同じ部屋であれば、少しでも広く見える部屋にしたい。
ほとんどの方がそう思いますよね。
やはり狭く見える部屋よりも広く見える部屋の方が生活していて心地良いものです。
そして、そんな広々と感じる部屋というのは自分で作り出すことができます。
実は部屋の作り方次第で広く見える部屋、狭く見える部屋というが決まってくるからなんですね。
では、どうすれば広々と見える部屋にできるでしょうか?
今回はそんな広く見える部屋と狭く見える部屋の違いについて見ていきながら、実際の大きさよりも広く見える部屋の作り方について見ていきたいと思います。
広く見える部屋にする方法
部屋を広く見せるためには、いくつかの法則があります。
その法則とは、
- 無駄な壁を無くす。
- 部屋の見た目をできるだけスッキリさせる。
- 視線を奥まで伸ばす。
という3つです。
たとえば、壁で細かく区切られた間取りの家では視線がすぐに止まってしまいます。
そうなってしまうとどうしても部屋が窮屈に見えてしまうので、まずは無駄な壁を作らないというのが広く見える部屋の大原則となります。
また、部屋の見た目をスッキリさせることも広く見える部屋にするためのポイントです。
「スッキリ見える」というのは視覚的にとても重要で、スッキリ見えるだけで部屋に広さを感じることができるんですね。
あとは窓や家具などを上手く使って視線をどれだけ奥まで伸ばすことができるか。
ここを上手く工夫することで部屋の見え方というのは大きく変わってきます。
それでは、部屋を広く見せる方法について具体的に見ていきましょう。
高さを揃える
たとえば下のような部屋があるとします。
特にこれと言った特徴もありませんし、別に広く見えるわけでも無いどこにでも有るような部屋ですね。
でも、実はこの中に部屋を広く見せるためのヒントがたくさん隠されています。
では、どうすれば広く見える部屋になるのでしょうか?
部屋を広く見せる場合、ますは部屋の中にある物の高さを揃えるというのが大原則となります。
たとえば、先ほどの部屋の高さを見てみるとどうでしょうか?
窓や収納、家具など全ての高さがバラバラになっていますね。
実は、部屋にある物の高さがバラバラだと部屋の中にまとまりが無く見えてしまうようになります。
そしてまとまりが無くなるという事は部屋の中がゴチャゴチャ見えてしまい、無駄に圧迫感が出てしまうんですね。
その結果、部屋が狭く見えてしまうという訳です。
では、先ほどの部屋をどう変えれば良いかというと、たとえば窓について見てみると窓の大きさや窓の設置高さを揃えるというのが効果的です。
そうする事で部屋の中の高さに統一感が出てスッキリ見えるようになるんですね。
また、よりスッキリ見せる場合は天井や部屋のコーナーを上手く使うという方法も。
無駄なラインをより減らすことができるので部屋全体がよりスッキリ見えますね。
その結果、部屋が広く見えるようになります。
同じように、室内の扉も高さをどれだけ綺麗に見せられるかで部屋が広く見えるかどうか違ってきます。
たとえば部屋を部屋を広く見せる場合に効果的なのが、ハイドアという天井まである建具を使う方法。
普通の建具だと扉の上に壁ができて視線の流れをせき止めてしまいますが、天井まであるハイドアだと余計な壁が残らず視線が抜けて広く見えるようになるんですね。
また、無駄な壁が無くなるということはそれだけ部屋がスッキリ見えることになり、広く見える効果が期待できます。
→ハイドアにすると部屋がこんなに変わる!ハイドアの驚くべき効果を検証します
その他、部屋の高さを揃える場合に意識しておきたいのが扉や窓の枠について。
よく見ると枠って結構目立つんですね。
この枠も水平ラインが目立つ物なので、壁に合わせるなどできるだけ目立たない色の物や枠が目立たない物を使うのが正解となります。
ちなみに、賃貸住宅や建売住宅などで何か部屋がイマイチ格好良くないなと感じる場合は、この枠が邪魔をしているケースがほとんどです。
では、もう一度最初の部屋に戻って見みましょう。
残りの重たく見える場所はどこでしょうか?
