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HEMSを導入することで見えてくる、新しい住宅の暮らし方

家づくり中のみなさん、こんにちは。江戸小紋空間デザインの小林です。

 

家づくりをしていると、ちらほら耳に入ってくるのが「HEMS(ヘムス)」という単語。

簡単にいうと、HEMSとは、暮らしの便利さ・快適さとエコロジーを両立させるためのシステムのこと。

新しい家づくり時に導入しておくと便利な点もあることから、HEMSを取り入れる住宅も増えています。

今日はそんなHEMSを導入することで見えてくる、新しい住宅の暮らし方についてご紹介します。

HEMSってなに?

HEMSとは、「Home Energy Management System」の略で、家庭におけるエネルギー管理を支援するシステムの事です。

まずHEMSには、大きく2つの特徴があります。

  • 家中の使用電力量を見える化する。
  • 家電や設備をかしこくコントロールできる。

簡単に言うと、HEMSを導入することで省エネルギー化された家にすることができるんですね。

 

ところで、HEMSというシステムがここ数年で家づくりに導入されているのには、理由があります。

日本国内のエネルギー環境は、実は現在自給率わずか6%という状況です。

一方で、Co2排出量の増加で、地球温暖化といった地球規模での環境問題も抱えています。

今まで以上に社会全体でクリーンな電気エネルギーを無駄なく賢く使う必要が出てきているんです。

 

国の方針としては、

  • CO2を排出する石油エネルギー資源から電気などの低炭素化エネルギーにシフトしていく。
  • そのために電気料金を現状より引き下げていく方針をとるが、電気の使いすぎは困るので無駄なく賢く使うシステムが不可欠。
  • 住宅では、ZEH(ゼッチ)といって家庭でのエネルギー消費量を減らしつつ太陽光発電などでエネルギーをまかなうシステムを導入させる。(ZEH=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスのこと。建物の断熱性を高め、エアコンの使用料を減らし、高効率な給湯器やHEMSを利用して消費するエネルギー量を減らし、また太陽光や燃料電池などでつくった電気を使うことで、消費するエネルギー総量をゼロにする。)

こうした背景もあり、省エネ住宅とか、アクティブハウス(太陽光発電室テムや省エネ設備でエネルギーを効率よく使う住宅)やパッシブハウス(太陽の光や熱、風といった自然エネルギーを取り入れるように設計された住宅)というのが注目されてきているんですね。

つまりは、エネルギーの自給自足時代に見合った、家づくりが求められているのです。

出典:http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/aiseg/hems/zeh-hems.html

 

皆さんもご存知の、2016年からの「電力小売り自由化」は、まさにこのエネルギー政策の一環です。

各家庭で電力会社や料金メニューを自由に選択可能となったため、いろんな業種の会社が電力を販売していますね。

電力は誰でも公平に利用でき、また電気料金の規制が撤廃されたことから、電気料金が安くなってきています。

国のエネルギー計画では、2024年には全家庭にスマートメーターが設置完了され、2030年にはHEMSを全世帯に普及させる方針を打ち出しています。

また、2015年に建築物省エネ法が成立してから2020年には標準的な新築住宅で段階的に省エネ基準への適合を義務化されることになっており、2030年には平均的な新築住宅にZEHが実現される、ということになっています。

出典:http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/aiseg/hems/necessity/index.html

 

ですので、今の時点ではHEMSは新しいシステムですが、あと12年後にはHEMSは日本の全世帯に普及している一般的なシステムということになります。

そう考えると、日本中の皆さんが、どこかのタイミングでいずれはHEMSと向き合う必要があるんですね。

また、HEMS導入時には、国や地方自治体からの補助金も用意されています。

HEMSの活用アイデア

それでは、実際にHEMSが家の中でどう役に立つのか、実際に見ていきましょう。

 

家全体の電気使用量が一目でわかる

出典:http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/aiseg/merit/energy-b.html

HEMSを導入することで、家の中でどこに電気を多く利用しているかが分かるようになります。

また、HEMSはスマホとも連動しているので、電気の使いすぎをスマホ画面で逐一チェックできます。

 

ライフスタイルにあった料金プランが比較検討できる

出典:http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/aiseg/merit/energy-b.html

電気料金には、従量電灯プラン、週末型プラン、夜型プラン、ファミリープランといったように、使う量と時間帯によって各社プランが設定されています。

HEMSのシステムは、常に使用電力や使用時間帯を監視しているため、どの会社のどのプランを採用すればお得になるかもシミュレーション診断をしてくれます。賢いですね!

