床排水と壁排水

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壁排水?床排水?手洗いは排水方法で見え方が大きく変わります

新型コロナ以降、玄関近くに手洗いを付ける家が大きく増えるようになりました。

そして玄関に手洗いを設置するケースが増えると共に、手洗いの見え方というのも重要度が増してきています。

玄関は家の顔となる部分で、ドアを開けて最初に何が見えるかで家の印象というのはかなり変わるからなんですね。

そのため、手洗いの使い勝手やデザインをこだわる方は間違いなく増えています。

 

そして今回、そんな手洗いで注目したいのが、水の「排水方法」について。

排水方法を普段意識する事はあまり有りませんが、実は排水方法によって手洗いの印象というのは大きく変わってくるからなんですね。

今回は手洗いの代表的な排水方法となる「壁排水」、「床排水」という2つの排水方法について詳しく見ていきたいと思います。

壁排水とは

それではまず、壁排水とはどういうものか見ていきましょう。

壁排水とは、排水を壁から抜く排水方法のことを言います。

こんな感じですね。

壁排水

壁排水は排水管が短いのでスッキリ見えるというのが大きなメリットになります。

そのため、手洗いが玄関からよく見えるケースなど、見た目にもこだわりたい場合に大きな効果を発揮してくれるんですね。

 

そんな壁排水ですが、実はデメリットもあります。

それは排水管を壁の中に通しているので、メンテナンスが難しいという点です。

たとえば、手洗いで誤って物を流してしまった場合や、泥汚れなどを一緒に流すと配管が詰まりやすくなってしまうことがあります。

そんな時、配管が見えていればメンテナンスをするのも簡単ですが、配管が壁の中だと一手間も二手間も掛かってしまうんですね。

 

ただ、配管が壁の中を通っていてもメンテナンスしやすいようにする事は可能です。

たとえば、簡単に壁を外して配管をチェックできるようにしておけば、万が一排水管が詰まってしまった場合もすぐに対応できるようになります。

壁排水はスッキリ見えるので重宝する排水方法ですが、メンテナンスについてもしっかり意識しておく。

ここがポイントになってくるんですね。

床排水とは

それでは次に、手洗いの床排水についても見てみましょう。

床排水とはその名の通り、排水を床下に流す排水方法になります。

こんな感じですね。

床排水

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同じ手洗いの排水でも、壁排水と比べるとかなり印象が違って見えますね。

床排水はシンプルな排水方法なのでメンテナンスも簡単ですし、費用面でも壁排水と比べると割安に設置できるのが大きな魅力です。

 

その一方、見た目という点で少しゴチャついて見えてしまうという点はデメリットとなります。

ゴチャついて見える理由の1つに排水管の一部がクネクネしてる部分がありますが、これは「トラップ」という物で、排水管からニオイや害虫が上がってこない役目を果たしているので、どうしても必要な物になります。

また、床まで配管が伸びているので、少し野暮ったく見えやすいんですね。

メンテナンス性など使い勝手はとても良いけども、場所によって見え方に気を配る必要があるのが床排水の特徴と言えます。

壁排水と床排水、どっちがいい?

それでは、壁排水と床排水、どちらを採用する方がいいのでしょうか?

その答えは、手洗いの場所によって変わってきます。

たとえば玄関の真正面など、家に入った時に最初に目に入る場所というのは家の印象を左右することになります。

そうなると、玄関から直接見える場所に手洗いを設置する場合は配管にも気を配っておきたいもの。

玄関正面の壁排水

https://www.clasishome.jp/

やはり目立つ場所に手洗いを設置する場合は壁排水にした方がスッキリ見えて玄関の雰囲気も自然な印象になります。

 

一方、手洗いの配管があまり見えない場所であればメンテナンス性に優れた床排水の方が長い目で見るとやはり便利です。

目立ちにくい床排水

Photo:https://hughome.net/

靴箱や壁で配管が直接見えにくい場合は、床排水で十分となってきます。

 

玄関は土間部分が床より1段下がっているため、思っているよりも配管が目につきやすいという特性も踏まえつつ、配管の見え具合によって壁排水か床排水かを決めるのがベターなんですね。

 

また、玄関からよく見える場所で床排水にした場合も、インテリアの工夫次第で印象を変える事もできます。

床排水と小物

https://www.clasishome.jp/

たとえば上の例では配管部分にウェルカムボードを置いて、配管の存在感を弱めています。

このように、上手く小物を使って排水管の生活感を減らすという方法もあるんですね。

 

手洗いに配管は必ず必要なものですが、できるだけ目立たないように工夫する。

そうすることで、手洗いが空間により馴染むようになるんですね。

まとめ

今回は手洗いについて、壁排水と床排水という観点から詳しく見てきました。

特に玄関近くに手洗いを設置する場合は、配管というのは目立ちやすいものです。

ついついボウルのデザインなどに目がいってしまいますが、配管も含めてデザイン、メンテナンスで納得いく手洗いを設置してくださいね。

では。

 

玄関の手洗いについてはこちらも参考にしてください。

玄関に手洗いを作る時のアイデア実例11選

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O型建築士

地域の工務店で1,500万円〜5,000万円の物件を年間20棟ほど携わる建築士。 家の設計の他、 工務店に向けた設計セミナーを開催。 今までに訪れた工務店の数は200を超える。 趣味は工務店と温泉巡り。 一緒に素敵な家を建てていきましょう! プロフィール詳細はこちら

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