドアリビングのある家

Photo:https://www.misawa.co.jp/

2階リビングとアウトドアリビングというのは、実はとても相性の良い組み合わせです。

2階リビングにアウトドアリビングを作ることで庭代わりにもなりますし、2階なので外からも見えにくくプライバシーという面でもメリットが大きいからなんですね。

(プライバシー性をより高める場合は、バルコニーの手すりの高さを調整すればいいので簡単にプライバシー性を高めることがきます)

そのため大きなバルコニーが作れそうな場合は、積極的にアウトドアリビングを検討してみるのもいいですね。

 

バルコニーにアウトドアリビングを作る場合、床はデッキ敷きにするなど床は気軽に出られるように作るのがマストとなります。

そうすることで、リビングとバルコニーの一体感より出るようになりますし、通常は部屋とバルコニーには段差ができてしまいますが、その段差を緩和する効果も期待できます。

(その場合、バルコニーなのでデッキ敷きにする場合も排水部分などは簡単にメンテナンスできるようにしておくのがポイントです)

掃除やメンテナンスが気になる場合は、置くだけでOKなデッキパネルを使うのもいいですね。

バルコニーにアウトドアリビングのある家

Photo:https://www.nomura-k.co.jp/magazine/682/

一方、2階にアウトドアリビングを作る場合はバルコニーの広さをどれだけ取れるかというのがポイントになってきます。

そこで最近多いのが、本来であればリビングを広くできるけども、アウトドアリビングも家の一部と考えて、リビングの一部を半屋外のアウトドアリビングにするという考え方。

リビングは必要最低限の広さを確保しながらアウトドアリビングを上手く組み合わせて視覚的に広く見えるように間取りを工夫しつつ、家の中も外も楽しめるようにするという訳ですね。

その他にも水回りを1階に配置したり、駐車場の上をバルコニーにするなど、アウトドアリビングを作る方法は意外と多くあります。

 

ちなみに余談ですが、実は下の写真もバルコニーです。

アウトドアリビング2

バルコニーの一部を部屋のように使えるようにしているんですね。

バルコニーのアウトドアリビングと言ってもアレンジはいろいろ考えらえるので、予算が許すなら色々と遊んでみるのも楽しいですよ。

 

ちょっとしたスペース

アウトドアリビングというと広い場所が必要というイメージがありますが、ちょっとしたスペースがあれば快適なアウトドアリビングを作ることは十分可能です。

その場所でくつろげることができれば、どんなスペースでもアウトドアリビングにすることができるんですね。

小さなアウトドアリビングのある家

Photo:https://heal-the-garden.com/works/lifestyle/outdoorliving.html

小さなベンチでもいいですし、ゆったり座れる一人がけの椅子に小さなテーブルというのでもOK。

少しのスペースでもリビングの隣に広がりがあれば家の中はより広く見えますし、反対にアウトドアリビングにいる時も適度な篭り感を出しながら、隣にリビングがあるので狭く感じるということはほとんどありません。

スペースがコンパクトな程、プライベート感を出すための目隠しも作りやすいので、リビングの側にちょっとしたスペースが有るなら、積極的にアウトドアリビングを作っていきたいですね。

(もちろん、ちょっとしたスペースを敢えて作った間取りというのも素敵です)

アウトドアリビングに有ると良い物

それでは次に、アウトドアリビングに有ると良い物について見ていきましょう。

まず、アウトドアリビングでは目的に合わせた家具を置くことで快適性と雰囲気がグッと高くなります。

たとえばソファを置くとリゾート感がとても出るようになりますし、それに合わせてグリーンを置いたり植えると雰囲気がよくなります。

アウトドアリビング

Photo:https://the-season.net/

また、日差しを調整できるようにパーゴラなどを作ってシェードを貼り、日差しを遮ってくれるようにするのも効果的です。

(日差しを遮るように縁側のようにしたり、バルコニーの場合は、バルコニーの上に屋根をもうけてインナーバルコニーにするのも有りです)

インナーバルコニーのメリットとデメリットと失敗しない作り方

 

もちろん、家具は雨に濡れても大丈夫なように外での使用が可能な家具を使う必要がありますが、キャンプなどでも使える持ち運びができる椅子やテーブルを使うというのもいいですね。

持ち運びが楽なので、台風や大雨といった天気の変化にも柔軟に対応することができます。

 

その他、庭を作る時にあらかじめベンチなどを作っておくという方法もあります。

作り付けのベンチはデッキと合うので全体的なバランスも良くなりますし、リビングに向かって座れるようにすることでリビングとの一体感もより出るようになります。

アウトドアリビングのベンチ

背もたれを軽く作れば抜け感が出ますし、背もたれをしっかり作れば目隠し代わりにもすることができるので、シーンに合わせて上手く使い分けたいですね。

 

その他、アウトドアリビングではグリーンの種類によっても雰囲気はとても変わります。

緑の濃い植栽を使えばアジアンリゾートのようにな雰囲気を出すことができますし、乾燥地帯の植栽を中心に使えばモダンよりでエスニックな雰囲気になります。

アウトドアリビング3

Photo:https://www.pinterest.jp/pin/51228514499426887/

もちろん、そんな極端にしなくても地域に合った一般的な植栽を使うのでも十分OK。

グリーンを加えることでアウトドアリビングの雰囲気というのは劇的に変わってくるので、バルコニーにアウトドアリビングを作る場合なんかも大きめの植栽をいくつか置くなど、世話ができる範囲でグリーンも取り入れたいですね。

 

あとは細かい部分で言えば、水栓と防水コンセントも設けて置くのがマストです。

水栓は掃除の際に必要になりますし、ちょっと汚れた時に手を洗ったりと何かと重宝するものですし、電源もあるとアウトドアリビングの使い方の幅も広がります。

その他、アウトドアリビングで日常使いしそうな物を収納できる場所を家の中、外どちらでもいいので作って置けるといいですね。

アウトドアリビングは外なので天候によっては常に出しっぱなしにしておくことが難しいため、収納についても考えておけるとベストです。(収納部分が抜け落ちてしまってるケースもよく見かけるので)

 

このように、くつろいだり楽しむ物を揃えつつ、掃除や収納の部分まで意識しておく。

そうすることで快適なアウトドアリビングを作ることができるんですね。

まとめ

今回はアウトドアリビングについて詳しく見てきました。

アウトドアリビングは、家に居ながら外も楽しめるとても魅力的な空間です。

ただの庭だとあまり使わなくても、外に楽しい場所があれば自然と家族も集まるようになり、その結果家をもっと楽しむことができるようになります。

外で過ごす時間も好きな方は、ぜひアウトドアリビングも検討してみてくださいね。

では。

 

家づくりに役立つ最新情報をTwitterでも発信しています。

建築士のTwitter

家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。

まるで教科書!理想の家をつくる方法【絶対保存版】

土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】

家を建てる前に必ず知っておきたい理想の家を建てる方法【絶対保存版】

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

-間取りでお悩みの方はコチラ
-

Copyright © BUILD WORKS , All Rights Reserved.