 

契約アンペア数を見直すことで、さらに電気代が削減可能

毎月支払う電気代は、実は契約アンペア数によって金額が変わります。

HEMSで使用電力や使い方をチェックして、過剰契約を見直すことができるようになるんですね。

 

エアコンや家電を遠隔でコントロールできる

出典:http://www.sharp.co.jp/e_solution/hems/

私は玄関ドアに鍵をかけてから「あれ?エアコンをオフしたかな?」と不安になるあわてんぼうなので、これは便利です。

特にペットや病人が留守番をしている際にも空調をコントロールすることができるので、安心です。

暑い夏の日も、外出中にエアコンをオンしておけば、帰宅時にはエアコンの効いた涼しい室内が待っています。

 

また、食洗機のオンオフや炊飯器のオンオフといった生活家電もHEMSでコントロールできるので、出先から帰宅時間にあわせて炊飯器をオンにすることも可能。

洗濯終了時にはスマホでおしらせしてくれるので、ついうっかりやってしまいがちな洗い終わった洗濯物を取り出し忘れ・・なんてことも回避できます。

お掃除ロボットだって、お風呂のお湯張りだって、遠隔操作ができるので、主婦にも心強い味方です。

 

子供の帰宅をおしらせしてくれる

出典:http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/aiseg/merit/life-a.html

共働きの親御さんは、お子さんが学校から帰ってきているか心配だったりしますよね。

HEMSでは、たとえば子供部屋の照明やリビングの照明をオンしたタイミングを設定することで在宅を検知する機能があります。

在宅を検知したことをスマホにおしらせしてくれるので、外出先でも安心です。

 

電動シャッターやインターフォンとも連動し防犯対策に

出典:http://www.sharp.co.jp/e_solution/energy_controller/

電動シャッターだと、HEMSでタイマー設定ができるので、長期の旅行中でも自動で定刻にシャッターを開閉してくれます。

また、インターフォンも遠隔操作ができるため、留守中誰が家に来たかもリアルタイムでチェックできるということも。

窓やドアの施錠も監視してくれる機能や、センサーカメラとの連動で外出時の防犯力UPといった使い方も可能です。

家の防犯はどうすればいい?7つのオススメ防犯対策

 

室内の空気を見える化し、空気清浄機を遠隔操作

出典:http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/aiseg/merit/comfortable-b.html

室内の気温や湿度、またハウスダストやPM2.5もHEMS管理ができます。

花粉の時期はエアコンの空気清浄機を遠隔操作で強運転にするということも可能。

アレルギーのお子さんでも快適な室内環境にできるのはいいですね。

 

電気を使いすぎたら、IHクッキングヒーターを自動的にセーブ

出典:http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/aiseg/merit/energy-b.html

キッチンの加熱調理機をIHヒーターにすると、特に電力量の大きな製品のため、電気量がアップします。

特に冬場の朝は、エアコン、ドライヤーなど併用していることもあるため、電気の使いすぎでブレーカーが落ちてしまうこともあります。

このように、電気を使いすぎている時間帯には、HEMSが判断してIHヒーターの使用電力量を自動的に抑え、パワーダウンした火力で調理する機能もついています。

 

登録使用電気量を超えると、自動的に照明の明るさを抑える

出典:http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/aiseg/merit/energy-b.html

HEMSに使用電気量の目標値を設定しておけば、目標値を超える使用量になったときに自動的に電気量をセーブしてくれるのもHEMSの大きな特徴。

使いすぎに応じて室内の照明器具を自動で減光してくれます。

部屋が少し暗くなったら、家族全員が「まずい、節電しなきゃ・・」と意識するかもしれません。

まとめ

今回はHEMSを導入することで、家の何が便利になるのかを見てきました。

太陽光発電システムを搭載している住宅や、室内飼育をしているペットがいる住宅、小さなお子さんや高齢者がいる住宅にもHEMSは大活躍してくれます。

HEMSを導入することで、新しい家が以前よりも快適で効率よくなるメリットがありますし、今後は家にHEMSを入れる必要も出てくるので、家を建てる際には出来る限りHEMSを入れておきたいですね。

 

HEMSは大手電機メーカー各社が発売しており、ご契約のハウスメーカーや工務店によっては仕様上メーカーが決まっているところもあります。

家を建てる際は、HEMSを入れるならどこのメーカーになるのか、また、どんな付加機能があるのかも確認しておきたいですね。

 

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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