家づくり中のみなさま、こんにちは。江戸小紋空間デザイン小林です。
皆さんは、内装打ち合わせ中、設計士さんやインテリアコーディネーターさんから「この中から壁紙クロスを選んでください」と分厚い見本帳を渡されて、あたふたした経験はありませんか?
しかし、たくさんページをめくって見ても、
どれがいいのかいまいちピンとこない・・・。
見たけれど良さそうなものはこの中には無かった・・。
という悩みを持つ方はかなりいらっしゃいます。
そこで、今日はインテリア別クロスの選び方についてご紹介したいと思います。
今仕様の打合せをしている方はもちろん、これから仕様の打合せをするという方もぜひご覧ください。
壁紙クロスの選び方
クロスは欲しいゴールから逆算する
クロス選びで迷っている方の多くが、
「どれを選んだらいいかわからない」
「好きなデザインで迷っている」
「こんな小さなサンプルでは、実際の壁になった時がイメージできない」
という悩みを抱えています。
そして圧倒的に聞く悩みが「たくさん見すぎて逆にわからない」ということ。
とりあえず多くの情報から選んだほうがいいと思ってなんとなくメーカーの見本帳をパラパラとめくってみると、数百種類の壁紙サンプルを見ることになるため、明確な選ぶ基準も無く最初から選びにくい状況を作り出してしまうのです。
そこで、柄や色を細かく見る前に確認しておきたいのが、
- その空間に求めること
になります。
どういうことかというと、ずばり優先順位。
例えばリビングの壁紙クロスを選ぶ際、このリビング空間に何を優先的に求めているかを考えてみましょう。
- 明るく清潔なリビング空間にしたい。
- お客様を通す空間だから品良く重厚感のある空間にしたい。
- 我が家はリビングでホットプレートを使ったりホームパーティーをすることが多いから、油汚れを拭き取りやすい空間にしたい。
- みんなが自然と個室から出てリビングに集まってくるような優しく温もりある空間にしたい。
- 子供が小さいうちは遊び場兼勉強空間としても活用したい。
などなど。
1〜2個 でも構いません。
それぞれの空間に「どう過ごしたいか」という要望を考えてからその視点でサンプル帳を見て行くと、意外と決まりやすくなります。
もし今悩んでいる方がいましたら、ぜひ「この空間ではどう過ごしたいか」という要望を考えてから選んでみてくださいね。
室内インテリアの配色割合
室内のインテリアをまとまりやすい、落ち着いた空間に仕上げるには、配色の割合が大事です。
そこで考えていきたいのが、
- ベース(床・壁・天井)→70%
- アソート(ソファ・カーテン・ラグ)→25%
- アクセント(差し色となるインテリアグリーン・クッション・小物類)→5%
という配分。
ここで見ると、建築で作る床・壁・天井というのは全体の7割を占めていることがわかります。
このベースは面積が大きいため、多色使いにするとアクセントやアソートの色の取り込みが難しくなります。
床・壁・天井は合計で2〜3色くらいまでに押さえておきましょう。
アクセントクロスはメリハリをつける
テレビの後ろの壁面やキッチンのカップボードのカウンター上など、ちょっと雰囲気を変えたアクセントクロスを入れたいという方もかなりいらっしゃると思います。
そんなアクセントクロスの選ぶ時にも覚えておきたいことがあります。
アクセントクロスは、ベースクロスと比べて、
- 色の差がはっきりしている。
- 柄の差がはっきりしている。
このような物を選ぶと空間がキレイに見えるようになります。
似たような色や似たような柄をアクセントに持ってくると、同化してしまうことが多く「あそこの壁面がアクセントになっている」ということがなかなか伝わりにくくなってしまうんですね。
クロスの見本帳を見るときの注意
先ほどもお話したように、サンプル見本帳はとにかくサンプル数が多く、一度に見てもなかなか「これがいい!」とは選べないものです。
また、サンプルのサイズでは、実際の壁になった時にどんな感じになるかもわからないですよね。
この場合は、先ほどの空間に求める優先順位の他に、
- 実際の壁天井は、サンプル帳のサンプルよりも1トーン薄く見えることを知っておく。
- 柄を把握するためにもできる限りA4サイズなどの大判サンプルを取り寄せる。
- サンプル帳に載っている室内のサンプル写真は、色移りをよくするために色を印刷時に脚色している可能性があるため、あくまで参考程度に見ておく。
これらの事を頭の片隅に覚えておくのがお勧めです。
クロスのサンプルチェックは1m以上遠くから見る
皆さんはクロス選びの際は、かなり至近距離からサンプルを眺めているかと思います。
が実際には、壁って少なくとも1m程度離れた地点から見ることが多いため、デザインによっては、近くで見るのと印象が変わるものが多くあります。
A4サイズの大判サンプルを見る時は、必ず少なくとも1mは離して見るようにしたいですね。
クロスを床材サンプルや建具色サンプルと合わせる
壁紙クロスだけでは、トータルの部屋の印象はわかないものです。
A4サイズの大判サンプルを、床材サンプルやドアや扉などの建て具色のカラーサンプルやカタログにあわせてチェックしてみるのも重要です。
また、クロスと建具や床材との大まかなバランスは、内観パースを見ておくと空間のイメージがつきやすくなります。
インテリア別おすすめ壁紙クロスのデザイン
それでは、インテリア別おすすめ壁紙クロスのデザインを見ていきましょう。
今回は、多くのご家庭で採用されているビニールクロスの中でも人気のサンゲツ リザーブシリーズからご紹介したいと思います。
ナチュラルインテリア
ナチュラルインテリアを目指す場合、明るいパイン材やオーク材系の床色に映える、黄身がかかったホワイト、ベージュあたりのシンプルでオーソドックスな壁紙クロスをベースに持ってくるのがベスト。
デザインは、塗壁調、織物調、麻など天然素材を編み込んだものも似合います。
アクセントの壁紙を取り入れたい時は、ナチュラルな木目調、塗壁調、石やレンガなどのデザインがハマります。
RE2510
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2510/
RE2482
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2482/
RE2605
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2605/
RE2541
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2541/
北欧インテリア
北欧インテリアを目指す場合、ナチュラルと同様の床材の他、シャビーでエイジング加工を施した枯れ色の床も似合います。
