生活の中で外で使う雑多な物はたくさん出てきます。
ただ、そんな外で使うものが家の外に溢れるというのは避けたいものです。
そのため、きちんと外の物を整理できる収納は必須と言えます。
そんな時に便利なのが、「外部収納」。
特に既製品の物置を外に置くのではなく最初から家に外部収納を組み込んでおくことで、使い勝手でだけでなく見た目も綺麗な収納にすることができるんですね。
今回は、そんな家と一体の外部収納について詳しく見ていきたいと思います。
収納が気になる方はぜひご覧ください。
外部収納とは
Photo:https://www.solarcom.jp/works/works-6077/
外部収納とは外で使える収納の事ですが、似たような言葉として「外収納」「外物置」といった言葉もよく使われます。
これらの言葉に明確な意味の違いはありませんが、住宅業界では、家に付属している外用の収納を「外部収納」。
そして家の外に置く収納を「外収納」や「外物置」と呼ぶケースが多くなります。
そんな外部収納のメリットとしては、家の外なので土や汚れが付いた物が収納しやすいということ。
外部収納の代わりにシューズクロークで代用することもできますが、シューズクロークは家の中なのであまり汚れが付いた物を収納するのは避けたいものです。
玄関が汚れる原因にもなってしまうからなんですね。
また、ニオイが出やすい物もシューズクロークだと気になりますが、外部収納は外なのでニオイが気になることもありません。
このように、家の外に収納があるというのは意外とメリットが大きいんですね。
そして忘れてならないのは、家と一体の外部収納は自然で綺麗に見えるということ。
置き型の外収納だと物置感が強く出てしまいますが、家と一体の外部収納であれば物置感が出ず自然な佇まいの家にできるんですね。
外部収納を作る時のポイント
それでは次に、外部収納を作る時のポイントについて見ていきましょう。
外部収納を作る場合、いくつかのポイントがあります。
その中で重要なのが、
- 外部収納の場所
- 外部収納の扉
- 外部収納の大きさ
以上の3つは必ず意識しておきたい部分となります。
外部収納の場所
外部収納を作る場合、どこに作るかというのは使い勝手に大きく影響してくる部分になります。
主な候補としては、「玄関の近く」、「庭の近く」のどちらか。
たとえばアウトドア用品など敷地の外で使う物物が多い場合は玄関の近くに。
反対に家庭菜園など庭で使う物が多い場合は庭の近くに外部収納を設置すると使いやすくなります。
このように用途やライフスタイルに合わせてよく使う場所に設置するのが基本となるんですね。
また、収納内の物を取り出しやすいかどうかというのもチェックポイントになります。
その他、外部収納から家の中に入れるようにする間取りも考えられます。
たとえば家の中からも使う物を外部収納に入れる場合は家の中からアクセスできれば便利ですし、少し大きめの家庭菜園をするなら外部収納とキッチンを繋げてあげれば外部収納をパントリーも兼ねた野菜置き場にするという方法もあります。
このように外部収納は色んな使い方が考えられるので、生活スタイルに合わせて作りたいですね。
ちなみに、家と一体の外部収納は意外と簡単に作れます。
たとえば下のようなよく見かけるような間取りでも、
こんな感じで邪魔にならない場所に外部収納を作ることができます。
家のどこかを外部収納にするというのではなく、家に外部収納を付けるという感じの方が家全体のバランスも崩れず、上手く外部収納を作ることができるんですね。
外部収納の扉
家と一体の外部収納を作る場合、収納の扉というのはかなり重要なポイントになってきます。
扉をいかに自然に作るかで、家の雰囲気というのは大きく変わってくるからなんですね。
たとえば、あまり好ましくないのは玄関の近くに目立つ外部収納の扉を作ってしまうケースです。
見た目の違和感が大きくなってしまうからなんですね。
また色が外壁と違いすぎると、扉がより目立ってしまうようになります。
そのため外部収納を作る場合、扉をいかに目立たないように作れるかというのがポイントになってくるんですね。
では、どうすれば扉を目立たず自然な感じで設置することができるのでしょうか?
たとえば下の家をご覧ください。
外部収納がどの位置にあるか分かりますか?
答えはこの位置です。
駐車場の壁を利用して、目立たない位置に外部収納を設けているんですね。
このように駐車場や玄関ポーチの壁を兼ねて外部収納を作る事で扉も目立たず収納感を無くすことができ、外部収納を作るときは鉄板の作り方となってきます。
また、扉も外壁に合わせて造作で作ったり、既製品でも物置感の少ない物を選ぶというのもポイントです。
外部収納の大きさ
外部収納を作る場合、収納の大きさというのも意識しておきたおところ。
収納したい物が収納できたとしても、収納がキツキツで出し入れしにくいと大変ですよね。
たとえば冬用タイヤなど大きな物を収納したいという場合、大きさは特に確認しておきたい部分になります。
また、収納は奥行きが広いよりも横幅が広い方が収納しやすいので、できる限り横長の収納にしておきたいですね。
その他、収納内には可動棚を設置しておくと収納量が上がるので便利です。
可動棚を設置しない場合でも、将来必要になった時に設置できるように壁には下地を入れておけるとベストと言えます。
家と一体の外部収納を作るか?後で物置を置くか?
それでは最後に、「家と一体の外部収納を作るか」、それとも「あとで物置を置くか」問題についても見ておきましょう。
(これを迷う方は結構いらっしゃいます)
あとで物置を置く1番のメリットとしては「価格」です。
家と一体で作る場合はあくまで家と似た作りになるので、コスト面では高くなるからなんですね。
(ただ、外部収納の場合は通常、断熱材は使わないですし、仕上げも安価なので普通の部屋よりは安く作れます)
そのため価格の面で見ると、あとで物置を置く方が安くなることがほとんどです。
では、実際にはどちらを選べばいいのでしょうか?
これはケースバイケースです。
たとえば玄関近くに外部収納が必要であれば、家と一体の外部収納の方がベスト。
よく見える位置に置き型の物置がある家というのは見栄えの面で良いとは言えないからなんですね。
一方、北側道路の場合など道路から全く見えない場合は物置を置くという方法も有りになってきます。
その場合も、リビングから物置が丸見えだと雰囲気という点でマイナスになってしまうので、できるだけ目立たない物置を。
また物置の前に植栽を植えて物置が丸見えにならないなどの配慮をとっておきたいですね。
ベストは家と一体で作る外部収納ですが、敷地やコストの関係で物置を置くという選択肢も有りです。
そして物置を置く場合もどれだけ目立たせないようにできるかという点は意識しておきたいですね。
まとめ
今回は家と一体の外部収納について詳しく見てきました。
外部収納はシューズクロークとはまた違うメリットがあり、外で使うものが沢山ある場合は魅力的な収納となってきます。
そして、外部収納を作る場合はどれだけ自然な形で作れるか、また扉を目立たせないようにできるか、用途に合わせた大きさになっているか。
この部分を押さえることで、使い勝手だけでなく見た目も良い外部収納を作ることができるんですね。
外部収納を作る方は、ぜひ今回の内容を参考にしてくださいね。
では。
シューズクロークについてはこちら
→シューズクロークで失敗しないために絶対に知っておきたい5つのこと
家づくりに役立つ最新情報をTwitterでも発信しています。
建築士が実際に見てきた全国の優良工務店を掲載。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。
→土地探しから始める人のための、失敗しない土地の購入方法【絶対保存版】