家づくり中のみなさま、こんにちは。江戸小紋空間デザイン小林です。
多くのお家が洗面脱衣室(パウダリールームともいいます)の中に洗濯機を設置されていることと思います。
洗面脱衣室というのは、浴室の手前にある、文字通り衣服を着脱する場所。ここでは洗面台を設けたりすることも多く、水の配管が多く存在する場所でもあります。
ここで多くのみなさんが悩まれるのは、収納スペース。
着替えのための下着類やタオル類、洗剤の買い置き・・意外と収納すべきものが多いことに気づかれるかと思います。
また、雨の日の洗濯物干しスペースにしたり、アイロンを使ったり家事スペースにしたりと、家事のスペースとしても貴重な空間ですよね。
そこで今日は、洗面脱衣室にあれば便利なものを中心にご紹介したいと思います。
洗面脱衣室に追加したい機能
図面だけでは実感がわきにくいですが、実は意外と洗面脱衣室に求められている役割って多いのです。
よくある基本的な役割は、
- 服を脱いだり着たりする。
- 体や髪の毛を乾かす。
- 洗顔や手洗い、メイク。
- 洗濯スペース。
ですが、上記にプラスして、
- タオル類の収納や乾燥。
- 脱ぎ終わった衣服を回収する。
- 化粧品やメイク道具の収納。
- 洗濯用品の収納。
- 暖房や涼風設備など入浴前後の室温調整。
この辺りがそれぞれ家庭によって追加されたりします。
限られたスペースの中でいかに機能的な空間にしていくかが大事なんですね。
洗面脱衣室で一番考えておきたいのは収納
上記すべてを取り入れることは理想かもしれませんが、現実的には厳しいという方もいらっしゃいますよね。
洗面脱衣室のスペースも限りがある物なので、優先順位を付ける必要が出てきます。
では、洗面脱衣室では何を優先すればいいのでしょうか?
それは、まず考えていただきたいのは「収納」です。
なぜかというと、収納はスペースをとるので限られたスペースの中では間取りの段階から検討が必要だということと、出し入れがしにくかったり使い勝手のよくない収納は、収納スペースとして存在しているにもかかわらずいずれ使われなくなる可能性が高いからなんです。
洗面脱衣室の収納では、大きく分けると以下の3つの収納機能が求められています。
- 入浴作業のための収納。
- 洗面作業のための収納。
- 洗濯作業のための収納。
洗面脱衣室で収納を考える段階にきたら、必ずこの3つの収納スペースをどこに設けるかを考えてみてくださいね。
なんといってもスペースは限られていますので、すべてを洗面脱衣室の中に設けず、一部を近い場所に収納するという計画でもOKです。
入浴作業のための収納
造作ニッチ
出典:http://hachi-p.co.jp/order16.html
洗面脱衣室に収納は欲しいけれど湿気がこもりやすいため、市販のタンスなどを置くと素材の関係で通気が気になったり、透明の収納ケースで中の下着がうっすら透けてしまったり・・とタンス系収納との相性はあまりよくありません。
実際、タンスの裏にはカビが生えてしまったりしたことはありませんか?
でも、そうはいっても収納、欲しいですよね。。
タオル類はある程度の奥行きが必要です。
そこで、壁を彫り込んでつくる造作ニッチを造作をつくったり、袖壁を出してそこに棚を渡したりすることで奥行のある収納スペースを作ることができたりします。
ただ、造作で扉をつけたり引き出しレールをつけたりすることで値段がガッツリあがるのがネック。
こうした時は、棚に藤やヒヤシンスなどの通気性のよい天然素材で編んだカゴを並べて使用したりすると清潔感や統一感が生まれるのでおすすめです。
また、高すぎる位置に棚があっても使いづらくデッドスペースになるため、設置高さには注意しておきたいですね。
バスタオル掛け用タオルバー
よく聞かれるのが「使用済のバスタオルってみなさんどうしているんですか?毎回使ったら洗うんでしょうか?せめて使用済タオルは乾くまで洗濯カゴには入れないようにしたいのだけれど・・」という質問。
これはお家それぞれの事情もあるので、都度使用状況や取り替えのタイミングをお伺いするようにしていますが、こうした時はバスタオルがかかるタオルバーをご提案したりしています。
設置できる壁がない場合は、ユニットバスのドアの外にタオルかけがついているタイプもありますので、お風呂の仕様を確認してみてくださいね。
下の写真は、電気で輻射熱を起こすタオルヒーターです。タオルもからっと温めたり、寒い日には暖房がわりになったりもしてくれます。
洗面作業のための収納
洗面化粧台横の壁のニッチ
出典:https://www.nankaiplywood.co.jp/product/sanita/
洗面作業に使うものは、形も大きさもバラバラだったりしますね。
こういう時は、発想の転換。吊るせるもの、置くもの、というように収納方法に工夫してみたいですね。
意外と吊るすという収納方法はスッキリしますよ。
この場合、造作のニッチでも良いですが、既製品のニッチの方が細かいところに工夫がされていて使いやすくリーズナブルという声をよく聞きます。
既製品洗面化粧台+収納
出典:http://www.toto.co.jp/products/groom/octave/index.htm
洗面に収納を付ける場合、既製品の洗面化粧台にオプションで収納をつけてしまうという手も有りです。
扉材が統一され清潔感も有り、見た目が良い物を選べば高級感も出ます。
また空間を有効的に使えるというのもいいですね。
各メーカーによって様々なプランがありますので、洗面の収納が気になる場合はカタログやショールームで検討してみるのも良い方法です。
→ショールームで失敗しないために知っておきたい4つのポイント
出典:http://www.lixil.co.jp/lineup/powderroom/lumisis_vessel/
洗濯作業のための収納
スキマ収納
出典:http://www.lixil.co.jp/lineup/powderroom/piara/concept/concept02.htm
多くのお家が、洗面台の脇が洗濯機という間取りになっているかと思います。
ただ、洗面台と洗濯機の間が若干隙間があいている・・という場合には、有効活用したいですよね!
既製品のオプションで洗面台脇に収納ラックや棚を設けたり、市販の車輪のついている引き出し型ラックを入れたりすることで、小さな隙間を有効活用できたりします。
その場合は、洗濯パンのサイズも確認してみてくださいね。
洗濯機上の棚
出典:http://www.lixil.co.jp/lineup/powderroom/piara/concept/concept02.htm
洗濯機の上は貴重な収納スペースです。
ものをしまったり、場合によっては一時干しだってほしい!そんなあなたは既製品の収納を組み合わせてるのも良いですね。
高いところにあることで使いづらい場合には、可動で降りてくる昇降棚も検討の余地ありです。
ただ、可動の昇降棚は思っている以上に金具やレールに場所がとられ、設置スペースに対して収納量はさほどないのが欠点。
その他に、洗濯機の上は窓がくる事もよくありますが、窓を天井一杯に配置して、手の届きやすい場所には造作の棚をつくるという方法もあります。
まとめ
今回は洗面室の収納について見てきました。
限られた洗面脱衣室空間を有効に使って、我が家らしい、使いやすい、生活しやすい家づくりをしてみてくださいね。
洗面についてはこちらも参考にしてください。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。