北欧インテリアには、青みがかった白系のしっくいなどの塗壁や無地無色のシンプルな壁紙クロスをベースに、ビビッドな色合いや幾何学模様を施したアクセントも似合います。
シャビーな木目調やタイル調も素敵です。
RE2424
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2424/
RE2416
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2412/
RE2517
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2517/
RE2603
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2603/
シンプルモダンインテリア
シンプルモダンはモノトーンの空間が映えるインテリアですので、なるべく色目をおさえた木目板材や大理石調の鏡面調床タイルでシックな床が似合います。
こうした空間には無彩色系の白・黒・グレーの無地系壁紙や大柄の幾何学模様、直線のラインが細かく入ったストレートライン、石柄など少しワイルドでダンディな壁紙をあわせると空間が艶やかになります。
RE2893
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2893/
RE2838
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2838/
RE2614
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2614/
レトロ&男前インテリア
最近人気のレトロや男前インテリア空間では、木目やフシがよく表現できているオーク材、ブラックチェリーやウォールナットの床材がよく合います。
こうしたレトロ感のある空間には、個性的な木目パターンのアクセントやスタッコらしさが出るしっくい柄、小ぶりの幾何学模様、花柄、エイジング加工された木目などが似合います。
RE2536
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2536/
RE2609
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2609/
RE2626
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2626/
RE2592
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2592/
アジアンインテリア
アジアンインテリアというと、バリ島やタイといったリゾートホテルの、自然素材を用いた高級感のあるシックなインテリアが人気です。
床材は竹材やブラックウォールナットといった艶やかな床材や、大理石調の床材、サイザル麻を編んだ床材などがこのインテリアにはよく似合います。
壁紙は、黄身がかかった麻織調の壁紙や塗り壁、高級感溢れる石目のデザインが人気です。
RE2440
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2440/
RE2586
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2586/
RE2601
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2601/
エレガントインテリア
エレガントスタイルというのはインテリアの定番として女性を中心に根強い人気があります。
少しラブリーになりすぎると男性陣はひいてしまうせいか、寝室などに使用することが多いです。
ウィリアムモリス調の草花や鳥を大柄で描いた壁紙や、上品なモザイクタイルなどが定番ですが、少しすれた色あいの板材やストライプ柄を取り入れてシャビーに合わせていくことで男性陣も受け入れやすくなるようです。
さらにモールと言われる木枠飾りを室内に施すことにより、上質な空間を作り上げることができます。
RE2600
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2600/
RE2612
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2612/
RE2623
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2623/
RE2844
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2844/
和風インテリア
ナチュラルな和風から和モダンと言われる和風、古民家調まで、和風のジャンルも多数あります。
和風の壁といえば自然素材を使った塗壁調が主流でしたが、最近は和紙調の素敵なデザインも増えてきました。
ここ数年、壁紙クロスのメーカーは、東京オリンピックの影響で和風柄を以前より多くデザインしております。
和モダンのものも多くありますので、和風空間をモダンに取り入れたい方にはこうしたものにトライしてみるのもいいですね。
和室といえば畳が床の主流ですが、洋風空間にちょこっとだけ和風を取り入れることもありますので、自由な組み合わせもおしゃれでおもしろいと思います。
RE2645
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2645/
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出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2669/
RE2697
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2697/
RE2648
出典:https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/RE2648/
まとめ
ここまでサンゲツの壁紙クロスを例にクロスの選び方について見てきました。
今回はデザインを中心にご紹介しましたが、壁紙クロスはデザインだけでなく、その機能にも注目してみると暮らしに役立つものがあります。
上手に取り入れて、すてきなインテリア空間をめざしてみてくださいね。
家づくり、土地探しに必要な情報はこちらにまとめています。家づくりの参考にどうぞ。