答えは収納です。
部屋の目立つ場所に収納がドカンとあるため、部屋が広く見せえるのを邪魔しているんですね。
収納が部屋から出っ張っていて目立つ上に、床から天井まで高さのある収納なので圧迫感が出て部屋が狭く見えてしまう大きな要因になっています。
では、この場合どうすれば良いかと言うと、まずは視線の先の目立つ部分にはできる限り収納は配置しないというのが原則となります。
そしてもし収納を配置する場合は高さを抑えた収納にする。
これがポイントなんですね。
部屋の目立つ場所に収納を作る場合は高さは抑えてその上は物を飾れるようにするなど、圧迫感を無くしつつ見た時に楽しめるような作りにすると部屋が広く見えるようになりますよ。
視線が抜けるようにする
部屋が広く見えるようにする場合、視線が抜けるようにするというのも大きなポイントです。
たとえば、部屋の対角が抜けているかどうかで部屋の広がりというのは変わってきます。
そのため、部屋の隅には収納など重たく見える物を配置するのではなく、あえてオープンなスペースにしておいたり観葉植物を置いて奥行き感を出すなど広さを感じられるようにするのがベストです。
また、この対角の見え方というのは視覚に大きな影響があり、対角が長い部屋ほど広く見えます。
そのため正方形よりも長方形の部屋の方が広く見えるんですね。
この部分を意識すると、リビングなど広く見せたい部屋は長方形など直線的な長さがある形の方が良いというのが分かります。
また、部屋の窓を上手く使って視線を外に伸ばすというのもとても効果的な方法です。
特に窓の効果は絶大で、たとえば下の画像は8畳の和室に約4畳の縁側が付いている家ですが、たくさんの窓で視線が抜けているので10畳強とは思えない広さを感じますよね。
このように窓の場合はカーテンなどで遮るのではなく、窓の外が見えるようにできるとすごく広がりを感じられるようになるんですね。
よく見える視線の先に何が見えるのか。
たとえばソファの前にTVがあるだけというのは寂しいものです。
それ以外にプラスアルファの目を楽しませてくれるものや、外への抜け感という部分を意識することで、部屋がより広く見えて居心地良い空間にすることができるんですね。
家具は足元が見えるものに
最後に、部屋に置く家具というのも部屋の見え方に影響してきます。
先ほど部屋を広く見せるには抜け感が必要というのをお伝えしましたが、家具も抜け感があって軽く見えるものと、重厚感があって重く見えるものがあります。
たとえば、抜け感がある家具の代表が脚がある家具です。
ソファでも収納でも脚があると抜け感が出て軽さが出るようになります。
Photo:https://www.truck-furniture.co.jp/
また、軽く見せる場合は明るい色を使った家具を置くのも効果的です。
Photo:https://www.idee-online.com/shop/
このように、軽さのある家具や少しでも抜けが出る家具を使うことで部屋は広く見えるんですね。
その一方、部屋に十分広さがあったり高級感を出す場合はあまり脚の無い家具の方が合うなど、シーンによって家具の選び方というのは変わってきます。
また部屋を広く見せるためには部屋の中での家具が占める割合というのも意識しておきたい部分です。
部屋の中が家具で一杯だと、どうしても部屋が狭く見えてしまうからなんですね。
部屋を広く見せる場合は家具も少しコンパクトにして床面もしっかり見せるようにする。
そうすることで部屋にゆとりが出て広く見えるようになるんですね。
まとめ
今回は広く見える部屋、狭く見える部屋の違いについて見てきました。
同じ広さの部屋であっても、その作り方、見せ方で部屋の広さの見え方というのは大きく変わってきます。
その特性をどれだけ部屋に活かせるかで、部屋の印象はかなり変わってくるんですね。
同じ部屋であれば広く見える方が快適です。
ぜひ今回の内容を参考に、より広く見える部屋を目指してみてくださいね。
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