建築士が教える家づくりの本音の話 読者さんからの相談

家づくりに疲れた時はどうすればいいの?

「現在家づくり中なのですが、家のことを考えるのに疲れてしまいました。どうすればまた前向きに家づくりができるようになるでしょうか?」

このような質問を読者の方からいただきました。

家づくりは時間の掛かるものですし決める事の連続なので、どうしても家づくりに疲れてしまう時ってありますよね。

慣れないことなので家のことを考えるのがしんどくなってしまうという気持ちもよく分かります。

では、そんな家づくりに疲れてしまった時はどうすればいいのでしょうか?

今回は家づくりに疲れてしまった時の対応方法について詳しく見ていきましょう。

家づくりに疲れた時は「休む」

家づくりに疲れた場合は、まずは一息ついて「休む」。

これが家づくりを前向きに変えるために1番効果的な方法です。

 

私は建築士としてこれまで多くの方の家づくりを見てきましたが、家づくりに疲れた方の共通点として、「いつの間にか家を建てることが目的」になってしまっているケースを多く見かけます。

最初は「こんな家に住みたい」というように家が完成してからの暮らしに魅力が沢山あったから家づくりを始めたはずなのに、家づくりをしていくうちに「家を建てること」が目的に変わってしまっているんですね。

 

家づくりでは住宅会社選びや間取りを決めるというだけでなく、お金や予算といった現実的な物も必ず付いてまわります。

その中でベストなバランスの家にしようと真剣に考えれば考えるほど、無意識のうちに「どうすれば良い家を建てられるか」という部分が大きくなってしまい、目的が「家を建てること」にいつの間にか変わってしまうんですね。

そうなると、家づくりは楽しさよりも「やらなければいけない事」になってしまい、家づくりを進めれば進めるほど疲れてしまうという悪循環に繋がりやすくなってしまいます。

 

家はあなたのための、そしてあなたの家族のための物。

そして、そこで楽しく暮らすことが目的です。

この目的が変わってしまっていないか。

家づくりに疲れた時は一度一息ついてみてください。

そして、何のために家づくりをするのか。

この部分を再確認しておくことで、疲れが癒えればまた改めて家づくりの気力が沸き起こってくるようになるんですね。

家づくりで休めない時

家づくりで疲れた場合、基本的にはまず一度ゆっくり休んでみるのが一番効果的な方法になりますが、あまり休む時間が取れないというケースも時にはあります。

たとえば住宅会社や間取りを決定する必要があったり、引越しの日が決まっていて家づくりを予定通り進める必要があるといった場合です。

そして、そんな時にも家づくりに疲れてしまうという事は当然あります。

決めることが多かったり、大きな決断をするというのはやはりエネルギーがいるものなので、疲れてしまうのも仕方ないですよね。

 

では、そんなゆっくり休んで一息つけない場合はどうすればいいのでしょうか?

その場合のポイントは「やる気の回復」と「どれだけ納得いく決断ができるか」。

この2つがポイントになってきます。

 

まず、家づくりで疲れてしまうという事は頭の中が家づくりの事で一杯になってしまっているケースがほとんどです。

それだけ真剣に家づくりの事を考えているというのはすばらしい事ですが、疲れて前向きになれない場合は考えすぎて「家づくりへのモチベーション」が落ちていることも多いんですね。

そんな場合、いっその事、数日だけでも家の事はまったく考えないというのも効果的な方法です。

家づくりから少し離れることで頭をフレッシュな状態に、また一度家づくりから離れることで新たな視点で家づくりを見るきっかけにもなってくれるからなんですね。

 

また、家づくりでは決める事その物に疲れてしまうこともあります。

場合によっては、「何がいいのかよく分からなくなってしまう」ということも。

そんな時、「その決めた事にあなたが納得できたかどうか」。

これがとても大切なポイントになります。

 

たとえば、家が完成してから満足している方のお話を聞くと、自分の選んだ事に納得されている方がほとんどです。

細かい部分で「もっとこうしても良かったかも」と思う事はあったとしても、家づくりをしている時にベストだと思う決断をしたので後悔する事はないし、新しい家での生活にも満足しているというケースが非常に多いんですね。

このように、家づくりでは「あなたが納得できる決断をしたかどうか」というのはとても重要なポイントになってきます。

 

そして、家づくりで疲れた時こそ、あなたが納得できる選択をするためにどれだけ後押ししてくれるか。

これががとても役立ってくれます。

たとえば納得いく決断をするためには、いろんな方法が考えられます。

複数の事で悩む場合はメリット、デメリットなど比較する材料を用意してもらうというのもいいですし、なかなか決められない場合は担当者のオススメはどれなのか、そしてそのオススメの理由は何なのかなどプロのアドバイスを元に背中を押してもらうというのも良いですね。

また、自分の中で1人で悩むのではなく、家に詳しい人に相談してみるのも効果的です。

(私自身、このよう家づくりの相談がとても多かったので、約7年ほど前から間取り相談を始めたという経緯もあります)

 

家づくりは1人でできる物ではありませんし、1人だけで考えてはその疲労というのはかなりの物になります。

あなたの周りにいる住宅会社や工務店の担当者をいい意味で上手く使って頼ってみる。

そうすることで、あなたがより納得いく家づくりができるようになるんですね。

 

どうすればあなたが納得いく家づくりになるのか。

家づくりで疲れた時こそ、この部分をもう一度意識してみてくださいね。

まとめ

今回は家づくりで疲れた時の対処方法について詳しく見てきました。

家づくりは時間が掛かる物ですし決める事も沢山あるので、途中でどうしても疲れが出てしまうものです。

そんな時は一度ゆっくり休んで、「決めることが目的になっていないか」。

この部分を再確認しておきたいですね。

 

多くの人にとって家づくりは一生に一回のことです。

そんなせっかくのあなたの家づくり、ぜひ「楽しむ」ことも大事にしてくださいね。

では。

 

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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